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51 園遊会3日目 夜会
しおりを挟むその夜。
参加予定では無かった園遊会最終日の夜会に、シルフィールド伯爵家一家が参加をすることになった。
散々騎士団やら辺境伯の私兵やらに誘拐騒ぎで世話にもなったし、何だか国王夫妻と辺境伯夫妻からの招待を断りきれなかったのである。
勿論ドレスやら宝飾品一切は王宮のレンタル――当然だ。
シルフィールド伯爵家は清貧な貴族なのだから・・・
そして特別に、一家と一緒にキアンも招待されたのは、今回の誘拐騒ぎの際、単身で無事伯爵令嬢を救い出した功労者としてである。
「メンドクセエなぁ・・・」
「そんな事大声で言わないの。私だって思ってるんだから・・・」
「「コラコラ!」」
パーティー会場の出入り口の扉の前で親子3人とキアンが密談? 中である。
キアンの身分は、外国の商人で古くからシルフィールド領に出入りしていて元々アリアの婚約者候補だったということになっている――嘘も方便というのはこういう事である。
賢者やら、古の神様やら、悪魔やら、正直に言う必要なんて無いのだから。
波風を立てないのが1番である。
黒い艶のある生地に銀糸の刺繍の入った夜会服を着たキアンは堂々としていて、まるで何処かの王族ではないかと思われそうな風貌で、隣に立つアリアは若干焦っていた。
「絶対に離れないでねキアン?」
「ああ。勿論だ」
彼女の決意を他所にノンビリとした口調で返事をする彼は全然緊張していない・・・寧ろ伯爵家一行の方がガチガチである・・・
やがて、王宮の侍従がシルフィールド一家の名前を読み上げるて、4人は綺羅びやかな会場に向けて一歩踏み出した。
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