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熱病患者みたいだなぁ。菖蒲が呑気に野次を飛ばした。極彩はもう何から口にしていいか分からなかった。口を開いたり閉じたりして、結局何も言葉にならない。弟の発育途中の背は何も語らない。成長期を過ぎてしまったのか、食べさせても食べさせても多少肉付きが良くなった程度で、飢えた者や満たされない者たちに自分の食糧をくれてしまう光景が鋭い刃の如く胸に突き刺さる。
「彼は母親の恋人といいましたか。こんな大きな子供がありながら、母親もそれでは君のことも信用に及びません。淫婦に育てられた子供がどれほど真っ当に育つ?旦那を失って間もないはずです。父親は暗殺未遂のならず者でしたっけね。それで遺された教育者であるべき母親は雌ときた。一体どこにあの娘を託す理由がある?」
銀灰の腕が風を切り、残像もなく翡翠へ飛んだ。しかし防がれる。首を掴まれ、少年は花畑へ投げられた。極彩は瞬発的に彼を介抱に向かいかけたが菖蒲に止められる。
「自分でケツ拭わないと一生後悔するやつですよ、これは。ええ」
「菖蒲殿!」
煽るなと制すれば外野から翡翠が笑った。花畑の中で銀灰が起き上がる。
「決闘ですね。貴女もやっていたでしょう」
極彩は眼鏡の男から目を逸らし、銀灰の様子を窺った。花が散り、虫たちが逃げていく。菖蒲は嗾けたはいいが緊張した面持ちで膝を摩った。その間にも少年の身体は投げられ、花畑は荒れていく。花弁が散り、茎が折れ、葉が千切れる。
「人の世ですよ、これが。自然を荒らし、勝利し、花を育て、意中の女性のために手折り、そこに商売が生まれ、消費社会がはじまる。するとそこにまた競争という名の戦争が発生し…」
花畑の格闘からつまらなげに顔を逸らし、目の前に舞い落ちる花弁を摘まんで眺めた。銀灰が腕力的にも体格的にも分が悪いようだった。
「首をへし折られても見過ごすつもりですか」
「城では日常茶飯事ですからね、慣れましたよ。だから嫌なんです、城勤め。昨日喋ってまた明日って別れたら、朝には任務で死にました―なんてザラですからね。例に漏れず銀灰さんにも対しても、貴方に対しても」
人間の尻拭い合戦に関係なく、萎れかけて石畳に倒れていた一輪の花軸に彼は指を伸ばして支え起こす。
「長く惜しまれるのも厄介ですから」
「でも貴方は長らく惜しんでしまうのでしょうね?」
指を抜けば何度でもその花は石畳に倒れてしまう。
「いつまで続くんですか」
「どちらかが力尽きるまでですよ。野生動物の場合は」
「野生動物の場合ではなく、人間の場合は」
菖蒲は興味が無さそうだった。花を片手で愛でながら、もう片方の手は膝を摩っている。花畑に倒れた銀灰はもう立ち上がらなかった。翡翠は片脚を上げ花畑を踏み躙る。平生ならば陽気で笑みが伴っていた質の声が苦しげに花々の間から漏れた。
「賤しい生まれの者は強くなれないんですよ。貧弱なその肉体で何を守るつもりだったんですか。愛しの姉ですか?人を守るというのは理想論や綺麗事じゃないんですよ。特にあの娘は。周りと違いますからね。偏見の目もまた俗人より多いわけです。君が不適切な情欲を抱いて已まない姉に馳せるような耽美主義で生半可な思想じゃ、無理です。長くて3日。2日持ってもおめでたいくらいです」
菖蒲は萎れた花から手を放した。そして自らの礼服の腹部や脇腹、胸元や肩口を叩き始め、礼服袴の衣嚢から煙草を取り出したが、火を点ける寸前になって禁煙だ!とひとり騒いだ。
「だめですよ、極彩さん」
「何もしていません」
石畳に嵌まる煉瓦を引き抜かんばかりに爪を立てた。敷き詰められた赤みがかったり、青みがかったり、淡い色味の石材が洋灰によって固定されている。女の力ではびくともしなかった。
「矜持は人の命より重いんですよ。呆れちゃいますね」
弟の呻吟ばかりが耳を支配する。翡翠の罵倒も、隣の中年男が片手で起こす摩擦音も些細なものだった。
「しかし矜持で腹は膨れないし、傷は癒えないんですよ」
花畑からまだ筋肉の付ききらない両腕が伸び、花を踏み躙る長い脚を掴む。菖蒲は目を血走らせ、花々から生えた少年の手を凝視していた。
「このままでは死にますよ。君はあの娘だけでなく姉も守れないんですね。恥ずかしい子供だ。代わりの娘にはフられ、式にまでついてきて。挙句好きな女の前で呆気なく踏み殺される…決闘なんてそんなものです。知るには早かったかも知れませんね。君は市井の男子と比べたら強いのかも知れませんし、得物さえ持っていたら分かりませんでした。ですが実戦は知らないようだ。本物の殺意も、本物の戦場も。お父上の顔に泥を塗ってしまったかな」
ぱきっと音がして極彩は息を忘れたが、爪に走る痛みに安堵した。煉瓦に立てた指を引くと、爪の先端が割れ、微かに血が出ているだけだった。
「ろくな親を持てなかった同族の好です。選びなさい。名誉の死ですか、屈辱の一生ですか。叔父を失くして間もない姉の傷になりますか、淫らな欲望を抱いて姉の傍に在り続けますか」
嗽のような音が少年の喉から響いた。菖蒲がまるで腹痛にでも耐えるみたいに蹲っているのを確認すると極彩は口を開きかけた。
「オレっちの…負け……っす…」
掠れた声が聞こえた。呻きに混じり、よく聞き取れはしなかった。
「何です」
「…負けっす…オレっち……負け…」
激しい呼吸が花畑には似合わなかった。傍で聞こえた咆哮はさらに似合わなかった。
「戦闘を知らないのは当たり前ですよ!この子の戦場は家庭だけでいいんですからね!一応母親もいますし、ボクや姉がいて、養父が困らないように、傭兵になって大変な思いをしないようにと扶持を与えたんですからね。戦場に駆り出されなかった若者を見て嫉妬はやめてください。どれだけ戦に巻き込まないように頭の堅い官吏のじじい共を説得するのが大変なのか、別に城勤めじゃないなら知る必要なんて微塵もないんですけれどもね、あンたみたいな実戦主義の老害どもは若者を国の為に死なせたくて夜も眠れないみたいですな。ご自分等はご立派な大義名分を背負ったつもりになってご立派なお城にふんぞり返っていればいいんですから蚊に刺されるほどの痛みもありませんよ。卑怯な手を使って国ひとつぶっ潰して喜んでいるよりかはこの少年たちみたいな実戦は知らない若者たちが、市井で使うこともない武芸に励んで汗を流し、花畑で虫と戯れているほうがずっとずっと国が守るべき宝だということにも気付かないで。やっかみの矛先は果たして彼ですか!それに、一体全体あンたは彼の何が恥ずかしいって言うんです!彼が恥ずかしいっていうのなら、ボクもあンたも厚顔無恥の毛虱以上の価値もありません。この花畑を荒らし、その残骸の上を歩くにも値しません。あンたはそんな小さく愛しむべき尊厳を足蹴にしちまったわけですな。悪しき体制の哀れな孤児ですよ。あンたみたいな有害な思想の持主は今すぐ頭をこの花畑に擦りつけて、花の1本1本の根に謝罪すべきですよ」
中年男は唾を飛ばす勢いでまだ穏やかさを残しながらも、背の高い青年に鼻先を近付け、指を差し、興奮しながら責めたてる。銀灰はまだ花の中に寝そべったままで荒々しく息を乱したり、咳を繰り返して正常な状態ではなかった。
「あ~!こんな能天気な花畑でフツー人殺しなんてします?訴訟起こされて損害賠償漬けになっちまえばいいんですよ、あンたみたいな当たり屋は!やってられませんが!」
菖蒲は青空に雄叫びを上げ、怒鳴り散らした。
「彼は母親の恋人といいましたか。こんな大きな子供がありながら、母親もそれでは君のことも信用に及びません。淫婦に育てられた子供がどれほど真っ当に育つ?旦那を失って間もないはずです。父親は暗殺未遂のならず者でしたっけね。それで遺された教育者であるべき母親は雌ときた。一体どこにあの娘を託す理由がある?」
銀灰の腕が風を切り、残像もなく翡翠へ飛んだ。しかし防がれる。首を掴まれ、少年は花畑へ投げられた。極彩は瞬発的に彼を介抱に向かいかけたが菖蒲に止められる。
「自分でケツ拭わないと一生後悔するやつですよ、これは。ええ」
「菖蒲殿!」
煽るなと制すれば外野から翡翠が笑った。花畑の中で銀灰が起き上がる。
「決闘ですね。貴女もやっていたでしょう」
極彩は眼鏡の男から目を逸らし、銀灰の様子を窺った。花が散り、虫たちが逃げていく。菖蒲は嗾けたはいいが緊張した面持ちで膝を摩った。その間にも少年の身体は投げられ、花畑は荒れていく。花弁が散り、茎が折れ、葉が千切れる。
「人の世ですよ、これが。自然を荒らし、勝利し、花を育て、意中の女性のために手折り、そこに商売が生まれ、消費社会がはじまる。するとそこにまた競争という名の戦争が発生し…」
花畑の格闘からつまらなげに顔を逸らし、目の前に舞い落ちる花弁を摘まんで眺めた。銀灰が腕力的にも体格的にも分が悪いようだった。
「首をへし折られても見過ごすつもりですか」
「城では日常茶飯事ですからね、慣れましたよ。だから嫌なんです、城勤め。昨日喋ってまた明日って別れたら、朝には任務で死にました―なんてザラですからね。例に漏れず銀灰さんにも対しても、貴方に対しても」
人間の尻拭い合戦に関係なく、萎れかけて石畳に倒れていた一輪の花軸に彼は指を伸ばして支え起こす。
「長く惜しまれるのも厄介ですから」
「でも貴方は長らく惜しんでしまうのでしょうね?」
指を抜けば何度でもその花は石畳に倒れてしまう。
「いつまで続くんですか」
「どちらかが力尽きるまでですよ。野生動物の場合は」
「野生動物の場合ではなく、人間の場合は」
菖蒲は興味が無さそうだった。花を片手で愛でながら、もう片方の手は膝を摩っている。花畑に倒れた銀灰はもう立ち上がらなかった。翡翠は片脚を上げ花畑を踏み躙る。平生ならば陽気で笑みが伴っていた質の声が苦しげに花々の間から漏れた。
「賤しい生まれの者は強くなれないんですよ。貧弱なその肉体で何を守るつもりだったんですか。愛しの姉ですか?人を守るというのは理想論や綺麗事じゃないんですよ。特にあの娘は。周りと違いますからね。偏見の目もまた俗人より多いわけです。君が不適切な情欲を抱いて已まない姉に馳せるような耽美主義で生半可な思想じゃ、無理です。長くて3日。2日持ってもおめでたいくらいです」
菖蒲は萎れた花から手を放した。そして自らの礼服の腹部や脇腹、胸元や肩口を叩き始め、礼服袴の衣嚢から煙草を取り出したが、火を点ける寸前になって禁煙だ!とひとり騒いだ。
「だめですよ、極彩さん」
「何もしていません」
石畳に嵌まる煉瓦を引き抜かんばかりに爪を立てた。敷き詰められた赤みがかったり、青みがかったり、淡い色味の石材が洋灰によって固定されている。女の力ではびくともしなかった。
「矜持は人の命より重いんですよ。呆れちゃいますね」
弟の呻吟ばかりが耳を支配する。翡翠の罵倒も、隣の中年男が片手で起こす摩擦音も些細なものだった。
「しかし矜持で腹は膨れないし、傷は癒えないんですよ」
花畑からまだ筋肉の付ききらない両腕が伸び、花を踏み躙る長い脚を掴む。菖蒲は目を血走らせ、花々から生えた少年の手を凝視していた。
「このままでは死にますよ。君はあの娘だけでなく姉も守れないんですね。恥ずかしい子供だ。代わりの娘にはフられ、式にまでついてきて。挙句好きな女の前で呆気なく踏み殺される…決闘なんてそんなものです。知るには早かったかも知れませんね。君は市井の男子と比べたら強いのかも知れませんし、得物さえ持っていたら分かりませんでした。ですが実戦は知らないようだ。本物の殺意も、本物の戦場も。お父上の顔に泥を塗ってしまったかな」
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「ろくな親を持てなかった同族の好です。選びなさい。名誉の死ですか、屈辱の一生ですか。叔父を失くして間もない姉の傷になりますか、淫らな欲望を抱いて姉の傍に在り続けますか」
嗽のような音が少年の喉から響いた。菖蒲がまるで腹痛にでも耐えるみたいに蹲っているのを確認すると極彩は口を開きかけた。
「オレっちの…負け……っす…」
掠れた声が聞こえた。呻きに混じり、よく聞き取れはしなかった。
「何です」
「…負けっす…オレっち……負け…」
激しい呼吸が花畑には似合わなかった。傍で聞こえた咆哮はさらに似合わなかった。
「戦闘を知らないのは当たり前ですよ!この子の戦場は家庭だけでいいんですからね!一応母親もいますし、ボクや姉がいて、養父が困らないように、傭兵になって大変な思いをしないようにと扶持を与えたんですからね。戦場に駆り出されなかった若者を見て嫉妬はやめてください。どれだけ戦に巻き込まないように頭の堅い官吏のじじい共を説得するのが大変なのか、別に城勤めじゃないなら知る必要なんて微塵もないんですけれどもね、あンたみたいな実戦主義の老害どもは若者を国の為に死なせたくて夜も眠れないみたいですな。ご自分等はご立派な大義名分を背負ったつもりになってご立派なお城にふんぞり返っていればいいんですから蚊に刺されるほどの痛みもありませんよ。卑怯な手を使って国ひとつぶっ潰して喜んでいるよりかはこの少年たちみたいな実戦は知らない若者たちが、市井で使うこともない武芸に励んで汗を流し、花畑で虫と戯れているほうがずっとずっと国が守るべき宝だということにも気付かないで。やっかみの矛先は果たして彼ですか!それに、一体全体あンたは彼の何が恥ずかしいって言うんです!彼が恥ずかしいっていうのなら、ボクもあンたも厚顔無恥の毛虱以上の価値もありません。この花畑を荒らし、その残骸の上を歩くにも値しません。あンたはそんな小さく愛しむべき尊厳を足蹴にしちまったわけですな。悪しき体制の哀れな孤児ですよ。あンたみたいな有害な思想の持主は今すぐ頭をこの花畑に擦りつけて、花の1本1本の根に謝罪すべきですよ」
中年男は唾を飛ばす勢いでまだ穏やかさを残しながらも、背の高い青年に鼻先を近付け、指を差し、興奮しながら責めたてる。銀灰はまだ花の中に寝そべったままで荒々しく息を乱したり、咳を繰り返して正常な状態ではなかった。
「あ~!こんな能天気な花畑でフツー人殺しなんてします?訴訟起こされて損害賠償漬けになっちまえばいいんですよ、あンたみたいな当たり屋は!やってられませんが!」
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