【完結】独り語り

第3弾 辛い幼馴染

トラック3 相合傘（3）

　お前の口から出てきたのは、俺に彼女がいるというわけのかわらないことだった。

「はあ！？」



「オマエ、バカじゃねーの」



「たしかに好きなヤツいるって言ったけど、誰も彼女だなんて言ってないだろ。完全に俺の片想いだし」



「ウソじゃねーよ。俺のことなんて、恋愛対象として見てくれないんだから」



「応援する？」



（なんだよ、ソレ）



「じゃあ、なに？　俺が今、オマエに好きっつったら付き合ってくれんの？」



「なあ、オマエって俺のなんなの？　俺って、オマエのなに？　俺のこと、どう思ってるわけ？」



「幼馴染？　それだけ？」



「俺、いい加減オマエと幼馴染辞めたいんだけど」



「なに、その泣きそうな顔。なんか、不満？」



「それって‥…」



「俺のこと、好きってこと？　ただの幼馴染としてじゃなく、1人の男として」