32 / 58
5章
魔を祓う鏡
しおりを挟む「国宝ってそんな簡単に壊れるもんなのか?」
「天変地異が起こって城が崩れても壊れなかった鏡だ、あり得んな…。」
「じゃあどこかにあるんじゃないのか?」
だが城の中にあればすぐに見つかるはず…。
「そういやここから離れたところに墓あるよな?
あそこじゃねぇの?」
「確かに、王家の墓なら魔物も入り込めず隠し場所に最適だな。」
虚がクナイを投げ男のローブの裾を縫い止める。
「誰か残らねばやつは逃げるぞ?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
墓に向かったのはライル、ヴィーリオ、デイン、メグ、
虚は言い出しっぺということもあり留守番だが……。
「墓場とかダンジョンにはトラップがつきものだ、
気を付けていけよ。」
という忠告を受けてヴィーリオがデインに不信感を募らせている…、
ついでに虚はライルにも何か吹き込んだのだろう入ってからずっとデインの腰巻きの端をつかんでいるのだ。
「嬢ちゃん嬢ちゃん、
そろそろ離すか力緩めてくれねぇと腰巻きがのびるんだけどなー…。」
「いや、離してしまったらデインは罠にかかってしまうだろう!?」
「そのネタ引きずるのやめろ!
あと冷や汗すげぇぞ嬢ちゃん。」
「だ、大丈夫だ!
けして幽霊だとかが出ると怯えているわけでは無いぞ!!」
言いつつも握る力を強めてデインにひっつく…。
「…嬢ちゃんの足元に手が「うわあぁぁぁぁ!!?」悪かったから泣くな嬢ちゃん!!」
泣き出したライルをメグに任せヴィーリオが制裁を加えて先へ進むと奥には祭壇がありその上に日の光を反射して輝く鏡が置かれていた…。
「国宝っつーからもっとでかいのかと思ってたぜ。」
デインが手に取ると大きさは人の顔ぐらいしか無くこれが国宝なのかわからないが奥深くに隠されたということはこれがそうなのだろう。
「ま、城に戻って試しに何か映してみれば本物かわかるだろ?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
城に戻ってすぐに鏡を向けたのは近くにいた馬、鏡を向けられた馬は光を放ち人間の姿に戻った。
「もしかしたらどこかに王子が居るかもしれないぞ!」
「じゃあ街にいる動物皆集めるぞ!!」
デインとライルが走っていくのをヴィーリオとメグが見送る。
「魔界の状況はどうだ…?」
「良くないわ、
あちこちで問題が起きてて…。」
メグが辺りを見回して声を潜める。
「噂じゃ【天空族】が絡んでるみたい。」
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる