【完結】美貌の男はお好きですか?それが例え悪魔でも?〜悪魔のお嫁様〜

hazuki.mikado

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43 死ぬ間際?

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 男が力ずくで押えるせいで、息が出来ないまま、アリアの意識がどんどん薄れていく。

 苦しくて涙が流れ、頭に血が登り鼻まで痛くなってきた・・・もう駄目死ぬかも、と思った瞬間。

 唐突に体を押さえ付けていた手が離れ、何か重いものが派手にぶつかる音がした。


「アリア? アリアッ?!」


 大好きなキアンの声がして、上半身を起こされた。

 目を開けることができないが、呼吸が突然出来るようになった事を、咳き込みながらも彼女は感謝した。


「アリア、しっかりしろ」


 ああ、死ぬ前にキアンが来てくれた・・・? 何でここに?

 驚いてパチリと目を開けるとそこには世界で一番大好きな綺麗な顔が・・・・


「尊い・・・」


 いつの間にか猿轡を外され、手も自由になっていた。

 思わず両手を合わせ


「生きてて良かった・・・」


 ――この顔を見れなくなるなんて死んでも死にきれない・・・


「それは俺のセリフだよ・・・」


 そう呆れたように一言呟いて彼がギュッと抱きしめてくれた。


「いつ、隣国から帰ったの?」

「今」


 彼はアリアを抱きしめたまま離さない。


「間に合って良かった。お前の所に直接送り返してくれたブリーイットに感謝だな」


 顔をアリアの肩に乗せ抱きしめる腕に力が入った。


「だが、アイツは許さん」


 手近にあった毛布でアリアを包んでそっとベッドに座らせると、後ろを振り返るキアン。

 彼の視線の先には、さっきのケダモノ・・・酔っ払いの大男が泡を吹いてひっくり返っていた。


「ちょっとだけ待ってろ」


 そう言うと、何時ものように額にキスを落とすと、男の身体を足で蹴って吹っ飛ばし廊下に放り出した。

 驚いて目を見張るアリアの前にキアンが帰ってきて、彼女をもう一度抱きしめる。

 何故かキアンの愛馬がカポカポと音をさせて突然廊下に現れると、鼻息を荒らげながら蹄で男の腹をゲシゲシと蹴って痛めつけた後、呻く男のシャツの襟元を咥えて引摺りながら去っていった・・・


 何が起こっているのか理解できなかったが、アリアは大好きなキアンに震える身体を抱きしめられて、ホッとため息をついたのだった。

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