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逝けない女Ⅱ③
しおりを挟む即座に腰を引いて、呼吸を整える。少しでも気を緩めれば、快感の波に飲み込まれてしまう。
「大丈夫です。僕を信じてください」
不安げな表情の彼女に微笑みかけ、優しく唇を交わす。
大丈夫だ。僕は下半身に力をこめて、バナナに精神を集中する。鋼の硬さを取り戻し、快感の波を跳ね返すイメージだ。
「ああっ」
マリコさんは悲鳴を上げた。ふくらんだバナナがザクロの内壁を圧迫したせいだ。彼女の両腕が僕の身体にまわされ、強い力で抱きしめられる。
「いきますよ」
耳元で囁きながら、僕は腰を突き進める。ゆっくりとザクロの奥底に分け入っていく。
マリコさんのザクロは、いわゆる「名器」の部類だろう。最高級の快感を生み出す果実。天性の「魔性の壺」である。普通の男なら数秒ももたずに、あっけなく暴発してしまうはずだ。
彼女が「逝けない」といった理由がわかった気がした。マリコさんは不感症ではないし、セックスに不慣れなのでもない。彼女が逝くまで、男たちがもたないのだ。
僕の中に義務と責任が生まれた。マリコさんにセックスを堪能させること。そして、できるなら、エクスタシーを味わっていただくこと。
僕はゆっくりと腰を動かし始める。リズミカルに、そして時折、力強く奥底まで押し込む。
僕たちは身体の対話を開始した。バナナに全神経を集中して、マリコさんの敏感なスポットを探る。
ねじ入れるようにザクロの奥底まで押し込んだり、先端のくぼみをGスポットに引っ掛けるようにしたり。
マリコさんが獣のような悲鳴をもらす。僕の背中に彼女の爪が食い込んだ。握力が強いため、かなりの痛みである。梨美さんの時のような余裕はないが、激痛は快感に溺れぬための歯止めになる。
先程は最高級の快感に驚かされたけど、何とか自分のペースを取り戻した。マリコさんの表情と身体の反応を見ながら、僕はエネルギッシュに腰を動かしていく。
彼女をしっかり抱きしめながら、荒々しくバナナを打ち込んでいく。マリコさんはザクロ内のうねりで僕の躍動を受け止める。
身体の対話は順調に進んでいた。肉のぶつかり合う音に、湿った音が混じりだす。二人の肉の合わせ目で、彼女の体液があふれているのだ。
バナナとザクロを馴染んできたことを実感する。避妊具と大量の体液のおかげで、どうやら暴発は回避できた。
プロのプライドは守られたが、まだ油断はできない。気分を高めるためにも、体位を変えることを提案してみる。
マリコさんに異存はない。僕は彼女の上体を引き起こし、座位の態勢でザクロを串刺しにした。
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