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5章
聖教都フィリア教国
しおりを挟む砂漠を進むと白い建物が見えてきた、
あれが教国だろうか…。
近づくにつれ荘厳な城が認識できたが入ってみると人一人居ない…、いや。
「動物しか居ないぞ?」
「人間どこ行ったよ?」
城から魔物が出たということもあり武器を構えつつ城にはいるとわずかに人の気配がする…。
「上の階だな…。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
虚が先行して二階に行くと悲鳴が聞こえてきてそこに行くと玉座に座る男が悲鳴をあげたのだろう情けないぐらいに震えていてその前、
ライル達の目の前には腕を腰にあてて怒り気味の女性が男に魔物をけしかけている。
「この光景どこかで見た覚えがあるんだが…。」
そう、場所は違うがまるでメノスとクラーケンだ。
「だからさっさと解けって言ってんのよ!!」
「そ、そう言われてもワシの力だけでは無いから解けんのだ。」
「はぁ!?
ふざけたこと言ってると消し炭にするわよ!!」
女性が杖を構えると男がまた悲鳴をあげる、
さすがにちょっとかわいそうになってくるがあれが異変の原因らしい。
「おいメグ、
どういう状況だ?」
ヴィーリオが声をかけると女性が振り向いた。
「あらヴィーリオじゃない、
魔王様が人間と何してるのかしら?」
「魔神器を持ち出してラム・ロゥに横流ししたやつを探している、
そうしたら世界各地で異変が起こっているようでな…。」
「ふぅん…、
たしかにあちこちで異変が起こってるし一部バカなやつらが荷担してるのも知ってるけど闇雲に探すだけなんてらしくないわね。」
「目星ならつけている、
だが行く先々でこのような事に巻き込まれてなかなか進めん、
で、どういう状況だ?」
ヴィーリオが最初の質問に戻ると女性、メグがため息をつく。
「あいつがここに呪いをかけたせいでみんな動物になっちゃったのよ、
カミラ様がここの王様気に入ってるの知ってるでしょ?
カンカンになってあたしが行くように言われたけど王様はどこにいるのかわかんないしこいつは呪い解けないとか抜かすし!!」
メグが逃げようとする男に杖から炎を飛ばすと男の足元で炎がはじけ悲鳴があがる。
「ここには呪いを弾き飛ばす鏡があるだろう?」
「あぁ…、
で、どこやったの?」
メグが男を襟首をつかんで引きずってくる。
「いや…、
それはおそらく…その……。」
もごもごと口ごもる男にヴィーリオが足元すれすれに雷を落とす。
「そ、それならおそらく
こ、こここ壊しまし…た……!!」
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