覇気ある公爵令嬢は愛を叫ぶ

城咲美月

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ヒバナとデート

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「ふぅ....」
「疲れたか?少し休憩しよう」

そう言って、ヒバナは優しくナタリーに微笑みかける。

風に揺られて紅い髪がなびくヒバナの表情は、愛しい恋人を見つめる瞳そのもの。


ドキリと胸が高まり、ヒバナから差し出された手にナタリーはそっと重ねる。











どうしてこうなったのか....

ナタリーは一人心の中で困惑と誘惑に胸が落ち着かないでいる。


遡ること

ナタリーがお三方に手紙を出す前にそれは起きた。











漫画を読んで、寝る前の紅茶を堪能しようとした時のこと


メアリーが紅茶と一緒に持ってきたそれは....


「お嬢様、こちらの不手際で持ってくるのが遅くなり
すみません」

「そんなこといいのに...あら?それは...手紙?」

頭を下げるメアリーの手に1通の手紙があることに気がついたナタリーは

「これは、ヒバナ殿からの手紙です」

「読ませて」


ヒバナの家名の蝋が切られていないと言うことは、
誰にも見られていない証拠。

ギルドマスターからの手紙なら、今度の件とは別に依頼の件かも知れない。

そう思ったのも束の間....




手紙の内容は、デートのお誘いだった。


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