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第18話 海
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「ついにこの時が来た!!」
「乙女の天敵、紫外線に抗いつつ」
「それでも全力で楽しみたくなる」
「それが海!!」
最終日、午前の収録を終えた俺たちは海水浴場にいた。
目の前に広がる海を見て、四人の乙女(姉は除く)が息の揃った掛け合いをしてはしゃいでいる。
「それでは澄……じゃなかった。ルイ!!突入の準備はできているか!?」
「イエス、マム!!ちゃんと浮き輪の準備もできています!!」
「じゃあ総員、くれぐれも事故のないように海を満喫しようではないか!!」
姉の号令を聞いた水着の美女達は「はーい」と声を揃えて返事をし、それぞれに海に向かって走り出す。
「ははは。四人とも、元気がいいなぁ」
「いや、元気がいいのはいいですけど、恥ずかしいからやめて欲しいですよ」
そんな様子を俺と和馬さんはビーチパラソルを準備しながら見ていた。
「ははは。けど、海を楽しんでる彼女達の笑顔はいいものじゃないか?」
「……まぁ、そうですけど」
「それより、君は混ざらないのかい?」
「いや、今回は収録や何やで疲れたんで、ゆっくりさせてもらいますよ」
俺は苦笑を浮かべながら、和馬さんにそう告げると、和馬さんは肩をすくめる。
「まぁ、一彩くんとしての顔とフォニアちゃんとしての顔、二つの顔を他人に隠しながら過ごすのは大変だろう」
「そりゃあ、いつバレるかヒヤヒヤしますよ。でも自分にリスナーがいる以上は配信や楽曲作成とか頑張らないと」
そう言いながら、俺は海で楽しそうに笑っている真響さんに視線を向ける。
その視線に和馬さんはふと笑みをこぼす。
「誰かのために一生懸命になれるところは姉弟そっくりだな」
「いやいや、全然似てないですよ。お姉はぐうたらですし……」
普段の姉を知らない和馬さんに姉の本性を告げると、和馬さんはゆっくり顔を横に振る。
「いや、君が知らないだけでそっくりだ」
「どこが……」
「それは一彩くんが真彩の歳になれば分かるさ」
和馬さんの言葉に納得できない俺の不服そうな表情を浮かべていると、彼は姉に視線を向ける。
「君も真彩も自分の想像以上に頑張りすぎてるんだよ。もう少し肩の力を抜いてくれたらって、僕はおもっているんだがね」
「……………」
自分では理解していない日々を彼はそう評する。
高校3年間の日々も慣れて仕舞えばあっという間で、もはや今の日常があたりまえなのだ。
「……それより、本当に泳ぎに行かないのかい?」
「え、あ、はい。そろそろバーベキューの準備もしたいので、和馬さんは遊んできてください」
今日のために仕込んでいたバーベキューの肉などが入ったクーラーボックスをぽんぽんと叩くと、和馬さんは驚きの表情を見せる。
「そんなことまでしてたのかい?」
「え、まあ……。それよりも、和馬さんも今回はずっと部屋に篭りっきりだったじゃないですか?遊んできたらどうですか?」
「……まぁ、そうなんだが」
俺の言葉に彼はどこか居心地の悪そうな表情をする。
俺としてはフォニアの収録にプリンセスのフォローにと大忙しだった和馬さんには休んで欲しかったのだ。
「君だけを残して大人の俺が遊び惚けるのもなんか
ね」
「いえ、僕が好きでやってることなんで気にしないでください」
これまでぼっちだった俺が今のような環境に馴染めるはずがない。それなら、ここでみんなが海を楽しむ様子を眺めている方が楽なのだ。
「……そうかい?なら、僕は少し彼女達と泳いでくるかな?」
「ええ、楽しんできてください」
「けど、君もちゃんと遊ぶんだぞ?こんな時間はにどと訪れる事はないんだし」
和馬さんはそう言い残すと、海に向かって走りだす。
……どう言う意味だろう。
和馬さんの言葉に疑問符がつく。
今も将来も1日は同じだ。
それなのに、こんな時間を楽しめなんて、意味が分からなかった。が、俺はそのままバーベキューの支度を始める。
今いるメンバーに美味しいものを食べてもらう。
それだけでも俺はたのしかったのだ。
バーベキューコンロの支度をすると、炭に火をつける。そして火が安定するまでの間、俺は海を眺めた。
そこには姉や和馬さんの姿があり、その近くを澪さんや真響さん、ルイの姿も見えた。
ボールで遊んだり、ボートの上で波を楽しんだり、各々が自分のペースで海を楽しむ姿に俺は微笑みを浮かべる。
が、浮き輪をつけて泳ぐルイの姿を見て、俺は先日のことを思い出す。
……あのキスの意味は何だったのだろう?
俺のファーストキスを奪ったルイの真意が知りたかった。
だが、その翌日には何ごともなかったかのように振る舞うルイに戸惑った。だけど、特に何かを言ってくる訳でもないので、俺もその話題に触れられずにいた。
そんなことを考えていると、バーベキューコンロの火力がいい具合に安定してきていた。
「まっ、考えても仕方ないか」
そう思い直すと、俺は食材をコンロに並べていく。
太陽も徐々に傾き始めるころには食材もいい焼き色に変わってきたのだ。そんな食材達を見た俺は、「よし……」と呟くと、コンロから離れて五人が遊んでいる方へと歩くと、声を上げる。
「おーい、そろそろ焼けるよー!!上がってきなー」
そう叫ぶと、俺の声に気がついた真響さんが「はーい」と言って手を振る。
その手の振りに合わせて横に揺れる胸に俺は恥ずかしくなり、そそくさと元いた場所へと戻る。
そして心頭滅却しながら人数分の紙皿を用意していると、先程まで海を楽しんでいた連中がぞろぞろと戻ってくる。
「うわぁ~、いい匂い!!」
「一彩、ご苦労さん!!」
「ごめんね、ずっと準備させちゃって」
出来上がった肉の匂いを嗅いで涎を溢しそうなルイに何故か当たり前のような口ぶりで労う姉とは違い、真響さんは申し訳なさそうに俺にあやまってくる。
「俺が好きでやってることだから気にしなくていいよ」
「そうそう、一彩はこう言うのが好きだから、へーきへーき」
「お姉はもうちょっと弟を大事にしようか」
「何をー!!大事にしてるじゃない!!みーおー!!一彩が反抗期~!!」
調子づいてくる姉に嫌味を口にすると、姉はさもショックを受けたかのような口調で澪さんに抱きつくと、澪さんの胸の間に顔を埋める。
それを澪さんは仕方ないと言わんがばかりに姉の頭を撫でる。
……和馬さんはこんな姉のどこがいいんだろう。
大人の対応ができる澪さんと子供のような姉を比べると、どう考えても澪さんの方が魅了的に見える。
そんな視線を姉にぶつけていると、和馬さんも戻ってきて美味しそうに焼き上がった食材を見ながら口を開く。
「はははっ。何はともあれ、一彩くんがせっかく準備してくれたんだ。焦げないうちに食べようか!!」
「それもそうですね。それでは、いただきます」
俺の号令を皮切りに他の五人もいただきますと言い、我先にと焼き上げられた肉を食べていく。
そんな様子を俺も肉を頬張りながら見ていると、いつのまにか日は傾き、空は赤に染まっていく。
その光景に目を奪われた俺は食事の手を止めると、ビーチパラソルから出て海辺を一人、歩き始める。
……こんな景色を見たのは何年ぶりだろうか?
小学生6年生の頃に事故で両親を失うまではこんな景色を何度も見てきた。
だけど事故に遭い、自分だけ一命を取り留めたにも関わらず、この声といじめにより外に出なくなった自分がこの光景を見ることができるようになった事に驚きを覚える。
「……一人ではきっと来れなかっただろうな」
別に過去を乗り越えた訳ではない。
だけど姉や澪さん、和馬さんのおかげでVtuberとして成果を得る事はできたし、ルイや藤浪やチャラと言った友人も出来た。
だが、それ以上に俺が変わることができたのは、真響さんのおかげだ。
飛び込みでオーディションに来てからと言うもの、彼女がどんな形であれ、俺の殻を破ってくれたのだ。
そのおかげで今、俺はここにいることができるのだ。
「……真響、さん」
ふと、俺は彼女の名を口走る。
この気持ちが未だ説明はつかない。
だけど、何となくその名を口にしたくなったのだ。
「乙女の天敵、紫外線に抗いつつ」
「それでも全力で楽しみたくなる」
「それが海!!」
最終日、午前の収録を終えた俺たちは海水浴場にいた。
目の前に広がる海を見て、四人の乙女(姉は除く)が息の揃った掛け合いをしてはしゃいでいる。
「それでは澄……じゃなかった。ルイ!!突入の準備はできているか!?」
「イエス、マム!!ちゃんと浮き輪の準備もできています!!」
「じゃあ総員、くれぐれも事故のないように海を満喫しようではないか!!」
姉の号令を聞いた水着の美女達は「はーい」と声を揃えて返事をし、それぞれに海に向かって走り出す。
「ははは。四人とも、元気がいいなぁ」
「いや、元気がいいのはいいですけど、恥ずかしいからやめて欲しいですよ」
そんな様子を俺と和馬さんはビーチパラソルを準備しながら見ていた。
「ははは。けど、海を楽しんでる彼女達の笑顔はいいものじゃないか?」
「……まぁ、そうですけど」
「それより、君は混ざらないのかい?」
「いや、今回は収録や何やで疲れたんで、ゆっくりさせてもらいますよ」
俺は苦笑を浮かべながら、和馬さんにそう告げると、和馬さんは肩をすくめる。
「まぁ、一彩くんとしての顔とフォニアちゃんとしての顔、二つの顔を他人に隠しながら過ごすのは大変だろう」
「そりゃあ、いつバレるかヒヤヒヤしますよ。でも自分にリスナーがいる以上は配信や楽曲作成とか頑張らないと」
そう言いながら、俺は海で楽しそうに笑っている真響さんに視線を向ける。
その視線に和馬さんはふと笑みをこぼす。
「誰かのために一生懸命になれるところは姉弟そっくりだな」
「いやいや、全然似てないですよ。お姉はぐうたらですし……」
普段の姉を知らない和馬さんに姉の本性を告げると、和馬さんはゆっくり顔を横に振る。
「いや、君が知らないだけでそっくりだ」
「どこが……」
「それは一彩くんが真彩の歳になれば分かるさ」
和馬さんの言葉に納得できない俺の不服そうな表情を浮かべていると、彼は姉に視線を向ける。
「君も真彩も自分の想像以上に頑張りすぎてるんだよ。もう少し肩の力を抜いてくれたらって、僕はおもっているんだがね」
「……………」
自分では理解していない日々を彼はそう評する。
高校3年間の日々も慣れて仕舞えばあっという間で、もはや今の日常があたりまえなのだ。
「……それより、本当に泳ぎに行かないのかい?」
「え、あ、はい。そろそろバーベキューの準備もしたいので、和馬さんは遊んできてください」
今日のために仕込んでいたバーベキューの肉などが入ったクーラーボックスをぽんぽんと叩くと、和馬さんは驚きの表情を見せる。
「そんなことまでしてたのかい?」
「え、まあ……。それよりも、和馬さんも今回はずっと部屋に篭りっきりだったじゃないですか?遊んできたらどうですか?」
「……まぁ、そうなんだが」
俺の言葉に彼はどこか居心地の悪そうな表情をする。
俺としてはフォニアの収録にプリンセスのフォローにと大忙しだった和馬さんには休んで欲しかったのだ。
「君だけを残して大人の俺が遊び惚けるのもなんか
ね」
「いえ、僕が好きでやってることなんで気にしないでください」
これまでぼっちだった俺が今のような環境に馴染めるはずがない。それなら、ここでみんなが海を楽しむ様子を眺めている方が楽なのだ。
「……そうかい?なら、僕は少し彼女達と泳いでくるかな?」
「ええ、楽しんできてください」
「けど、君もちゃんと遊ぶんだぞ?こんな時間はにどと訪れる事はないんだし」
和馬さんはそう言い残すと、海に向かって走りだす。
……どう言う意味だろう。
和馬さんの言葉に疑問符がつく。
今も将来も1日は同じだ。
それなのに、こんな時間を楽しめなんて、意味が分からなかった。が、俺はそのままバーベキューの支度を始める。
今いるメンバーに美味しいものを食べてもらう。
それだけでも俺はたのしかったのだ。
バーベキューコンロの支度をすると、炭に火をつける。そして火が安定するまでの間、俺は海を眺めた。
そこには姉や和馬さんの姿があり、その近くを澪さんや真響さん、ルイの姿も見えた。
ボールで遊んだり、ボートの上で波を楽しんだり、各々が自分のペースで海を楽しむ姿に俺は微笑みを浮かべる。
が、浮き輪をつけて泳ぐルイの姿を見て、俺は先日のことを思い出す。
……あのキスの意味は何だったのだろう?
俺のファーストキスを奪ったルイの真意が知りたかった。
だが、その翌日には何ごともなかったかのように振る舞うルイに戸惑った。だけど、特に何かを言ってくる訳でもないので、俺もその話題に触れられずにいた。
そんなことを考えていると、バーベキューコンロの火力がいい具合に安定してきていた。
「まっ、考えても仕方ないか」
そう思い直すと、俺は食材をコンロに並べていく。
太陽も徐々に傾き始めるころには食材もいい焼き色に変わってきたのだ。そんな食材達を見た俺は、「よし……」と呟くと、コンロから離れて五人が遊んでいる方へと歩くと、声を上げる。
「おーい、そろそろ焼けるよー!!上がってきなー」
そう叫ぶと、俺の声に気がついた真響さんが「はーい」と言って手を振る。
その手の振りに合わせて横に揺れる胸に俺は恥ずかしくなり、そそくさと元いた場所へと戻る。
そして心頭滅却しながら人数分の紙皿を用意していると、先程まで海を楽しんでいた連中がぞろぞろと戻ってくる。
「うわぁ~、いい匂い!!」
「一彩、ご苦労さん!!」
「ごめんね、ずっと準備させちゃって」
出来上がった肉の匂いを嗅いで涎を溢しそうなルイに何故か当たり前のような口ぶりで労う姉とは違い、真響さんは申し訳なさそうに俺にあやまってくる。
「俺が好きでやってることだから気にしなくていいよ」
「そうそう、一彩はこう言うのが好きだから、へーきへーき」
「お姉はもうちょっと弟を大事にしようか」
「何をー!!大事にしてるじゃない!!みーおー!!一彩が反抗期~!!」
調子づいてくる姉に嫌味を口にすると、姉はさもショックを受けたかのような口調で澪さんに抱きつくと、澪さんの胸の間に顔を埋める。
それを澪さんは仕方ないと言わんがばかりに姉の頭を撫でる。
……和馬さんはこんな姉のどこがいいんだろう。
大人の対応ができる澪さんと子供のような姉を比べると、どう考えても澪さんの方が魅了的に見える。
そんな視線を姉にぶつけていると、和馬さんも戻ってきて美味しそうに焼き上がった食材を見ながら口を開く。
「はははっ。何はともあれ、一彩くんがせっかく準備してくれたんだ。焦げないうちに食べようか!!」
「それもそうですね。それでは、いただきます」
俺の号令を皮切りに他の五人もいただきますと言い、我先にと焼き上げられた肉を食べていく。
そんな様子を俺も肉を頬張りながら見ていると、いつのまにか日は傾き、空は赤に染まっていく。
その光景に目を奪われた俺は食事の手を止めると、ビーチパラソルから出て海辺を一人、歩き始める。
……こんな景色を見たのは何年ぶりだろうか?
小学生6年生の頃に事故で両親を失うまではこんな景色を何度も見てきた。
だけど事故に遭い、自分だけ一命を取り留めたにも関わらず、この声といじめにより外に出なくなった自分がこの光景を見ることができるようになった事に驚きを覚える。
「……一人ではきっと来れなかっただろうな」
別に過去を乗り越えた訳ではない。
だけど姉や澪さん、和馬さんのおかげでVtuberとして成果を得る事はできたし、ルイや藤浪やチャラと言った友人も出来た。
だが、それ以上に俺が変わることができたのは、真響さんのおかげだ。
飛び込みでオーディションに来てからと言うもの、彼女がどんな形であれ、俺の殻を破ってくれたのだ。
そのおかげで今、俺はここにいることができるのだ。
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