月の都の花嫁

城咲美月

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お昼を食べ終わると護衛の一人から



「奏様、失礼します。カイン殿下がお出でになっています」
顔を上げると、もう少しで見える距離に殿下とルノーさんがいた。

スッと立ち上がり殿下を出迎える。

「あぁ、楽に」

殿下が下がれ、と護衛とルノーさんに合図をすれば
二人とも距離を取る。

「少し場所を移そうか、こちらに」

「はい」

人目があるものね。
聞かれたくない話、かな。

殿下が歩き出すと、殿下の護衛に私と護衛の2人、ルノーさん。

殿下が来た事で周りがざわついたが、少し離れると
先程の事もあり
噂が広まるだろう。



少し離れた場所の東谷に行くと

殿下が口を開く。 
「ここでいいだろう」

殿下が座ってと促す。

言葉のままに座ると、殿下も私の隣に少しだけ開けて座る。

「急にすまないね、君に聞きたい事があってね」

「なんでしょう」

「あれから龍王とは何かコンタクトは取ったかい?」
「いいえ、あれっきりです」
「そうか、こちらからは取れるのかな?」

「確認してないので確実ではありませんが
恐らくは、繋ぐ事が出来るかと思います」

「そうか」
「何かコンタクト取りたい事でもあるのでしたら
お繋ぎしますが」
「イヤ、確認だけだむやみに出すものではない」
「もちろん、ここでは使用しません。
殿下がいらっしゃるので確認が必要かと思いましたのです」

「あぁ、そうだな言い方が悪かった
だがここでは必要ないから大丈夫だ」
「分かりました」

龍王の事で聞きにきたわけ?

「それと、こちらに来たばかりだが
何か不便はないだろうか?」

「.....いえ、特には....」


「そうか、何かあればすぐに言うといい
対応しよう」

「ありがとうございます」

素直に微笑む。

「.........!あぁ..../////」

なんだ、こちらでの生活の事を聞きにきたのね。

少し伏せ目の睫毛が綺麗で長くて羨ましい。

それに、綺麗な青色の髪の毛。


東谷が陽射しから遮ってくれて涼しい。

いつの間にかルノーさんがやって来て
殿下と私にも
紅茶を注ぐ。

洗練された動き。


「どうぞ」と微笑みながらルノーさんが淹れてくれた紅茶を手に取る。

 

「これ、ジャスミンティーですね」
「よく、わかったな詳しいのか?」
「あんまり詳しいわけではないのですが、
元々、お花のほうが好きです」


ふふっと、想い出し笑いをしてしまった。

そうだった。社会人になってから好きな花やガーデニングする余裕がなくなっている時に....

はっ!バカね。
今は昔を思い出す時じゃない。


「どうかしたのか?」

ふっと微笑むと殿下は私の頬を触る。


「あっ、そのすまない」

「い......いいえ.......」


少しびっくりしてしまった。

私ったら。

殿下がいるのに、しゃっきとしなきゃいけないじゃない。




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