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マイ・カウンセリング③
しおりを挟むあふれた涙をぬぐってから、私は思い切って質問する。
「マイ先輩は、どんな感じですか? その、いつも気持よくなりますか?」
「うん、もちろん。私のステディは経験豊富でもテクニシャンでもないけれど、愛情を込めて抱いてくれるからね。私たちも初めて同士だったけど、最初から相性がよかったみたい」
マイ先輩はフランクだ。デリケートな質問にも、照れずに話してくれる。
「ね、もしかして美潮って、相手に全部お任せしているんじゃない? 眼を閉じて、ただジッと待ってる、みたいな」
図星である。
「……それじゃ、いけませんか?」
「そりゃ、いけないでしょ。女の身体は構造も感じ方も、男とは全然違うんだし。キチンと彼氏に伝えないと、絶対わからないよ。ここを触られると気持ちいいとか、ここをもっと責めてほしいとか」
「そんなの絶対無理です。恥ずかしくて言えません」
「でも、それじゃ何も伝わらないよ。Hって突き詰めれば、コミュニケーションだから。成熟した女性なら、表情と反応で伝えることができるけど、美潮には難しいだろうし」
「……」
「黙っていたら、相手は気づいてくれないし、それぐらい気づいてほしい、というのは自分勝手だよ」
「でも……」
「ま、最初は恥ずかしいけどね。それを乗り越えるのが、相手に対する愛情,信頼感ってものでしょ」
「……」
「現状のままじゃ、この先ずっと、不幸なHで我慢し続けることになるよ。二人にとって、とても不幸なことだと思うなぁ」
マイ先輩の言葉は静かに、私の胸に染み込んでいく。
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