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17番目の姫君と盗人
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しおりを挟む翌日は良い天気で雲ひとつない青空が広がっていた。
隣国に出立するため皇城から騎乗した兵士が大勢やってきた。
黒馬達に乗っているのは煌めく甲冑を纏った帝国の騎士達である。
姫は輓馬が引く馬車に乗り込む。お供の侍女や女官たちも別の馬が引く馬車に載せられる。
御輿を担いでここまでやってきた兵士達はこの後皇城に帰っていく。
出来れば17番目の姫も一緒に城へと帰りたいものよと、大きなため息をついた。
平坦でなだらかだった道を長いこと走ると次は山道に差し掛かった。
最後の休憩の時に、夕暮れ前にこの山道を抜ける予定だと聞かされた。
周りに誰もおらず、一人で過ごす馬車の中で姫はずっとリュートを爪弾いていたが、ガラガラと馬車の車輪の音でかき消されて音は外には漏れそうになかったため、気晴らしを兼ねて歌も唄った。
昼に差し掛かり、山道の開けた辺りでもう直ぐ休憩という事を馬上の騎士達がやり取りをしているのが聞こえた。
「昼ならまだ先は長いのう」
ため息を付くとリュートを革袋に納めて自分の膝の上に抱くように置く。
その途端。
馬車がグラリと揺れて、止まった。馬の嘶きと騎士達の大声が聞こえる。
「何かあったのだろうか?」
箱型の馬車の窓から外を覗くと、大勢の騎士達が身なりの良くない薄汚れた男達と睨み合っているのが見えた。
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