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72* 訪問客
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「会長、お客様です」
俺は睨むように、弟はニヤつきながらお互いの顔を見て無言になっていた時に秘書がノックと共に顔をだした。
「? 今日は誰とも会う予定は無かったはずだが?」
「それが、」
彼は俺の耳元でその訪問客の事情を説明し・・・ 俺は息を呑んだ。
「分かった会おう」
「宜しいので?」
「ああ。クリス、お前にも立ち会って貰いたいんだ。いいか?」
「? いいけど、誰?」
「ステファンの浮気相手だ」
「!?」
×××
その女性は、応接室の窓際でそこから見える外の景色を眺めているようだった。
美しい横顔にハッとなったのは自分だけじゃ無く横にいた弟も同様だったようで、彼が目を瞬いたのが俺の目の端に映った。
「初めまして? いいえ、初めてではありませんわね。学園で一緒に卒業いたしましたものね」
振り返った顔に覚えは無いような気がするが、ステファンが学生時代の取り巻きの1人だったと言っていたような気がする。
「申し訳ない。バーンスタイン氏から同学年だと聞いていますが覚えがありません。私自身が気の利かない男だったので」
彼女は、口元に手を添えてからフワリと可憐に笑った。
「ご謙遜を・・・ ですが、突然の訪問にも関わらずお会い頂きありがとうございます。オルコット様。私の名前はマリア・ギタレスと申します」
優雅な動きで完璧なカーテシーを披露する彼女は、男爵の子女だと新聞には載っていたがまるで高位貴族のようだった。
なんだか自分が彼女に試されているような心持ちになって背中が冷たくなったのは否めなかった――
ーーーーーーーー
(_ _)
注)マリア絡みの内容及びステファン視点で男性に対してセンシティブな表現が暫く続きます♡
俺は睨むように、弟はニヤつきながらお互いの顔を見て無言になっていた時に秘書がノックと共に顔をだした。
「? 今日は誰とも会う予定は無かったはずだが?」
「それが、」
彼は俺の耳元でその訪問客の事情を説明し・・・ 俺は息を呑んだ。
「分かった会おう」
「宜しいので?」
「ああ。クリス、お前にも立ち会って貰いたいんだ。いいか?」
「? いいけど、誰?」
「ステファンの浮気相手だ」
「!?」
×××
その女性は、応接室の窓際でそこから見える外の景色を眺めているようだった。
美しい横顔にハッとなったのは自分だけじゃ無く横にいた弟も同様だったようで、彼が目を瞬いたのが俺の目の端に映った。
「初めまして? いいえ、初めてではありませんわね。学園で一緒に卒業いたしましたものね」
振り返った顔に覚えは無いような気がするが、ステファンが学生時代の取り巻きの1人だったと言っていたような気がする。
「申し訳ない。バーンスタイン氏から同学年だと聞いていますが覚えがありません。私自身が気の利かない男だったので」
彼女は、口元に手を添えてからフワリと可憐に笑った。
「ご謙遜を・・・ ですが、突然の訪問にも関わらずお会い頂きありがとうございます。オルコット様。私の名前はマリア・ギタレスと申します」
優雅な動きで完璧なカーテシーを披露する彼女は、男爵の子女だと新聞には載っていたがまるで高位貴族のようだった。
なんだか自分が彼女に試されているような心持ちになって背中が冷たくなったのは否めなかった――
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注)マリア絡みの内容及びステファン視点で男性に対してセンシティブな表現が暫く続きます♡
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