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集団異世界召喚
異世界探険③
しおりを挟む「ノエルさんの料理ってメイド長よりも美味しいかも!」
すっかり澪はノエルに胃袋を掴まれてしまったようだ。
次々に出てくる料理をお腹一杯になるまで頬張っている。
「ふぅ~、もう食べられないわ」
「食べ過ぎじゃないか?」
心配するも大丈夫美味しいからついつい、だとのことだ。
澪は王宮よりも大きい温泉があると聞いた途端、温泉へと走っていった。
ーーー数十分後。
「なんなのよあれ!ジェットバス?!王宮にすら無かったわよ!」
やっぱりあれに目がついたか。
この世界ではお風呂に入るのは基本、貴族だけだ。しかもジェットバス何てものがあるのはは多分うちくらいだろう。
しかも、お湯は土属性魔法で温泉を探してここまで引いて来ているからな、美肌効果も良い筈だ。
「頑張って作ったんだ」
「す、すごいわね」
「じゃあ俺も入ってくるよ」
俺が温泉に入っている間、シエルの毛をブラッシングしてもらい、保存していた果肉入りオレンジジュース擬きを好きなだけ飲んだ良いと伝えて温泉に入る。
温泉から出てくるとシエルがサラサラの毛を靡かせている。
澪はオレンジジュース擬きをごくごくと飲んでいた。
「これも美味しいわね、こんないい生活してるだなんて、心配して損しちゃった気分よ」
「これでも頑張ったんだよ」
ノエルとカレンは2人で温泉に入ってもらい、その間に今までにあったことをお互いに話し合った。
ーーー「そんなことがあったのね、ノエルさんとカレンさんが…」
「もう2度と見たく無いからね、俺はまだまだ強くなりたいんだ」
澪からも新の行動や、他の人の行動を聞いていく。
新のステータスは俺ほどではないらしい。
思わずニヤっとしてしまった。
「新はこの世界に来てから少しずつ変わっていってる、横暴というか…」
前から横暴な所はあったが、更に増していると言う、どうしようもない奴に成り下がってしまったのか。
昔は親友だと思って仲良くしてたのに…。
2人でシュンとしていると、ノエルとカレンが温泉から上がってきた。
「明朝出発の予定だから早めに寝た方がいいな」
「ですね」
「わかったわ」
「わふっ…わふ」
既に1匹は夢の中にいってるようだけど。
シエルのことは澪に任せて、各自寝室へと向かう。
「え?なんで3人で湊斗の部屋に行くのよ」
「寝るためですよ、ふふ」
ノエルが微笑して答える。
「い、いつも3人で寝るの!?な…なによそれ!」
忘れてた、いつも3人で寝てるから特に気にしていなかったが澪からしたら驚く事だろう。
結局澪はムッとした顔をしながら渋々、自分の部屋へと入っていった。
「変なところ見せちゃったな…」
「そんなことありませんよ、私達は好きでミナト様と寝てるんですから」
「そうだけど…」
「(ずるいなぁ…もう!)」
澪はシエルを抱きながら眠りについた。
△
「澪、朝だぞ」
「ん…?きゃっ!」
急に飛び起きる澪に驚かされたがどうやら俺の屋敷に来ていることを一瞬忘れていたようだ。
「美味しい!朝御飯は軽めな感じで考えられてるわ」
朝なのにも関わらず、すごい勢いでサンドウィッチが口へと運ばれる。
「これから移動するんだぞ…」
朝食を食べ終わったら予め購入しておいた馬車と、馬を連れてくる。
カレンはノエルよりも馬術が上手なので、御者を任せることにした。
「よーし、いきますよ~」
取り敢えずの行き先はこの国から北部に位置する神山と呼ばれる山に行こうかなと思っている。
モンスターはここよりも強いと聞く。
何より神山には様々な鉱石が眠っており、図書館で見たオリハルコン、アダマンタイト、ミスリル、ダイヤモンド等々の発掘報告が上がっている。
「この馬車、揺れが少ないね。こんな凸凹道なのに」
ふっふっふ。これは俺が買った馬車に手を加えさせて貰ったんだ。
まずサスペンションが付いておらず、地面からの振動をそのまま伝えてしまうのでサスペンションをクロムを鉄に加え作った合金のステンレス鋼を錬成し、加工して作り上げた。
時間もなく、取り敢えずサスペンションを装着しただけだがこれだけでも全く違う。
「サスペンションを付けただけだよ」
「サ、サスフェン?」
全く理解してくれなかったが、まぁいいや。
シエルは澪を気に入ったようで膝の上で気持ち良さそうに寝ている。
これから向かう神山にはブランツェというドワーフ王国があるらしく、宿はそこでとろうと考えている。
馬車に乗っていると後方から狼らしき魔物が襲いかかってきた。シエルとは別種だと思われるが、狼を殺すのを見せられないので澪に目を塞いでもらうことにした。
「悪いけど、邪魔はしないでね」
「アイス・ガン」
数発の氷の弾丸が指先から高速で発射された頭蓋骨を砕き貫く。
この氷属性魔法は今朝、試行錯誤して漸く水を状態変化させて氷にさせることに成功したのだ。
「いい感じだ。魔力も最小に抑えられるし、連発もできる」
魔物を回収、解体してアイテムボックスへと放り込む。
前にレベルが上がったことにより、収納量拡大と状態保存が追加された。
状態保存は待ちに待った効果だったので嬉しい。
「エルフに伝わる魔物避けのお香を置いておきますね」
ノエルが魔物避けを置いてから魔物と全く会わなくなった、流石いい知識を持っている。
「ありがとう、ノエル」
こうして旅が始まっていった。
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