18禁ヘテロ恋愛短編集「色逢い色華」

結局は俗物( ◠‿◠ )

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セルフ二次創作「色移り」 リボン結びの履歴書 ※現パロ(家庭教師)

リボン結びの履歴書 1 気難しい財閥の末子の家庭教師をする話

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 叔父から親友の弟の家庭教師をしてほしいと言われ、断われるわけがなかった。叔父の親友は財閥の息子で、その弟となるとやはり財閥の息子ということだった。霞は叔父の運転する車に乗って叔父の親友の家へと向かった。隣には夫がいた。頭頂部に明るいブラウンの毛に覆われた三角形に近い耳が生え、車内に収まらず天井で折れた。
「なんでも身体が弱いらしくて学校を休みがちなのだそうだよ」
「お嫁さん…緊張…してる…?」
 シートに置かれた手に夫の手が重なった。霞は彼の手を弄んでそのまま膝に持っていってしまう。
「いちゃいちゃしないでくれるかな」
 叔父は温和に笑みを浮かべているが、声には険を帯びている。夫の手を放し、互いに視線を交わして苦笑し合う。叔父の紹介で知り合った浮浪者のような青年と結婚してまだそう時間は経っていない。
「とりあえず、行ってみてから決めよう。日当も出るから悪い話ではないと思うけれど、合わなければボクのほうから断るよ」
 叔父の親友のことは霞もよく聞いていた。断るつもりはなかったが、財閥の息子と聞くと緊張せずにはいられない。叔父の親友の弟は霞の弟とそう年齢は変わらないようだったが、霞の弟は人懐こく爛漫で愛らしい子だった。夫とともすぐに打ち解けよく釣りやサッカーに行っているようだった。
 車はやがて目的地に着く。小さな山のような斜面を上がって殺風景になったかと思えばテーマパークのような豪邸が広がっている。よく手入れされた庭木は螺旋のような形をしていた。霞にはあまり趣味がいいようには思えなかったがそれが富豪の流行りなのだろうと締め括る。車の窓を開け、叔父がスピーカーに話し掛ける。ファストフードの持ち帰りサービスのようだった。進行方向を閉ざしていた門がゆっくり上がっていく。夫は無邪気に関心していた。大きな噴水を回るように豪邸の玄関前に叔父は車を停めた。明るい髪のウェーブした青年が手を振る。どこか雰囲気が霞の弟に似ていた。
「お~い!よく来たね!久しぶり霞ちゃん。急なお願いでごめんね」
 両手を合わせてすりすりと蜂蜜色の瞳が霞を覗いた。それから隣の夫に移る。
「そっちは霞の夫。だからボクの、」
「婿養子か!」
 青年は陽気で常に嫌味のない笑みを浮かべていた。耳に光るピアスはどこか現代的の若者といったところで財閥の長男という堅苦しく重圧のありそうな立場とは思えない軟派で軽妙な感じがあった。
「違うよ。義理の甥」
 夫がふにゃふにゃと自己紹介を始める。叔父の親友はよろしく!と軽く挨拶を交わす。叔父は親友へ駐車する場所を訊ね、霞は夫と共に降ろされる。
「いやぁ、はなだすごいなぁ。オレと2つくらいしか変わらないで叔父さんどころか殆どお父さんやってるんだもんな」
 砕けた態度で叔父の親友は玄関扉を開けた。玄関だけでもかなり広い。天井にはシャンデリアが掛かり、きらきらと光っていた。
「オレの他に3人いるけど霞ちゃんに頼みたいのは一番下の子でさ。内気っていうか人見知りで。気難しいんだな。女の人苦手みたいでさ。アレルギーは食べて治せ!って方針だから、うち」
 暫く住み込みで働くという条件だったはずだ。
「案内するよ。3番目はちょっと長いこと空けてて会わないと思うけど、2番目の弟は霞ちゃんと同い年だよ。最近引きこもりがちだから会ったら紹介するね。見たらすぐ分かるよ」
 軽快に話しながら叔父の親友は邸内を案内していく。壁紙や照明器具、床に敷かれた絨毯、調度品、どこを見てもどれをとっても高級感が漂っていた。
「弟っていえば霞ちゃんも弟くんいるんでしょ。めちゃくちゃ可愛いがってるみたいだね。はなだも目に入れても痛くないみたいな話し振りだったよ」
「はい…とてもいい子で」
 霞にとって弟は他者の前であってもへりくだれるようなところがひとつとしてなかった。
「はは、じゃあ、オレの弟にもそんな感じでよろしく」
 叔父の親友は軽げに言った。霞の弟は無邪気で人懐こく明朗な性格だったが先程の紹介からいうとこれから相手をしなければならないのは人見知りで内気で気難しい人物ということだった。
「男所帯だけど怖い奴等でもないし、旦那さんも安心して」
 玄関から西に向かった日当たりのいい最果ての部屋で叔父の親友は止まった。重厚な木彫りの扉を彼はノックした。
「珊瑚~」
 叔父の親友は黒く塗られた把手はしゅを捻った。扉が開く。廊下は眩しいくらいに明るかったが室内は暗いようだった。霞は夫と廊下で待っていた。
『珊瑚~、新しい家庭教師が来たぞ。かなり可愛いけど人妻だし兄ちゃんの親友の姪っ子だから惚れるなよ』
 室内から会話が聞こえ、カーテンが開くような音がして明かるくなる。
「ごめんね、入って。散らかっててごめんね!散らかってるっていうか殺風景なんだけど」
 家具は最低限で、目付きの悪い黒髪の少年が寝間着のような姿でベッドから降りてきた。額に吸熱シートらしきものを貼っている。霞よりも隣の夫を訝しげに睨む。
「…よろしく」
 少年はぶっきらぼうに言って背を向けた。
「珊瑚、違うだろ。ごめんね、霞ちゃん。旦那さんも」
 少年はじろじろとベッドの上から霞の夫の尻尾や耳を無遠慮に眺めた。叔父の親友は弟の髪を掻き乱して苦笑した。目付きも髪質もあまり似ておらず、雰囲気は正反対だった。それでも長男は末弟が可愛いようだった。叔父の頼みであるためそもそも霞の中に断る選択はなかったが、血の繋がりはないが可愛い弟と重ねてしまい尚更断ることが出来なくなる。
「珊瑚、ちゃんと着替えておくんだぞ」
 彼は弟にいくらか威厳をみせて霞たちを別室に案内した。すでに叔父が艶やかに照る革張りのソファーに座り、部屋の脇にはテレビでしか見たことのない執事が控えていた。
「ここのコーヒーはいつ来ても美味しいね」
「オレんカフェじゃないんだけどな」
 広いソファーに3人で掛け、叔父の親友は対面にひとり座った。ここが自宅で相手は顔見知りといえど複数人にひとりで対する状況に彼はよく慣れているようだった。軽妙で豪邸の畏まった雰囲気やその肩書きに反してどこか俗っぽい言動や空気感があったがそれでも所作のひとつひとつは洗練されている。
「珊瑚さんには会ってきたのだろう?どうだった」
「慎重そうな子でした」
「ははは、ありがと、霞ちゃん。根暗っぽいって言ってくれていいんだよ」
 霞と夫にもコーヒーが届けられる。
「すぐ下の弟はどうしているの。海外出張だったけかな」
 穏和な叔父の声がいくらか鋭くなる。親友の人好きする目はきょとんとしてからきゃらきゃらと笑った。
「そのはずだったんだけどキャンセル入っちゃってさ。でもいつも通り仕事行ったよ。いやぁ、優秀な弟は助かるね。うちも安泰、安泰」
「…そう」
 叔父は不満げな響きを持って返答したが親友はまったく気付いている様子もなかった。
「すぐに帰ってくるのかな」
「どうだろ?何か用でもある?」
「特にないけれど…」
 叔父はまだどこか不安げだった。親友は夫に似た蜂蜜色の目を霞に向けた。
「霞ちゃん、どう?やってくれるかな」
「はい。喜んで」
 隣の夫にも同意を得る。夫は耳をぴんぴんと揺らして軽々と頷いた。
「良かった!住み込みってなると旦那さんがダメって言うかなって思ったけど」
 叔父の親友は手を打ち合わせた。
「すぐ下の弟は…」
 叔父は再びその話題を出した。
「そんな仲良かったっけ?会合とか言ってたから電話出られないと思うんだよなぁ」
 苦笑いを浮かべながら親友は端末を取り出す。叔父は否定して止める。強張った彼の様子に霞は叔父を呼んだ。何も言っていないというのに、大丈夫だよ、と返ってくる。
「何かあったら連絡をするんだよ。カレも寂しがるだろうから」
「うん…義理叔父おとうさん…!」
「おとうさんじゃない!」
 叔父はきぃきぃと怒り、親友はへらへらと笑った。


 叔父と夫が帰り、霞は着替えた珊瑚という少年と2人きりにされたが彼は黙ったきり不機嫌な顔をして彼女を部屋の外に追い出した。日当たりのいい廊下で日光浴をするしかなく、扉の前で蹲る。テーマパークにあるようなボタニカルガーデンが窓の外に見えた。壺から水を流す女神の彫像と草花、そして螺旋に刈り込まれた庭木。物音が聞こえ意識が逸れる。叔父の親友が青年を連れて立っていた。
「あ…ごめんなさい。その…外に出ているよう言われてしまって…」
 少し前に見た叔父の親友とはどこか雰囲気が違っていた。耳にピアスはなく、瞳は麗かに照り、軟派さや軽妙さの鎮まった柔和な感じがあった。目の前の人物は叔父の親友ではないようだった。
「あ…」
 どう対応していいものか分からずにいると叔父の親友に瓜二つの男は微笑んだ。
「まだ慣れてないんだ。どうりで見ない顔だと思った。おいで」
 声までよく似ていた。手招きされ、霞は珊瑚のいる部屋と迷ったが、家主の指示に従うほかなく叔父の親友に酷似した若者についていった。一緒にいる暗い茶髪の青年は幾度か不審げに霞を振り返る。どうしたの?。いいえ…。小さな会話が聞こえた。玄関へ戻り中央から左右に開かれていくような中階段を上り、長い廊下を歩く。叔父の親友と見分けのつかないほどよく似た若者が霞を向いた。
「まだ相手してないよね?」
「はい」
 彼は上機嫌に反応をしてすぐ傍の扉を開けた。珊瑚のいた部屋と比べると生活感のある部屋だった。暗い茶髪の青年は廊下で別れ、霞は肩を抱かれながらベッドまで連れられる。
「名前は?」
「霞です」
「霞くん、ね。覚えとく」
 ベッドへ座らせられ、スプリングが軋んだ。胸に掌を当てられ、霞は身を竦めた。
「初めて?」
 彼は訊ねてたから彼女の左手を掴み、薬指の輪を認めると霞の髪を乱してベッドに倒す。
「帰っていきなりこんな可愛い子抱けるなんて幸せだなぁ」
 霞の首に吐息がかかる。服の上から脇腹を撫でられ、耳朶が温かく湿った。
「待って……待ってくださ…」
 ストッキングを撫でる手が止まる。
「何?」
「あの…これは…」
「何って…前戯?しない派?いいけど、君はいいの?」
 叔父の親友とそっくりそのまま同じ顔をした若者は見ただけでも質の良さが分かるジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩めた。
「え…あの、わたし…」
「処女?式まで純潔守ってる的な?健気じゃん」
 逃げようとしたが、彼はずいと顔を近付けた。
「違くて、」
 ネクタイは紐状になり、霞の前で左右に引っ張られる。彼は笑いながら無抵抗な彼女の両手を取った。
「大丈夫、大丈夫。バレないよ。処女膜が破れてどうこうなんて信じてる男ならやめたほうがいいし。それとも宗教的な理由?親戚一同がシーツに血が付いてるか確認するってやつかな。女の子は大変だね」
 叔父の親友と同じ顔をした若者の手がネクタイの端を引いた。両手が括られている。徐々に距離を空けようとしたが腰に腕が回った。
「そういう事情があるなら挿れないよ。残念だな。やっぱりここで働くならさ、越える一線越えとかないと、強く出られないところとかあるじゃん?」
「そ、うですか…?」
「そうだよ」
 疑問を投げると彼は柔らかく応えて霞の顎を掬った。唇を親指でなぞり、弾力を確かめている。指が口の中に入り込む。人差し指と中指が霞の舌を挟み、引っ張る。
「ぅん、ん」
「もっとすごいことしてもらおうかな。授乳手コキとか。足もいいなぁ。腿も結構タイプ。女体盛りもいいな、でもそのまま最後まで食べちゃいそう。スタンダードにパイズリかな」
 舌を弄びながら彼は思案し、扉がノックされると入室の許可を出した。霞は飛び上がって入ってきた人物に駆け寄った。優しく包み込むような香りがふわりと漂った。
「妬けるね」
天藍てんらん様、やはりこの方はハウスキーパーではありませんでした」
 叔父の親友に酷似した若者から逃げたかと思うと、頭上からは落ち着いた夫の声が降ってくる。霞はしがみついていた相手を見上げた。焦茶色の瞳に長く濃い睫毛が反っている。別人だ。
「じゃあ何?女泥棒?めちゃくちゃ燃えるね、それ」
「珊瑚様付きの家庭教師だそうです」
「わ~、美人家庭教師?羨ましいなぁ。変な気起こすよ、あのひと。思春期じゃん。赤い伊達眼鏡買っておいてよ。いいなぁ、アダルトビデオだよ、こんなの」
 叔父の親友に酷似した若者は麗かな笑顔で霞へ歩み寄る。霞は焦茶色の瞳の青年を伝い落ちたが彼の手によって支えられる。
「不健全だよ。オレにも不健全なんだから」
 彼は肩を竦めた。近付くたび霞が扉の傍に立つ青年に縋るのを見てとると足を止める。
「どうなさいますか」
「弟を妹にしちゃえばいいんじゃない。勉強どころじゃないよ、まったく!オレだったら欲望に負ける」
「しかし…」
「いいよ、去勢しちゃいなよ。オレ妹欲しかったし。そうしたら仲良く出来るかもね。美人家庭教師、兄弟の不仲、妹爆誕、万事解決!」
 執事のような青年は緩く眉間に皺を刻む。叔父の親友によく似た若者は叔父がやたらと気にしていた次男らしかった。
「いや、案外面白いかもね。15歳思春期男子の欲望に晒される美人家庭教師!監視カメラ置かなきゃ」
「では手術は、」
「珊瑚くんのこと、何だと思って…」
 震える声で口を挟む。纏った手は無意識に執事のような青年のスラックスを掴んだままだった。
「穀潰し以外に何があるのさ。兄さんも懲りないな。家庭教師も何人目だと思ってるんだか。性根が腐ってるんだから何も変わらなくても君のせいじゃないから気にしないで。性分なんだよ、変わらない」
 次男は薄ら笑いを浮かべた。くるりと踵を返してベッドに倒れ込む。寝る、と一言告げると霞は執事のような青年に部屋の外に連れ出される。彼は無言のまま霞の拘束を解く。長い睫毛が持ち上がり、皺の寄ったネクタイが色の白い手に垂れ下がる。
「ありがとうございます」
「いいえ…珊瑚様をよろしくお願いします」
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