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19* 再会
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「先輩ッ! お久しぶりですッ」
驚いた。
大人になった彼女が若草色の大きな瞳をキラキラさせてこちらを振り返った。
「え、君サーシャちゃん?」
「覚えててくれたんですね。ありがとうございます」
スチャッ! と効果音がしそうなくらいの勢いで敬礼をされ、ちょっとだけ引いた。
「経理の見習いの子が来るって聞いてたけど君なの?」
「ハイッ! 今日から宜しくお願いしますねッ!」
挨拶に連れて来たマネージャーもあまりの元気さに引いている気がした。
「学園にいた時に、あまり喋らなかったから、こんなに元気な子だとは思ってなかったよ」
「あ。すみません。あそこは喋っちゃいけない所だったから黙ってただけです。元気過ぎるってよく兄達に言われてます」
「お兄さんがいるんだ」
「ハイ。2人共、王宮騎士です」
と、いうことは一応貴族ということか――
「本当は私も騎士になりたかったのです」
「「え?」」
「兄達2人に駄目だ! と猛反対されまして・・・ 騎士科は諦めて商業学科に進み、そのまま卒業しました」
テヘッ、という感じで肩を竦める彼女は初等科の頃の面影を少しだけ残している。
「じゃあ、将来は経営者かな?」
「いえ、分かりません。色んなことを試したいと思っています」
ニコリと笑った笑顔は相変わらず天使みたいだった。
驚いた。
大人になった彼女が若草色の大きな瞳をキラキラさせてこちらを振り返った。
「え、君サーシャちゃん?」
「覚えててくれたんですね。ありがとうございます」
スチャッ! と効果音がしそうなくらいの勢いで敬礼をされ、ちょっとだけ引いた。
「経理の見習いの子が来るって聞いてたけど君なの?」
「ハイッ! 今日から宜しくお願いしますねッ!」
挨拶に連れて来たマネージャーもあまりの元気さに引いている気がした。
「学園にいた時に、あまり喋らなかったから、こんなに元気な子だとは思ってなかったよ」
「あ。すみません。あそこは喋っちゃいけない所だったから黙ってただけです。元気過ぎるってよく兄達に言われてます」
「お兄さんがいるんだ」
「ハイ。2人共、王宮騎士です」
と、いうことは一応貴族ということか――
「本当は私も騎士になりたかったのです」
「「え?」」
「兄達2人に駄目だ! と猛反対されまして・・・ 騎士科は諦めて商業学科に進み、そのまま卒業しました」
テヘッ、という感じで肩を竦める彼女は初等科の頃の面影を少しだけ残している。
「じゃあ、将来は経営者かな?」
「いえ、分かりません。色んなことを試したいと思っています」
ニコリと笑った笑顔は相変わらず天使みたいだった。
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