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第18話 強者モドキ共が夢の後
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私・・・どうしちゃったんだろ・・・
「・・・ッ・・・・ッ」
誰かの呼ぶ声がする、でもぼやけて良く聞こえない
「・・・ッ! お、」
「?」
やっとそれなりに意識がはっきりした頃に私が目にしたのは
「目が覚めたか?」
寝ている私を覗き込む変態の姿だった
「何してんッッの!」
「ぐおお!?」
私はとりあえず変態を殴り退かして飛び起きた
「はぁはぁ…、ふう、いったい何が起きたんだい?」
「それは人を殴り飛ばす前に聞くもんじゃないですかね!? 俺は一応命の恩人なんだが!」
「恩人? なに、お茶にでも誘ってくれるの?」
「ただの同族のよしみだよ」
「あっそう」
しばらく沈黙した後、彼はポーションを二つ取り出し、黙って一つを私に投げ渡した後に残りを一気飲みし始めた
「ゴクゴクっ・・・、ぷは」
私も彼にならって飲んだ。さっきまで私は気絶してたんだから毒と言う事もないでしょ。殺す機会は有ったんだから
「ごくごく・・・」
「フランチェスカ、それ結構アルコール強いぞ」
「海賊を舐めんじゃないよ。クッ・・・パア」
味は良くある薬草酒ハーブリキュールの様にクセのある甘ったるい味だったが、薬草のクセを消す為のキャラメルの風味が弱く正直不味い。体力は回復できたが手作りのものだろうか?
「なにコレ、あんたの自家製?」
「道中旅しながら育てた自家栽培の自家製造、不味いだろ?」
「自家栽培ぃ?」
「道すがら薬草を拾っては背負いながら育てた。良い陣地が有ればそこを邪魔者ごと切り開いて畑にしてたりもしたがな」
畑を作りながら旅をしてたのこの男? 1人で畑なんか作っても浮浪者に荒らされそうなものだけど…
「それでよく荒らされなかったわね…」
「荒らされたよ、でも根こそぎとられる様な事はなかったぜ。まあ丈夫な薬草を加工せず生で食ったせいで、ケツから草生やして死んでる奴がたまに出るくらいさ」
草を生で…なんだって?
「なに、その死に方…」
「草に養分全部持ってかれたんだろ、可愛そうに」
腹の中で育ったって事? ・・・ちょっと待って
「丈夫過ぎでしょう!その草!! なにその生命力?」
私の言葉に動揺する事もなく、彼は笑ってこたえた
「ハハ、農業したことないのか? 心を込めて大事に育ててやれば丈夫に育つぞ。俺だって専門は畜産で植物はさわり程度の知識だったが・・・」
「そんな訳ないでしょ! 育つにしても限度があるでしょ限度が!」
「しかし効果の方も高いぞ、大砲で撃たれた傷もこの通りだからな。お前の身体が楽になったんじゃないか?」
そう言って彼は自分の身体をパンパンと叩いた、私の傷も綺麗に塞がって痛みも無い。不調と言えば持病の肩こりくらいだ
「ええ、おかげさまでね。それにしてもタフよねアンタ、アレだけ攻撃を受けてよくもまあ・・・」
肩を回しながらそう彼に問いかけると、彼は目を点にして言った
「え、お前は無理なのか?」
「無事じゃすまないわよ、いくら私でも」
「でも、お前海賊だろ」
「だから何? 身体で砲弾を受け止めるとでも?」
「いや…、海底火山が噴火してダンジョンが出来たりするだろ、大砲ぐらい耐えられないでどうやって攻略するんだ?」
「まさか火山の中に入るなんて言うんじゃないでしょうね?」
「そうだが? ・・・お前は違うのか?」
彼は本気で効いてるようなんで、正直に答えてやった
「そんなのダンジョンごと吹き飛ばすわよ、なんでわざわざ中に入ってやんなきゃいけないのさ」
「まとめて吹き飛ばす!? あの熱っつい中を歩かなくても、そうすりゃよかったのか・・・」
本当にマグマの中を歩いたのかこの男…
「火山の中を歩くとか馬鹿じゃないの」
「だってなぁ‥‥。いやちょっと待て、ダンジョン内の物資は無視か?」
「重要な物資は魔物が持ち出すから、後で脱出して来るヤツから回収するのよ。囲んで逃げ場を潰した後、半殺しにして染み出してきたもんをかっさらう。海賊の常とう手段よ」
「いいなぁ、物量と火力で攻められる奴は」
そう言って彼は腕を広げて地面にバサッと寝転がった。いったい今までどんな生活をしてたのだろうか
「そう言うアンタは何やってたのよ。農家のような事言ってたけど」
「農家だったよ、でも魔物の襲撃で土地を失ってな」
「農家が土地失っちゃあね」
「そういうこった。んで、むかついたもんから魔族を襲うついでに物資かっぱらって日銭稼いで生活してたら、いつの間にか勇者として重宝されるようになり…」
「それって盗賊って言うんじゃ・・・」
「うっさい。それで、終戦時に捨てられて今に至るって訳だ。代わりに良い土地は貰ったけどな、長くは続かなかったよ」
「で、今は盗賊と」
「だから盗賊言うな! …たく。それでお前は、勇者と呼ばれる前は何を?」
「海賊よ」
「その前は?」
やっぱり聞かれるかこの流れだと、あまり思い出したくないんだけどねぇ
「海賊。島の出身でさ、魔物との戦争でさっさと見捨てられてね、食いぶち稼ぐ為に海賊をやるしかなかったのさ」
「その島はこの近くか?」
「いいえ、故郷の島はもう無いわ。今組んでる奴も別の奴らも別の土地の出身よ」
「そうか…。で、これからどうするんだ?」
「そう言うアンタはあんたは?」
私の質問に彼は表情を硬くし答えたが・・・
「ヤツを追う」
「ストーカー」
「うるせえ!」
まあ、彼にはそう言ったけど、私もそうするくらいしかやる事がなさそうだ
「私は…、私もついて行こうかな・・・。どうせ暇だしね」
「海賊には戻らないのか」
「もう海賊は引退…、かと言って反乱の首謀者だし海軍も無理ね、のんびりとさせてもらうさ。ちゃんと船員達が上手く立ち回れるか見守った後になるだろうけどね」
「そうか、じゃあお先に」
そっと立ち上がって去ろうとする彼にを呼び止めた
「待ちな!」
「なんだよ、早くしないと見失っちまう」
「もう見失ってるんじゃないのかい?」
魔王の気配はとっくに消えている。広い海で獲物を追う海賊の私でもそう感じるのだ、元農家の彼が私より追跡に長けているとは思えない
「う、だからさっさと探そうとだな!」
「そう焦るんじゃないよ、こっちには切る札があるからね‥‥」
「げ、なんだそれ」
彼は私が取り出した切り札を見てギョッとした顔をした。全く馴染みが無い訳じゃないでしょうに
「・・・ッ・・・・ッ」
誰かの呼ぶ声がする、でもぼやけて良く聞こえない
「・・・ッ! お、」
「?」
やっとそれなりに意識がはっきりした頃に私が目にしたのは
「目が覚めたか?」
寝ている私を覗き込む変態の姿だった
「何してんッッの!」
「ぐおお!?」
私はとりあえず変態を殴り退かして飛び起きた
「はぁはぁ…、ふう、いったい何が起きたんだい?」
「それは人を殴り飛ばす前に聞くもんじゃないですかね!? 俺は一応命の恩人なんだが!」
「恩人? なに、お茶にでも誘ってくれるの?」
「ただの同族のよしみだよ」
「あっそう」
しばらく沈黙した後、彼はポーションを二つ取り出し、黙って一つを私に投げ渡した後に残りを一気飲みし始めた
「ゴクゴクっ・・・、ぷは」
私も彼にならって飲んだ。さっきまで私は気絶してたんだから毒と言う事もないでしょ。殺す機会は有ったんだから
「ごくごく・・・」
「フランチェスカ、それ結構アルコール強いぞ」
「海賊を舐めんじゃないよ。クッ・・・パア」
味は良くある薬草酒ハーブリキュールの様にクセのある甘ったるい味だったが、薬草のクセを消す為のキャラメルの風味が弱く正直不味い。体力は回復できたが手作りのものだろうか?
「なにコレ、あんたの自家製?」
「道中旅しながら育てた自家栽培の自家製造、不味いだろ?」
「自家栽培ぃ?」
「道すがら薬草を拾っては背負いながら育てた。良い陣地が有ればそこを邪魔者ごと切り開いて畑にしてたりもしたがな」
畑を作りながら旅をしてたのこの男? 1人で畑なんか作っても浮浪者に荒らされそうなものだけど…
「それでよく荒らされなかったわね…」
「荒らされたよ、でも根こそぎとられる様な事はなかったぜ。まあ丈夫な薬草を加工せず生で食ったせいで、ケツから草生やして死んでる奴がたまに出るくらいさ」
草を生で…なんだって?
「なに、その死に方…」
「草に養分全部持ってかれたんだろ、可愛そうに」
腹の中で育ったって事? ・・・ちょっと待って
「丈夫過ぎでしょう!その草!! なにその生命力?」
私の言葉に動揺する事もなく、彼は笑ってこたえた
「ハハ、農業したことないのか? 心を込めて大事に育ててやれば丈夫に育つぞ。俺だって専門は畜産で植物はさわり程度の知識だったが・・・」
「そんな訳ないでしょ! 育つにしても限度があるでしょ限度が!」
「しかし効果の方も高いぞ、大砲で撃たれた傷もこの通りだからな。お前の身体が楽になったんじゃないか?」
そう言って彼は自分の身体をパンパンと叩いた、私の傷も綺麗に塞がって痛みも無い。不調と言えば持病の肩こりくらいだ
「ええ、おかげさまでね。それにしてもタフよねアンタ、アレだけ攻撃を受けてよくもまあ・・・」
肩を回しながらそう彼に問いかけると、彼は目を点にして言った
「え、お前は無理なのか?」
「無事じゃすまないわよ、いくら私でも」
「でも、お前海賊だろ」
「だから何? 身体で砲弾を受け止めるとでも?」
「いや…、海底火山が噴火してダンジョンが出来たりするだろ、大砲ぐらい耐えられないでどうやって攻略するんだ?」
「まさか火山の中に入るなんて言うんじゃないでしょうね?」
「そうだが? ・・・お前は違うのか?」
彼は本気で効いてるようなんで、正直に答えてやった
「そんなのダンジョンごと吹き飛ばすわよ、なんでわざわざ中に入ってやんなきゃいけないのさ」
「まとめて吹き飛ばす!? あの熱っつい中を歩かなくても、そうすりゃよかったのか・・・」
本当にマグマの中を歩いたのかこの男…
「火山の中を歩くとか馬鹿じゃないの」
「だってなぁ‥‥。いやちょっと待て、ダンジョン内の物資は無視か?」
「重要な物資は魔物が持ち出すから、後で脱出して来るヤツから回収するのよ。囲んで逃げ場を潰した後、半殺しにして染み出してきたもんをかっさらう。海賊の常とう手段よ」
「いいなぁ、物量と火力で攻められる奴は」
そう言って彼は腕を広げて地面にバサッと寝転がった。いったい今までどんな生活をしてたのだろうか
「そう言うアンタは何やってたのよ。農家のような事言ってたけど」
「農家だったよ、でも魔物の襲撃で土地を失ってな」
「農家が土地失っちゃあね」
「そういうこった。んで、むかついたもんから魔族を襲うついでに物資かっぱらって日銭稼いで生活してたら、いつの間にか勇者として重宝されるようになり…」
「それって盗賊って言うんじゃ・・・」
「うっさい。それで、終戦時に捨てられて今に至るって訳だ。代わりに良い土地は貰ったけどな、長くは続かなかったよ」
「で、今は盗賊と」
「だから盗賊言うな! …たく。それでお前は、勇者と呼ばれる前は何を?」
「海賊よ」
「その前は?」
やっぱり聞かれるかこの流れだと、あまり思い出したくないんだけどねぇ
「海賊。島の出身でさ、魔物との戦争でさっさと見捨てられてね、食いぶち稼ぐ為に海賊をやるしかなかったのさ」
「その島はこの近くか?」
「いいえ、故郷の島はもう無いわ。今組んでる奴も別の奴らも別の土地の出身よ」
「そうか…。で、これからどうするんだ?」
「そう言うアンタはあんたは?」
私の質問に彼は表情を硬くし答えたが・・・
「ヤツを追う」
「ストーカー」
「うるせえ!」
まあ、彼にはそう言ったけど、私もそうするくらいしかやる事がなさそうだ
「私は…、私もついて行こうかな・・・。どうせ暇だしね」
「海賊には戻らないのか」
「もう海賊は引退…、かと言って反乱の首謀者だし海軍も無理ね、のんびりとさせてもらうさ。ちゃんと船員達が上手く立ち回れるか見守った後になるだろうけどね」
「そうか、じゃあお先に」
そっと立ち上がって去ろうとする彼にを呼び止めた
「待ちな!」
「なんだよ、早くしないと見失っちまう」
「もう見失ってるんじゃないのかい?」
魔王の気配はとっくに消えている。広い海で獲物を追う海賊の私でもそう感じるのだ、元農家の彼が私より追跡に長けているとは思えない
「う、だからさっさと探そうとだな!」
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「げ、なんだそれ」
彼は私が取り出した切り札を見てギョッとした顔をした。全く馴染みが無い訳じゃないでしょうに
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