シュバルツバルトの大魔導師

大澤聖

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1 ルーンカレッジ編

018 レニとの再会2

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 ジルの姿を見た瞬間、レニは走り出していた。寸前に何を考えていたか、そんなことはもうどこかにとんでいた。

「ジル先輩!!」

 そういってレニはジルの胸に飛び込んでいった。

「レニ!? ……どうしたんだい? ここで待っていてくれたのか」

「心配したんですから……先輩」

 レニは上手く気持ちを言葉にすることができなかった。ジルは飛び込んできたレニを軽く抱きしめる。

「そうか、済まなかった。レニにはもっと早く僕から知らせるべきだったね」

「いえ……、先輩は凄い方ですから私なんか……」

「そんなことない。僕自身は軽症だったから、入院したのも1日だけだったんだ。だから十分知らせる余裕はあったはずなのに。レニはもう僕にとって他人じゃない。それは嘘じゃないよ。」

「!?」

 ジルの言葉に、レニは胸がつまって何も言えなくなる。

「うぉっほん!! 俺も居るんだがなぁ~」

 わざとらしくガストンが咳払いをする。

「!?」

 レニは初めてガストンの存在に気づいたようだった。他が全く見えていなかったのだろう。

「……そうだレニ。彼が僕のルームメイトで親友のガストンだ。今回重傷を負って今まで入院していたんだ」

「レニ=クリストバインといいます、どうぞよろしくお願いいたします」

「宜しくな、レニちゃん」

 ガストンがいやに馴れ馴れしくレニを呼ぶ。

「こんなに可愛い後輩が迎えてくれるなんて、世の中不公平だぜ」

「ならガストンも指導生に選ばれるようにしろよ」

「性格はともかく、俺の場合魔法の腕がなぁ……」

 ガストンが黄昏たそがれたようにつぶやく。

 クスっ、とレニが笑う。

「ガストンさんって面白い方なんですね。ジル先輩と親友というのが何となく分かりました」

「こいつは頭でっかちの唐変木だから、俺みたいな奴の方が相性いいんだよ」

「何を馬鹿なことを言ってるんだ……。さて、レニ。悪いけど僕たちはこれから学園長に経緯を報告しに行かなければならないんだ。今回は犠牲者も出たことだしね。しばらく時間がかかるだろうから、今度またゆっくり話そう。レニのために必ず時間をつくるから」

「はい! お忙しいのは分かっていますから大丈夫です。今日は一目だけでもと思ったんですが、いっぱいお話ができてよかったです」

「こちらこそ、ここまで迎えに来てくれてありがとう」

 ジルの言葉に、レニが最大限の笑顔をつくる。事件が起こってから、ずっと心の中に重い物がのしかかっていたジルであったが、それが少し軽くなったような気がした。
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