17 / 128
飛行機墜落 高度1万メートル、フライトeスポーツ1
しおりを挟む
町内会のくじ引きで特賞を当てた私は忍さんと忍さんのお姉さんの鳴海さんの3人で沖縄旅行に行き、現在は帰りの飛行機の中で私は観光ガイドを見ながらまったりしているのでした。
「ねぇ桜。さっきからずっとそれ読んでるけど飽きないの?」
「行けなかった場所が結構ありましたので楽しいです。それに次に行く機会があった時の予習にもなりますし」
「まあ桜が楽しいなら別にいいんだけど。――――あ、ナル姉写真見せて」
「ええ、いいわよ」
忍さんは余程退屈なのか、隣に座っている鳴海さんがスマホで撮影した写真を見せてもらう事にしたみたいです。
「では、私は読書の続きでも―――――――おや?」
観光ガイドのページをめくると広告をいくつか掲載しているページがあったのですが、私はそこに気になる広告を発見したのでした。
「忍さん。もうすぐ新作のデジタルカードゲームのサービスが始まるみたいです」
「へ~。ゲームバーでやったような微妙なやつ?」
どうやら忍さんは写真を見る事でいっぱいで上の空のみたいです。
「いえ。これはトレーディング要素もあって、ルールも本格的な――――――」
――――――ガコン。
と音がしたと思った瞬間、一瞬飛行機がぐらついて乗客の皆さんがどうしたんだろ?とざわめき始めた後、しばらくしてからキャビンアテンダントのお姉さんが慌てながら私達の乗っているエリアの扉をあけて駆け込んで来ました。
「お、お客様の中にブレイド・アンド・マジックのプレイヤー様はいらっしゃいませんか?」
キャビンアテンダントさんは、なにやら神妙な面持ちで非常事態が起こったかの様にあたふたしています。
私も一応プレイはしているのですが、どうしたものでしょうか。
「――――ねえ、桜。私達ブレマジ出来るよね?」
「確かにそうですが、私達の腕前で大丈夫でしょうか。足手まといになる可能性もありますし、ひとまずは様子を見たほうが――――――」
私と忍さんがどうした物かと相談していると、後ろの方の座席から。
「私なら多少腕に覚えがあるが構わないか?」
と、ぶっきら棒ながら少し凛々しさと幼さが合わさったような澄んだ声が聞こえてきました。
「は、はい。誠に申し訳ないのですがお時間よろしいでしょうか?」
「ああ。ちょうど退屈してた所だ」
声の人物は席から立ち上がりキャビンアテンダントさんの場所までてくてくと歩いて進んで行き、私達の横を通り過ぎた時に一瞬だけ目が合いました。
フード付きのパーカーを深く被っていたので顔は良く見えなかったのですが、年は私達と同じくらいの小柄な男の子みたいです。
少しだけ気恥ずかしくなった私は目線をそらして下を向くと、その人物の手には金色のカバーの本が持たれている事に気がつきました。
―――――――あれ? あの本どこかで見た事があったような…………。
私は記憶の糸を辿っていくと、ある1つの限定書籍に辿り着いたのでした。
「ああああっ!? それはブレマジ・ゴールデン・ガイドブック!!」
私は驚きのあまり座席を立ってしまいました。
「きゅ、急にどうしたの桜?」
「な、何でもありま――――」
平常心を取り戻した私は再び席につこうとしたのですが、キャビンアテンダントのお姉さんが。
「お客様もブレマジプレイヤーでしょうか?」
「い、いえ。私は――――」
「この本を知ってるって事はお前もやった事があるんじゃないか?」
「そ、それは――――」
あの人の持っている本はブレマジ・ゴールデン・ガイドブックと言って公式大会の上位入賞者だけに渡される表紙が金色に輝いている特別な本です。
私もいつか手に入れたいと思っているのですが、なかなか大会に出る機会が無くて手に入らなかった本が突然目の前に現れたので我を忘れてしまいました。
「ねえ、桜。他にいなそうだし手伝ってあげたら?」
「そうですね。困っているようなので行ってきます」
私も覚悟を決めてキャビンアテンダントさんの場所まで歩いて向かい行きました。
「はい。私はそこまで上級プレイヤーでは無いですが、一応出来ます。あの…………後もう1人、私の友達も出来るのですが呼んできた方がいいですか?」
「いえ、操作端末が2つなので問題ありません」
操作端末? その飛行機の端末とブレマジに何か関連性があるのでしょうか。
「それで、私達はどうすればいいんだ?」
フードパーカー君がキャビンアテンダントさんに質問をすると。
「そうでした。ここではなく端末室で説明をいたしますので、少しご同行お願いします」
と、どうやら私達は端末室という場所に行くことになったようなので、私は忍さんと鳴海さんにちょっと行ってきますと目配せをしてからキャビンアテンダントさんの後をついて行く事にしました。
忍さんと鳴海さんは呑気にいってらっしゃ~いと手を降って返してくれたみたいです。
しばらく飛行機の中を後ろの方へと進んでいくと、座席の一番うしろにカードキーで施錠されている分厚そうな扉が設置してあり、キャビンアテンダントさんが胸ポケットからカードを取り出しシャカッとカードを機械にすべらせて認証すると、扉に付いている赤いランプが緑色に切り替わって、ゴゴゴと重厚な音を立てながらゆっくりと少しづつ開いて行きました。
「こちらです」
私とフードパーカー君はキャビンアテンダントさんの後に続いて部屋の中に入ると、端末室には机の上に2個の鳥型デバイスが置いてありました。
どうやらこの航空会社のマスコットキャラのツバサールくんがモチーフのデバイスみたいです。
キャビンアテンダントさんは後ろの扉を閉めて声が他の乗客さん達に聞こえないのを確認すると、現在の状況を話してくれました。
「実は先程の衝撃で飛行機のローラーを収納している場所のシステムがトラブルを起こしてしまい開かなくなってしまったのです」
「ええっ!? そ、それはかなりマズイ状況では――――ハッ!?」
思わず大声を上げてしまった私はしまったと思って急いで口を両手で塞ぎました。
「すみません。ビックリしてしまって、つい…………」
「大丈夫です。扉は閉めてありますので他のお客様には聞こえませんから」
どうやら扉がしまっていたおかげで何とか外には声が漏れなかったみたいです。
次からは気をつけないといけません。
「ふぅ、危なかったです。――――それで、私達は何をすればいいんでしょうか?」
「実はこの飛行機のシステムにブレイドエンジンを利用しているので、メンテナンスをするのにはブレマジプレイヤー様の助けが必要なのです」
――――ブレイドエンジン。
たしかブレイドアンドマジックのゲーム開発に使われたゲームエンジンで、その汎用性の高さから今では医療機器や車のナビなど幅広く使われているようになっていたとガイドブックで読んだ記憶がありました。
「なるほど、この飛行機はそっち系でしたか」
「はい。ですのでお二人には飛行機が空港に到着するまでの間にシステムのトラブル復旧をお願いしたいのですが―――――」
少し前にテレビで最近は飛行機の制御にもブレマジエンジンが使われたようになったと見た記憶があるのですが、まさか偶然乗ったこの飛行機に最新のシステムが搭載されていたなんて驚きです。
確かゲームにログインしたら整備用のマップに移動して、マップ上にある飛行機の故障箇所に対応したオブジェクトに修理ツールを使うか非常用のスイッチを押すと正常に動作するようになる感じのシステムだった気がします。
「はい、大丈夫です。私達に任せてください」
「なら早速始めないか」
時間が惜しいのかフードパーカー君はフードを脱ぐとフードの下から流れるような長い黒髪が滴り落ち、私はパーカー君の肩にかかった髪の毛を右手ですくう動作に見とれてしまいました。
…………って、長い髪?
少し変に思った私は正面に回って顔を覗いてみる事にすると、そこには……………。
「わわっ!? フードパーカーさんでした!?」
「―――――ん? なにか言ったか?」
「いえ、何でも無いです」
ぶっきら棒な物言いと鋭い目つきからてっきり男の子だと思っていたのですが、どうやら女の子だったみたいです。
「ねぇ桜。さっきからずっとそれ読んでるけど飽きないの?」
「行けなかった場所が結構ありましたので楽しいです。それに次に行く機会があった時の予習にもなりますし」
「まあ桜が楽しいなら別にいいんだけど。――――あ、ナル姉写真見せて」
「ええ、いいわよ」
忍さんは余程退屈なのか、隣に座っている鳴海さんがスマホで撮影した写真を見せてもらう事にしたみたいです。
「では、私は読書の続きでも―――――――おや?」
観光ガイドのページをめくると広告をいくつか掲載しているページがあったのですが、私はそこに気になる広告を発見したのでした。
「忍さん。もうすぐ新作のデジタルカードゲームのサービスが始まるみたいです」
「へ~。ゲームバーでやったような微妙なやつ?」
どうやら忍さんは写真を見る事でいっぱいで上の空のみたいです。
「いえ。これはトレーディング要素もあって、ルールも本格的な――――――」
――――――ガコン。
と音がしたと思った瞬間、一瞬飛行機がぐらついて乗客の皆さんがどうしたんだろ?とざわめき始めた後、しばらくしてからキャビンアテンダントのお姉さんが慌てながら私達の乗っているエリアの扉をあけて駆け込んで来ました。
「お、お客様の中にブレイド・アンド・マジックのプレイヤー様はいらっしゃいませんか?」
キャビンアテンダントさんは、なにやら神妙な面持ちで非常事態が起こったかの様にあたふたしています。
私も一応プレイはしているのですが、どうしたものでしょうか。
「――――ねえ、桜。私達ブレマジ出来るよね?」
「確かにそうですが、私達の腕前で大丈夫でしょうか。足手まといになる可能性もありますし、ひとまずは様子を見たほうが――――――」
私と忍さんがどうした物かと相談していると、後ろの方の座席から。
「私なら多少腕に覚えがあるが構わないか?」
と、ぶっきら棒ながら少し凛々しさと幼さが合わさったような澄んだ声が聞こえてきました。
「は、はい。誠に申し訳ないのですがお時間よろしいでしょうか?」
「ああ。ちょうど退屈してた所だ」
声の人物は席から立ち上がりキャビンアテンダントさんの場所までてくてくと歩いて進んで行き、私達の横を通り過ぎた時に一瞬だけ目が合いました。
フード付きのパーカーを深く被っていたので顔は良く見えなかったのですが、年は私達と同じくらいの小柄な男の子みたいです。
少しだけ気恥ずかしくなった私は目線をそらして下を向くと、その人物の手には金色のカバーの本が持たれている事に気がつきました。
―――――――あれ? あの本どこかで見た事があったような…………。
私は記憶の糸を辿っていくと、ある1つの限定書籍に辿り着いたのでした。
「ああああっ!? それはブレマジ・ゴールデン・ガイドブック!!」
私は驚きのあまり座席を立ってしまいました。
「きゅ、急にどうしたの桜?」
「な、何でもありま――――」
平常心を取り戻した私は再び席につこうとしたのですが、キャビンアテンダントのお姉さんが。
「お客様もブレマジプレイヤーでしょうか?」
「い、いえ。私は――――」
「この本を知ってるって事はお前もやった事があるんじゃないか?」
「そ、それは――――」
あの人の持っている本はブレマジ・ゴールデン・ガイドブックと言って公式大会の上位入賞者だけに渡される表紙が金色に輝いている特別な本です。
私もいつか手に入れたいと思っているのですが、なかなか大会に出る機会が無くて手に入らなかった本が突然目の前に現れたので我を忘れてしまいました。
「ねえ、桜。他にいなそうだし手伝ってあげたら?」
「そうですね。困っているようなので行ってきます」
私も覚悟を決めてキャビンアテンダントさんの場所まで歩いて向かい行きました。
「はい。私はそこまで上級プレイヤーでは無いですが、一応出来ます。あの…………後もう1人、私の友達も出来るのですが呼んできた方がいいですか?」
「いえ、操作端末が2つなので問題ありません」
操作端末? その飛行機の端末とブレマジに何か関連性があるのでしょうか。
「それで、私達はどうすればいいんだ?」
フードパーカー君がキャビンアテンダントさんに質問をすると。
「そうでした。ここではなく端末室で説明をいたしますので、少しご同行お願いします」
と、どうやら私達は端末室という場所に行くことになったようなので、私は忍さんと鳴海さんにちょっと行ってきますと目配せをしてからキャビンアテンダントさんの後をついて行く事にしました。
忍さんと鳴海さんは呑気にいってらっしゃ~いと手を降って返してくれたみたいです。
しばらく飛行機の中を後ろの方へと進んでいくと、座席の一番うしろにカードキーで施錠されている分厚そうな扉が設置してあり、キャビンアテンダントさんが胸ポケットからカードを取り出しシャカッとカードを機械にすべらせて認証すると、扉に付いている赤いランプが緑色に切り替わって、ゴゴゴと重厚な音を立てながらゆっくりと少しづつ開いて行きました。
「こちらです」
私とフードパーカー君はキャビンアテンダントさんの後に続いて部屋の中に入ると、端末室には机の上に2個の鳥型デバイスが置いてありました。
どうやらこの航空会社のマスコットキャラのツバサールくんがモチーフのデバイスみたいです。
キャビンアテンダントさんは後ろの扉を閉めて声が他の乗客さん達に聞こえないのを確認すると、現在の状況を話してくれました。
「実は先程の衝撃で飛行機のローラーを収納している場所のシステムがトラブルを起こしてしまい開かなくなってしまったのです」
「ええっ!? そ、それはかなりマズイ状況では――――ハッ!?」
思わず大声を上げてしまった私はしまったと思って急いで口を両手で塞ぎました。
「すみません。ビックリしてしまって、つい…………」
「大丈夫です。扉は閉めてありますので他のお客様には聞こえませんから」
どうやら扉がしまっていたおかげで何とか外には声が漏れなかったみたいです。
次からは気をつけないといけません。
「ふぅ、危なかったです。――――それで、私達は何をすればいいんでしょうか?」
「実はこの飛行機のシステムにブレイドエンジンを利用しているので、メンテナンスをするのにはブレマジプレイヤー様の助けが必要なのです」
――――ブレイドエンジン。
たしかブレイドアンドマジックのゲーム開発に使われたゲームエンジンで、その汎用性の高さから今では医療機器や車のナビなど幅広く使われているようになっていたとガイドブックで読んだ記憶がありました。
「なるほど、この飛行機はそっち系でしたか」
「はい。ですのでお二人には飛行機が空港に到着するまでの間にシステムのトラブル復旧をお願いしたいのですが―――――」
少し前にテレビで最近は飛行機の制御にもブレマジエンジンが使われたようになったと見た記憶があるのですが、まさか偶然乗ったこの飛行機に最新のシステムが搭載されていたなんて驚きです。
確かゲームにログインしたら整備用のマップに移動して、マップ上にある飛行機の故障箇所に対応したオブジェクトに修理ツールを使うか非常用のスイッチを押すと正常に動作するようになる感じのシステムだった気がします。
「はい、大丈夫です。私達に任せてください」
「なら早速始めないか」
時間が惜しいのかフードパーカー君はフードを脱ぐとフードの下から流れるような長い黒髪が滴り落ち、私はパーカー君の肩にかかった髪の毛を右手ですくう動作に見とれてしまいました。
…………って、長い髪?
少し変に思った私は正面に回って顔を覗いてみる事にすると、そこには……………。
「わわっ!? フードパーカーさんでした!?」
「―――――ん? なにか言ったか?」
「いえ、何でも無いです」
ぶっきら棒な物言いと鋭い目つきからてっきり男の子だと思っていたのですが、どうやら女の子だったみたいです。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
サイレント・サブマリン ―虚構の海―
来栖とむ
SF
彼女が追った真実は、国家が仕組んだ最大の嘘だった。
科学技術雑誌の記者・前田香里奈は、謎の科学者失踪事件を追っていた。
電磁推進システムの研究者・水嶋総。彼の技術は、完全無音で航行できる革命的な潜水艦を可能にする。
小与島の秘密施設、広島の地下工事、呉の巨大な格納庫—— 断片的な情報を繋ぎ合わせ、前田は確信する。
「日本政府は、秘密裏に新型潜水艦を開発している」
しかし、その真実を暴こうとする前田に、次々と圧力がかかる。
謎の男・安藤。突然現れた協力者・森川。 彼らは敵か、味方か——
そして8月の夜、前田は目撃する。 海に下ろされる巨大な「何か」を。
記者が追った真実は、国家が仕組んだ壮大な虚構だった。 疑念こそが武器となり、嘘が現実を変える——
これは、情報戦の時代に問う、現代SF政治サスペンス。
【全17話完結】
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる