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人形列車 人形使い3
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「ねえねえ。それより早くテーマパークに行きましょうよ!」
「テーマパークってユニゾンランドの事?」
「そうですけど、忍さんは行ったことあるんですか?」
「前に家族で1回だけね~。最近になってVRエリアが出来たって聞いてちょっと気になってたし、ちょうど良かったかも」
「では、案内は忍さんにおまかせして良さそうですね」
「忍。ガイドよろしく~」
「そんなに詳しい訳じゃないんだけど、まあここは忍さんにまっかせなさ~い」
そんな訳で忍さんが仲間に加わって3人でテーマパークに行く事になりました。
地下通路をわいわいと進み。
途中にあるお店で気になったお菓子を3人で分け合いながら進んでいくと、ファンシーなマスコットキャラの描かれた看板が私達の前に現れました。
「なにこれ変な顔~」
「確かこれはマスコットキャラのユニゾンくんだったかな」
「そう言えばガイドブックで見た事があります。全世界マスコットランキングでは16位の人気でした」
「…………なんか微妙な順位ね」
私達はユニゾンくんのユニゾンランドはこの上と書かれた看板の横にある階段を上がっていくと、そこには――――――。
「おおっ!? これは!?」
「わ~。すご~い」
「う~ん。やっぱ何回来ても楽しそう」
夢の世界の入り口が私達を出迎えてくれました。
「じゃあ、さっそく入ろっか」
「忍さん。ちょっと待ってください」
「ふぇ? 入らないの?」
「えっと。確かここは――――」
私は列車のチケットに書かれている事を確認してから、2人に伝えました。
「やっぱり今回の旅行のチケットで、ここに入れるみたいです」
「えっ!? そうなの?」
「今はお試しキャンペーン中で3人までなら入場料は無料で入れますね」
「じゃあ桜。あたしの分もよっろしくぅ」
「それでは忍さん。これを使う為に、私に誠意を見せてください!」
「ただで使わせてくれるんじゃないんかい!」
「――――と、思いましたが。園内の案内で手を打ちましょう」
「まあ、ジュースくらいならおごったげるわよ」
「いえ~い、じゃあ後でお願いね~」
何故かリニスにジュースを奢ってもらう権利を取られちゃってます!?
それから私達は入口ゲートまで行くと、ホログラムの案内AIが表示され音声案内が流れてきました。
「ようこそ。夢とサイバーな世界、ユニゾンランドへ」
「あの。子供3人でお願いします」
「お支払い方法はどうされますか?」
「このカードで」
カードをかざすと、オートスキャンが始まりカードの内容を読み込み始めました。
「確認が終わりました。連動キャンペーン中なので、入場料は無料になります」
ここで重要なのは「入場料は」という事です。
つまり、中で食べ物や飲み物を買うのは別料金なので、使いすぎには注意しとかないと。
リニスが忍さんから奢ってもらうジュースだけで満足するとは思えないのですし。
「ありがとうございます」
「では、ご一緒に入場なさるお客様全員でゲートにお入りください」
「忍さん、リニス。こっちに来てください」
「オッケー」
「えっと。これでいいの?」
2人がゲートに入ると、すぐに生体データと危険物の持ち込みが無いかの確認が始まりました。
特に問題も無くすぐに入場出来ると思ったのですが―――――。
突然、ピピーーーッとエラー音が周辺に鳴り響き、スキャンが中断されました。
「えっ!? なにっ!?」
突然の出来事にあたふたする忍さんに説明するかのように、音声ナビによるエラー内容の説明が始まります。
「お客様の1人に健康状態不明の方が1人確認されました。このまま入場する事も可能ですが、医師による診察をおすすめします」
……………健康状態不明?
ああっ!?
「ちょ、ちょっと大丈夫なの?」
画面を見ると、私と忍さんの健康状態は良好。
そしてリニスの健康状態を表す所にエラーの赤文字が点滅してました。
「えっ? 私は全然平気だけど?」
「確かに体調が悪そうには見えないけど…………。桜、どうすんの?」
「本人が大丈夫って言ってるので、別にこのまま入場していいんじゃないですか? それに今から病院に行ってたら、ここで遊べなくなっちゃいます」
「う~ん。確かにそうなんだけど…………。いい? ちょっとでもぐわいが悪くなったらすぐに言いなさいよ? 園内の医療室に連れてってあげるから」
「本当に大丈夫だと思うけど、じゃあその時はお願いね」
まあリニスは人形なので病気にすらならないので、どちらかと言ったら私達よりも健康までありますが。
運動系の部活をやってる忍さんは私より怪我や病気に気を使ってるので、こういった場面で心配してくれる事が多いです。
「えっと。では、このまま入場します」
私は受付ナビにこのまま入場する事を告げると。
「かしこまりました。お客様の入場を歓迎します。ようこそユニゾンランドへ」
音声ナビが流れてから入場ゲートがゆっくりと開閉を始め、目の前に夢の世界の景色が広がり始めました。
「おおっ!? これは!?」
「やっぱここって、何回来てもいいかも」
「あっ!? 遠くにお城もあるんだ~」
ゲートをくぐって最初の場所にある広場は沢山の人で溢れかえっていて、遠くに見えるお城までの道も人がいっぱいでした。
「私は前に来た時に行きたい所はだいぶ周ったから、気になってるのは新しく出来たVRエリアくらいだけど、桜達は行きたい所とかある?」
「だったらあそこの売店に行きましょうよ。なんか美味しそうなお菓子を買ってる人がいっぱいいるし!」
「いきなりお菓子!?」
と言いつつも。
私もテーマパークで売ってる長いチュロスは興味があったので、まずは食べ歩きから始めるのもいいかもしれません。
「テーマパークってユニゾンランドの事?」
「そうですけど、忍さんは行ったことあるんですか?」
「前に家族で1回だけね~。最近になってVRエリアが出来たって聞いてちょっと気になってたし、ちょうど良かったかも」
「では、案内は忍さんにおまかせして良さそうですね」
「忍。ガイドよろしく~」
「そんなに詳しい訳じゃないんだけど、まあここは忍さんにまっかせなさ~い」
そんな訳で忍さんが仲間に加わって3人でテーマパークに行く事になりました。
地下通路をわいわいと進み。
途中にあるお店で気になったお菓子を3人で分け合いながら進んでいくと、ファンシーなマスコットキャラの描かれた看板が私達の前に現れました。
「なにこれ変な顔~」
「確かこれはマスコットキャラのユニゾンくんだったかな」
「そう言えばガイドブックで見た事があります。全世界マスコットランキングでは16位の人気でした」
「…………なんか微妙な順位ね」
私達はユニゾンくんのユニゾンランドはこの上と書かれた看板の横にある階段を上がっていくと、そこには――――――。
「おおっ!? これは!?」
「わ~。すご~い」
「う~ん。やっぱ何回来ても楽しそう」
夢の世界の入り口が私達を出迎えてくれました。
「じゃあ、さっそく入ろっか」
「忍さん。ちょっと待ってください」
「ふぇ? 入らないの?」
「えっと。確かここは――――」
私は列車のチケットに書かれている事を確認してから、2人に伝えました。
「やっぱり今回の旅行のチケットで、ここに入れるみたいです」
「えっ!? そうなの?」
「今はお試しキャンペーン中で3人までなら入場料は無料で入れますね」
「じゃあ桜。あたしの分もよっろしくぅ」
「それでは忍さん。これを使う為に、私に誠意を見せてください!」
「ただで使わせてくれるんじゃないんかい!」
「――――と、思いましたが。園内の案内で手を打ちましょう」
「まあ、ジュースくらいならおごったげるわよ」
「いえ~い、じゃあ後でお願いね~」
何故かリニスにジュースを奢ってもらう権利を取られちゃってます!?
それから私達は入口ゲートまで行くと、ホログラムの案内AIが表示され音声案内が流れてきました。
「ようこそ。夢とサイバーな世界、ユニゾンランドへ」
「あの。子供3人でお願いします」
「お支払い方法はどうされますか?」
「このカードで」
カードをかざすと、オートスキャンが始まりカードの内容を読み込み始めました。
「確認が終わりました。連動キャンペーン中なので、入場料は無料になります」
ここで重要なのは「入場料は」という事です。
つまり、中で食べ物や飲み物を買うのは別料金なので、使いすぎには注意しとかないと。
リニスが忍さんから奢ってもらうジュースだけで満足するとは思えないのですし。
「ありがとうございます」
「では、ご一緒に入場なさるお客様全員でゲートにお入りください」
「忍さん、リニス。こっちに来てください」
「オッケー」
「えっと。これでいいの?」
2人がゲートに入ると、すぐに生体データと危険物の持ち込みが無いかの確認が始まりました。
特に問題も無くすぐに入場出来ると思ったのですが―――――。
突然、ピピーーーッとエラー音が周辺に鳴り響き、スキャンが中断されました。
「えっ!? なにっ!?」
突然の出来事にあたふたする忍さんに説明するかのように、音声ナビによるエラー内容の説明が始まります。
「お客様の1人に健康状態不明の方が1人確認されました。このまま入場する事も可能ですが、医師による診察をおすすめします」
……………健康状態不明?
ああっ!?
「ちょ、ちょっと大丈夫なの?」
画面を見ると、私と忍さんの健康状態は良好。
そしてリニスの健康状態を表す所にエラーの赤文字が点滅してました。
「えっ? 私は全然平気だけど?」
「確かに体調が悪そうには見えないけど…………。桜、どうすんの?」
「本人が大丈夫って言ってるので、別にこのまま入場していいんじゃないですか? それに今から病院に行ってたら、ここで遊べなくなっちゃいます」
「う~ん。確かにそうなんだけど…………。いい? ちょっとでもぐわいが悪くなったらすぐに言いなさいよ? 園内の医療室に連れてってあげるから」
「本当に大丈夫だと思うけど、じゃあその時はお願いね」
まあリニスは人形なので病気にすらならないので、どちらかと言ったら私達よりも健康までありますが。
運動系の部活をやってる忍さんは私より怪我や病気に気を使ってるので、こういった場面で心配してくれる事が多いです。
「えっと。では、このまま入場します」
私は受付ナビにこのまま入場する事を告げると。
「かしこまりました。お客様の入場を歓迎します。ようこそユニゾンランドへ」
音声ナビが流れてから入場ゲートがゆっくりと開閉を始め、目の前に夢の世界の景色が広がり始めました。
「おおっ!? これは!?」
「やっぱここって、何回来てもいいかも」
「あっ!? 遠くにお城もあるんだ~」
ゲートをくぐって最初の場所にある広場は沢山の人で溢れかえっていて、遠くに見えるお城までの道も人がいっぱいでした。
「私は前に来た時に行きたい所はだいぶ周ったから、気になってるのは新しく出来たVRエリアくらいだけど、桜達は行きたい所とかある?」
「だったらあそこの売店に行きましょうよ。なんか美味しそうなお菓子を買ってる人がいっぱいいるし!」
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