31 / 31
皇后陛下
しおりを挟む
あれからお茶を飲み終えた私と殿下は
「殿下」
ルノーが耳打ちをする。
「わかった」
殿下がルノーさんに合図を送ると、ルノーさんは下がる。
「すまないが、時間のようでね
また何かあればすぐ言うように」
「はい」
殿下と一緒に席を立ち上がりお見送りをする。
ルノーさんが私に頭を下げ、「ここまで」と合図を出す。
殿下の姿が見えなくなると、私も自分の部屋に戻った。
戻ってきた私にリーデルさんが
「奏さん、失礼します」とノックがあり
私の部屋に入る。
少し深刻な顔をしている。
眉毛を下げて不安そうな顔は、ここでも美人。ってそうじゃなくて
どうしたのかしら。
「どうかしましたか?」
リーデルさんにしては、おずおずと
手紙を差し出す。
「あの、皇后陛下からのお手紙ですわ」
皇后陛下のマークである鷲と百合の花が描かれている蝋が押してある。
私は受け取ると内容を確認した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
櫻井奏さん
貴女をお茶会に招待します。
是非、遊びに要らしてね
あ、そうそう
詳しい日にちは、リーデルちゃんに聞いてね
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
なんだ。お茶会か.....。
って、えーーーー!もう?
リーデルさんの顔を見ると、まだ不安そうな顔をしている。
「あの、皇后陛下とお茶会との事ですが
あの、日にちはリーデルさんに聞いてねと書いてありましたけど
何かご存じですか」
リーデルさんは、少しため息をつくと
「お茶会は二日後なのです」
「え?あの、2週間後とか何かの間違いでは」
「いいえ」
あまりにも力強く首を横に振り
キッパリと言うものだから
きっとそうなのだろう。
きっと..........。
「でも私マナーとか何も....」
「それは大丈夫です。
皇后陛下が何も言わないので
ただドレスが間に合うかどうか
奏さん、ドレスは何かありますか?」
皇后陛下が、好むようなお茶会のドレス。
確か、ピーンと頭の中で描いたドレス。
あった。
ドレッサーを開けると
「これ、とかどうですか?」
「まぁ....!確かに皇后陛下の琴線に触れるドレスだわ!」
あのどこか不安そうな顔から花が咲いたように
綻ぶ顔のリーデルさん。
なかったらドレスを最短で仕上げなければならない上に、作法など仕込む必要がある。
それを二日。
鬼ですか、皇后陛下。
無茶ブリ過ぎでしょ。
このドレス。
本当にあって良かった.......!
皇后陛下が好みのドレスでもあるのだけど
お茶会に参加するエピソードのひとつ。
周囲が、皇后陛下と被らないようにと
淡い色の黄色やグリーンを選ぶ者が多く、また皇后陛下が好きな濃い目の紫や皇族である青色はご法度。
と言う事から、必然と残る色がオレンジ系やピンク、紅と言った
暖色系のドレス。
それをグラデーションにすると言った技法。
見た目からは、グラデーションにする事による
パステルカラーの綺麗なドレスに仕上がっている。
でも、待って。
「リーデルさん、でもこのドレスで大丈夫ですか?
お茶会に参加するには少々」
私の言葉にはっ!となったリーデルさん
大丈夫ですわ
「お入りなさい!」
パパンと手を叩き、3人の針子が入ってきた。
「失礼します」
「ようこそ、いらっしゃいました」
「こんにちは」
挨拶すると3人の針子が綺麗に揃って反ってくる。
すると3人は一気にドレスに目に行く。
「わぁー綺麗です!このグラデーション!」
目をキラキラさせて
本当に好きなんだな、作るのが。
「奏様、このドレス誰がお作りになったか知っていますか?」
「ごめんなさい、私は知らないのウチの母が買ってきたもので」
「そうなんですかー、まぁでもこんな素敵なドレス作る方ですもの!きっとすぐ見つかります
このドレス見ただけでも良かったです」
良かった。ポジティブで
一瞬あの顔させちゃったから罪悪感だもの。
「それでどうしますか?」
「えーこれ手直しするんですかぁ?そのままでも綺麗なのに」
「貴女は黙ってなさい」
リーダーの針子さんがリーデルさんに聞いている
横から口を挟んで
別の針子さんがつねられた。と言う事だ。
「そうですわね、」
リーデルさんも困った様子。
「あ!羽織りものはどうでしょう?」
ドレスを見ていた最後の針子さんの発言で。
「そう!そうね
それでいってみましょう」
ぱぁぁああぁぁと表情が輝き、きゃっきゃっうふふとはしゃぐ。
ま、眩しい。
「殿下」
ルノーが耳打ちをする。
「わかった」
殿下がルノーさんに合図を送ると、ルノーさんは下がる。
「すまないが、時間のようでね
また何かあればすぐ言うように」
「はい」
殿下と一緒に席を立ち上がりお見送りをする。
ルノーさんが私に頭を下げ、「ここまで」と合図を出す。
殿下の姿が見えなくなると、私も自分の部屋に戻った。
戻ってきた私にリーデルさんが
「奏さん、失礼します」とノックがあり
私の部屋に入る。
少し深刻な顔をしている。
眉毛を下げて不安そうな顔は、ここでも美人。ってそうじゃなくて
どうしたのかしら。
「どうかしましたか?」
リーデルさんにしては、おずおずと
手紙を差し出す。
「あの、皇后陛下からのお手紙ですわ」
皇后陛下のマークである鷲と百合の花が描かれている蝋が押してある。
私は受け取ると内容を確認した。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
櫻井奏さん
貴女をお茶会に招待します。
是非、遊びに要らしてね
あ、そうそう
詳しい日にちは、リーデルちゃんに聞いてね
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
なんだ。お茶会か.....。
って、えーーーー!もう?
リーデルさんの顔を見ると、まだ不安そうな顔をしている。
「あの、皇后陛下とお茶会との事ですが
あの、日にちはリーデルさんに聞いてねと書いてありましたけど
何かご存じですか」
リーデルさんは、少しため息をつくと
「お茶会は二日後なのです」
「え?あの、2週間後とか何かの間違いでは」
「いいえ」
あまりにも力強く首を横に振り
キッパリと言うものだから
きっとそうなのだろう。
きっと..........。
「でも私マナーとか何も....」
「それは大丈夫です。
皇后陛下が何も言わないので
ただドレスが間に合うかどうか
奏さん、ドレスは何かありますか?」
皇后陛下が、好むようなお茶会のドレス。
確か、ピーンと頭の中で描いたドレス。
あった。
ドレッサーを開けると
「これ、とかどうですか?」
「まぁ....!確かに皇后陛下の琴線に触れるドレスだわ!」
あのどこか不安そうな顔から花が咲いたように
綻ぶ顔のリーデルさん。
なかったらドレスを最短で仕上げなければならない上に、作法など仕込む必要がある。
それを二日。
鬼ですか、皇后陛下。
無茶ブリ過ぎでしょ。
このドレス。
本当にあって良かった.......!
皇后陛下が好みのドレスでもあるのだけど
お茶会に参加するエピソードのひとつ。
周囲が、皇后陛下と被らないようにと
淡い色の黄色やグリーンを選ぶ者が多く、また皇后陛下が好きな濃い目の紫や皇族である青色はご法度。
と言う事から、必然と残る色がオレンジ系やピンク、紅と言った
暖色系のドレス。
それをグラデーションにすると言った技法。
見た目からは、グラデーションにする事による
パステルカラーの綺麗なドレスに仕上がっている。
でも、待って。
「リーデルさん、でもこのドレスで大丈夫ですか?
お茶会に参加するには少々」
私の言葉にはっ!となったリーデルさん
大丈夫ですわ
「お入りなさい!」
パパンと手を叩き、3人の針子が入ってきた。
「失礼します」
「ようこそ、いらっしゃいました」
「こんにちは」
挨拶すると3人の針子が綺麗に揃って反ってくる。
すると3人は一気にドレスに目に行く。
「わぁー綺麗です!このグラデーション!」
目をキラキラさせて
本当に好きなんだな、作るのが。
「奏様、このドレス誰がお作りになったか知っていますか?」
「ごめんなさい、私は知らないのウチの母が買ってきたもので」
「そうなんですかー、まぁでもこんな素敵なドレス作る方ですもの!きっとすぐ見つかります
このドレス見ただけでも良かったです」
良かった。ポジティブで
一瞬あの顔させちゃったから罪悪感だもの。
「それでどうしますか?」
「えーこれ手直しするんですかぁ?そのままでも綺麗なのに」
「貴女は黙ってなさい」
リーダーの針子さんがリーデルさんに聞いている
横から口を挟んで
別の針子さんがつねられた。と言う事だ。
「そうですわね、」
リーデルさんも困った様子。
「あ!羽織りものはどうでしょう?」
ドレスを見ていた最後の針子さんの発言で。
「そう!そうね
それでいってみましょう」
ぱぁぁああぁぁと表情が輝き、きゃっきゃっうふふとはしゃぐ。
ま、眩しい。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
【3月中ーー完結!!】
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
二十年の裏切りの果て、その事実だけを抱え、離縁状を置いて家を出た。
そこで待っていたのは、凍てつく絶望――。
けれど同時に、それは残酷な運命の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と縋られても、
死の淵を彷徨った私には、裏切ったあなたを許す力など残っていない。
「でも、子供たちの心だけは、
必ず取り戻す」
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔い、歪な愛でもいいと手を伸ばした彼女が辿り着いた先。
それは、「歪で、完全な幸福」か、それとも――。
これは、"石"に翻弄された者たちの、狂おしい物語。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
乙女ゲームの正しい進め方
みおな
恋愛
乙女ゲームの世界に転生しました。
目の前には、ヒロインや攻略対象たちがいます。
私はこの乙女ゲームが大好きでした。
心優しいヒロイン。そのヒロインが出会う王子様たち攻略対象。
だから、彼らが今流行りのザマァされるラノベ展開にならないように、キッチリと指導してあげるつもりです。
彼らには幸せになってもらいたいですから。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
結婚式をボイコットした王女
椿森
恋愛
請われて隣国の王太子の元に嫁ぐこととなった、王女のナルシア。
しかし、婚姻の儀の直前に王太子が不貞とも言える行動をしたためにボイコットすることにした。もちろん、婚約は解消させていただきます。
※初投稿のため生暖か目で見てくださると幸いです※
1/9:一応、本編完結です。今後、このお話に至るまでを書いていこうと思います。
1/17:王太子の名前を修正しました!申し訳ございませんでした···( ´ཫ`)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛はリンゴと同じ
turarin
恋愛
学園時代の同級生と結婚し、子供にも恵まれ幸せいっぱいの公爵夫人ナタリー。ところが、ある日夫が平民の少女をつれてきて、別邸に囲うと言う。
夫のナタリーへの愛は減らない。妾の少女メイリンへの愛が、一つ増えるだけだと言う。夫の愛は、まるでリンゴのように幾つもあって、皆に与えられるものなのだそうだ。
ナタリーのことは妻として大切にしてくれる夫。貴族の妻としては当然受け入れるべき。だが、辛くて仕方がない。ナタリーのリンゴは一つだけ。
幾つもあるなど考えられない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる