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ガス灯で煌めく危険な炎
#6
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昼過ぎにビャンコ様と師匠の面会があり、そこで壊れたテーブルセットの修理を終えたのが夕方。
それからルスランが用意した夕食を食べた後、私はシャワーを浴び身支度を整えます。
今日は私がカジノに行く日です。
昨晩リィの方から容疑者の一人を対象から外して良いと判断できる報告をもらいました。
その容疑者はルスランにかなり惚れ込んでいるようで、師匠はもちろんルスランに危害を加えるはずがないとの事でした。
今日は容疑者の一人がカジノに来ると、フィルマから連絡を受けています。
彼のテーブルに付けるよう、上手く動く必要があるでしょう。
考え事をしながら部屋から出て玄関へ向かうと、玄関に食器類の片付けを終えたルスランが壁にもたれて立っていました。
私を見て何か含みのある笑みを浮かべます。
「今日紫のオッサンが来るだろ、お前のこと気に入ってるから気をつけろよ」
彼の言う紫の紳士は私が容疑者の一人と睨んでいる方です。
私の住む場所やルスランとの関係をやたら聞いてくる上に、それを賭けの対象にし高額の賭け金を支払います。
ルスランと入れ替わりで入ったせいか、私が働き始めてから今に至るまで訝しんでいるようです。
「ご忠告ありがとうございます」
先程のルスランの言葉から考えれば、彼にも何か接触してるのかもしれません。
帰宅後、彼が起きている時間にでも聞いてみましょう。
「じゃあ、お礼と行ってきますのキス。ホラ」
こちらに両手を広げてきます。
彼に背を向けないようにしながら靴を履き、後ろ手に扉を開けて外に出ました。
私の外皮に牙が立たないから、口腔内の皮膚を試そうとしているのでしょうか。
私の舌を噛み切ってまで飲みたいものでしょうか、いい加減面倒なので今度コップにでも分けて差しあげた方が良さそうです。
───────
カジノでお客様の対応をしてしばらく経ちます。
私が担当するのはセブンスタッドと呼ばれるゲームのテーブルです。
三枚を手札としてお配りし、四枚の表向きになっているコミュニティカードと組み合わせて役を作るポーカーです。
このゲームは駆け引きで勝負が決まることが多いのもあり、ある程度はカードの采配に気を配ります。
先程から紫の衣類を纏った紳士が私のテーブルに張り付いております。
彼はそれほど強くありませんが、勝敗よりもゲームを楽しむという良いお客様です。
時刻は日付が変わる頃、このテーブルも彼を含め二名のお客様のみです。
もう一人のお客様は手持ちのチップを気にかけていらっしゃいます。
このご様子ならそろそろお帰りになるかと思います。
テーブルにお客様が一名しかいない場合、大抵のお客様は人がいるテーブルへ移動されるか、ディーラーと軽く遊びながら次の方を待ちます。
この紫の紳士の場合は、個室を借り気に入った相手かディーラーとの一騎打ちを望みます。
最初から指名して個室を取れば良いかと思うのですが、彼なりの考え方なのでしょうか。
「オレも参加して良いよね? ディーラーさん」
カードの組み合わせばかり頭にあったところで、白い男がテーブルにつきます。
既に手札を途中までお配りした後ですので、お待ちいただく必要があります。
「次ゲームからの参加でも宜しいですか?」
「良いよ、ルールよく分からんから一回見たいし」
そういった軽率な発言はいかがかと思います。
「なんだ兄ちゃん、知らないでテーブルについたのか?」
「ポーカーなら知ってるよ、ただこのポーカーはよく知らんだけ」
「ははっ、いい度胸だな」
早速気に入られたようです。
この紫の紳士は色気のある女性や話の上手い男性よりも、勝負勘と度胸のある方を好みます。
ルスランは話が上手く勝負勘も度胸もあるので、かなり好かれているかと思います。
私は伏せたカードをそれぞれ二枚配り、それから表向きに三枚のカードを並べます。
「ディーラーさんはここ入って長いの?」
ゲームの流れを見ながら、白い男が声を掛けてきます。
「いえ、まだ二ヶ月程です」
手札を確認したお客様はどちらもレイズはなさらないようで、テーブルを小さく二度叩きます。
「ディーラーさんって男だよね?」
「女性に見えますか?」
「いやその仮面の下が気になるなーって」
知ってるくせにこの人は何を言い出すのでしょうか。
とりあえず無視して追加のカードを配ります。
表向きの物を一枚、伏せたものを一枚お配りします。
「レイズで」
新たな手札を確認した紫の紳士がレイズの宣言をなさいました。
相手の方もそれに乗り、賭け金を上乗せされます。
「よろしいですか?」
私の問いかけにお二人が合意し、お互いの手札を表になさいます。
紫の紳士はワンペア、お相手の方はツーペアです。
私は紫の紳士の前に置かれていたチップをお相手の方の前に移動させます。
お相手の方はチップを受け取り、テーブルから離れました。
このカジノのお客様は賭け方が綺麗な方が多く、本当に遊びに来てる方が多いです。
本当にごく稀に、熱くなってカードやお酒を投げつけたりなさる方もいらっしゃいますが。
「へぇー、変わったポーカーだね」
「今ので分かったのか?」
「なんとなく?」
「やってみるか? 相手になるぞ」
紫の紳士が白い男へ不敵に笑いかけます。
「時間遅いけど良いの? オレは夜型だから大丈夫だけど」
「それは俺も好都合だ。ディーラーの兄さん、いつもの頼むわ」
「かしこまりました」
個室への移動ですね。
私は他の従業員の方に声をかけた後、紫の紳士と白い男を個室の方へご案内します。
───────
紫の紳士は個室を借りる際にヴァローナの名産である赤ワインと、それに合うチーズの盛り合わせをご注文されます。
最初の頃はついクセで自分で用意しようと動いてしまいましたが、他の従業員の方に止められました。
個室を借りて私か白い男、改めビャンコ様と何かゲームをなさるのかと思っていたのですが、お二人は普通に食事を楽しんでおります。
「んー、なんて呼んだら良い?」
「俺か? ゲラーシーだ」
「ゲラーシーさんね! ここのお金オレも半分出すよ、それとも賭けにする?」
「悪くねぇが、俺はコイツとここで仮面の賭けしてんだよ。部屋代の賭けはその後だ」
ここを借りるのは決して安くありません、ゲームをしないのであれば飲食店などに行かれた方が良いかと思います。
「仮面の賭けって、取らせるためってこと?」
「おうよ、気になるだろ?」
「でも仮面の人結構いたよね、みんなにやってんの?」
「いや、腕が立つ奴だけだ。代理で入ったっつーのに、やたら慣れてて隙がねぇ。素性が知りてぇって思うだろ」
私がどうにかして聞き出そうとしていた話を、ビャンコ様が簡単に聞き出してくださいます。
彼の話の通りなら。
私の正体か、それとも私のを仲介した人間か、何を気になさっているのかで容疑者候補から外す事が出来ます。
「このディーラーが気になるの?」
「あぁ、仮面がかかるとコイツ急に強くなんだよ。普段どんだけ手ぇ抜いてんだよ」
「あー……なるほど」
ビャンコ様が呆れたようなため息をつきます。
「ゲラーシーさんはこのディーラーの素性が知りたいんだね」
「そうだな、ルスランの入院で都合良く現れた凄腕ディーラー! こんな仲介できんのゾロフの旦那しかいねぇよ」
「そうなの?」
「ルスランも旦那の紹介だし、コイツもただもんじゃねぇ! ってのを探るのがココ最近の楽しみだな」
どうも、印象でしかないのですが。
なんというか、彼はミケーノ様にどこか似ている雰囲気を感じます。
容疑者かどうかは、彼が気にしてるという仮面の説明をしてからでも良い気がします。
「あまり広めて欲しくはない話ですので、仮面の理由をお話しましょうか?」
「あぁ、広めたりなんかしねぇよ」
「最近グルナ・アルジャンという劇作家が新しい本を出したのをご存知ですか?」
「あぁ、俺の嫁さんが痛く気に入ってるぞ」
「あの作中に出てくる恋人に、私が似ていると言われまして」
あの挿絵を思い出しても恐ろしいです。
あの様に見えていたのなら、顔を背けられるのも納得します。
「なんだ、じゃあとんでもねぇ美形じゃねぇか!」
「そんな事はありません。髪色だけで判断されていると考えていたのですが、造形も似てると言われたのでかなり恐ろしいものだと……」
私がここまで話したところで、大きな笑い声が聞こえてきます。
ビャンコ様は笑いか収まらないのか、お腹を抱えていらっしゃいます。
「ふ、ふふっ……似てるだろうけど、恐ろしいって……」
「あの挿絵をご覧になりましたか? あれと間違えられたのですから、仮面でも使って隠した方が良いと思います」
「え、それで? てか、お前たち知り合いか?」
ビャンコ様の笑いはまだ収まりません。
魔力切れでも起こしたのでしょうか。
「仰る通りです、彼とは知り合いです」
「知らないフリしてあげようとしたのに、そんな笑える話聞いたら無理無理! 小説の挿絵と間違えられるとか、ふ、ふふっ」
紫の紳士が困惑なさっているようですが、軽く咳払いをして気を取り直したように答えてくださいます。
「まぁそういう事なら余計に気になるじゃねぇか、とりあえず最初はブラックジャックだ」
「私に関してでしたら答えられる範囲でお答えします」
「いーや、これ以上は勝ってからにするぞ! そっちのが面白いだろ?」
このご様子では彼は容疑者ではありませんね。
師匠が仲介したのも察していらっしゃいますし、ルスランに対しても悪意を感じません。
そうなると、疑わしい方は一人に絞れそうです。
その方はリィが昨晩から見張ってくれています。
明日どこかのタイミングで、師匠か誰かに相談する時間を設けようかと思います
それからルスランが用意した夕食を食べた後、私はシャワーを浴び身支度を整えます。
今日は私がカジノに行く日です。
昨晩リィの方から容疑者の一人を対象から外して良いと判断できる報告をもらいました。
その容疑者はルスランにかなり惚れ込んでいるようで、師匠はもちろんルスランに危害を加えるはずがないとの事でした。
今日は容疑者の一人がカジノに来ると、フィルマから連絡を受けています。
彼のテーブルに付けるよう、上手く動く必要があるでしょう。
考え事をしながら部屋から出て玄関へ向かうと、玄関に食器類の片付けを終えたルスランが壁にもたれて立っていました。
私を見て何か含みのある笑みを浮かべます。
「今日紫のオッサンが来るだろ、お前のこと気に入ってるから気をつけろよ」
彼の言う紫の紳士は私が容疑者の一人と睨んでいる方です。
私の住む場所やルスランとの関係をやたら聞いてくる上に、それを賭けの対象にし高額の賭け金を支払います。
ルスランと入れ替わりで入ったせいか、私が働き始めてから今に至るまで訝しんでいるようです。
「ご忠告ありがとうございます」
先程のルスランの言葉から考えれば、彼にも何か接触してるのかもしれません。
帰宅後、彼が起きている時間にでも聞いてみましょう。
「じゃあ、お礼と行ってきますのキス。ホラ」
こちらに両手を広げてきます。
彼に背を向けないようにしながら靴を履き、後ろ手に扉を開けて外に出ました。
私の外皮に牙が立たないから、口腔内の皮膚を試そうとしているのでしょうか。
私の舌を噛み切ってまで飲みたいものでしょうか、いい加減面倒なので今度コップにでも分けて差しあげた方が良さそうです。
───────
カジノでお客様の対応をしてしばらく経ちます。
私が担当するのはセブンスタッドと呼ばれるゲームのテーブルです。
三枚を手札としてお配りし、四枚の表向きになっているコミュニティカードと組み合わせて役を作るポーカーです。
このゲームは駆け引きで勝負が決まることが多いのもあり、ある程度はカードの采配に気を配ります。
先程から紫の衣類を纏った紳士が私のテーブルに張り付いております。
彼はそれほど強くありませんが、勝敗よりもゲームを楽しむという良いお客様です。
時刻は日付が変わる頃、このテーブルも彼を含め二名のお客様のみです。
もう一人のお客様は手持ちのチップを気にかけていらっしゃいます。
このご様子ならそろそろお帰りになるかと思います。
テーブルにお客様が一名しかいない場合、大抵のお客様は人がいるテーブルへ移動されるか、ディーラーと軽く遊びながら次の方を待ちます。
この紫の紳士の場合は、個室を借り気に入った相手かディーラーとの一騎打ちを望みます。
最初から指名して個室を取れば良いかと思うのですが、彼なりの考え方なのでしょうか。
「オレも参加して良いよね? ディーラーさん」
カードの組み合わせばかり頭にあったところで、白い男がテーブルにつきます。
既に手札を途中までお配りした後ですので、お待ちいただく必要があります。
「次ゲームからの参加でも宜しいですか?」
「良いよ、ルールよく分からんから一回見たいし」
そういった軽率な発言はいかがかと思います。
「なんだ兄ちゃん、知らないでテーブルについたのか?」
「ポーカーなら知ってるよ、ただこのポーカーはよく知らんだけ」
「ははっ、いい度胸だな」
早速気に入られたようです。
この紫の紳士は色気のある女性や話の上手い男性よりも、勝負勘と度胸のある方を好みます。
ルスランは話が上手く勝負勘も度胸もあるので、かなり好かれているかと思います。
私は伏せたカードをそれぞれ二枚配り、それから表向きに三枚のカードを並べます。
「ディーラーさんはここ入って長いの?」
ゲームの流れを見ながら、白い男が声を掛けてきます。
「いえ、まだ二ヶ月程です」
手札を確認したお客様はどちらもレイズはなさらないようで、テーブルを小さく二度叩きます。
「ディーラーさんって男だよね?」
「女性に見えますか?」
「いやその仮面の下が気になるなーって」
知ってるくせにこの人は何を言い出すのでしょうか。
とりあえず無視して追加のカードを配ります。
表向きの物を一枚、伏せたものを一枚お配りします。
「レイズで」
新たな手札を確認した紫の紳士がレイズの宣言をなさいました。
相手の方もそれに乗り、賭け金を上乗せされます。
「よろしいですか?」
私の問いかけにお二人が合意し、お互いの手札を表になさいます。
紫の紳士はワンペア、お相手の方はツーペアです。
私は紫の紳士の前に置かれていたチップをお相手の方の前に移動させます。
お相手の方はチップを受け取り、テーブルから離れました。
このカジノのお客様は賭け方が綺麗な方が多く、本当に遊びに来てる方が多いです。
本当にごく稀に、熱くなってカードやお酒を投げつけたりなさる方もいらっしゃいますが。
「へぇー、変わったポーカーだね」
「今ので分かったのか?」
「なんとなく?」
「やってみるか? 相手になるぞ」
紫の紳士が白い男へ不敵に笑いかけます。
「時間遅いけど良いの? オレは夜型だから大丈夫だけど」
「それは俺も好都合だ。ディーラーの兄さん、いつもの頼むわ」
「かしこまりました」
個室への移動ですね。
私は他の従業員の方に声をかけた後、紫の紳士と白い男を個室の方へご案内します。
───────
紫の紳士は個室を借りる際にヴァローナの名産である赤ワインと、それに合うチーズの盛り合わせをご注文されます。
最初の頃はついクセで自分で用意しようと動いてしまいましたが、他の従業員の方に止められました。
個室を借りて私か白い男、改めビャンコ様と何かゲームをなさるのかと思っていたのですが、お二人は普通に食事を楽しんでおります。
「んー、なんて呼んだら良い?」
「俺か? ゲラーシーだ」
「ゲラーシーさんね! ここのお金オレも半分出すよ、それとも賭けにする?」
「悪くねぇが、俺はコイツとここで仮面の賭けしてんだよ。部屋代の賭けはその後だ」
ここを借りるのは決して安くありません、ゲームをしないのであれば飲食店などに行かれた方が良いかと思います。
「仮面の賭けって、取らせるためってこと?」
「おうよ、気になるだろ?」
「でも仮面の人結構いたよね、みんなにやってんの?」
「いや、腕が立つ奴だけだ。代理で入ったっつーのに、やたら慣れてて隙がねぇ。素性が知りてぇって思うだろ」
私がどうにかして聞き出そうとしていた話を、ビャンコ様が簡単に聞き出してくださいます。
彼の話の通りなら。
私の正体か、それとも私のを仲介した人間か、何を気になさっているのかで容疑者候補から外す事が出来ます。
「このディーラーが気になるの?」
「あぁ、仮面がかかるとコイツ急に強くなんだよ。普段どんだけ手ぇ抜いてんだよ」
「あー……なるほど」
ビャンコ様が呆れたようなため息をつきます。
「ゲラーシーさんはこのディーラーの素性が知りたいんだね」
「そうだな、ルスランの入院で都合良く現れた凄腕ディーラー! こんな仲介できんのゾロフの旦那しかいねぇよ」
「そうなの?」
「ルスランも旦那の紹介だし、コイツもただもんじゃねぇ! ってのを探るのがココ最近の楽しみだな」
どうも、印象でしかないのですが。
なんというか、彼はミケーノ様にどこか似ている雰囲気を感じます。
容疑者かどうかは、彼が気にしてるという仮面の説明をしてからでも良い気がします。
「あまり広めて欲しくはない話ですので、仮面の理由をお話しましょうか?」
「あぁ、広めたりなんかしねぇよ」
「最近グルナ・アルジャンという劇作家が新しい本を出したのをご存知ですか?」
「あぁ、俺の嫁さんが痛く気に入ってるぞ」
「あの作中に出てくる恋人に、私が似ていると言われまして」
あの挿絵を思い出しても恐ろしいです。
あの様に見えていたのなら、顔を背けられるのも納得します。
「なんだ、じゃあとんでもねぇ美形じゃねぇか!」
「そんな事はありません。髪色だけで判断されていると考えていたのですが、造形も似てると言われたのでかなり恐ろしいものだと……」
私がここまで話したところで、大きな笑い声が聞こえてきます。
ビャンコ様は笑いか収まらないのか、お腹を抱えていらっしゃいます。
「ふ、ふふっ……似てるだろうけど、恐ろしいって……」
「あの挿絵をご覧になりましたか? あれと間違えられたのですから、仮面でも使って隠した方が良いと思います」
「え、それで? てか、お前たち知り合いか?」
ビャンコ様の笑いはまだ収まりません。
魔力切れでも起こしたのでしょうか。
「仰る通りです、彼とは知り合いです」
「知らないフリしてあげようとしたのに、そんな笑える話聞いたら無理無理! 小説の挿絵と間違えられるとか、ふ、ふふっ」
紫の紳士が困惑なさっているようですが、軽く咳払いをして気を取り直したように答えてくださいます。
「まぁそういう事なら余計に気になるじゃねぇか、とりあえず最初はブラックジャックだ」
「私に関してでしたら答えられる範囲でお答えします」
「いーや、これ以上は勝ってからにするぞ! そっちのが面白いだろ?」
このご様子では彼は容疑者ではありませんね。
師匠が仲介したのも察していらっしゃいますし、ルスランに対しても悪意を感じません。
そうなると、疑わしい方は一人に絞れそうです。
その方はリィが昨晩から見張ってくれています。
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