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「手前味噌ですが、素敵です」
「ありがとうございます。たまにはこういうのもいいですね。着飾ってみるのも。誰が見ていなくたって……」
「着飾るなんてほどの物ではございませんけれど、誰も見ていなくとも、ご自分が見ていますから、暗い心地がするときは楽しんでください」
彼はにこりと笑った。極彩はたじろぐ。切れの長い、初対面の人からすると冷酷で薄情そうな印象を与えてしまう目は彼女の首ばかり見つめて、それからにこにこと不細工な顔をした。
「そう見つめられては……恥ずかしいです」
「首飾りを見ていたんです」
「承知しています。けれど、付けているのはわたしです」
「ふふふ、よくお似合いです。良い色合いだ」
まだ淡藤の眼差しは極彩の首に注がれていた。やがてその双眸が彼女の目元まで辿った。彼はすっと立ち上がる。
「そろそろ帰ります。お邪魔しました」
調子が狂う。極彩は淡藤の後を追い、玄関まで見送った。そこで待つ彼女に焦ることもなくゆっくりと帰る支度を整えている。
「また来ます。姫様、事を急いてはいけません。貴方は強いです。だからといって、姫様は強いからと放ってもおけない。ですから、私がこうしてたびたび参上することをお許しください」
「はい。けれど、強く在ります」
艶のない抱擁を交わした。極彩からだったのか、淡藤からだったのかは定かでない。親子や同胞が交わすような、雑で加減がない。しかし誰もがそう断じられるわけではなかった。淡藤と入れ違うように菖蒲が帰ってくる。折り合いの悪い2人が庭で顔を合わせた可能性が高い。
「お帰りなさいまし……」
「ただいま帰りましたよ」
菖蒲は顎を撫で、気拙げに極彩を見ていた。野良猫が入ってくる前に後ろ手に玄関戸を閉め、彼は目を合わせようとしなかった。
「紅さんはいますか」
この問いの意味も分からない。用がある感じでもなかった。
「奥の部屋に」
「そうですか」
中年男はいつもの様子とは違い、無遠慮に居間へ入った。紅がいるのを確認すると、脱力したように縁側に座る。
「その……ごめんなさい」
「何がです?」
菖蒲の振り返った笑みは固い。いつもの媚びはなく、繕ったものが窺えた。彼なりに自分の感情、機嫌と折り合いを付けようとしているのだから極彩も下手な態度はとれなかった。それが却って腫物に触れるようなことになる。
「あまり……その、仲が良くないことを知っていたのに……淡藤殿を中へ入れてしまって…………」
「ああ、いいんですよ、そのことなら」
やはり不自然な笑みだった。
「それは極彩さんが気を遣うことではなく、こちらの問題ですからね」
優しい応答で、さらに極彩は自らを咎めた。気付かぬふりをしておけばよかったのだ。後ろめたさが菖蒲に対して違う見方を要求している。進むことも退くこともできず、その場に立ち尽くす。
「申し訳ない。極彩さんに気を遣わせるつもりはありませんでした。笑ってください。この年になって、息子くらいの人を相手に機嫌を損ねて、娘と大して変わらないような貴方に気を遣わせているんですから」
「い、いいえ……」
「ボク個人として、ムシが好かないんです。冷静な見方をすれば彼は何も悪くないのです。ただ、一個人的な身勝手な理由です。ボクがおかしいのですから、極彩さんは気にすることなく彼との交友関係を続けてください」
「はい」
中年男は笑みを崩さない。それが不気味だった。媚びた微笑の安心感を知る。
「それから、あの……わたしは淡藤殿と、そういう間柄ではありません。ですから心配なさらないでください」
乾いた苦笑を返される。
「―失礼しました」
譫言のように彼は呟いた。一瞬だけその目が虚ろになる。
「群青さんの近況はお聞きになりましたか」
「いいえ」
急な話題の転換だった。極彩は眉を顰めてしまう。菖蒲は群青の話をするのが好きなようだ。
「銀灰さんは山籠もりをしているそうです。だから銀灰さんに会う前に、会いませんか。群青さんと」
「銀灰くんには会います。ですが、群青殿に会う必要性はこれといってありません」
「そうでしたか。極彩さんに、群青殿と会う利はありませんでしたか。これはボクのとんだ見当違いです」
いくらか平生の菖蒲に戻っていた。極彩はこの男の前で群青を気に掛ける素振りをした覚えはない。
「既婚者に、そう何度も用なく会いにいくのは拙いです」
「それが……極彩さん。今、群青さんがどこにいるかご存知ですか」
「いいえ。知りません」
不穏な確認だ。妻とよろしくやっているのではないのか。身構えてしまう。
「懲罰房にいるんです。驚きです。何故群青さんが懲罰房行きになったのか……」
「まだそこにいるんですか」
「そうです。極彩さんに会わせろとそればかりで」
極彩は黙っていた。中年男はへらへらと笑っている。
「大衆の面前で辱めましたからお怒りになるのも無理はありません。分かりました。会いましょう」
その譴責は当然の罰として受けねばならない。
「誤解していませんか……?」
「していません。然るべき咎を受けてから、銀灰くんに会います」
勝鬨桜花を愛でる会の話はこれで決着するだろう。
「ご存知かも分かりませんが。あの人は気が狂ってしまったんです」
群青はもとから気が狂っている。いつ頃からか極彩には見当もつかない。しかし初めて会ったときはまだそこまで気が狂っているとは思わなかった。
群青との面会は翌日だった。懲罰房に案内される。城は静まり返っていた。人気があまりないのは一部の官吏が自粛し、二公子とその世話係や天晴組も活動を休止しているためだ。菖蒲はそう語った。
目的の人物は両腕を開かされ、壁に吊られていた。ぶつぶつと何か言っているのが通路まで聞こえる。極彩は顔を顰めた。群青の声で呪詛のような呟きが響いている。近付くにつれて内容がはっきりしてきた。女の名を繰り返している。菖蒲が微苦笑を浮かべ極彩の顔色を窺った。名を紡がれていたのは極彩だった。息切れのように掠れて消えていく。
「群青さん」
反応はない。鞭に打たれた痕が赤黒く白い肌に刻まれている。
「群青さん。極彩さんをお連れしました」
ひび割れた唇が止まる。垂れた頭を持ち上げ、乱れた前髪の下から昏い眼が現れた。よりいっそう痩せこけている。
「極彩さま……」
鎖が軋る。群青は手枷で皮膚を削った。耳障りなほど金属が鳴る。暴れはじめ、鉄の縛めを引き千切ろうとする。
「極彩さま……極彩さま、極彩さま…………」
「気が狂ってしまったんです」
「懲罰だなんてものがあるからです」
「今回は厳重注意と拘禁だけでした。鞭で打たれたのはこの有様だからです。彼は気が違ってしまった。治せるのは極彩さんだけです」
彼女は首を振った。菖蒲は勝手に檻の錠を外してしまう。格子扉を開け、中へ促す。
「菖蒲殿……」
「大丈夫です。飲まず食わずなんですよ。このままでは死んでしまいます」
台に置かれた器には粥らしきものが入っていた。
「極彩さんにこんなことを頼むのは心苦しいですが、どうか群青さんを労わってください」
渋々と彼女は器を受け取った。
「極彩さま……」
粥を掬う。匙を乾いて鱗のようになった唇へ運んだ。荒れた肌が一筋濡れていく。
「食べなさい」
「ありがとうございます。たまにはこういうのもいいですね。着飾ってみるのも。誰が見ていなくたって……」
「着飾るなんてほどの物ではございませんけれど、誰も見ていなくとも、ご自分が見ていますから、暗い心地がするときは楽しんでください」
彼はにこりと笑った。極彩はたじろぐ。切れの長い、初対面の人からすると冷酷で薄情そうな印象を与えてしまう目は彼女の首ばかり見つめて、それからにこにこと不細工な顔をした。
「そう見つめられては……恥ずかしいです」
「首飾りを見ていたんです」
「承知しています。けれど、付けているのはわたしです」
「ふふふ、よくお似合いです。良い色合いだ」
まだ淡藤の眼差しは極彩の首に注がれていた。やがてその双眸が彼女の目元まで辿った。彼はすっと立ち上がる。
「そろそろ帰ります。お邪魔しました」
調子が狂う。極彩は淡藤の後を追い、玄関まで見送った。そこで待つ彼女に焦ることもなくゆっくりと帰る支度を整えている。
「また来ます。姫様、事を急いてはいけません。貴方は強いです。だからといって、姫様は強いからと放ってもおけない。ですから、私がこうしてたびたび参上することをお許しください」
「はい。けれど、強く在ります」
艶のない抱擁を交わした。極彩からだったのか、淡藤からだったのかは定かでない。親子や同胞が交わすような、雑で加減がない。しかし誰もがそう断じられるわけではなかった。淡藤と入れ違うように菖蒲が帰ってくる。折り合いの悪い2人が庭で顔を合わせた可能性が高い。
「お帰りなさいまし……」
「ただいま帰りましたよ」
菖蒲は顎を撫で、気拙げに極彩を見ていた。野良猫が入ってくる前に後ろ手に玄関戸を閉め、彼は目を合わせようとしなかった。
「紅さんはいますか」
この問いの意味も分からない。用がある感じでもなかった。
「奥の部屋に」
「そうですか」
中年男はいつもの様子とは違い、無遠慮に居間へ入った。紅がいるのを確認すると、脱力したように縁側に座る。
「その……ごめんなさい」
「何がです?」
菖蒲の振り返った笑みは固い。いつもの媚びはなく、繕ったものが窺えた。彼なりに自分の感情、機嫌と折り合いを付けようとしているのだから極彩も下手な態度はとれなかった。それが却って腫物に触れるようなことになる。
「あまり……その、仲が良くないことを知っていたのに……淡藤殿を中へ入れてしまって…………」
「ああ、いいんですよ、そのことなら」
やはり不自然な笑みだった。
「それは極彩さんが気を遣うことではなく、こちらの問題ですからね」
優しい応答で、さらに極彩は自らを咎めた。気付かぬふりをしておけばよかったのだ。後ろめたさが菖蒲に対して違う見方を要求している。進むことも退くこともできず、その場に立ち尽くす。
「申し訳ない。極彩さんに気を遣わせるつもりはありませんでした。笑ってください。この年になって、息子くらいの人を相手に機嫌を損ねて、娘と大して変わらないような貴方に気を遣わせているんですから」
「い、いいえ……」
「ボク個人として、ムシが好かないんです。冷静な見方をすれば彼は何も悪くないのです。ただ、一個人的な身勝手な理由です。ボクがおかしいのですから、極彩さんは気にすることなく彼との交友関係を続けてください」
「はい」
中年男は笑みを崩さない。それが不気味だった。媚びた微笑の安心感を知る。
「それから、あの……わたしは淡藤殿と、そういう間柄ではありません。ですから心配なさらないでください」
乾いた苦笑を返される。
「―失礼しました」
譫言のように彼は呟いた。一瞬だけその目が虚ろになる。
「群青さんの近況はお聞きになりましたか」
「いいえ」
急な話題の転換だった。極彩は眉を顰めてしまう。菖蒲は群青の話をするのが好きなようだ。
「銀灰さんは山籠もりをしているそうです。だから銀灰さんに会う前に、会いませんか。群青さんと」
「銀灰くんには会います。ですが、群青殿に会う必要性はこれといってありません」
「そうでしたか。極彩さんに、群青殿と会う利はありませんでしたか。これはボクのとんだ見当違いです」
いくらか平生の菖蒲に戻っていた。極彩はこの男の前で群青を気に掛ける素振りをした覚えはない。
「既婚者に、そう何度も用なく会いにいくのは拙いです」
「それが……極彩さん。今、群青さんがどこにいるかご存知ですか」
「いいえ。知りません」
不穏な確認だ。妻とよろしくやっているのではないのか。身構えてしまう。
「懲罰房にいるんです。驚きです。何故群青さんが懲罰房行きになったのか……」
「まだそこにいるんですか」
「そうです。極彩さんに会わせろとそればかりで」
極彩は黙っていた。中年男はへらへらと笑っている。
「大衆の面前で辱めましたからお怒りになるのも無理はありません。分かりました。会いましょう」
その譴責は当然の罰として受けねばならない。
「誤解していませんか……?」
「していません。然るべき咎を受けてから、銀灰くんに会います」
勝鬨桜花を愛でる会の話はこれで決着するだろう。
「ご存知かも分かりませんが。あの人は気が狂ってしまったんです」
群青はもとから気が狂っている。いつ頃からか極彩には見当もつかない。しかし初めて会ったときはまだそこまで気が狂っているとは思わなかった。
群青との面会は翌日だった。懲罰房に案内される。城は静まり返っていた。人気があまりないのは一部の官吏が自粛し、二公子とその世話係や天晴組も活動を休止しているためだ。菖蒲はそう語った。
目的の人物は両腕を開かされ、壁に吊られていた。ぶつぶつと何か言っているのが通路まで聞こえる。極彩は顔を顰めた。群青の声で呪詛のような呟きが響いている。近付くにつれて内容がはっきりしてきた。女の名を繰り返している。菖蒲が微苦笑を浮かべ極彩の顔色を窺った。名を紡がれていたのは極彩だった。息切れのように掠れて消えていく。
「群青さん」
反応はない。鞭に打たれた痕が赤黒く白い肌に刻まれている。
「群青さん。極彩さんをお連れしました」
ひび割れた唇が止まる。垂れた頭を持ち上げ、乱れた前髪の下から昏い眼が現れた。よりいっそう痩せこけている。
「極彩さま……」
鎖が軋る。群青は手枷で皮膚を削った。耳障りなほど金属が鳴る。暴れはじめ、鉄の縛めを引き千切ろうとする。
「極彩さま……極彩さま、極彩さま…………」
「気が狂ってしまったんです」
「懲罰だなんてものがあるからです」
「今回は厳重注意と拘禁だけでした。鞭で打たれたのはこの有様だからです。彼は気が違ってしまった。治せるのは極彩さんだけです」
彼女は首を振った。菖蒲は勝手に檻の錠を外してしまう。格子扉を開け、中へ促す。
「菖蒲殿……」
「大丈夫です。飲まず食わずなんですよ。このままでは死んでしまいます」
台に置かれた器には粥らしきものが入っていた。
「極彩さんにこんなことを頼むのは心苦しいですが、どうか群青さんを労わってください」
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