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抱けない女Ⅱ⑦
しおりを挟む眼を伏せると、御木本先生に力いっぱい頬を打たれた。
「しっかり眼に焼きつけな。その方がレイカも本望だろうよ」
凌辱されていても、レイカさんはきれいだった。気品を失わず、たまらなくセクシーだった。悲鳴が次第に甘みを帯びてくる。女性の悲しい性とは思いたくない。耳を塞ぎたいけれど、御木本先生はそれを許さないだろう。
レイカさんが一際大きな悲鳴を上げて、身体を激しく震わせた。エクスタシーに達したのだ。僕の胸の奥に、嫉妬の炎が上がった。その相手はもちろん、アグリさんである。
失神したレイカさんから、アグリさんがゆらりと立ち上がった。汗まみれの身体だ。偽バナナが艶々と光っている。
「オードブルの後は、メインディッシュといこう。さぁ、楽しませておくれ」
御木本先生が僕の耳元で囁くと、笑みを浮べて後ずさっていく。
殺気をはらんだ風を浴びたような気がした。来る。その直後、アグリさんが上体を沈めて、突進してきた。まともに受け止めたら、吹っ飛ばされそうな勢いだった。
僕は腰を落として、相手の勢いを横に受け流そうとする。
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