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25 王妃様としては・・・
しおりを挟むそんな伯爵家の事情は彼女にとっては些細なことで、アリアが参内し美しい第2王子に会えばきっと恋に落ちるはず! と乙女脳で高を括っていたのである。
迷惑極まりないとは、このことを言わずしてナニを云うかであるが・・・
実際に園遊会に現れたアリアを見て予想通り大勢の貴族達が感嘆の声を小さく上げた。
勿論王妃もその1人で直ぐ横にいる国王とて、同じだった。
美しい湖水のような神秘的な瞳に煌く様な黄金の髪は上品に結い上げられ、庭園の花々すら恥じて顔を俯かせそうなその美貌は見事王妃の心臓を撃ち抜いたのだ・・・
ズキュン♡
『この娘がフィリップの横に立てば・・・』
恋愛小説の登場人物達の様なその2人の立ち姿を想像して、うっとりと王妃は微笑む。
――この事をもしアリア本人が知ったら非常に迷惑極まりないと憤慨しただろうが、その辺りは想像にお任せである――
「本当に妖精のような美しい令嬢だったわ。所作も上品だったし、1人娘だというのもネックだわ・・・でも」
王子が婿入するなら、と彼女も一瞬考えたのだが・・・
「でも? なんですか母上?」
「フィリップ、貴方。あのご令嬢を私に会わせたいと言う事は、今迄の様な素行は無くなるということでしょうね?」
一瞬でジロリと目つきの悪くなる王妃は、決してフィリップの噂を知らないわけでは無い。
寧ろその浮ついた噂を払拭させたいが故の今回、無理矢理シルフィールド一家を参内させたのだが、その辺りを当のフィリップ王子がちゃんと分かっているのかどうかが今一つ疑わしいと、本日の彼の動きを見ていて気が付いた。
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可愛い王子のおねだりを聞いたはいいが、王妃も国王から一応釘を差されている立場である。
「嫌だなあ母上。私を疑うなんて。それではご令嬢に挨拶に行ってきますね」
爽やかな笑顔で退室していく王子を若干胡乱な目で見送った王妃である。
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