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しおりを挟む彼等の説明によると、麗奈や美奈は本来こちらの世界で暮らすのには一定の条件があるのだそう。
それが伴侶。
その伴侶を成人後5年以内に遺伝子レベルで相性の良い相手をこっちの世界で見つけて婚姻を結ぶこと。
でないとこちら側の世界で住むのは、許可できないんだとか。
因みに成人とは、異世界基準となるため16歳なんだそうで・・・
「ええー!
あと半年ちょっとしか時間が無いじゃないですかっ!
誰が一体そんな面倒くさい決まりを・・・」
「こっちの神様連中よ~」
「・・・ ケチくさいですねえ」
「ホントよ」
コーヒーカップをソーサーに戻しながらムーッとした顔になる女神様。
「まあ、麗奈と美奈は女神と人のハーフだからなあ。
アイーシャの条件とは違うのは仕方無い」
「はー、なるほど」
――全然分からんけど・・・
「女神と人とのハーフだと、異世界で神格を1度上げて、コチラに来たほうが確実なのよ。
そしたら年齢制限なしになるし、伴侶も女神と相性のいい相手じゃなくても選び放題なのよ。
こちらの世界って神格上げるような出来事自体がないから」
「神格を上げる出来事とは?」
「世界を救うとかよ」
「あ、はい」
確かにそれは少なそうである。
「アタシは別に異世界に行って女神になっちゃっても構わないんだけどさ。
パパがねえ」
ふう、とため息を吐く美奈。
チラッと見ると部屋の隅でショボーンとしている社長が見えた。
「因みに、何もしなかったらどうなるんですか?」
「確実に異世界に強制送還かな。
向こうの世界は神様不足してるからね。
逆にこちらは神様が多すぎでオーバーしてる。
だから、こっちに来ると人として生きる事ができるのよね」
「?」
「つまり一緒に歳を取るってことさ」
「・・・?」
「愛してる人に先に死なれてずっと永遠に生きるのって、しんどいって思わない?」
女神が花が咲きほころぶような笑顔を見せた。
ちょっとだけ、女神様がカッコいいって思ったのは言わないでおこう。
と、思った祐一である。
××
「ところで、あっちの世界でアイーシャさんがあげた功績って何なんですか?」
「ん?
モチロン、女神にスカウトされた勇者の俺が魔王を倒した」
社長の爽やかでドスの効いた笑顔を見て祐一が白目になったのは、お約束である。
××
その頃・・・
「なんて事をしちゃったの!?」
幸せな気分で一晩ぐっすり眠り目が覚めたのは良いものの、麗奈は真っ青になっていた。
なんてったって一番自分とかけ離れてる妹の真似をして、祐一にアプローチしてしまったという事に気が付いた麗奈である。
そりゃあ青くなるよねー。
「恥ずかし過ぎるぅ~」
顔を両手で覆って俯いた。
耳まで赤くなっている・・・
どうやら穴があったら入りたい気分のようである。
アレは仮の姿だということを祐一は既に気が付いているが、そんな事情など知らないレナはどんどん羞恥の沼にハマっていくのであった。
時間は有限だということに早く気がつくと良いかもしれない・・・
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