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海辺の桜が夜に舞う
#7
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「長期的な治療を続ければ跡を薄くすることも出来そうですね」
「ほ、本当?」
「確かに酷いものではありますが、皮膚で止まっているので薬で薄くできます」
寝る前にフィルマに頼んだ手紙は、私が起床した時にフィルマが返事を頂いて帰ってきておりました。
それから我々は昼食を食べて、すぐにシアン様のいる別邸に参りました。
応接間のような部屋に通され、ルネ様の背の素肌を拝見しながら簡単な診察をしました。
焼印の模様は付いていますが、焼印を施した方が心根の優しい方だったのかもしれません。
鏝を皮膚に押し付けることはしなかったようで、皮膚の表面を少し焼いたところで鏝から手を離したかしたのしょう。
隷属の術に焼印は必須のものではないようですね。
「薬、薬に心当たりはあるかな!?」
「ございますが、その前に術を解く方が優先でしょう」
「! そうだね、お願いできるかな?」
「可能かとは思いますが、こちらも調べます」
焼印そのものは大きくなく、左の肩甲骨の辺りに円の形状をしています。
これだけ見ても、今までの文献で見た事のある術式を元に専用の物を作ったのかと思います。
「ルネ様、失礼いたします」
私は千里眼を使い術式を見ます。
回路の構造自体は単純なもので、術式を掛けられた方の魔力を吸い取り術式を行使し続けるものでした。
ルネ様に他の術式が掛けられた様子もないですし、彼女はどうやら元々術を扱えるようです。
「……」
「何か問題かな?」
「いえ」
構造が分かったところで、悪意の強さに思わず言葉を失います。
本来なら治癒し続ける事も出来るというのに、こんな事に使うとは……
確かに、帝国の術式の技術は進んでいるのかもしれません。
私は事前に持ってきていた鉱石を術式の形状に変えてみせます。
「それが術の何か、かな?」
「はい、事後対策のためです」
後で対策を錬れるかも知れませんし、備忘録として残しておくべきかと思いました。
鉱石を床に置き、今度こそ隷属の術式を解除しようと思います。
「ルネ様、少し痛むかもしれません」
私はあまり生きている物に直接術を使った事がありません。
思考や認識などの意識を間接的に変えさせるものは使いますが、肉体に影響を直接及ぼすような物は使った事がありません。
術の解除なら何度か経験もありますし、まず失敗はないとは思います。
私の問いかけにルネ様が小さく頷きます。
それを確認してから、ルネ様の焼印に合わせて弱く魔力を通します。
私の魔力が出口から入口にかけて通され、陣が軽い音を立てて割れます。
無事術式が解除出来たかのように見えます。
……すると、奇妙な事が起きました。
ルネ様の頭から小さな犬のような耳が生え、体がどんどん小さくなっていき……
最後は小さな子犬のような姿になりました。
これは呪いか何かだったのでしょうか?
混乱する私をよそに、シアン様が笑顔で大粒の涙を流します。
「チルネ!」
チルネ? とはまた私の知らない魔獣でしょうか?
声に応えるように、ルネ様だった子犬がシアン様の足元へ駆け寄ります。
それに合わせてシアン様も膝を地面に付けて子犬を抱き上げます。
「これは、どういう事なのでしょうか?」
「ありがとう、本当にありがとうございます……」
子犬が高い声で鳴きます。
「本当の名前はチルネで、僕の子供の頃からの友達、かな」
「その、ではこれは問題がある状態ではないと考えて大丈夫ですか?」
「えぇ! チルネは子犬の獣人なんだ」
「では、先程術式を解くまで人の姿を強いられていたということですか?」
「そうなるかな、でももうそれも強要される事はないんだよね?」
「そこに関してはこれから確認する必要があります」
私が知る獣人とは違いかなり可愛らしいものに見えますが、先程目の前で見た光景を思うと間違いはないのでしょう。
それに獣人なら魔力を持っていても不思議ではありませんし、おそらく隷属の術式にほとんどの魔力を使われ獣の姿に戻ることも出来なかったのでしょう。
「ありがとう……これで婚約破棄でも安心できる」
「婚約ですか?」
「チルネを盾に婚約させられてて……彼女が救えるなら何だって良かったけど、本当にありがとう」
状況が全く分かりませんが、ルネ様……チルネ様でしょうか? の状態の確認が優先です。
チルネ様に問題は無さそうですし、薬も事前に焼印のことを聞いていたのでいくつか持参しておりました。
処方の仕方を説明したところ、シアン様は受け入れてくださいました。
チルネ様は元々シアン様が男爵と名乗っていた領地に住んでいた獣人だったそうです。
彼は侯爵の跡継ぎとしての重責から逃げるように頻繁に男爵領へ赴き、チルネ様と過ごしていたそうです。
シアン様が十代の後半の頃、憂いを帯びた容姿と洗練された所作から公爵家のご令嬢と婚約の打診があったものの、それを拒んだシアン様へチルネ様が奴隷にされたとの連絡が……と、悲しいお話をなさっているはずなのですが。
「チル~、このお花美味しい? 好きだったよね?」
子犬、チルネ様が鳴いて答えます。
「あれ、ここ汚れてるね。後で一緒にお風呂に入ろう?」
今度はチルネ様が悲しそうな声で答えます。
「それが済んだらお薬塗るからね、痛くないから大丈夫だよ?」
シアン様の笑顔に嬉しそうに答えます。
お二方が楽しそうなのは何よりです、先程まで話されていた隷属された流れなどはもうお二方には関係がないのかもしれませんね。
「あの」
「どうしたのかな?」
「チルネ様の今のご様子は、隷属される前と変わりないと考えて良いですか?」
「うん! 本当にありがとう!」
そうなりますと隷属の術は解けているのでしょうか?
他の術ならともかく、隷属に関しては私が以前いた世界でも無かったものなのでどうなのか判断に苦しみます。
「事後処理は残ってるけど、一番の問題だったチルネの事が解決したから僕は一度リュンヌに帰るよ」
「一度という事はまたいらっしゃるのですか?」
「うん、多分僕がオランディとの親善の窓口みたいな立場になると思う。ミヌレ家は今回の件はまぁ、色々面倒が多いし……」
それからシアン様がチルネ様を隣に座らせて微笑んで私を見ます。
「君にお礼の品を取りに帰らないと」
「そのようなお気遣いは必要ありません」
シアン様には私が倒れた時に介抱して頂いたはずですので、今回のこれはそのお礼のつもりでした。
お礼のお礼を頂くなど終わりが見えないものに見えます。
「結婚は家のためと考えてたから条件さえ合えば誰でも良いって思ってたのは本当だけど、チルを奴隷にするような人とはやっぱり嫌だったよ。でも今回の件で婚約が破棄されたらチルとずっと会えなくなるかもしれなかったから、本当に感謝してるんだ」
「その、今回やった事は術士であればそれほど難しい事ではありません。何より私は生物に対しての術を施すのは不慣れで……チルネ様は本当に問題ありませんか?」
「そうなの? チル、痛かったりした?」
シアン様がチルネ様の顔を覗き込んで問いかけます。
チルネ様は鼻を鳴らすようにしてから、私の足元に歩み寄って膝に前足を乗せてきます。
そしてとても嬉しそうに鳴き声を上げ、しっぽを振りながら見つめてきます。
これは大丈夫だったと考えて良いのでしょうか?
カフスに魔力を通すか悩んでいた所で、シアン様から声がかかります。
「キーノス君」
「はい」
「チルはダメだよ、別でお礼を用意するから」
「? はい、しかしお礼など」
「チルはダメだからね」
「いえ、ですからお礼など特に必要ありませ」
「チルはダメ!」
「はい、チルネ様を希望する気はありません」
私は公爵の方々とは違います、誰かを「貰う」などお礼にされたくもありません。
「それなら良いし、お礼はちゃんと考えてるよ」
「ですから別にそれは」
さらに断ろうとする私を見て再び微笑みます。
「カンヒザクラ」
シアン様が呟きます。
「の、苗木はどうかな?」
「……その」
「お礼になるかな?」
「それは、はい」
「なら、来月それを届けにまた来るよ。その時また会ってくれるかな?」
「……お待ちしております」
それから私達は別邸を後にして、店の開店準備のため市場へと向かいました。
フィルマは私が店に向かう途中で私の部屋へ戻り、リィが私の影から出てきて話しかけてきます。
『キー君の術は痛くないさ、新雪みたいな感じさね』
「そんな溶けやすいものですか?」
『今度アタイがキー君に何か術をかけてみれば分かるさね』
「個人差があるのですね」
『あるさ。トラオのは……大きな扇子で叩かれたような感じ、さね』
「痛そうですね」
『だから安心しな、あのチルネっていう犬が言ってたのは間違いないさ』
「それは良かったです」
私が生きたものに直接影響させる術が苦手なのは生まれた頃からです。
それだけに今日の解除が上手くいくのかは本当に不安でした。
ごく弱い魔力を注ぎ続ける事で達成しようとしましたが、私の魔力そのものは痛みを伴うものではなかったようです。
それでもあの時サチ様を救うことは、きっと出来なかったでしょうけど。
カンヒザクラの苗が届く頃はこの後悔をする季節です。
今年はいつもより餞を喜んでいただける、そんな気がします。
「ほ、本当?」
「確かに酷いものではありますが、皮膚で止まっているので薬で薄くできます」
寝る前にフィルマに頼んだ手紙は、私が起床した時にフィルマが返事を頂いて帰ってきておりました。
それから我々は昼食を食べて、すぐにシアン様のいる別邸に参りました。
応接間のような部屋に通され、ルネ様の背の素肌を拝見しながら簡単な診察をしました。
焼印の模様は付いていますが、焼印を施した方が心根の優しい方だったのかもしれません。
鏝を皮膚に押し付けることはしなかったようで、皮膚の表面を少し焼いたところで鏝から手を離したかしたのしょう。
隷属の術に焼印は必須のものではないようですね。
「薬、薬に心当たりはあるかな!?」
「ございますが、その前に術を解く方が優先でしょう」
「! そうだね、お願いできるかな?」
「可能かとは思いますが、こちらも調べます」
焼印そのものは大きくなく、左の肩甲骨の辺りに円の形状をしています。
これだけ見ても、今までの文献で見た事のある術式を元に専用の物を作ったのかと思います。
「ルネ様、失礼いたします」
私は千里眼を使い術式を見ます。
回路の構造自体は単純なもので、術式を掛けられた方の魔力を吸い取り術式を行使し続けるものでした。
ルネ様に他の術式が掛けられた様子もないですし、彼女はどうやら元々術を扱えるようです。
「……」
「何か問題かな?」
「いえ」
構造が分かったところで、悪意の強さに思わず言葉を失います。
本来なら治癒し続ける事も出来るというのに、こんな事に使うとは……
確かに、帝国の術式の技術は進んでいるのかもしれません。
私は事前に持ってきていた鉱石を術式の形状に変えてみせます。
「それが術の何か、かな?」
「はい、事後対策のためです」
後で対策を錬れるかも知れませんし、備忘録として残しておくべきかと思いました。
鉱石を床に置き、今度こそ隷属の術式を解除しようと思います。
「ルネ様、少し痛むかもしれません」
私はあまり生きている物に直接術を使った事がありません。
思考や認識などの意識を間接的に変えさせるものは使いますが、肉体に影響を直接及ぼすような物は使った事がありません。
術の解除なら何度か経験もありますし、まず失敗はないとは思います。
私の問いかけにルネ様が小さく頷きます。
それを確認してから、ルネ様の焼印に合わせて弱く魔力を通します。
私の魔力が出口から入口にかけて通され、陣が軽い音を立てて割れます。
無事術式が解除出来たかのように見えます。
……すると、奇妙な事が起きました。
ルネ様の頭から小さな犬のような耳が生え、体がどんどん小さくなっていき……
最後は小さな子犬のような姿になりました。
これは呪いか何かだったのでしょうか?
混乱する私をよそに、シアン様が笑顔で大粒の涙を流します。
「チルネ!」
チルネ? とはまた私の知らない魔獣でしょうか?
声に応えるように、ルネ様だった子犬がシアン様の足元へ駆け寄ります。
それに合わせてシアン様も膝を地面に付けて子犬を抱き上げます。
「これは、どういう事なのでしょうか?」
「ありがとう、本当にありがとうございます……」
子犬が高い声で鳴きます。
「本当の名前はチルネで、僕の子供の頃からの友達、かな」
「その、ではこれは問題がある状態ではないと考えて大丈夫ですか?」
「えぇ! チルネは子犬の獣人なんだ」
「では、先程術式を解くまで人の姿を強いられていたということですか?」
「そうなるかな、でももうそれも強要される事はないんだよね?」
「そこに関してはこれから確認する必要があります」
私が知る獣人とは違いかなり可愛らしいものに見えますが、先程目の前で見た光景を思うと間違いはないのでしょう。
それに獣人なら魔力を持っていても不思議ではありませんし、おそらく隷属の術式にほとんどの魔力を使われ獣の姿に戻ることも出来なかったのでしょう。
「ありがとう……これで婚約破棄でも安心できる」
「婚約ですか?」
「チルネを盾に婚約させられてて……彼女が救えるなら何だって良かったけど、本当にありがとう」
状況が全く分かりませんが、ルネ様……チルネ様でしょうか? の状態の確認が優先です。
チルネ様に問題は無さそうですし、薬も事前に焼印のことを聞いていたのでいくつか持参しておりました。
処方の仕方を説明したところ、シアン様は受け入れてくださいました。
チルネ様は元々シアン様が男爵と名乗っていた領地に住んでいた獣人だったそうです。
彼は侯爵の跡継ぎとしての重責から逃げるように頻繁に男爵領へ赴き、チルネ様と過ごしていたそうです。
シアン様が十代の後半の頃、憂いを帯びた容姿と洗練された所作から公爵家のご令嬢と婚約の打診があったものの、それを拒んだシアン様へチルネ様が奴隷にされたとの連絡が……と、悲しいお話をなさっているはずなのですが。
「チル~、このお花美味しい? 好きだったよね?」
子犬、チルネ様が鳴いて答えます。
「あれ、ここ汚れてるね。後で一緒にお風呂に入ろう?」
今度はチルネ様が悲しそうな声で答えます。
「それが済んだらお薬塗るからね、痛くないから大丈夫だよ?」
シアン様の笑顔に嬉しそうに答えます。
お二方が楽しそうなのは何よりです、先程まで話されていた隷属された流れなどはもうお二方には関係がないのかもしれませんね。
「あの」
「どうしたのかな?」
「チルネ様の今のご様子は、隷属される前と変わりないと考えて良いですか?」
「うん! 本当にありがとう!」
そうなりますと隷属の術は解けているのでしょうか?
他の術ならともかく、隷属に関しては私が以前いた世界でも無かったものなのでどうなのか判断に苦しみます。
「事後処理は残ってるけど、一番の問題だったチルネの事が解決したから僕は一度リュンヌに帰るよ」
「一度という事はまたいらっしゃるのですか?」
「うん、多分僕がオランディとの親善の窓口みたいな立場になると思う。ミヌレ家は今回の件はまぁ、色々面倒が多いし……」
それからシアン様がチルネ様を隣に座らせて微笑んで私を見ます。
「君にお礼の品を取りに帰らないと」
「そのようなお気遣いは必要ありません」
シアン様には私が倒れた時に介抱して頂いたはずですので、今回のこれはそのお礼のつもりでした。
お礼のお礼を頂くなど終わりが見えないものに見えます。
「結婚は家のためと考えてたから条件さえ合えば誰でも良いって思ってたのは本当だけど、チルを奴隷にするような人とはやっぱり嫌だったよ。でも今回の件で婚約が破棄されたらチルとずっと会えなくなるかもしれなかったから、本当に感謝してるんだ」
「その、今回やった事は術士であればそれほど難しい事ではありません。何より私は生物に対しての術を施すのは不慣れで……チルネ様は本当に問題ありませんか?」
「そうなの? チル、痛かったりした?」
シアン様がチルネ様の顔を覗き込んで問いかけます。
チルネ様は鼻を鳴らすようにしてから、私の足元に歩み寄って膝に前足を乗せてきます。
そしてとても嬉しそうに鳴き声を上げ、しっぽを振りながら見つめてきます。
これは大丈夫だったと考えて良いのでしょうか?
カフスに魔力を通すか悩んでいた所で、シアン様から声がかかります。
「キーノス君」
「はい」
「チルはダメだよ、別でお礼を用意するから」
「? はい、しかしお礼など」
「チルはダメだからね」
「いえ、ですからお礼など特に必要ありませ」
「チルはダメ!」
「はい、チルネ様を希望する気はありません」
私は公爵の方々とは違います、誰かを「貰う」などお礼にされたくもありません。
「それなら良いし、お礼はちゃんと考えてるよ」
「ですから別にそれは」
さらに断ろうとする私を見て再び微笑みます。
「カンヒザクラ」
シアン様が呟きます。
「の、苗木はどうかな?」
「……その」
「お礼になるかな?」
「それは、はい」
「なら、来月それを届けにまた来るよ。その時また会ってくれるかな?」
「……お待ちしております」
それから私達は別邸を後にして、店の開店準備のため市場へと向かいました。
フィルマは私が店に向かう途中で私の部屋へ戻り、リィが私の影から出てきて話しかけてきます。
『キー君の術は痛くないさ、新雪みたいな感じさね』
「そんな溶けやすいものですか?」
『今度アタイがキー君に何か術をかけてみれば分かるさね』
「個人差があるのですね」
『あるさ。トラオのは……大きな扇子で叩かれたような感じ、さね』
「痛そうですね」
『だから安心しな、あのチルネっていう犬が言ってたのは間違いないさ』
「それは良かったです」
私が生きたものに直接影響させる術が苦手なのは生まれた頃からです。
それだけに今日の解除が上手くいくのかは本当に不安でした。
ごく弱い魔力を注ぎ続ける事で達成しようとしましたが、私の魔力そのものは痛みを伴うものではなかったようです。
それでもあの時サチ様を救うことは、きっと出来なかったでしょうけど。
カンヒザクラの苗が届く頃はこの後悔をする季節です。
今年はいつもより餞を喜んでいただける、そんな気がします。
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