ヒーローズマキナ

鷹ピー

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第1章

17話 出発

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出発当日の朝、朝食を食べ終わった僕達は荷物をまとめ、マリーさんに今日で宿を出る事を伝えると。

「ランクが上がると言う事はね、それだけ強い魔物と戦う事になるの。だから無理してランクを上げちゃダメよ」

そう、どこか実感のこもった言葉で僕達を送り出してくれた。


マリーさんにお礼を言うと冒険者ギルドに向かった。




「今回の目的地は城塞都市バルベルだ。初めに言っておくが私にさん付けは要らない。それでこのメンバーで行く事になるがこの中で私だけがシルバーランクだから私がリーダーを務める。異論があるものはいるか?」


冒険者ギルドの中に6つあるテーブルの1つに地図が広げられ、それを囲む様に4人の冒険者がいた。

その中の2人は僕とタツヤで、今リーダー宣言をした女性がアナベル。
アナベルは金髪で黄色の瞳を持つタツヤと同じくらいの身長をもつ人間で、貴族を護る騎士が着る様な豪華な鎧を着ている。
その見た目通り職業はナイトでタンク役だ。


「ありません」

「無いぜ」

「な、無いです」

そして最後に返事をした彼女はカヨ。
数日前にタツヤの仲間を探していた時、タツヤが仲間と見間違えて話しかけた女性だ。
今日は赤と白のワフクで彼女の職業はミコ、つまりヒーラーだ。

カヨは僕と同じくらいの身長で顔も童顔なので女性というよりも少女の方が合ってる気がする。


「よし。自己紹介も終わっているからルートの確認に移る」



バルベルまではまず東に伸びるグラニア街道を通って宿場町のドロネまで行き、そこから南へ進み2つの村を経由して到着になる。

予定ではこのルートを10日間かけて行く予定だ。




「2人は今回の依頼で初めて町から出ると聞いたが」

「おう、そうだぜ」

「私も気を払うが、カヨも前のパーティーにいる時にバルベルへ行った事があるよな?」

「は、はい。あります」
2人ともバルベルに行った事があるのか、これは心強い。

「ならカヨも経験者として気を配ってくれ」

「わ、分かりました」

見て聞いてる限りだとアナベルはハッキリ物事を言う性格で、カヨは控えめな性格の様だ。


「よし。これからはこのメンバーで行動する事になる。お互い問題を起こさない様に節度をもって行動する様に」
見た感じ問題を起こしそうな人はいないから大丈夫そうでけどね。


この後アナベルをリーダーとしてパーティー登録を行い、ダミアンさんが待つ東門に向かった。




「皆さんおはようございます。私は依頼主のダミアンという者です。今回はよろしくお願いします」
そう言うとダミアンさんが頭を下げた。

「よろしく頼む。私はアナベル、このパーティーのリーダーだ。そして右からタツヤ、エルム、カヨだ」

自己紹介もそこそこに、ダミアンさんと商品を乗せた馬車は出発した。
予定ではドロネの町には日が暮れる前に着く事になっている。




「ブロンズランクに上がったのは来店して下さった時に聞きましたが、まさかタツヤさんとエルムさんが私の依頼を受けていたとは思いませんでしたよ」

旅支度をする為にダミアンさんの店で買い物をしている時に、ブロンズランクに上がった事を伝えたらとても驚いていた。

まぁ冒険者になって1週間ぐらいでブロンズランクになっていたら、そりゃあ驚きますよね。


「何かと縁がありますね」

「だな!」
今は御者の隣に座っているダミアンさんと会話しながらグラニア街道を通っている。
ここの道は国の兵士が巡回しているので知恵のある魔物や盗賊は街道には近付く事はまず無いらしい。


でも何があるか分からないので僕とタツヤは前に、アナベルは後ろで馬車を挟む様にして警戒している。

カヨは戦闘職では無いので、馬車の荷台へ後ろから上がる為に付けられた小さな階段の所に座っている。




そしてこのまましばらく進むと人が集まっている場所があり、さらに近付くとその人達は兵士である事が分かった。

「見てくる」
アナベルが一言そう言うと兵士が集まっている所へ行き、程なくして帰ってきた。

どうやらが街道に出てきてそれを兵士が倒したらしい。
うん。知恵の無い魔物は近付くって事だね。



ここからは緊張感を持って進んだが、特に何も起こらず予定通りにドロネの町に着いた。
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