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4 茉帆の場合
1 茉帆、遠恋中
しおりを挟む「んあぁっっ雅斗っイクっ雅斗もキてぇっ!」
『茉帆! もっと足広げてバイブ動かして!
エロまんこが捲れて奥まで見えるよ、俺もイきそうっ』
「キてぇキてぇ! 茉帆に雅斗のかけてよぉ!」
『茉帆にたっぷりかけてやる!』
「あああっイクぅっイクぅっ! 気持ちいいよぉー!!」
『――まほ、茉帆っ、大丈夫?』
「ん……あ……大丈夫……」
ソファーの上で身動ぎすると、ごとりとバイブが下に落ちた。
『すごい可愛かったよ茉帆。
エッチな格好もできるようになったね』
パソコン画面の向こうで、雅斗がくすりと笑う。
それだけで私のあそこは、またじゅんっと疼いた。
「やだ……雅斗のせいだもん」
『そうだね。茉帆はますます俺好みの淫乱になってくれて嬉しいよ。
――帰国が楽しみだな』
「うん、早く会いたい」
『もうほとんど我慢したんだ。あと1ヶ月なんてすぐさ。
じゃあまた明日ね。愛してるよ、茉帆。お休み』
「うん、私も愛してる。お休みなさい雅斗」
________ ___ __ _
恋人の雅斗は2ヶ月前、オーストラリア支社への転勤希望が認められ現地に行ってしまった。
とりあえず研修で3ヶ月。
まだ入社3年目で希望が通るとは思っていなかった。まさに大抜擢で喜びもひとしおだったが、それからが大変だった。
この研修から帰ったら私達は結婚して、すぐに転勤辞令執行となる雅斗について行く事になっているが、3ヶ月はやっぱり長い。
式はしない。とりあえず結婚届だけ出して、向こうで落ち着いたら向こうの映えるところでドレスとタキシードで写真でも撮ろうと思っている。
結婚してついて行ったところで雅斗が忙しいのは変わらないけれどそれでもいい。そばにいたい……。
必然的にスカイブで話をするのが、私達の唯一の逢瀬になった。
そして、ほんの少しの時間だけでもほとんど毎日話しをするうち、話はエッチな方向へ進んでいき、チュー顔から始まったエッチなカメラチャットは、段々と命令がエスカレートしていって、こんなところまできてしまった。
はじめは恥ずかしくてなかなか出来なかった私も、疼く身体を抱えて自分ではどうしていいかわからず、快楽に負けて画面越しの雅斗の言うがまま、自分の手でエッチな身体を慰められるようになっていった。
雅斗は私に罪悪感を覚えさせず、メッセと映像通話で優しくゆっくりと、けれどしっかり快楽を仕込んでいく。
そして服の上から自分の体に触ることに慣れた頃、雅斗がローターを送りつけてきた。
またそれからしばらくして、ライブカメラの前で半裸になれるようになった頃、先ほど使っていたバイブを送ってきたのだった。
オナニー初心者の私には十分だけれど、バイブでは雅斗がしてくれるような頭がショートして痺れきる快楽は得られない。
中途半端にイくことしかできなかった。たぶん自分だと追い込みきれないからだと思う。
さらには、時差はあまりないけれど、お互い仕事が忙しいから、メールやスカイブはしててもライブエッチは週末が精一杯で、それが私の欲求不満に拍車をかけていて。
雅斗が欲しい。
雅斗の思う様に突いて欲しい。
自分でするなんて画面越しに雅斗が居ても、虚しすぎるよ、足りないよ――!
男の人って出せればとりあえず欲求不満にはならないんだよね? 出すか出さないか――0か100か?
羨ましい……女はそういうわけにはいかないんだからっ。
こんな玩具で無理やり上り詰めたって満たされないんだからね!
だいたいイくのだって難しいしんだから! 体調や気分によって感じ方が違うんだからぁ!
うわーん、雅斗のばかぁー!
枕に顔を埋めてバタバタした。
別に雅斗が悪いわけじゃないんだけど。
むしろ雅斗は私のためによくしてくれている。
他に男を知らず雅斗が全てのこの身体は、雅斗仕様に改造されて、距離を置いて尚、雅斗に変えられ続けている。
雅斗ってばひどい……私をこんな身体にして。責任、取ってよね!
帰ってきたら取るんだけども、さ。寂しいよぉぉぉー。
あぁー!!! これはもーあれだ、間違いない。欲求不満。
1時間も経てばまた疼いてきちゃうんだ。
私っておかしいの?
ううん! そんなことない!
私が欲求不満なのは心!
ちゃんと身体が触れ合って、心が満たされたエッチしてないから、身体が疼いてきちゃうのよ。
エッチが終わったまま、抱き締められて眠りたい。
思いっきり溜め息を吐き出した私は、携帯を握り締めた。
雅斗に言われなきゃできなかったオナニーも、自らの意思でするようになっていた。
部屋の明かりを全て落として開いた画面は、アダルトムービーサイトRealBomb。
作りが他のサイトのようにあからさまじゃなく、きれいめなのでお気に入りにしていた。
私にはムービーは刺激が強すぎて、気分が逆に引いてしまうので、サンプルショットで十分だった。
ローターをクリに当たるようにショーツに挟み、手は乳首をくるくると撫でる。
雅斗はエッチが終わって抱き締めて眠るとき、無意識にいたずらをする。
感じちゃうから止めてと言っても、本人には自覚がないし、下手すると寝てても指が動いている時がある。
そんな時起こすと、内容は覚えていないが夢を見ているらしい。
悔しいから私も雅斗のをいたずらしちゃったりなんかして。
またエッチになっちゃったりしたっけ。
たまにイラッとする、あのいたずらな指が懐かしい……。
脚をもぞもぞと動かすと、スイッチの入っていないローターが、寝惚けている雅斗のぎこちなく動く指のように焦れったくて、いつしか私はそのまま寝てしまった。
ん――今何時?
予定のない日曜日。アラームなど野暮なものはかけずに惰眠を貪った。
ごそっと動くと、アソコにくっと押されるような刺激があって、思わずきゅうっと収縮する。
あ……挟んだままだった……。
ローターを取り出しつつ、時間を確認しようと携帯を見ると、そこには見たことのないページが表示されていた。
それは、キラキラと光る大粒のジュエリーたちに囲まれて、
【快感アプリ DreamBomb】
とあった――。
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