W転生してあなたを必ず助けます!悲劇のヒロインには絶対なりません!~私のハートは重いのです~

ゆきちゃん

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32 過酷な運命の真実4

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 ゴード王国のルル王女は、ナオト国王の様子を見てたたみかけるように言った。

「陛下、先に我が国から、私との縁談の御提案をさせていただいておりますが、残念ながら、まだお返事をいただいておりません。」

「そうだったか、公務に忙しくて処理が遅くなり申し訳ない。もちろん、謹んでお受けする。私はゴード王国のルル王女をきさきとして迎えることとする。」

 国王のその言葉に、謁見の間の中が騒然とした。美しいルル王女を妃として迎えることを歓迎する声もあったが、多くはナオト国王と姫軍師フーカとの関係はどうなるのかと心配する声だった。

(しまった!言ってしまった!)
 言葉に出してしまった後、ナオト国王は後悔したが、喜びに満ちあふれ自分を微笑みながら見つめているルル王女の顔を見ると、後悔の気持ちは跡形も無く消えてしまった。

 ルル王女が話を続けた。
「陛下、先に魔王軍の侵攻を完全に防いで勝利したフランツ王国軍のすばらしさは、世界中に鳴り響いています。ただ、私としてはかなり気になっていることがあります。」

「どういうことか。」

「優れた戦略を立てて実質的にフランツ王国軍を指揮されたのは、陛下ではなく姫軍師フーカ様だった。さらに魔王軍の司令官は竜王ドランだったと言われていますが、姫軍師様は魔族有数の剣士と1:1の勝負をして何の苦労もなく勝利された。」

「私が絶対の信頼を置いている姫軍師フーカだ。それが何か………」

「全ての名声は姫軍師様に向けられています。逆に何もしないで姫軍師様に助けられた国王陛下は無用だという意見を、ゴード王国内でも私はたびたび耳にしました。王位を姫軍師様にとられないように、くれぐれも御注意くださいませ。」

「私は姫軍師フーカにいつも助けられるのだが、彼女は私にとって代わろうなどと、よもやそのようなことを考えてはおるまい。ただルル王女、私のためを思い真剣に考えてくれて感謝する。」

 そう言った彼の心の中に、暗闇に覆われた部分ができていた。
(転生する前から、それに転生後のこの異世界でも、彼女に助けられてばかり。僕を救うために彼女はW転生して過酷な運命を共有してくれた。だけど、こんな僕をどう思っているのかな。)

 ………

 その頃、姫軍師フーカはフランツ王国南部の大森林地帯で、宮廷魔法師のイワン、それに工事技術に秀でたドワーフのコンクリの3人で、大河の流れに沿って調査を行っていた。
 
 同行していた獣人族のレオンが説明した。
「水害が発生するのはこのあたりからです。大雨が何日も続くと、大河からあふれ出した水で湖のようになってしまいます。それは、森林の中に住む獣人族の住居地域まで押し寄せてきます。」

 真剣に地形を観察していたコンクリが言った。
「大河があそこで大きく蛇行しているので、上流から直進して流れてきた川の水が、蛇行する地点に集中して力を加えることなります。それを止めることでしか水害をなくせません。」

「工法的にはどのような方法が考えられますか。」

「大河は蛇行するとともに、山岳地帯からの傾斜が緩やかになり平地を進むようになります。大雨が続くと湖になるというようなお話がありましたが、いっそここに大きな湖を造り、大河の流れを調整すれば良いと思います。調整のために必要な湖の面積と深さは、私が正確に計算します。」

 コンクリのこの構想にみんなが納得し、イワンの魔法を使って大きな湖を造ることになった。
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