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神のいない世界、その3~神へと至る道~
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「さて、これで満足かね?」
ギルゴマはカナタに笑顔を向けて言った。
この様子だけを見たならば、この二人が今から殺し合おうとしている事など、誰にも予想が付かないような。
そんな不思議な、親しみ深さすら感じるギルゴマの笑い顔であった。
「あぁ、お前の戯言に付き合ってやる気分になる程度には、満足な結果だ」
カナタもまた笑っていた。
こちらは挑戦的な…いつもの不敵な笑い顔だった。
「では、君に問い掛けよう。先程の質問と同じだが、今度は君の考えをちゃんと聞かせてくれないだろうか?神とはどのような存在を指すと思うかね?」
「…全知全能。創造神。無から有を創る者」
「素晴らしい!本当に君は、実に頭の良い人間だ。ならばさらに質問しよう。神がもし、自分の意思に背く者を創ろうとしたら、どうなると思うかね?」
「はん、くだらない。お前は神学論争をしたかったのか?」
「おや?その言い方は似たような話でも知っているのかね?」
「…俺達の世界にもいたのさ。神は全知全能だが、もし神が自分の手でも持ち上げられない石を創ったとしたらどうなるか。そんな事を考えた奴がな」
「ほう、面白い例えだね。もし創れたとしたら、自分の手で持ち上げられない石が存在する事になる。よって神の全能性は否定される。創れないとしたら…」
「そもそも全能ではないって事になる。言っておくが答えなど存在しない、無駄な論争だぞ?だがこの答えのない問い掛けで神学戦争すら起きた。どちらかと言えば、有害な問い掛けだ」
「なるほど、君達の世界では答えのない問い掛けとして終わったのだね」
「この世界でも同じだろう?」
「そうだね。似たような問い掛けは有ったね。だが私が聞いているのは、そのような例え話ではないのだよ。実際に起こった出来事さ」
「…つまり、第一世代…いや、本物の創造神のことか?」
「その通り。話が早くて助かるよ。ではもう一度、質問しよう。神はどうなったと思うかね?」
「…神のいない世界。これが答えってことだろう」
「素晴らしい!本当に君は素晴らしく頭が良い人間だ!そう、創造神は自らの存在を否定したが為に滅んだのさ!そして神を滅ぼした存在それこそが…」
「人類か…」
「その通り。神は戯れか、それともそう望んだのか。自らの全能性を否定する存在を産み出したのだよ。神の意思に背く者。それが人類さ。そして、君達を産み出した後に神の肉体は砕け散った。その欠片から産まれたのが我々だ。そして我々は、第一世代と呼ばれる者であろうが、創造神には遠く及ばない存在に過ぎないのだよ」
「つまり、神のいない世界か…」
「いや、神を失った世界さ」
「…で?お前の目的はその創造神となる事か?」
「フッフッフ、本当に君は話が早くて助かるよ。その通りさ。そして、その為には、君達人類は邪魔なのだよ」
「まずは人類を滅ぼし、次に第三世代を滅ぼす。そうやって神格を上げ、更に上の世代を滅ぼし…やがては神に至る、か?」
「然り」
「やはりお前は狂っているな。そうやってお前独りになった世界で、何を望むと言うのだ?」
「クックック、神のいる世界。それこそが正しい世界だと思わないかね?」
「別にいなくても、誰も困っていないがな。それがお前の聞きたかった質問か?ならば答えはこうだ!」
そう言ってカナタはギルゴマへ切り掛かった。
「おや、賛同してくれないのかね?残念だよ」
ギルゴマはひょいと軽く身を躱し自分の腰から剣を抜いた。
そして、翻り様に剣をカナタへと切りつける。
「あぁ、本当にお前は残念な奴だ。だから…死ね」
カナタはそう言って、剣を弾いた。
ここに来て、カナタとギルゴマは初めて剣戟を交わした。
人類存亡を賭けた戦いが、今、始まる。
ギルゴマはカナタに笑顔を向けて言った。
この様子だけを見たならば、この二人が今から殺し合おうとしている事など、誰にも予想が付かないような。
そんな不思議な、親しみ深さすら感じるギルゴマの笑い顔であった。
「あぁ、お前の戯言に付き合ってやる気分になる程度には、満足な結果だ」
カナタもまた笑っていた。
こちらは挑戦的な…いつもの不敵な笑い顔だった。
「では、君に問い掛けよう。先程の質問と同じだが、今度は君の考えをちゃんと聞かせてくれないだろうか?神とはどのような存在を指すと思うかね?」
「…全知全能。創造神。無から有を創る者」
「素晴らしい!本当に君は、実に頭の良い人間だ。ならばさらに質問しよう。神がもし、自分の意思に背く者を創ろうとしたら、どうなると思うかね?」
「はん、くだらない。お前は神学論争をしたかったのか?」
「おや?その言い方は似たような話でも知っているのかね?」
「…俺達の世界にもいたのさ。神は全知全能だが、もし神が自分の手でも持ち上げられない石を創ったとしたらどうなるか。そんな事を考えた奴がな」
「ほう、面白い例えだね。もし創れたとしたら、自分の手で持ち上げられない石が存在する事になる。よって神の全能性は否定される。創れないとしたら…」
「そもそも全能ではないって事になる。言っておくが答えなど存在しない、無駄な論争だぞ?だがこの答えのない問い掛けで神学戦争すら起きた。どちらかと言えば、有害な問い掛けだ」
「なるほど、君達の世界では答えのない問い掛けとして終わったのだね」
「この世界でも同じだろう?」
「そうだね。似たような問い掛けは有ったね。だが私が聞いているのは、そのような例え話ではないのだよ。実際に起こった出来事さ」
「…つまり、第一世代…いや、本物の創造神のことか?」
「その通り。話が早くて助かるよ。ではもう一度、質問しよう。神はどうなったと思うかね?」
「…神のいない世界。これが答えってことだろう」
「素晴らしい!本当に君は素晴らしく頭が良い人間だ!そう、創造神は自らの存在を否定したが為に滅んだのさ!そして神を滅ぼした存在それこそが…」
「人類か…」
「その通り。神は戯れか、それともそう望んだのか。自らの全能性を否定する存在を産み出したのだよ。神の意思に背く者。それが人類さ。そして、君達を産み出した後に神の肉体は砕け散った。その欠片から産まれたのが我々だ。そして我々は、第一世代と呼ばれる者であろうが、創造神には遠く及ばない存在に過ぎないのだよ」
「つまり、神のいない世界か…」
「いや、神を失った世界さ」
「…で?お前の目的はその創造神となる事か?」
「フッフッフ、本当に君は話が早くて助かるよ。その通りさ。そして、その為には、君達人類は邪魔なのだよ」
「まずは人類を滅ぼし、次に第三世代を滅ぼす。そうやって神格を上げ、更に上の世代を滅ぼし…やがては神に至る、か?」
「然り」
「やはりお前は狂っているな。そうやってお前独りになった世界で、何を望むと言うのだ?」
「クックック、神のいる世界。それこそが正しい世界だと思わないかね?」
「別にいなくても、誰も困っていないがな。それがお前の聞きたかった質問か?ならば答えはこうだ!」
そう言ってカナタはギルゴマへ切り掛かった。
「おや、賛同してくれないのかね?残念だよ」
ギルゴマはひょいと軽く身を躱し自分の腰から剣を抜いた。
そして、翻り様に剣をカナタへと切りつける。
「あぁ、本当にお前は残念な奴だ。だから…死ね」
カナタはそう言って、剣を弾いた。
ここに来て、カナタとギルゴマは初めて剣戟を交わした。
人類存亡を賭けた戦いが、今、始まる。
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