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1章
5話
しおりを挟むあまりに暗く、アスファルトが薄く反射する月の光がはっきりと見える。
青白い世界だ。
空を見上げる。
月が中空にひっそりと輝いており、周りには無数の星が散りばめられていた。
大地が低く、夜空が圧倒する。
こちらに迫ってきているようだ。
空気が澄んでいる田舎だからこその光景なのだろう。
流れるように空気が肺を通る。
私の故郷でも、今ではこんな星空を見ることができなくなってしまった。
……最後にこんな星空を見たのはいつのことだっただろうか。
たしか五年前、お父さんと一緒に見たのが最後だったかもしれない。あまり昔のことではないはずなのにひどく昔のことに感じる。
自分の呼吸する音。
一歩一歩足を進める音。
風の擦れる音。
どれもがこの静寂の世界では大きなものだった。
静かな雰囲気は嫌いではない。
けれども、あまりに静かすぎるというのは人を不安にさせる。
また、襲撃を受けたら———
私が居候する予定である如月ちゃんの家までは、地図を確認してみるに、出てきたアパートからはあまり離れていないはず。
けれども着くまでの時間は、私にとって永遠にも等しく感じられた。
◇ ◇ ◇
ピンポーン
インターホンが鳴る。家の表札には如月の文字。
間違ってない。
『……はい。如月ですけど』
インターホンから声が鳴る。
どこか暗い声だ。二週間ほど前に電話で話した時とは比べようにない。
それに、冷たくなったような気がする。声だけなのでよく分からないけれど。
「あのぉ、如月ちゃん~? アリナです~、北川~。
覚えてる~?」
『……はい。覚えてます。それで?』
「居候させてもらうって約束してたんだけど~、開けてくれな~い?」
『嫌です』
「……ほへぇ?」
思わず声が出る。
あれ、彼女は何て言ったのだっけ?
嫌です。と聞こえたような気がしたのだけれど。
聞き間違いかな。
五月とはいえ、夜の空気はかなり冷たい。だから早く家に入れて欲しい。
「ごめんね~。もう一回言ってくれるぅ?」
『嫌です。と言いました』
聞き間違いではなかったようだ。
……え? どうしよう。確かに約束したはずなんだけどなぁ。
してなかったっけ?
「え、え~っとぉ。私約束しなかったっけ~?」
これで、してない。と返されれば私もまだ納得出来た。
けれども。
『いえ。北川さんは、ちゃんと約束してましたよ。
でも、妹に聞いたところ、嫌だ。と返されたので。
それでは』
プチッというインターホンの切れる音が、空気を割った。
私はただ、その場で現実を受け入れることを拒否しているのみだった。
トドメとばかりに、点いていた玄関の明かりも消えた。
あぁ。もう、散々だ。
踵を返す。
踏みしめた地面の反発がいつもより強い気がした。
今夜は……いや、これからは何処で暮らせばいいんだろう。
任務で来ている以上、途中でイギリスに戻ることなど出来るはずがない。
今までの依頼、私は失敗したことはただの一度もない。そのことが理由で信頼を勝ち取ることができ、他の金色の皆さまに実力が劣っているのにも関わらず、金色のランクを手にすることが出来たのだ。
この依頼も失敗するわけにはいかない。
折角、“あいつら”に手の届く位置まで来たのだ。ここで後退するわけにはいかない。
先ほどの……アパートに来る前の事。
さっき思い起こした時は、激しい動揺しか生まなかったが、今は怒りや憤りが頭を席巻している。
そう思うと、冷たい風も、暗く寂しい夜道も、居候先を失った理不尽も、どれもが大したことだとは感じなくなった。
力強く、足取りを確かなものにする。
私を取り巻く夜の闇。それも、私が進むごとに振り払われていく。
そんな感覚がした。
……はぁ。
そう思っていたのだけれども……時間を追うごとに再び、不安や寂しさといった負の感情が込み上がってきた。
まったく。調子の良いことだ。
人の感情とは一過性なのだと、本当に身に沁みた。
寒い。
当てもなく歩き続け、心が痛い。
夜の闇が心を侵食してくる。
もしかしたらこのまま一生、闇の中を彷徨い続けるのかもしれない。
夜は必ず明けるもの。
そんな訳ない。少なくとも今の私にとって、今日の夜は永遠のものだ。
光が差し込むことなんてありえない。
俯き、何度も立ち止まろうとしながら、歩みを進めた。
立ち止まったら、この闇に取り込まれてしまいそうな気がしたから。
「……ん~?」
周りの家とは違う。大きな建物。
そこの一室、ひとつの窓から光が溢れていた。
夜。街灯に集まる虫たちのように。
光を求めて、私はふらふらとそこへ向かった。
◇ ◇ ◇
北川さんは、掻い摘んで昨日のことを俺に話してくれた。その時の心情を抜きにした、簡単な経緯を。
「それで~、そこに行ったらぁ先生がいたんですよ~。話しかけて同じように事情を話したら~、私が今持ってるダンボールをくれました~」
「へぇ、アパートから出た後そんなことがあったんだ」
……しかし、本人には悪いが、聞いているだけで疲れるな。話し方があまりにもゆっくり過ぎる。あぁ……ダルくなってくるな。
それに、先生酷いな。家に泊めるとか何とかしてあげれば良いのに。
よりにもよって、ダンボールを手渡すって……
まあ確かに、先生の家にこんな少女を上げるのは刺激が強すぎる、といった事情もわかるのだけれど。
もう少しやりようはあっただろう。
「それで~、先生が屋上なら使っていいって言ったので~、ここに家を作っていました~」
なるほど。日本に来た初日からそれでは、泣いてしまうのも仕方がなかったか。
先生が彼女の存在を忘れていたのがトドメになったのだろう。謎が一つ解けた。
「なるほどねぇ……。あ、そうだ。あのさあ、俺なら君が抱えてる問題、解決出来るかもしれない。……ダルいけど」
「え~、本当ですかぁ! それじゃあお願いします~」
「あ、うーん。わかった」
自分で提案しておいてなんだが、面倒くさい。
また疲れる事項を一つ増やしてしまった、と残念に思うが後悔はなかった。
「あー……そういえば、よく教室から出てこられたね。質問攻めとかには合わなかったの?」
転校初日にありがちなことだ。
昼休み。一緒にお昼を食べようと誘い、食事をしながら会話することによって交友を作る。
特に女子に見られること。
彼女はそれに遭わなかったのだろうか。
「あ~……もしかしてあの人たちがそうだったのかも~」
「あの人たち?」
「うん~。私の周りでお弁当を持って立ってたの~」
間違いなくその人たちだろう。
彼女達は結構しつこいのだが……よく撒いてこれたな。
「ずっと喋りかけてきて~、私は屋上に教科書取りに行きたくて迷惑してたら~、御垣守くんが来て~、女の子たちを散らしてくれたの~」
「あぁ、あいつか。流石だな」
「うん~。本当に助かったよぉ」
ここでチャイムが鳴った。
結局、品鬼さんが姿を見せることはなかったな。やっぱり俺の勘違いだったのだろうか。
良かったのか悪かったのかはわからないけれど。
◇ ◇ ◇
昼休み終了から、授業が始まるまでの準備時間。
俺は北川さんと一緒に、先生の元へと向かった。
「はあ~? こいつを私の家に泊めろだって?
嫌に決まってるだろ」
俺の話を聞いた途端、にべもなく返された。
ここまでばっさりいかれると、 予想していたとはいえ、とてもげんなりする。
隣ではその返答に、北川さんがあわあわとしだした。
俺が、大丈夫と言ったからさっきまでとてもリラックスしていたのだが、予想に反し宿泊を拒否されて、突然危機感が湧いてきたのだろう。
どうするのですか~。と言うように、こちらを見てくる。
あー、もう。そんな目をするな。
これは予想してたことなんだって。
「先生先生」
「ん……なんだ?」
手招きをして近くに呼ぶ。
他の人に聞かれても問題ないのだが、なんというか、気分的に好ましくない。
耳元に口を当てる。所謂内緒話をする体勢だ。
しかし、先生は突然あたふたとしだした。
「ちょ、ちょっと待て神代! あ、あのな、私たちは……その……先生と生徒という関係だろ、こんなことをしちゃダメなんだ!」
先生は顔を真っ赤にして言った。
それを聞いた北川さんも、口に手を当てて惚けたようにしている。
何を勘違いしているんだこいつら。
「何言ってんですか先生。先生みたいなお転婆、好きになるなんてあり得ないですよ」
「……おい、神代ぉ。それは私に喧嘩売ってんだよなぁ。そうだよなぁ」
一転。
とても不機嫌そうな表情でこちらに詰め寄ってくる。
恥ずかしがったり怒ったりと、相変わらず忙しい人だ。
「まあまあ先生。落ち着いてください」
ポケットをまさぐり、さっき入れておいた“アレ”を取り出す。
しかめっ面だった先生も、取り出されたそれを見るや否や視線が釘付けになった。
「んなっ……。神代、何でお前がそれを……」
手に持った写真の束。そのすべてに可愛らしい小さな男の子……先生の甥が、色々なポーズで写っている。
先生の手が、砂漠で水を見つけた旅人がそれに向かうかの如く伸ばされた。
あと少しで手が届く。
先生の顔を幸せが彩った。
俺はその手をはたき落とす。
先生はしばしその顔のまま呆然とした。
少しして事態を把握したのか、親の仇でも見るような目で俺を睨みつけてきた。
そんな目で見続けられると心が痛むので、さっさと終わらせることにしよう。
「さて、先生。これ欲しいですよね」
先生は、うんうん。と激しく上下に首を振る。首が飛んでいかないか心配になるほどだ。
「なら、北川さんを家に泊めてあげてください」
さっきの勢いのまま、首を縦にふると思われたが、先生は僅かな逡巡を見せた。
そして首の動きを止める。
「……で、でも。私の家汚いし……恥ずかしい」
「やっぱり、それが理由ですか」
「それがって何だ。それがって」
ふくれっつら。本当に顔は可愛いと思う。
「はぁ……わかりましたよ。それじゃあ、掃除までしますから。これでいいですか」
「う、うーん……それならまあ、いいか」
と、いうわけで先生に納得してもらった。
そういえば、あそこには先生の元舎弟が大勢いたなあ。
以前行った時に一悶着あったことを思い出した。
たしかあの時は乱闘になったな……
苦い思い出だ。
◇ ◇ ◇
4時限目、品鬼さんはどうしたのだろうと疑問に思っていたのだが、彼女の姿はちゃんと席にあった。
どこか疲れているように見えるのは気のせいか。
「あれ? 如月さんはどこ行ったんだ」
しかし、その代わりというのか如月さんの姿が見えない。
「ああ、如月さんなら保健室にいるらしいぞ。
何でも階段から落ちたとか」
「へえ。光輝、よく知ってるね」
「先生が言ってたからな」
「……ん? 聞いてない」
「まあそりゃ、お前と北川さんがいなかった時だからな。数学の教師が言ってたぞ」
黒板に淡々と文字を書き連ねている、午前中にも見た教師。
そういえば今日は授業変更で、数学が二時間あったのだった。最初の一時間が潰れてしまったので、教師は気合いが入っている様子。
……寝づらいな
見つかったら怒られそうだ。
細心の注意を払うか。
「んで、お前」
「ん?」
「やっぱり如月さんのことが気になってんのか?」
どうなんだよ。と、俺の脇腹を小突いてくる。
別に気になってもいないのだが。
「ほら、そこ」
今のやり取りが見つかったらしい。
俺は悪くないのに。巻き込まれた形だ。
注意された光輝は大人しく席に戻っていった。
その後は特段話すようなことは何もなく授業は終わった。
予想外だったのは、おっとりとした北川さんが俺らのクラスの生徒を置き去りにするほど勉強が出来たということだ。口調とは逆で頭の回転は早いらしい。
俺は授業が終わったと同時に教室を出た。如月さんがいるという保健室に向かうためだ。
光輝などといった、数少ない友達と並ぶほどには話すことが多かったので、心配は心配なのだ。
如月さんは、一番奥のベッドに眠っているらしい。
廊下で保健の先生とすれ違ったので、いい機会だと如月さんのことを聞いておいたのだ。
ピンク色したカーテンをくぐる。
そこには布団からぴょこんと小さな頭を出した如月さんの姿があった。
「如月さん、大丈夫?」
俺に気づき、如月さんがベッドから体を上げようとする。
「ああ、体調悪いんでしょ。無理に起き上がらなくていいから」
「平気平気。大丈夫だから」
如月さんは体を起こす。
布団の下に隠れていた体育着の襟は、着崩れてびろんと広がっており、胸元がいつもより露出されていた。襟の端にはピンク色の、ブラジャーのようなものも見える。
恥ずかしさと、見ると悪いという罪悪感から俺は顔を逸らした。
チラッと見ると、如月さんは俺がなんで顔を逸らしたのか分かっていないようで首を傾げていた。
指で襟の部分をさす。
如月さんも気付いたようで赤くなりながら、慌てて体育着を元に戻した。
「え、えへへ……ごめんね」
「いや、大丈夫。見てないから」
「それは嬉しいような悲しいような……。全く興味を持ってくれないのも女の子としては……」
なんなのだろう。けれど、あまり分かりたくないな。
そう思った時である。
―――ピクッ
“何か”を感じ取る。
水面に一つ、水滴が落ちたような、静寂が打ち破られたような感覚。
刺すような……この視線は何だ?
咄嗟に振り向く。
その視線を向けている相手がいるであろう場所。カーテンの上にあるレールの部分を注視する。
そこにはただ、一体の人形が置いてあるだけだった。
他のベッドの所にも同じようにぬいぐるみが置かれていたので、保健の先生の意向なのだと思っている。
……ただ、何故ここだけ日本人形なのだろうか。
他の所には可愛らしいキャラクターのぬいぐるみが置いてあったのに。
「ねえ。さっきからそんなに一点を見つめてどうしたの?」
「っ!」
「あ、ごめんね。驚かせちゃったかな」
「はは……まあね。それより、如月さんはあそこに日本人形が置かれてる理由知ってる?」
ほら、そこ。と指で場所も示す。
が、如月さんはそちらを向くことは無く、目を丸くして俺のことを見ていた。
「ん? そんなに見つめてどうしたの?」
「……」
「おーい」
「あっ……ごめんなさい。ちょっと考え事をしてたの」
「大丈夫? 体調が悪いとかない?」
「うん。大丈夫よ」
「ならいいんだけど」
まあ、ひどい怪我をしている様子はなくてよかった。ただでさえ少ない話し相手が減るのは悲しいし。
「それじゃ、元気らしいからもう戻るよ」
「えー。もう戻っちゃうの? つまんないなあ」
「あのねえ、如月さんは休んでいてもいいかもしれないけど、俺には授業があるの」
「むぅ……じゃあ、一緒にサボっちゃおうか。ほら、ベットまだ空いてるし」
「何言ってんの。サボれるわけないでしょ」
「お堅いんだからあ」
彼女は肩を叩こうとしたけど、立っている俺の肩には到底届くはずもない。
仕方なくといった様子で腰をポンポンと叩き、茶化すように言った。
「はいはい。お堅いですよ……っと」
出て行くことをアピールするように、出口の方へ体を向ける。
「あー。待って、それじゃあ私も行く」
「え、大丈夫なの?」
「うん。暇だしね」
よっこいせ。とベッドから起き……もう一度座り込んだ。
「どうしたの?」
「いやあ、保健の先生になんにも言わないで勝手に出て行くのも何だかなあ。と思って」
「確かにね」
「そ。だから先行ってて」
結局、俺は一人で教室へと戻った。
◇ ◇ ◇
ガララ。と音を立てて扉が閉められる。
一人になった私は、先ほどの行動に思いを走らせる。
さっきは、彼に直接疑問を尋ねようと思ったが、さすがにそれはどう転ぶかわからないので、一旦踏みとどまったのだ。
悪手だったとは思わないが、私の胸にはモヤモヤが残ったまま。
彼女は、ふぅ。と一息つけるとレールの上に乗っている日本人形を手に取った。
とても愛らしいものを扱うように、丁寧に。
「ねぇ」
「神代くんはさ……どっちだと思う?」
返事などない独り言のはずなのに、彼女は言葉の切れ切れに、うん。うん。と相槌を打っていた。
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