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<急襲、救出>

【ジム、潜入】 騒ぐんじゃ無えぜ

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部屋の中は、北側の窓と東側の窓がぶち破られ、その窓の下に、見覚えのある死体。
アレは門の所で、旦那に頭を吹き飛ばされた奴等じゃ無えか……。

ハハ、成るほど、旦那、あの死体を放り込んで騒ぎを起こしたって事か。
まあ、ソイツは良いとして、問題は中の生きてるヤツ等さ。

ひい、ふう、みい……ショットガンを持った男が三人。
恐らく、念の為、旦那が仕掛けたこの部屋に見張りを置いたって事だろう。

それにしても、三人か……。
さすがに、音も立てず、ナイフ一本で三人同時に仕留めるってのは、無理だな。

しゃぁ無え、他を当たるか。
そっと、ドアを閉じる。

ん?
別のドアの向こうに気配。
このドアは、屋敷の東側の出入り口。
こっちにも念の為、見張りを置いたってことか。

それにしても……妙だな、用心深く屋敷の東側に見張りを配置させる割には、西側は無防備だったぜ。
ん、そうか!
さっきオレが絞め殺した男が、その西側の見張りに立つ筈だったって分けか。

ま、そんな事はどうでも良いぜ。
それより、こっちの見張りは何人だ?

そう、ドアを開いて、外を確認しようとした刹那、激しい銃撃音。
咄嗟に、身を屈めて様子を伺う。
銃撃音は外からだ、多分、旦那とホバート達がやり合ってるんだろうぜ。

屋敷の中は取り合えず変化は無え。
さっきの部屋の連中と、外の見張りに少し慌てた気配が有ったくらいだ。

で、気を取り直して、見張りが立っている出入口のドアをそっと薄く開ける。
どうやら、こっちは二人……。

ま、どうにか相手出来そうだな。

ホバートのナイフを手に取り、シースから抜き放つ。
ソイツを、右手で逆手に持ち、薄く開けたドアから滑り込む様に音も無く外に出る。
そして、右側に立つ男の背後に立つ。

情報を聞き出すにしろ、一人は邪魔になる。
恨みは無いが死んでもらうぜ……ん?
そうでも無えか、コイツ等への恨みはテンコ盛りだぜ。

そっと、ナイフを持った右手を振り上げ、躊躇ためらう事無く振り下ろし、首の後ろに突き刺す。
先ずは、一人!

すかさず、ナイフを抜き取り、刃に血の滴るまま隣の男の喉元に突き付け、背後から左手を廻して、騒がれない様に口を塞ぐ。
「騒ぐんじゃ無えぜ、声も出すなよ」
そう、男の耳元で囁く。

「オレの言ってる事が分るか?」
一応、確認だ。
もしかすると、未だ旦那の魔法で、コイツがオレを認識出来て無えかもしんねえ。

すると、男が小さく頷く。

「オレの質問に答えろ、いいか?」

もう一度、男が頷く。
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