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22 ああ神よ
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「仲良くやってたんじゃないのか!?」
一緒に馬車に乗り我が家に向けて動き始めたら、つい思わずそう言ってしまうのは仕方ないだろう?
誰だってそうなるよな?!
俺は悪くないよな?――
「仲良く暮らしてるわよ」
ちょっとむくれた顔で口を尖らす彼女。
―― ああ、止めてくれ! そんな顔しないでくれ。
どんな思いで君を手放したと思ってんの?
俺が喜んで君を手放したとでも思ってるの?――
「私だって驚いてるわ。今日はあのホテルで撮影があったの。だからスタッフと別れて帰ろうとしたら彼が急に女性連れでレストランから出てきたのよッ!」
「女性は知ってる人?」
「いいえ、知らないわ」
フルフル横に頭を振ると、金色のイヤリングがシャラシャラと音を立てる。
金の細い鎖の先にアイツの瞳の色の宝石が付いてる繊細な作りのソレが目に入って、何だか無性に腹が立つ。
でも、駄目だ――
「食事は? それとも自宅に送っていこうか?」
何を言っていいのか分からないので当たり障りのない事を口に出す。
「ううん、大丈夫よ。それに今日は彼、友人と飲みに行くから遅くまで街だから自邸には戻らないって朝出掛けに言ってたのよ」
ああ神よ、最悪だ――
一緒に馬車に乗り我が家に向けて動き始めたら、つい思わずそう言ってしまうのは仕方ないだろう?
誰だってそうなるよな?!
俺は悪くないよな?――
「仲良く暮らしてるわよ」
ちょっとむくれた顔で口を尖らす彼女。
―― ああ、止めてくれ! そんな顔しないでくれ。
どんな思いで君を手放したと思ってんの?
俺が喜んで君を手放したとでも思ってるの?――
「私だって驚いてるわ。今日はあのホテルで撮影があったの。だからスタッフと別れて帰ろうとしたら彼が急に女性連れでレストランから出てきたのよッ!」
「女性は知ってる人?」
「いいえ、知らないわ」
フルフル横に頭を振ると、金色のイヤリングがシャラシャラと音を立てる。
金の細い鎖の先にアイツの瞳の色の宝石が付いてる繊細な作りのソレが目に入って、何だか無性に腹が立つ。
でも、駄目だ――
「食事は? それとも自宅に送っていこうか?」
何を言っていいのか分からないので当たり障りのない事を口に出す。
「ううん、大丈夫よ。それに今日は彼、友人と飲みに行くから遅くまで街だから自邸には戻らないって朝出掛けに言ってたのよ」
ああ神よ、最悪だ――
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