騎士と魔王とetc...

アヤネ

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8章

天使と魔王と…

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新たな魔王と大天使が生まれて300年の時が経ち天空国ではある問題が発生していた。

大天使ライルの失踪である、
数日前に一人の人間を助けて力を使い果たした彼女は【全ての種族との交流】を掲げていたがそれを快く思わない天空族に命を狙われていて国から姿を消したのだ…、
天空国では今ライルを保護しようとする者と密かに暗殺しようと企む者とで争っているがどこを探しても見つからず半ば死んだものと扱われている。


天空族の大半が諦める中一人彼女を探し歩くのは魔王ヴィーリオ…、

彼が向かったのは昔自分とライルが旅の始まりを迎えた地、遺跡があった場所には古い教会が建てられていたが無人のせいか草は生え放題で建物にも植物の蔓がのびている…、
ドアを開けると割れたステンドグラスの光を受けて教壇の前に立つ一人の女性が振り向いた。


「ヴィーリオ?」

「人間に力を使い果たすなどバカな事をしたな。」

「わかっているがどうしても助けたかったんだ…。」


目を伏せそう言うライルの性格は何一つ変わっていない、

近づくとライルの目の下が少し黒い、そして前から華奢ではあったが更に細くなっている事に気づく…、
追われ身の生活だから安心して眠ることもできていないのだろう。


「ずいぶんとやつれているな。」

「なかなか一つの場所には留まれなくて最後に思い付いたのがここだったんだ。」


少しだけ昔を懐かしむがすぐに外でなにかが動く気配がした…。


「ここも見つかったようだな。」

「そのようだ、
じきに他の者たちが来るからヴィーリオはもう…。」


「帰ってくれ」と言おうとしたが腕を引かれ日の光の元からヴィーリオが立っている陰へと引っ張られる。


「天空族の一部ではお前は死んだものと見なされているらしい。」

「そのようだな…。」

「その錫杖はおいていけ、
それから漏れる気配でお前の位置がばれる。」


ライルが杖を凝視する、


「これが原因だったのか…。」


「なぁライル…。」


ヴィーリオがライルの手から錫杖を取り上げ地面に突き刺す。


「助けてやろうか?
俺ならやつらに気づかれずお前を隠すことができるし気づかれたとしても追い返せる、
元より天空族とは良好な仲では無いからただ関係が昔に戻るだけだろう?
それに…。」


ライルの両頬に手を添えてまっすぐ目を見る。


「お前が手に入るなら天空族を滅ぼすのも易い。」


少しだけ間を空けて再びライルの目を見るとかなり間抜けな表情を浮かべている。


「ヴィーリオ、
いくらなんでもそれはダメだぞ?
天空族を滅ぼされたら父に何と言われるか…。」


ヴィーリオの告白に急カーブを描くライルの返答は彼女らしいといえばらしいが今ここではヴィーリオの怒りを煽るだけだろう…。


「もういい。」

「え?
あ、ヴィーリオ引っ張らないでくれ!」


邪魔者が来る前に退散すべく苛立ち半ば強引にライルの腕を引っ張ると運悪く天空族が来て更に悪いのはそれがライルを保護する側の天空族だったこと、

当然ヴィーリオが渡すはずもなく全員はっ倒して騒ぐライルを無理矢理魔界に連れ帰った。

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