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第二部 ドラゴンシティ
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全員無事だった一班と違い、二班は数人の脱落者を排出し、やっと乳首へのトレーニングは終了した。
大きく息を切らしながら、沙蘭は慣れた手つきで衣服を整えベッドを下りる。リオの傍を通り過ぎるときにはもう、何事もなかったかのような涼しい顔に戻っていた。ふわり、と漂う甘い香りを、リオは大きく呼吸して吸い込む。
それは、まるで、花の蜜のようだった。
少年達は、前後二列で整列した。沙蘭は、トレーニング開始時と同じく後列にいる。やがて京が意味深な表情でこちらを振り向き、少年達の視線が一斉にリオに集まった。
「次は、リオ。お前だ。トレーニングは初めてだから、無理はさせない。なにもかも看護士がやってくれるから、おとなしくじっとしていればいい」
白衣の男が二人、いつの間にか傍らに立ち、リオの両手をがっちりとつかんだ。
「え……? あの……」
一瞬訳が分からず、リオはたじろいだ。だが二、三歩と引きずられるうちに、状況がクリアになっていく。さっきまで沙蘭が喘いでいた、白いベッドが、存在感を増して、両目に飛び込んできた。
「いやだ、いやだ、したくない。お願い、離して」
訴えるが、男達はただ黙々と事を進めている。あっと言う間に、リオはベッドに横たえられた。
「いやあっ……助けてっ。京ちゃんっ!」
右手に嵌められた皮のベルトに、リオは悲鳴をあげる。
次いで左も戒められ、リオは万歳のポーズで、シーツの上に両手を固定されてしまった。
「これ、嫌だ……はずして、ねえっ」
「初めてなのに、おとなしくなんてできないだろう? リオ」
京は言った。
「だから、繋いだんだ。慣れてきたら、何もかもが大丈夫になる……。胸を看護士に差し出す事も、喘ぎ声を殺す事も。だけど、今日は絶対に無理だ。いいぜ。どんなに啼いても、出しちまっても。皆にお前の可愛いところを見てもらうんだ。これから、長いつきあいになるんだからな」
「やだっ。やだやだやだっ……!」
リオはかろうじて自由な両足をばたつかせる。
「オークションを思い出せ。あれと一緒だよ」
「やだったら。ねえ、おじさん、ねえっ」
リオは、ターゲットを看護士に変えた。だが、二人とも、無表情に、ただこちらを見下ろしているだけだ。
「いやあ……」
リオは泣きじゃくり始めた。
オークションの時だって、怖くて怖くてたまらなかった。数人がかりで攻められて、腰を振る姿をモニターされていたのだから。
だけど、あの時の数倍今の方が恥ずかしくて怖い。
だって、沙蘭がそこにいる。一目で心を奪われた彼の前で醜態をさらすのだけは、死んでもイヤだった。
「……始めろ。落ち着くのを待っててもしょうがない。初めては皆こんなもんだ」
自分自身に言い聞かせるように、京は言い、白衣の男は、リオのシャツのボタンを一つずつ外していく。片方の男は、暴れる下肢をベッドに乗り上げ、体重をかける形で封じ込めた。
「い、いやっ……ねっ、あっ……やあっ」
露になる乳首に、男の長い指が伸びる。
「そこだけだ。今日はそれ以外何もしないよ。たったの二十分だ。それが終われば、課題は終わりだ」
「やだったら……ああっ……ん……」
数日前まで知らなかった、感じやすい薄桃色の芽が、男の指先で形を変える。肌に平らに解けこんでいたそれは、たちまちぷっくりと立ちあがった。
「ああん……あっ……やめて……ねえっ……」
周囲の肉を手のひらで寄せて集めながら、男はリオの乳首を唇に含む。
「痛いっ……」
リオは叫び、懇親の力で身を捩る。か細い足で、懸命に押さえる男をはねのけた。
「ねえ……京ちゃん、やめさせて……お願いだから……」
両手に皮の戒めが食い込む。ここにいる連中は、皆京の指示で動いている。行為を止める事が出来るのは、彼だけだった。
「無理やりすませましょう。少しくらい泣かせるのは仕方ない」
下腹にいた男が京に指示を仰ぐ。
「嫌だ、京ちゃん……」
縋るリオを、京は凝視していたが、やがて静かに口を開いた。
「……外せ」
看護士はぎょっとして京を見る。
「奴隷の哀願に従うなんて、あなたらしくない。この子のためにもよくありません」
「いいから外せ」
看護士は渋々従った。
開放され、ものすごい勢いでリオは上半身を起こした。前ボタンをはだけたまま、ベッドの脇に立つ京の首にしっかりとしがみついく。
彼や、白衣の男達の気が変わらないうちに、トレーニングを終了させてしまいたかった。
「リオ、お前がそんなに嫌がるなら、トレーニングを中止してやってもいい。だけど条件がある」
首筋に顔を埋めたまま、リオは、続きを待つ。沙蘭の前から姿を消す事が出来るなら、どんな条件でも聞く覚悟は出来ていた。
「今から、俺の部屋に来い……俺が代わりに調教してやる」
その声は、奇妙なほどに掠れていて……甘い毒のように、リオの耳元に流れ込む。
「モニターはしないが、ビデオにはとる。ちゃんとペナルティをこなした事を、証明しないといけないからな。それから、課題をすっ飛ばした罰だ。俺のは、乳首だけなんて、ぬるいもんじゃないぜ。
どうする? お前に選ばせてやるよ」
「……京ちゃん……」
「ここでおとなしく課題を受けるか。俺の部屋で抱かれるか。好きな方を選べ」
白衣の男達は、仕方ないと言う風に顔を見合わせた。
リオは、ちらりと右側を見る。少年達の集団の中に、沙蘭の赤い髪の毛が見えた。
「……京ちゃんの部屋に行く……」
か細い声でリオは伝えた。
「ちゃんと、俺の言う事を聞くんだな?」
こくりと頷く。
「……わかった。後で気が変わったなんて言うなよ」
京は、リオを横抱きにして、歩き始めた。
まるで、昨日の沙蘭と同じシチュエーションに、リオの顔はさっと赤らむ。この選択でよかったのだろうか。わからないけれど……。
これ以上、沙蘭の前にいたら、きっと羞恥心で死んでしまう。
それだけは確実なような気がしていた。
遮光カーテンが掛かったその部屋は、まるで本物の夜の様に暗かった。
広めのシングルベッドに少年を下ろし、京は整理ボックスからビデオカメラと三脚を取り出した。ベッド全体が映る位置にセットし、リオに向き直る。
「京ちゃん……」
男は無言でベットの上に上がり込み、にじり寄った。
「えっと……京ちゃん、あのね、ちょっと待って」
すぐそこにある男の胸を、両手を伸ばして押さえながら、リオは、縋るように、相手を見た。
「今更やめてくれなんて言ったって、遅いぜ。お前が選んだ事だろう」
細い手首が、両方とも握り込まれる。
「でも……」
「そんなに怖がるなよ。震えてるじゃないか」
指摘され、リオの顔はかっと赤くなる。怖い。早くも後悔し始めていた。
沙蘭の前で、乳首を犯され、はしたない姿を露にする。それは今考えても耐えられそうにない。だけど代用案として提示された京とのセックスは、また違う意味で恐怖だった。
どこかビジネスライクな雰囲気のある看護士たちと違って、京は大人の男の凄みがある。
オークション会場での優しげなイメージがあるだけに、今の彼はたまらなく怖い。
ふっと、右側の手が持ちあげられる。京は、手の甲に、唇を近づけちゅっと音をたててキスをした。そのまま、大事そうに、また握りこむ。
「何……?」
行為の意味がわからず、首を傾げるリオに、薄闇の中、男は意味ありげにニヤリと笑った。
「俺は嬉しかったよ。お前が俺を選んでくれて」
男の指が、リオの手を愛撫し始めた。
「京ちゃん……」
「わかってる。別に自惚れてるわけじゃない……。だけど、最初のトレーニングは、俺がやってやりたかった。俺となら、少しは慣れてるだろう? 優しくしてやるから、もうそんなに震えるな。明日からは、どんな事があっても、メニューはこなさなきゃならないんだ」
男は、そっと宝物のように、リオを抱きしめた。
「しばらくこうしててやる……お前が落ち着くまで……」
耳たぶすれすれに口を寄せて、京は囁く。
シャツ越しの心臓の音と、温かい手のひらの感触に、リオの恐怖心は、次第に薄れてきた。
「いいな? 始めるぜ」
掠れた声と共に、リオの体はゆっくりとベッドに倒されていく。
「あっ……あのっ……」
薄れていた恐怖が、再びせりあがってきた。
「何も考えなくていい。俺に任せろ」
京は先に自分のシャツを手早く脱ぎ、その後リオの囚人服を脱がせ始めた。はらりとストライプの服はとられ、裸の上半身がピタリと重なる。
心臓がバクバクと音を立てている。感じる京のそれとは全然違っていて、それが余計に羞恥心を煽った。
「やめて……ねっ……京ちゃんっ……」
「やめないと言っただろう」
京の顔が近づいてくる。
最初から貪る形に開かれた唇を、目を開けたまま、リオは受け入れた。
「ん……んんっ……ん……」
唇を与えながらもがくリオを、京は体重をかけて抑え込み、両手をひとまとめにして頭上のシーツに留めた。歯列をなぞる、長い舌。そして乳首が男の指に堀り起こされる。
「いやっ……っ!」
唇が離れた瞬間に漏らした拒絶は、再びのキスにまたかき消された。男が指を動かす度に、乳首はふっくらと立ち上がる。
「こんなに優しくしてやるのは、今日が最後だ。初日だから、それに、お前が可愛いから、特別なんだぜ」
唾液に濡れた唇が、頬を這いながら耳たぶへと移動する。
「そんな……っ」
これが優しいだなんて、絶対嘘だ。嫌がっているのに……無理やり押さえつけて、服を脱がし、全身を舐める、こんな行為が。
「ああっ……」
耳元に息を吹きかけられ、リオは背中をのけぞらせた。その隙に、京はズボンのゴムに手をかける。
下着ごと一気に下ろされて、かもしかのような白い足が露になった。
大きく息を切らしながら、沙蘭は慣れた手つきで衣服を整えベッドを下りる。リオの傍を通り過ぎるときにはもう、何事もなかったかのような涼しい顔に戻っていた。ふわり、と漂う甘い香りを、リオは大きく呼吸して吸い込む。
それは、まるで、花の蜜のようだった。
少年達は、前後二列で整列した。沙蘭は、トレーニング開始時と同じく後列にいる。やがて京が意味深な表情でこちらを振り向き、少年達の視線が一斉にリオに集まった。
「次は、リオ。お前だ。トレーニングは初めてだから、無理はさせない。なにもかも看護士がやってくれるから、おとなしくじっとしていればいい」
白衣の男が二人、いつの間にか傍らに立ち、リオの両手をがっちりとつかんだ。
「え……? あの……」
一瞬訳が分からず、リオはたじろいだ。だが二、三歩と引きずられるうちに、状況がクリアになっていく。さっきまで沙蘭が喘いでいた、白いベッドが、存在感を増して、両目に飛び込んできた。
「いやだ、いやだ、したくない。お願い、離して」
訴えるが、男達はただ黙々と事を進めている。あっと言う間に、リオはベッドに横たえられた。
「いやあっ……助けてっ。京ちゃんっ!」
右手に嵌められた皮のベルトに、リオは悲鳴をあげる。
次いで左も戒められ、リオは万歳のポーズで、シーツの上に両手を固定されてしまった。
「これ、嫌だ……はずして、ねえっ」
「初めてなのに、おとなしくなんてできないだろう? リオ」
京は言った。
「だから、繋いだんだ。慣れてきたら、何もかもが大丈夫になる……。胸を看護士に差し出す事も、喘ぎ声を殺す事も。だけど、今日は絶対に無理だ。いいぜ。どんなに啼いても、出しちまっても。皆にお前の可愛いところを見てもらうんだ。これから、長いつきあいになるんだからな」
「やだっ。やだやだやだっ……!」
リオはかろうじて自由な両足をばたつかせる。
「オークションを思い出せ。あれと一緒だよ」
「やだったら。ねえ、おじさん、ねえっ」
リオは、ターゲットを看護士に変えた。だが、二人とも、無表情に、ただこちらを見下ろしているだけだ。
「いやあ……」
リオは泣きじゃくり始めた。
オークションの時だって、怖くて怖くてたまらなかった。数人がかりで攻められて、腰を振る姿をモニターされていたのだから。
だけど、あの時の数倍今の方が恥ずかしくて怖い。
だって、沙蘭がそこにいる。一目で心を奪われた彼の前で醜態をさらすのだけは、死んでもイヤだった。
「……始めろ。落ち着くのを待っててもしょうがない。初めては皆こんなもんだ」
自分自身に言い聞かせるように、京は言い、白衣の男は、リオのシャツのボタンを一つずつ外していく。片方の男は、暴れる下肢をベッドに乗り上げ、体重をかける形で封じ込めた。
「い、いやっ……ねっ、あっ……やあっ」
露になる乳首に、男の長い指が伸びる。
「そこだけだ。今日はそれ以外何もしないよ。たったの二十分だ。それが終われば、課題は終わりだ」
「やだったら……ああっ……ん……」
数日前まで知らなかった、感じやすい薄桃色の芽が、男の指先で形を変える。肌に平らに解けこんでいたそれは、たちまちぷっくりと立ちあがった。
「ああん……あっ……やめて……ねえっ……」
周囲の肉を手のひらで寄せて集めながら、男はリオの乳首を唇に含む。
「痛いっ……」
リオは叫び、懇親の力で身を捩る。か細い足で、懸命に押さえる男をはねのけた。
「ねえ……京ちゃん、やめさせて……お願いだから……」
両手に皮の戒めが食い込む。ここにいる連中は、皆京の指示で動いている。行為を止める事が出来るのは、彼だけだった。
「無理やりすませましょう。少しくらい泣かせるのは仕方ない」
下腹にいた男が京に指示を仰ぐ。
「嫌だ、京ちゃん……」
縋るリオを、京は凝視していたが、やがて静かに口を開いた。
「……外せ」
看護士はぎょっとして京を見る。
「奴隷の哀願に従うなんて、あなたらしくない。この子のためにもよくありません」
「いいから外せ」
看護士は渋々従った。
開放され、ものすごい勢いでリオは上半身を起こした。前ボタンをはだけたまま、ベッドの脇に立つ京の首にしっかりとしがみついく。
彼や、白衣の男達の気が変わらないうちに、トレーニングを終了させてしまいたかった。
「リオ、お前がそんなに嫌がるなら、トレーニングを中止してやってもいい。だけど条件がある」
首筋に顔を埋めたまま、リオは、続きを待つ。沙蘭の前から姿を消す事が出来るなら、どんな条件でも聞く覚悟は出来ていた。
「今から、俺の部屋に来い……俺が代わりに調教してやる」
その声は、奇妙なほどに掠れていて……甘い毒のように、リオの耳元に流れ込む。
「モニターはしないが、ビデオにはとる。ちゃんとペナルティをこなした事を、証明しないといけないからな。それから、課題をすっ飛ばした罰だ。俺のは、乳首だけなんて、ぬるいもんじゃないぜ。
どうする? お前に選ばせてやるよ」
「……京ちゃん……」
「ここでおとなしく課題を受けるか。俺の部屋で抱かれるか。好きな方を選べ」
白衣の男達は、仕方ないと言う風に顔を見合わせた。
リオは、ちらりと右側を見る。少年達の集団の中に、沙蘭の赤い髪の毛が見えた。
「……京ちゃんの部屋に行く……」
か細い声でリオは伝えた。
「ちゃんと、俺の言う事を聞くんだな?」
こくりと頷く。
「……わかった。後で気が変わったなんて言うなよ」
京は、リオを横抱きにして、歩き始めた。
まるで、昨日の沙蘭と同じシチュエーションに、リオの顔はさっと赤らむ。この選択でよかったのだろうか。わからないけれど……。
これ以上、沙蘭の前にいたら、きっと羞恥心で死んでしまう。
それだけは確実なような気がしていた。
遮光カーテンが掛かったその部屋は、まるで本物の夜の様に暗かった。
広めのシングルベッドに少年を下ろし、京は整理ボックスからビデオカメラと三脚を取り出した。ベッド全体が映る位置にセットし、リオに向き直る。
「京ちゃん……」
男は無言でベットの上に上がり込み、にじり寄った。
「えっと……京ちゃん、あのね、ちょっと待って」
すぐそこにある男の胸を、両手を伸ばして押さえながら、リオは、縋るように、相手を見た。
「今更やめてくれなんて言ったって、遅いぜ。お前が選んだ事だろう」
細い手首が、両方とも握り込まれる。
「でも……」
「そんなに怖がるなよ。震えてるじゃないか」
指摘され、リオの顔はかっと赤くなる。怖い。早くも後悔し始めていた。
沙蘭の前で、乳首を犯され、はしたない姿を露にする。それは今考えても耐えられそうにない。だけど代用案として提示された京とのセックスは、また違う意味で恐怖だった。
どこかビジネスライクな雰囲気のある看護士たちと違って、京は大人の男の凄みがある。
オークション会場での優しげなイメージがあるだけに、今の彼はたまらなく怖い。
ふっと、右側の手が持ちあげられる。京は、手の甲に、唇を近づけちゅっと音をたててキスをした。そのまま、大事そうに、また握りこむ。
「何……?」
行為の意味がわからず、首を傾げるリオに、薄闇の中、男は意味ありげにニヤリと笑った。
「俺は嬉しかったよ。お前が俺を選んでくれて」
男の指が、リオの手を愛撫し始めた。
「京ちゃん……」
「わかってる。別に自惚れてるわけじゃない……。だけど、最初のトレーニングは、俺がやってやりたかった。俺となら、少しは慣れてるだろう? 優しくしてやるから、もうそんなに震えるな。明日からは、どんな事があっても、メニューはこなさなきゃならないんだ」
男は、そっと宝物のように、リオを抱きしめた。
「しばらくこうしててやる……お前が落ち着くまで……」
耳たぶすれすれに口を寄せて、京は囁く。
シャツ越しの心臓の音と、温かい手のひらの感触に、リオの恐怖心は、次第に薄れてきた。
「いいな? 始めるぜ」
掠れた声と共に、リオの体はゆっくりとベッドに倒されていく。
「あっ……あのっ……」
薄れていた恐怖が、再びせりあがってきた。
「何も考えなくていい。俺に任せろ」
京は先に自分のシャツを手早く脱ぎ、その後リオの囚人服を脱がせ始めた。はらりとストライプの服はとられ、裸の上半身がピタリと重なる。
心臓がバクバクと音を立てている。感じる京のそれとは全然違っていて、それが余計に羞恥心を煽った。
「やめて……ねっ……京ちゃんっ……」
「やめないと言っただろう」
京の顔が近づいてくる。
最初から貪る形に開かれた唇を、目を開けたまま、リオは受け入れた。
「ん……んんっ……ん……」
唇を与えながらもがくリオを、京は体重をかけて抑え込み、両手をひとまとめにして頭上のシーツに留めた。歯列をなぞる、長い舌。そして乳首が男の指に堀り起こされる。
「いやっ……っ!」
唇が離れた瞬間に漏らした拒絶は、再びのキスにまたかき消された。男が指を動かす度に、乳首はふっくらと立ち上がる。
「こんなに優しくしてやるのは、今日が最後だ。初日だから、それに、お前が可愛いから、特別なんだぜ」
唾液に濡れた唇が、頬を這いながら耳たぶへと移動する。
「そんな……っ」
これが優しいだなんて、絶対嘘だ。嫌がっているのに……無理やり押さえつけて、服を脱がし、全身を舐める、こんな行為が。
「ああっ……」
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