チートさんは平和主義者

月夜

文字の大きさ
21 / 35
魔法学園編突入じゃぁぁあ!

20話 真夜中の女子トーク

しおりを挟む
-夜-

「我、汝の主なり。我が眷属の契約を結びし汝を呼び立てる。いでよ、リーア」
「我が主の眷属リーア、参上」

おお!成功!
うぇーい!うぇーい!

「主、何のようだ?」
「お話しよう!」
「よいぞ」
「んじゃはい、ここ。横になって話そ!」

私はベッドに横になり、リーアのぶんを開ける。
そして横になるようにとベッドをポフポフと叩く。

「失礼する」

そう言ってリーアは、私の隣に横になる。
近くで見ると私も惚れそうなめっちゃ美女だ……
惚れないけどさ。
下手したらこの人女神になれるんじゃね?

「話とはなんだ?」
「色々と!」
「そうか」

何から話そっかなー……
あ!勇者とかについて聞こっと!

「ねえねえ、リーアは勇者と戦ったんだよね?」
「あぁ、我が主であった方が勇者と戦った。だが敗北であった。そして主は死んだ……」

あ、なんか聞いちゃダメ的なこと聞いちゃった…
話題変えなきゃ!

「……勇者ってやっぱ召喚?」
「勇者はだいたい、召喚で異世界からやって来た者。最後に来たのが50年前。そして私と主が戦ったのも50年前だ」
「ほえー」

てことは魔王とかいるってこと?
んん?てことは私、魔王と戦える?
おお?おお?!魔王城に住めるかな?!
1度でいいから魔王城に住んでみたいなー。

「そういえば結局その勇者って死んじゃったの?」
「あぁ、邪神にあけっなく殺されたらしい」

邪神?なんじゃそりゃ?
ナニソレオイシイノカナ??
邪神だから悪い神の事なのかな?
んー……その辺にどーなんだろ……


「邪神?ナニソレオイシイノカナ??」
「美味いわけなかろう。邪神は、堕落した神のことを邪神と言うんだ」
「なるほど!わからん!」
「……はぁ……要するに我々にとって脅威な敵だ」
「なるほど!察し!」
「分かればよい」

なるほどー……つまぁーり!
我々人類や魔族達にとっても強大かつ脅威な敵ってことだね。
ん?んん?
てことは……邪族とかもいる系?
ほわ!そしたらとってもめんどい!
やだー殺されちゃうのー?
やだわー、ないわー。無理だわー。
リーアさん……どうしましょ……
死ぬとしたらお父さんとお母さん、ゼレお兄ちゃんとロアスお兄ちゃんとリーアお姉ちゃんに……
ん?んん?!んん!?……あ!あぁぁぁぁぁあ!!

「リーア!」
「なんだ?」

私は伝説の土下座をする。
やってしまった……お姉ちゃんの名前気づかないでパクってた……

「この度は大変!申し訳ありませんでしたぁぁぁぁあ!」
「なっ……何をいきなり謝ってくる?!何があったのだ?」
「実はわたくし!私のお姉ちゃんことリーアお姉ちゃんの名前を気付かずにパクってしまい、リーアとお姉ちゃんの名前同じにしておりましたぁ!」
「………………ハァー   もう良い、気にするな。我はこの名を気に入っている。このひろき世界に同じ名前の者などおる」
「リーア様……」

あなたが神か?!女神だろ?いや、慈愛の女神だろ?
ね?ね?ねね?!ね?ね?ね?
リーア……あんた最高だよ。

「他に話したいことはないのか?ないなら我は眠りにつくぞ?」
「あ!あのね、気になってたことがあったんだけど……」

そう言って私はステータス画面をリーアに見せる。

「常世…胡土前…双鬼…………主……大物を守護にしたな。そして……主神・ハーディー…………」
「そんなにすごい人なの?」
「らしい。我も詳しくは知らん。さ、今宵は眠りにつこう」

そう言って、リーアはベッドで眠りについた。
いや、寝るの早いな!
まぁ、結構遅い時間だしね……寝よっと。
私は明かりを消して、深い眠りについた。





コツコツ

神界の王宮に1人の女が歩いていく。
紫の髪、赤と青のオッドアイ。
黒の薄い布で身に纏う。
美しく月明かりに照らされれば妖美な美女。

「失礼します」

ガチャ

女はドアを開ける。
そこには、ゴミというゴミやいろんな物が散らかっていた。

「ハァー   全く、あれほど片付けてくださいと私は言ったはずですよ」

そう言いながら、女は片付け始める。

「あー、それ使うんで捨てないでくださーい。てかー、勝手に捨て始めんのやめてくださーい。ちょっとー、聞いてますー?イヴちゃーん?もしもーし?」

そう言いながら、大きなベッドの布団からひょっこりと美女が顔を出す。

「聞いてます。ですが私、汚いのはホント無理なので捨てます。全く……主神という貴方がこんなどうしようもない神だと他の神々に知られたら終わりですよ?」

そう言いながらも黙々と片付けるイヴ。

「別にー、終わったっていいですよー?私ー、こんなクソなんかにー縛られたくないんでー。ていうかー、勝手にここを汚い扱いしないで下さーい。考えてみてくださいよー、この世界が美しすぎるんだと!」
「ハーディー様…貴方、前はこの世界のこと、クソ、う〇こ、ゴキブリ以下、家畜だらけとか言ってましたよね?矛盾しすぎじゃありません?」
「神だから許される行為です!」
「ハァー   とにかくこれから会議です。ご準備をしてください」
「はーい」

ベッドから降り、指を鳴らす。
すると、主神の偉大さを表すようなドレスを身につけ、身体中を宝飾に包まれる。
主神・創造と破壊を司どる最強の神  ハーディー。
彼女はこの世界にとって全てを作り上げた存在。
そして神々にとって、全ての母……

「そう言えばー、あの子様子はどうですかー?あのー、ルー…?ルー……ミル「ルミルーナですか?」そうその子!」
「ルミルーナは、普通です。なんか、奴隷を3人と、ダークライオンウルフの子供を買ったみたいです」
「そうですかー」

そう言いながら2人は部屋を出て、会議室に向かう。
廊下にいる侍女や執事達はハーディーとイヴに頭を下げる。
2人は慣れているかのように気にせず、会議の話をする。

「それでー、今回はー、何の話題ですかー?」
「新たな魔物を追加する会議です」
「いやー、さっすが私が見定めた秘書かつ執事ですねー」
「褒め言葉として受け取っておきます」



「そろそろ着きます。主神モードに入ってくださいね」
「当たり前だ」

そう言って、会議室に入っていく2人。
この時イヴは、ハーディーが先程のような演じを毎日やって欲しいと願った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。 転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。 前世の記憶を頼りに善悪等を判断。 貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。 2人の兄と、私と、弟と母。 母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。 ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。 前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

ライバル悪役令嬢に転生したハズがどうしてこうなった!?

だましだまし
ファンタジー
長編サイズだけど文字数的には短編の範囲です。 七歳の誕生日、ロウソクをふうっと吹き消した瞬間私の中に走馬灯が流れた。 え?何これ?私?! どうやら私、ゲームの中に転生しちゃったっぽい!? しかも悪役令嬢として出て来た伯爵令嬢じゃないの? しかし流石伯爵家!使用人にかしずかれ美味しいご馳走に可愛いケーキ…ああ!最高! ヒロインが出てくるまでまだ時間もあるし令嬢生活を満喫しよう…って毎日過ごしてたら鏡に写るこの巨体はなに!? 悪役とはいえ美少女スチルどこ行った!?

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ

karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。 しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。

処理中です...