106 / 185
偽りの月光を映す川面
#2
しおりを挟む
木の葉が少しずつ路上に落ち始め、風も冷たく感じるようになってきました。
部屋の中にいても少し寒く感じる事が増え、膝の上で横になるリィが暖かく感じます。
私は昼食を食べながら新聞に目を通しています。
ついに、この記事が見出しに出てしまいました。
『リュンヌ帝国から使節団、庁舎での会談を予定』
オランディに来た貴族はミヌレ公爵、ボイヤー侯爵、ピエール子爵の三つです。
記事にはミヌレ公爵夫人が今回の使節団をまとめていること、それぞれの貴族から数名代表が庁舎に挨拶へ行ったことなどか書かれています。
オランディとマルモワとの外交が上手く進んでいる事から、帝国との外交ももっと活発にさせて行きたいという意図での来訪し、近々挨拶とは別に会談の場を設けたいと打診があったととの事です。
余程の事がなければ私が接点を持つ事などないとは思いますが、しばらくは術に関わらない生活を送るつもりです。
フィルマとリィにはしばらくベランダで生活しないようにお願いしました。
オランディから離れて生活することを提案しましたが、そちらは断られてしまったようです。
リィは普段は部屋の中で普通の猫のように過ごし、フィルマは私が外出する前に室内に戻ってきてくれます。
お二方には一応肉や魚を中心とした料理を出してますが、時折何処か別の場所で食事をしているようです。
一応サチ様の著書でネコマタに関して調べました。
どうにも普通の猫が魔獣になったもののようで、炎を操るなどの内容が書かれていました。
リィは自己紹介の際にはそのような事は言っていなかったはずなので、やはり直接聞くことが出来ればと考えてしまいます。
例の道具を使うのも手ですが、使節団が帰国してからの方が良いように思います。
悩ましい事ばかりの中、先程一つ朗報がもたらされました。
ビャンコ様からの鳩に付いていた手紙で、石の回収に成功したと報告されました。
私がお貸ししていた石も一緒に届けて下さったのですが、以前お貸しした時より三倍近い大きさになっています。
運んでくるのが大変だったであろう鳩は、私が手紙と石を受け取るとすぐに飛び去って行きました。
もう少しビャンコ様は彼らを労わって差し上げた方が良いように思います。
───────
「この新作のお酒良いわね、すいすい飲めちゃうわ」
「新作ではございませんが、この時期になりますと期間限定で入手できます」
「華やかな香りですね、それに口当たりが軽くて飲みやすいです」
「この店の酒結構飲んでるはずなんだが、まだまだ知らない酒が出るとはな」
本日のモウカハナにはミケーノ様、カーラ様、シオ様がご来店されています。
昨日久しぶりに入荷されたジュンマイシュをお勧めしたところ、気に入っていただけたようです。
「ウツセリって、また変わった名前ねぇ」
「どういう意味なんだ?」
「渡り鳥が本来のイメージだそうです」
「サチ様の国の言葉ですか? 変わった単語ですね」
サチ様の国の鳥の名前ではなく、サチ様が渡り鳥の発音から付けた名前です。
あまり頻繁に入手が出来る物でもありませんし、詳細な説明は必要ないかもしれません。
「新しいお酒が入ったのなら、キーノスも今日港にいたんですか?」
「入荷したのは昨日ですし、お出ししているお酒は店まで運んで頂いています」
「へぇ、まぁでも個人の飲食店ならそれが普通か」
「なら港に居なかったのね。今日は一際酷かったわよ……」
カーラ様の声が沈んだものになり、それに応じるかのように他のお二人の表情も少し暗いものになります。
「一昨日からやばいぞ、アレじゃ港の一部閉鎖したようなもんだ……」
「そうね、本当に困るわ……いつまで続くのかしら」
「私も来週には海路を使う予定があるので、対策を考えないとマズいです」
いつもより市場が騒がしかったような覚えはありますが、使節団が来た影響かと思いそれ程気に止めておりませんでした。
しかし皆様の口振りからすると、港で何かあったようです。
「キーノスは大丈夫だったか?」
「特に何もありません」
今日は市場には行きましたが港までは行っておりませんし、閉鎖とは穏やかな響きではありません。
「近寄んねえ方がいいぞ、今例の貴族がそこにいんだよ」
「そうなのよ、すっごく大きな船で波止場の一番便利なトコに居座ってんのよ!」
それはまた迷惑なお話ですね。
通常なら、しばらく滞在する場合は港でも別の波止場に船を案内するはずです。
「港の管理の奴に聞いたんだが、最初はいつもの場所に停めるようにしたけど後で今の場所に移してきたんだってよ」
「なんでそんな事したのよ、本当に邪魔よ」
「えーとなんだったか……確か市場の出口に近いからだったか?」
「確かに近いですが、停泊してる場所もそんなに遠くはないでしょう?」
「オレに聞かれても……あ、あと馬車に乗りやすいんだったか」
「何よそれ、あそこで使ってる馬車って運搬用じゃない。元のとこから乗りなさいよ」
「だからオレに言うなって」
ミケーノ様にばかり質問して申し訳ないと思いつつ、私にもよく分からない点があります。
「リモワの外に別邸が建設されたと聞きましたが、そこへ荷物を運ぶための一時的なものではないのですか?」
彼らの荷物を運ぶのにかなりの時間が掛かってるということでしょうか。
それでも別邸がリモワの外なら、リモワの港に停める理由にはならないとは思いますが。
それに皆様が邪魔だと思う位置に長時間滞在するのは代わりはないようですが、経緯や理由を聞いてもどこか腑に落ちません。
私の質問に対して、皆様が何かに気が付いたご様子です。
「違うのよ、あのお貴族様達が船で生活してるのよ!」
「昼頃降りてきて夕方船に帰ってくんだよ。それで『荷物の運搬が済んでない』っつって波止場の一番いい位置に移動してきて動かねえんだよ」
「まだどの程度滞在するかも発表されてませんし、最初の停泊位置からわざわざ移動させてるので今港で問題になってるんですよ」
「すっごく邪魔よ? 昨日は我慢したみたいだけど、今日は流石に管理のおじ様達が怒ったみたいなのよ」
皆様とてもお怒りのご様子ですが、やはりまだ腑に落ちません。
かの帝国の貴族の方々が船に滞在したがる理由が一番分かりません。
「その別邸にいる奴らもいるみたいなんだが、どう見ても貴族の奴らが船に乗り降りしてんだよな」
「宿でもとれば良いのに、なんで船なのかしら? 宿がおメガネに適わなかったの?」
「何とも言えねぇな、普通の宿の方が船より快適だと思うけどな」
「別邸はかなり広いと思いますよ。私のところに発注があった高級家具類の点数から考えると、何家族か住めますよ」
「謎だわ……船よりそっちのが良いじゃない」
「更に言うと家具なら高級品以外にも安価なものもかなり注文があったので、貴族の方以外も滞在出来るはずです」
「そんなに人数いるのか?」
「中規模なホテルと同じ規模でしたね」
ミケーノ様が困った顔をなさりながら、追加のウツセリをご注文なさいました。
それに合わせてカーラ様とシオ様も同じものをご注文なさいます。
ウツセリの在庫にまだ余裕はありますが、今回はいつもより早く無くなりそうです。
「今日ほどカズロかビャンコさんに会いたい事は無いわね、キーノスなんか知らない?」
「ビャンコ様から昼頃連絡はありましたが、港の件に関しては特に何も」
「そうよねぇ、知ってたらさっきの質問なんてしないわよね」
「私は別邸の方に何か問題があったのかと思いますよ。リモワに来ることがそもそもおかしいですし」
「別邸って遠いのか?」
「リモワの外ですが、海からは近かったはずです。庁舎にご挨拶に来るためだとしてもそんなに遠い場所でもないので……何かあったのでしょうね」
オランディでもリモワは特に港を中心に発展した都市です。
その港の機能に影響を出すような事をしていると考えると、近いうちに何かしらの措置が取られるように思います。
私が警戒していた術士探し以上に港の問題の方が重大に思えます。
部屋の中にいても少し寒く感じる事が増え、膝の上で横になるリィが暖かく感じます。
私は昼食を食べながら新聞に目を通しています。
ついに、この記事が見出しに出てしまいました。
『リュンヌ帝国から使節団、庁舎での会談を予定』
オランディに来た貴族はミヌレ公爵、ボイヤー侯爵、ピエール子爵の三つです。
記事にはミヌレ公爵夫人が今回の使節団をまとめていること、それぞれの貴族から数名代表が庁舎に挨拶へ行ったことなどか書かれています。
オランディとマルモワとの外交が上手く進んでいる事から、帝国との外交ももっと活発にさせて行きたいという意図での来訪し、近々挨拶とは別に会談の場を設けたいと打診があったととの事です。
余程の事がなければ私が接点を持つ事などないとは思いますが、しばらくは術に関わらない生活を送るつもりです。
フィルマとリィにはしばらくベランダで生活しないようにお願いしました。
オランディから離れて生活することを提案しましたが、そちらは断られてしまったようです。
リィは普段は部屋の中で普通の猫のように過ごし、フィルマは私が外出する前に室内に戻ってきてくれます。
お二方には一応肉や魚を中心とした料理を出してますが、時折何処か別の場所で食事をしているようです。
一応サチ様の著書でネコマタに関して調べました。
どうにも普通の猫が魔獣になったもののようで、炎を操るなどの内容が書かれていました。
リィは自己紹介の際にはそのような事は言っていなかったはずなので、やはり直接聞くことが出来ればと考えてしまいます。
例の道具を使うのも手ですが、使節団が帰国してからの方が良いように思います。
悩ましい事ばかりの中、先程一つ朗報がもたらされました。
ビャンコ様からの鳩に付いていた手紙で、石の回収に成功したと報告されました。
私がお貸ししていた石も一緒に届けて下さったのですが、以前お貸しした時より三倍近い大きさになっています。
運んでくるのが大変だったであろう鳩は、私が手紙と石を受け取るとすぐに飛び去って行きました。
もう少しビャンコ様は彼らを労わって差し上げた方が良いように思います。
───────
「この新作のお酒良いわね、すいすい飲めちゃうわ」
「新作ではございませんが、この時期になりますと期間限定で入手できます」
「華やかな香りですね、それに口当たりが軽くて飲みやすいです」
「この店の酒結構飲んでるはずなんだが、まだまだ知らない酒が出るとはな」
本日のモウカハナにはミケーノ様、カーラ様、シオ様がご来店されています。
昨日久しぶりに入荷されたジュンマイシュをお勧めしたところ、気に入っていただけたようです。
「ウツセリって、また変わった名前ねぇ」
「どういう意味なんだ?」
「渡り鳥が本来のイメージだそうです」
「サチ様の国の言葉ですか? 変わった単語ですね」
サチ様の国の鳥の名前ではなく、サチ様が渡り鳥の発音から付けた名前です。
あまり頻繁に入手が出来る物でもありませんし、詳細な説明は必要ないかもしれません。
「新しいお酒が入ったのなら、キーノスも今日港にいたんですか?」
「入荷したのは昨日ですし、お出ししているお酒は店まで運んで頂いています」
「へぇ、まぁでも個人の飲食店ならそれが普通か」
「なら港に居なかったのね。今日は一際酷かったわよ……」
カーラ様の声が沈んだものになり、それに応じるかのように他のお二人の表情も少し暗いものになります。
「一昨日からやばいぞ、アレじゃ港の一部閉鎖したようなもんだ……」
「そうね、本当に困るわ……いつまで続くのかしら」
「私も来週には海路を使う予定があるので、対策を考えないとマズいです」
いつもより市場が騒がしかったような覚えはありますが、使節団が来た影響かと思いそれ程気に止めておりませんでした。
しかし皆様の口振りからすると、港で何かあったようです。
「キーノスは大丈夫だったか?」
「特に何もありません」
今日は市場には行きましたが港までは行っておりませんし、閉鎖とは穏やかな響きではありません。
「近寄んねえ方がいいぞ、今例の貴族がそこにいんだよ」
「そうなのよ、すっごく大きな船で波止場の一番便利なトコに居座ってんのよ!」
それはまた迷惑なお話ですね。
通常なら、しばらく滞在する場合は港でも別の波止場に船を案内するはずです。
「港の管理の奴に聞いたんだが、最初はいつもの場所に停めるようにしたけど後で今の場所に移してきたんだってよ」
「なんでそんな事したのよ、本当に邪魔よ」
「えーとなんだったか……確か市場の出口に近いからだったか?」
「確かに近いですが、停泊してる場所もそんなに遠くはないでしょう?」
「オレに聞かれても……あ、あと馬車に乗りやすいんだったか」
「何よそれ、あそこで使ってる馬車って運搬用じゃない。元のとこから乗りなさいよ」
「だからオレに言うなって」
ミケーノ様にばかり質問して申し訳ないと思いつつ、私にもよく分からない点があります。
「リモワの外に別邸が建設されたと聞きましたが、そこへ荷物を運ぶための一時的なものではないのですか?」
彼らの荷物を運ぶのにかなりの時間が掛かってるということでしょうか。
それでも別邸がリモワの外なら、リモワの港に停める理由にはならないとは思いますが。
それに皆様が邪魔だと思う位置に長時間滞在するのは代わりはないようですが、経緯や理由を聞いてもどこか腑に落ちません。
私の質問に対して、皆様が何かに気が付いたご様子です。
「違うのよ、あのお貴族様達が船で生活してるのよ!」
「昼頃降りてきて夕方船に帰ってくんだよ。それで『荷物の運搬が済んでない』っつって波止場の一番いい位置に移動してきて動かねえんだよ」
「まだどの程度滞在するかも発表されてませんし、最初の停泊位置からわざわざ移動させてるので今港で問題になってるんですよ」
「すっごく邪魔よ? 昨日は我慢したみたいだけど、今日は流石に管理のおじ様達が怒ったみたいなのよ」
皆様とてもお怒りのご様子ですが、やはりまだ腑に落ちません。
かの帝国の貴族の方々が船に滞在したがる理由が一番分かりません。
「その別邸にいる奴らもいるみたいなんだが、どう見ても貴族の奴らが船に乗り降りしてんだよな」
「宿でもとれば良いのに、なんで船なのかしら? 宿がおメガネに適わなかったの?」
「何とも言えねぇな、普通の宿の方が船より快適だと思うけどな」
「別邸はかなり広いと思いますよ。私のところに発注があった高級家具類の点数から考えると、何家族か住めますよ」
「謎だわ……船よりそっちのが良いじゃない」
「更に言うと家具なら高級品以外にも安価なものもかなり注文があったので、貴族の方以外も滞在出来るはずです」
「そんなに人数いるのか?」
「中規模なホテルと同じ規模でしたね」
ミケーノ様が困った顔をなさりながら、追加のウツセリをご注文なさいました。
それに合わせてカーラ様とシオ様も同じものをご注文なさいます。
ウツセリの在庫にまだ余裕はありますが、今回はいつもより早く無くなりそうです。
「今日ほどカズロかビャンコさんに会いたい事は無いわね、キーノスなんか知らない?」
「ビャンコ様から昼頃連絡はありましたが、港の件に関しては特に何も」
「そうよねぇ、知ってたらさっきの質問なんてしないわよね」
「私は別邸の方に何か問題があったのかと思いますよ。リモワに来ることがそもそもおかしいですし」
「別邸って遠いのか?」
「リモワの外ですが、海からは近かったはずです。庁舎にご挨拶に来るためだとしてもそんなに遠い場所でもないので……何かあったのでしょうね」
オランディでもリモワは特に港を中心に発展した都市です。
その港の機能に影響を出すような事をしていると考えると、近いうちに何かしらの措置が取られるように思います。
私が警戒していた術士探し以上に港の問題の方が重大に思えます。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる