【完結】美貌の男はお好きですか?それが例え悪魔でも?〜悪魔のお嫁様〜

hazuki.mikado

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29 迷子

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 王都には見たことのないような綺羅びやかな店が沢山立ち並んでおり、伯爵一家は目移りがして大変だった。

 両親は王都に何度も来たことはあるが様変わりが激しく目が回ると言い、アリアは領地から出たのは初めてなのでキラキラ目を輝かせている。


 実にお上りさん感満載だ。


 貴族である以上舐められないように気合を入れてみたりするのだが、直ぐに顔が自然と呆けてしまうのは仕方がない・・・


 園遊会の時期は国内外から大勢の人間がやって来るため普段より大きな屋台街が勝手に広がっていたり、娯楽の為の大きなテントのサーカス等が公園にやって来ていたりと、兎に角騒がしく愉しい。

 外国人のキャラバン隊もやってきていて、異国情緒溢れる織物や宝飾品等がそこかしこで売られていた。

 見慣れない異国の置物や絨毯を見るためにテントの前に思わずしゃがみ込み見入ってしまうアリアに気が付かず、両親と侍従、そしてマーサがそのまま数件先のテントまで歩を進めてしまった。


「あら、お嬢様?」


 アリアの姿が見えないことに気が付いたのはマーサだった。


「旦那様、奥様大変です! お嬢様が居なくなりました!」


 慌てたマーサが来た道を走って戻っていく。

 それを追う様に続く両親と侍従の3人。

 だが、大勢の人がザワザワと行き交う中、アリアの姿はどこにも見つからなかった。

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