騎士と魔王とetc...

アヤネ

文字の大きさ
25 / 58
4章

ほの暗い病棟

しおりを挟む

山を登りきった三人の目の前に木造の建物が不気味にそびえ立ち中は真っ暗でなにも見えず中に入り廊下を照らすが先が真っ暗だ…。


「いかにも何か出そうだな…。」

「そうだな、
それより袖を握るな伸びるだろう。」


ヴィーリオがライルを睨むが本人はものすごく真剣な面持ちで必死に袖を握っている…、これはまさか。


「勇者ともあろうものがまさか幽霊が怖いなどと言うまいな…?」


「そ、そんなこと無いぞ!?
確かに見えているのに触れないものは怖いが!!
お、おばけが怖いなんてことは…!!」


  ボ ー ン   ボ  ー  ン  …


突然鳴り出した音にライルが真っ青になって剣を構える。


「置時計が鳴っただけだろう。」

「そ、そうかそれは「誰もいないはずなのに動くものなのか?」


虚が呟くとそれから数秒間三人が固まる…。


「ううううヴィーリオ!?」

「叫ぶなやかましい!!」


半泣きのライルがしがみつきヴィーリオがもがくがなかなかおさまらず、
それからやっと落ち着いたライルを引っ張り部屋をまわると二階の奥に置時計があり虚が調べるとボタンを見つけ押してみると下の階で何かが動く音がして戻ってみると降りてきた階段の隣に下に降りる階段が現れていた…。

階段を降りて暫く歩くと明るい空間に出る、
引き出しのようなものがたくさんありライルが開けようと手を伸ばすと虚がその手首をつかんだ。


「ここは病院だ、
もしかしたらここは死体置き場かもしれないぞ…?」


ライルが伸ばしていた手を下ろしヴィーリオの所に行くと床を見て考え込んでいた…、
その足元には魔方陣が描かれていて回りにはカイト達が着ていたのと同じ上着と鞄とその中身が散らばっていた。


「どうやら原因はこれのようだな。」

「この魔方陣が?」

「【現世】と【元の世界】との間には虚無が広がっていて魔界でバカをやらかしたやつらはそこに落とされるが魔界に返り咲くために人間との契約を悪用するやつもいた、
契約が終われば魔界に戻れるからな。」


説明からするとどうやら悪魔を呼び出すための魔方陣だったらしい、
この状況からして成功したのだろう。


「契約者はどうやって探すんだ?」

「消去法でここに忍び込んだことがあるやつらだかを人を噛んだやつは除外だな、
あとは学校とやらに来ていなかった一人とダイチとかいうやつか…?」


だが恐らくダイチはもう近くには居ない、
残る一人も顔がわからないからどうしようもない…。


「おい…、これは。」


虚が険しい顔で手帳を二人の前で広げた…。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

さようなら、たったひとつの

あんど もあ
ファンタジー
メアリは、10年間婚約したディーゴから婚約解消される。 大人しく身を引いたメアリだが、ディーゴは翌日から寝込んでしまい…。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神は激怒した

まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。 めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。 ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m 世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。

処理中です...