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思い出は忘れた頃に訪れる
#5
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市場の品物が秋の実りで賑わうこの季節は、この時期に楽しめる野菜や魚が並びます。
カボチャやナス、サンマや鮭など。
メニューに加える物を考えるだけでも楽しく思います。
「最近街中の喧嘩ほとんどなくなったな、マスカレードの前に片付いて良かった良かった」
「そうですね。サラマン温泉の売上が落ちるか心配してたんですが、寒くなってきたお陰でそれほど下がらずに済んでますし」
「俺もたまに行くぞ、家から近いんだよ」
「是非、今度回数券差し上げますよ」
本日のモウカハナには、ミケーノ様とシオ様がご来店されております。
カボチャとひき肉を併せて煮た物とサンマをミソで煮たお料理を、少し季節の早いアツカンと共に召し上がっていらっしゃいます。
「ホテルのビュッフェはどうでしたか?」
「おーあれ結構助かったぞ、参加したリストランテのほとんどが売上伸びたらしいからな」
「そうだったんですか」
「観光の初日はビュッフェで食べて、次の日気に入ったリストランテで注文する客が結構多かったみたいでよ。宣伝の効果はあったって奴らが多かったな」
今月に入ってからは、どこも来月末に行われるマスカレードの準備に忙しくなったのもあり、ホテルのビュッフェは頻度を減らす事になったそうです。
喧嘩の騒動で減った客足も回復しましたし、今年のマスカレードも華やかな物になることでしょう。
「最近は明るいニュースが増えましたね」
「だな、何より喧嘩が無くなったのは本当に助かる」
「あれは酷かったですよね。キーノスはちょうどヴァローナにいたから見てないでしょうし、あの頃は通り魔に似た事件もあって本当に荒れてたんですよ」
通り魔まで出ていたとは、予想より遥かに荒れていたようです。
新聞に載らなかった理由も気になります。
「次の日に捕まったんだよな、あと詐欺だったか?」
「アレは本当に……」
シオ様が表情を曇らせて、手にしていたフォークをテーブルに起きます。
「賠償金はもらいましたけど、持っているのも不愉快だったのでカジノで全部スってやりました」
「え! お前が被害者だったのか!」
「あぁ、話す機会無かったですよね」
シオ様は手にしていたオチョコをテーブルに置き、少し長いため息をつきます。
「話すと少し長いんですけど」
───────
私が人目につく場所で女性を口説いていたという、有り得ない噂を聞いてから。
とりあえず噴水に近い位置にある系列店に「もし自分に似てる人がいたら覚えておいて欲しい」と伝え、しばらくは噴水には近寄らないようにしていた。
するとその三日後。
「いましたよ、噴水の前で口説いていたシオさんっぽい人」
と、系列店の店員から報告を受けた。
その「私」は、噴水前に座っていたオレンジの髪色の女性に熱心に声をかけていたそうだ。
「私の愛しいオレンジ、欲しいものはなんでも差し上げますから、どうか私に振り向いてください。アナスターシオ商会に出来ない事はありませんよ」
……とか、そもそも私の商会はそんな名前じゃありませんし、愛しいオレンジって。
「アナスターシオの名前出してるだけで、全然シオさんに似てませんでしたよ。髪型と身長は近いんですけど、それ以外は全然」
「それで、どうしたんですか?」
「商会の力で何でも買ってやるみたいなこと言ってるんで『系列店の者ですけど、誰アンタ?』って聞いたら走って逃げたんで捕まえました」
捕まえた男を騎士に預け、後日連絡が来るようにしてくれたそうだ。
しばらくして庁舎から連絡が来て、その一室で「捕まえた男は余罪もあり、立派な詐欺罪が成立した」と説明を受けた。
詳細や内訳はぼかされたものの、賠償金が商会と私に支払われることになった。
結局なんだったのか。
不愉快な形で手に入った金、得をしたと喜ぶには気分が悪い。
───────
「何がしたかったのかよく分からないんですよね、商会の力で口説き落とせるわけもないですし」
「いや、落とせるぞ多分」
「どうなんでしょうね、系列店の店員の話だと女性は驚いてるだけだったそうですよ」
確かに、謎しか残りません。
「口説けた訳でもねぇなら、何が目的なんだか」
「そこがハッキリしなくて、その犯人が『自分がアナスターシオさんの振りをした』って言うだけで、振りをした理由は言わないそうです」
「そんな理由で賠償金払ってんなら世話ねぇけど、気味悪ぃな」
商会にも支払ったのなら、安くはなかったはずです。
シオ様はフォークで切り分けたカボチャを口にした後、話を続けます。
「こうなったらさっさと使ってしまおうと思いまして。商会へ支払われた方は系列店の内装工事に、私個人の方はどうしようか悩んでいた時にビャンコさんから連絡が来たんです」
「あーヴァローナにキーノスがいるぞ、っていうアレか?」
「はい。しかもカジノで働いていると聞いて、これはスってしまうのにちょうど良いって思ったんです」
「それで全額賭けて負けたのか」
「ヴァローナならちょうど良いと思ったのと、彼が私に『詐欺師のお兄さん』なんて声をかけてくるんですから、意趣返しもしたくなりますよ」
私がテーブルについた理由は、言わない方が良さそうですね。
「何話してるのかは分かんなかったけどよ、ずっと睨んでたよなアイツ」
「えぇ、私に下らない喧嘩を売った割にアレなんですから。途中声に出して笑いそうでしたよ」
「……声には出てないが顔には出てたぞ」
あのゲームだけ見れば、完全にガラノフ様が遊ばれていたようにしかしか見えませんでした。
シオ様の少額の勝利が続き、最後の賭けでシオ様は全額を賭け敗北されました。
問題は、その全額を賭けた手札が揃っていなかった点です。
「最後の賭けは全額に加えて『今夜の相手』だったんです。彼は私達のテーブルが女性に囲まれている事が気に食わなかったみたいですし、少し煽れば乗ってくると思いまして」
「煽ればって、キーノスは分かってたんだよな?」
「はい。ですが店の方針で、お客様に直接の被害がない限りは止めない事になっておりました」
「へぇ……あ、それであん時は止めたのか」
賭けには勝っても遊ばれていたのが分かったガラノフ様は、シオ様に向かって殴りかかりました。
私はガラノフ様を止めるため、テーブルを乗り越えて彼を組み敷きました。
「すごかったですよね、相手が立ち上がったのとほぼ同時でしたよね」
「俺とカーラは結構焦ったんだぞ?」
「ふふ、地面にいる彼に私がなんて言ったか想像できます?」
「何言ったんだ? アイツすごい顔してたが」
少し得意げに語るシオ様のオチョコに、ミケーノ様がアツカンからお酒を注ぎます。
「私の今夜の相手はそのディーラーですよ、って言ってあげたんです」
「はぁ?」
「間違ってないでしょう? 私達はキーノスに会いに来たんですし」
「まぁそうだけどよ」
あれは、私も思わずシオ様に聞き返しそうになりました。
「結局彼はどうなったんですか? 裏に連れて行きましたよね」
「……適切な処理がされました」
師匠の尋問という、少し過剰な処理だとは思います。
ただ彼のせいで、師匠は明け方に起こされ、私は春に師匠に連れ去られ、ルスランは適当な……と思うと、あまり哀れにも思えないというのが本音です。
「へぇ、どんな処理ですか?」
「申し訳ありませんが、契約上の理由でお答えできません」
「それは残念ですね」
実際にどうなったかは分かりません。
あの一件の後、カジノへは退職の処理の時を除いて行っておりません。
「あれは本当に良い憂さ晴らしでした、全く何が愛しいオレンジですか。詐欺犯の彼からはお金ではなく動機への答えが欲しかったですね」
「話さない理由でもあったんじゃねぇか?」
「一応賠償金の減額も申し出たんですが、それでも話さなかった理由は知りたくないですね」
「まぁ何にしてもよ、確か『泡銭は身につかない』だったか? パーッと使っちまって正解だったんだろうな」
ミケーノ様の仰っているのは「悪銭身につかず」の事でしょうか、意味はほとんど同じですし、シオ様がなさった事も同じです。
「そうですね。カジノで派手に遊べたことを考えたら、悪くなかったかもしれませんね」
「シオがチップの山をザーって差し出すのは見てて気持ち良かったな、俺も良いもん見れたし」
「あのチップはあの後どうなったのかは気になるんですが、キーノスは知ってますか?」
「存じませんが、店かお相手に渡されたかしたとは思います」
ガラノフ様がまたあのカジノへ行く度胸があれば、の前提ですが。
少なくともシオ様の元へ戻ることは無いと思いますし、シオ様もそれを望んではいらっしゃらないご様子です。
それからお二人は料理を食べ終え、新しく注文されたアツカンと共に来月のマスカレードの話に戻ります。
「最近は忙しいのか?」
「少し落ち着いてますね。今年のマスカレードはサラマン温泉と貸衣装で色々仕込む予定ですが、それも手配は終わってますし」
「ウチは屋台でトルテッリ売る予定だが、最近忙しかったし今年はゆるーくやるぞ」
「去年はマルモワの関税の件で忙しかったですし、今年は普通に楽しむのも良いですよね」
私はリィとフィルマと相談して、どう過ごすか決めるのも良さそうです。
今年は静かに過ごせるかと思います。
「いやぁ、平和だな」
「そうですね」
平和な秋の夜は緩やかに過ぎていきます。
来月のマスカレードを前に、こんな夜も王都らしく思います。
カボチャやナス、サンマや鮭など。
メニューに加える物を考えるだけでも楽しく思います。
「最近街中の喧嘩ほとんどなくなったな、マスカレードの前に片付いて良かった良かった」
「そうですね。サラマン温泉の売上が落ちるか心配してたんですが、寒くなってきたお陰でそれほど下がらずに済んでますし」
「俺もたまに行くぞ、家から近いんだよ」
「是非、今度回数券差し上げますよ」
本日のモウカハナには、ミケーノ様とシオ様がご来店されております。
カボチャとひき肉を併せて煮た物とサンマをミソで煮たお料理を、少し季節の早いアツカンと共に召し上がっていらっしゃいます。
「ホテルのビュッフェはどうでしたか?」
「おーあれ結構助かったぞ、参加したリストランテのほとんどが売上伸びたらしいからな」
「そうだったんですか」
「観光の初日はビュッフェで食べて、次の日気に入ったリストランテで注文する客が結構多かったみたいでよ。宣伝の効果はあったって奴らが多かったな」
今月に入ってからは、どこも来月末に行われるマスカレードの準備に忙しくなったのもあり、ホテルのビュッフェは頻度を減らす事になったそうです。
喧嘩の騒動で減った客足も回復しましたし、今年のマスカレードも華やかな物になることでしょう。
「最近は明るいニュースが増えましたね」
「だな、何より喧嘩が無くなったのは本当に助かる」
「あれは酷かったですよね。キーノスはちょうどヴァローナにいたから見てないでしょうし、あの頃は通り魔に似た事件もあって本当に荒れてたんですよ」
通り魔まで出ていたとは、予想より遥かに荒れていたようです。
新聞に載らなかった理由も気になります。
「次の日に捕まったんだよな、あと詐欺だったか?」
「アレは本当に……」
シオ様が表情を曇らせて、手にしていたフォークをテーブルに起きます。
「賠償金はもらいましたけど、持っているのも不愉快だったのでカジノで全部スってやりました」
「え! お前が被害者だったのか!」
「あぁ、話す機会無かったですよね」
シオ様は手にしていたオチョコをテーブルに置き、少し長いため息をつきます。
「話すと少し長いんですけど」
───────
私が人目につく場所で女性を口説いていたという、有り得ない噂を聞いてから。
とりあえず噴水に近い位置にある系列店に「もし自分に似てる人がいたら覚えておいて欲しい」と伝え、しばらくは噴水には近寄らないようにしていた。
するとその三日後。
「いましたよ、噴水の前で口説いていたシオさんっぽい人」
と、系列店の店員から報告を受けた。
その「私」は、噴水前に座っていたオレンジの髪色の女性に熱心に声をかけていたそうだ。
「私の愛しいオレンジ、欲しいものはなんでも差し上げますから、どうか私に振り向いてください。アナスターシオ商会に出来ない事はありませんよ」
……とか、そもそも私の商会はそんな名前じゃありませんし、愛しいオレンジって。
「アナスターシオの名前出してるだけで、全然シオさんに似てませんでしたよ。髪型と身長は近いんですけど、それ以外は全然」
「それで、どうしたんですか?」
「商会の力で何でも買ってやるみたいなこと言ってるんで『系列店の者ですけど、誰アンタ?』って聞いたら走って逃げたんで捕まえました」
捕まえた男を騎士に預け、後日連絡が来るようにしてくれたそうだ。
しばらくして庁舎から連絡が来て、その一室で「捕まえた男は余罪もあり、立派な詐欺罪が成立した」と説明を受けた。
詳細や内訳はぼかされたものの、賠償金が商会と私に支払われることになった。
結局なんだったのか。
不愉快な形で手に入った金、得をしたと喜ぶには気分が悪い。
───────
「何がしたかったのかよく分からないんですよね、商会の力で口説き落とせるわけもないですし」
「いや、落とせるぞ多分」
「どうなんでしょうね、系列店の店員の話だと女性は驚いてるだけだったそうですよ」
確かに、謎しか残りません。
「口説けた訳でもねぇなら、何が目的なんだか」
「そこがハッキリしなくて、その犯人が『自分がアナスターシオさんの振りをした』って言うだけで、振りをした理由は言わないそうです」
「そんな理由で賠償金払ってんなら世話ねぇけど、気味悪ぃな」
商会にも支払ったのなら、安くはなかったはずです。
シオ様はフォークで切り分けたカボチャを口にした後、話を続けます。
「こうなったらさっさと使ってしまおうと思いまして。商会へ支払われた方は系列店の内装工事に、私個人の方はどうしようか悩んでいた時にビャンコさんから連絡が来たんです」
「あーヴァローナにキーノスがいるぞ、っていうアレか?」
「はい。しかもカジノで働いていると聞いて、これはスってしまうのにちょうど良いって思ったんです」
「それで全額賭けて負けたのか」
「ヴァローナならちょうど良いと思ったのと、彼が私に『詐欺師のお兄さん』なんて声をかけてくるんですから、意趣返しもしたくなりますよ」
私がテーブルについた理由は、言わない方が良さそうですね。
「何話してるのかは分かんなかったけどよ、ずっと睨んでたよなアイツ」
「えぇ、私に下らない喧嘩を売った割にアレなんですから。途中声に出して笑いそうでしたよ」
「……声には出てないが顔には出てたぞ」
あのゲームだけ見れば、完全にガラノフ様が遊ばれていたようにしかしか見えませんでした。
シオ様の少額の勝利が続き、最後の賭けでシオ様は全額を賭け敗北されました。
問題は、その全額を賭けた手札が揃っていなかった点です。
「最後の賭けは全額に加えて『今夜の相手』だったんです。彼は私達のテーブルが女性に囲まれている事が気に食わなかったみたいですし、少し煽れば乗ってくると思いまして」
「煽ればって、キーノスは分かってたんだよな?」
「はい。ですが店の方針で、お客様に直接の被害がない限りは止めない事になっておりました」
「へぇ……あ、それであん時は止めたのか」
賭けには勝っても遊ばれていたのが分かったガラノフ様は、シオ様に向かって殴りかかりました。
私はガラノフ様を止めるため、テーブルを乗り越えて彼を組み敷きました。
「すごかったですよね、相手が立ち上がったのとほぼ同時でしたよね」
「俺とカーラは結構焦ったんだぞ?」
「ふふ、地面にいる彼に私がなんて言ったか想像できます?」
「何言ったんだ? アイツすごい顔してたが」
少し得意げに語るシオ様のオチョコに、ミケーノ様がアツカンからお酒を注ぎます。
「私の今夜の相手はそのディーラーですよ、って言ってあげたんです」
「はぁ?」
「間違ってないでしょう? 私達はキーノスに会いに来たんですし」
「まぁそうだけどよ」
あれは、私も思わずシオ様に聞き返しそうになりました。
「結局彼はどうなったんですか? 裏に連れて行きましたよね」
「……適切な処理がされました」
師匠の尋問という、少し過剰な処理だとは思います。
ただ彼のせいで、師匠は明け方に起こされ、私は春に師匠に連れ去られ、ルスランは適当な……と思うと、あまり哀れにも思えないというのが本音です。
「へぇ、どんな処理ですか?」
「申し訳ありませんが、契約上の理由でお答えできません」
「それは残念ですね」
実際にどうなったかは分かりません。
あの一件の後、カジノへは退職の処理の時を除いて行っておりません。
「あれは本当に良い憂さ晴らしでした、全く何が愛しいオレンジですか。詐欺犯の彼からはお金ではなく動機への答えが欲しかったですね」
「話さない理由でもあったんじゃねぇか?」
「一応賠償金の減額も申し出たんですが、それでも話さなかった理由は知りたくないですね」
「まぁ何にしてもよ、確か『泡銭は身につかない』だったか? パーッと使っちまって正解だったんだろうな」
ミケーノ様の仰っているのは「悪銭身につかず」の事でしょうか、意味はほとんど同じですし、シオ様がなさった事も同じです。
「そうですね。カジノで派手に遊べたことを考えたら、悪くなかったかもしれませんね」
「シオがチップの山をザーって差し出すのは見てて気持ち良かったな、俺も良いもん見れたし」
「あのチップはあの後どうなったのかは気になるんですが、キーノスは知ってますか?」
「存じませんが、店かお相手に渡されたかしたとは思います」
ガラノフ様がまたあのカジノへ行く度胸があれば、の前提ですが。
少なくともシオ様の元へ戻ることは無いと思いますし、シオ様もそれを望んではいらっしゃらないご様子です。
それからお二人は料理を食べ終え、新しく注文されたアツカンと共に来月のマスカレードの話に戻ります。
「最近は忙しいのか?」
「少し落ち着いてますね。今年のマスカレードはサラマン温泉と貸衣装で色々仕込む予定ですが、それも手配は終わってますし」
「ウチは屋台でトルテッリ売る予定だが、最近忙しかったし今年はゆるーくやるぞ」
「去年はマルモワの関税の件で忙しかったですし、今年は普通に楽しむのも良いですよね」
私はリィとフィルマと相談して、どう過ごすか決めるのも良さそうです。
今年は静かに過ごせるかと思います。
「いやぁ、平和だな」
「そうですね」
平和な秋の夜は緩やかに過ぎていきます。
来月のマスカレードを前に、こんな夜も王都らしく思います。
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