家族に捨てられた公爵令嬢、精霊王に見初められて、世界を救い、ついでに愛も手に入れます。

タマ マコト

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第12話 暴走する街と、初めての救い

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 世界の色が、一度ぐちゃっと混ざってひっくり返る感覚がした。

 足元の星空がほどけて、代わりに硬い石畳の感触がやってくる。
 鼻を突くのは湿った土と石の匂い、それから――焦げた油と煙の匂い。

「……ここ、は」

 目を開けた瞬間、エリシアは息を呑んだ。

 そこは城下町より少し小さな商業都市らしかった。
 石造りの建物が立ち並び、細い路地が蜘蛛の巣みたいに広がっている。

 ――本来なら、穏やかな日常があるはずの場所。

 けれど今は、カオスとしか言いようがなかった。

「危ないっ、離れろ!」

「水が、逆流してる!?」

「ランプが、ランプがまた――!」

 誰かの悲鳴と同時に、ぱんっ、と乾いた破裂音が響く。

 通りに並ぶ魔導ランプが、次々と弾け飛んでいた。
 中に封じられていた光の精霊の火花が暴走して、火の粉を撒き散らす。

 地面には、大きなひび割れが走っている。
 さっきまで平らだったはずの石畳が持ち上がり、逆に低く沈み込んでいる場所もある。

 中央広場にある噴水では、あり得ない方向へ水が流れていた。

 噴水の池から、水が上ではなく“横”へとこぼれ落ち、
 まるで見えない壁にぶつかって跳ね返り、通りに水の鞭を叩きつける。

「うそ……」

 エリシアは、思わずその場に立ち尽くした。

 世界の歪みを、絵に描いたみたいな光景。

 この街全体が、境界の亀裂に巻き込まれていた。

(こんなの、わたしに――)

 怖い。

 心臓が、喉までせり上がってくる。

 足はすでに震えていて、一歩動くだけでも精一杯だ。

「エリシア」

 肩の上で、ピクシアがくい、と彼女の耳を引っ張った。

「見て。あそこ」

「……どこ?」

「あのランプと、噴水と、地面。
 全部“バラバラに暴れてる”ように見えるけど――根っこは同じ」

 ピクシアの言葉に従って、エリシアはひとつひとつの“異常”を、じっと見つめる。

 爆発するランプ。
 ひび割れた石畳。
 逆流する水。

 目を凝らしているうちに――“色”が見えてきた。

 ランプの中で暴れている光の塊は、怒っているようでいて、どこか怯えている。
 地面のひび割れから滲み出る闇は、何かから逃げるみたいに蠢いている。
 水の流れは、誰かの手を必死に掴もうとしているみたいに、ぐちゃぐちゃに乱れている。

「……怖がってる」

 思わず、声が漏れた。

「うん」

 ピクシアが、珍しく真面目な声で頷く。

「怒りでもない。
 “壊してやる!”って破壊衝動でもない。
 “置いていかれる不安”と、“忘れられる寂しさ”」

 言葉にすると、胸がきゅっと痛くなる種類の感情だった。

 街の人々は、混乱して逃げ惑っている。
 誰も、ランプの中の精霊に目を向けない。
 噴水の水に宿る小さな気配に、誰も気づいていない。

(……知ってる)

 置いていかれる怖さ。
 忘れられる寂しさ。

 門の前で立ち尽くしていたあの夜の自分が、胸の奥で重なる。

「“助けて”って言い方が分からないだけだよ、あいつら」

 ピクシアが、吐き出すように言った。

「だから、暴れることで“ここにいるよ”って叫んでるんだよ」

 エリシアの手が、ぎゅっと震える。

(ここにいるよ、って)

 誰かに気づいてほしくて、でもうまく言えなくて、
 だから失敗して、余計に嫌われて――そんな悪循環。

「どうする?」

 肩の上から、小さな声が落ちてくる。

「これ、試練だからね。
 “境界の魂”が、世界に触れたときどうするか、っていうテスト」

 ルシアンの声は、頭の中のどこかで響いていた。

 ――世界の揺らぎに触れたとき、君がどう受け止めるかを、私は見たい。

(どうする、か)

 聞かれてしまった。

 逃げるか。
 誰かに丸投げするか。
 見なかったふりをするか。

 それとも――

「……行きます」

 震えた声で、エリシアは言った。

「怖いけど、行きます」

「よし」

 ピクシアが、ぽん、と肩を叩く。

「じゃあまずは、一番ヤバそうなとこから」

「一番ヤバそうって、どこですか……」

「あそこ」

 ピクシアが指さしたのは、街の中央広場だった。

 噴水の水が完全に“狂っている”。

 水面はぐるぐると逆さ渦を巻き、
 そこから吹き上がる水柱は、時々黒い影を混ぜ込んで空へ伸びていた。

 水に宿る精霊と、地底の闇に棲む存在が、半ば引きずり合うようにして暴れているのが分かる。

「……あれは、さすがに近づいたら危ないのでは」

「危ないよ」

 即答された。

「でも、今あそこが一番“泣いてる”」

「泣いてる……」

 よく見ると、逆流する水の色の端に、淡い青が混ざっている。
 それは、怒りや破壊の色ではなく――涙に近い色だった。

 エリシアは、一度ぎゅっと目をつぶる。

「分かりました」

 そして、ゆっくりと足を踏み出した。

◆ ◆ ◆

「そこの子、危ない! こっちへ!」

 広場に入った瞬間、誰かの叫び声が飛んできた。

 逃げ遅れた人々が、建物の陰や倒れた屋台の後ろに隠れている。
 子どもを抱きしめる母親。
 荷物を守ろうとして逆に身動きが取れなくなっている商人。

 彼らの視線が、一斉にエリシアに向いた。

「精霊の暴走だ! 近づくな!」

「魔術師でもないのに何を――」

 エリシアは、その声に返事をしなかった。

 代わりに、自分の胸の内側に問いかける。

(怖い?)

 ――怖い。

(逃げたい?)

 ――逃げたい。

(でも、それ以上に)

 ――このまま見てるのは、もっと嫌だ。

 震える足を、噴水へ向ける。

 水の鞭が、目の前を横切る。
 石畳に激しく叩きつけられた水は、瞬時に蒸気となって立ち上り、視界を白く曇らせる。

 肌に当たる水滴は、異様に冷たくて、同時にどこか熱を帯びていた。

「エリシア!」

 ピクシアが、耳元で叫ぶ。

「手、出すなら――今」

「今……」

 エリシアは、噴水の縁に近づき、手を伸ばした。

 そこに渦巻いているのは、光と闇と“涙の色”。

 触れた瞬間、全身に衝撃が走った。

「――っ!!」

 光に焼かれる。

 指先から、骨の奥までじりじりと焦げるような痛みが駆け抜ける。
 まるで体の中の血が光に晒されて、沸騰しているみたいだ。

 同時に、闇に引きずり込まれる。

 足元から、底の見えない穴へ落ちていくような感覚。
 胸の中の一番弱い場所に、冷たい手が伸びてくる。

(怖い、怖い、怖い――!)

 悲鳴が喉までせり上がってくる。

 腕を引っ込めたくなる。

 でも、その瞬間――

 指先に、何かの震えが触れた。

 人間じゃない。
 形もない。
 言葉もない。

 それでも、はっきり分かる感情。

 ――置いていかないで。
 ――忘れないで。
 ――ここにいること、気づいて。

(……ああ)

 胸の奥が、ぎゅうっと締め付けられる。

 これは、知っている痛みだ。

「…………大丈夫」

 震えながら、エリシアは声を出した。

「大丈夫だから」

 噴水の水音と光の爆ぜる音にかき消されそうな声。
 それでも、確かに“届く”と信じて。

「一緒にいるよ」

 手のひらに、少し力を込める。

 光がさらに焼き付く。
 闇がさらに絡みつく。

 痛い。
 怖い。
 でも、その奥に、小さな何かが震えているのを感じる。

「ちゃんと、見てるから」

 エリシアの声は、涙を含んでいた。

「ここにいるって、知ってるから。
 誰も見てなくても、わたしは見てるから」

 それは、かつて自分が一番欲しかった言葉だった。

 雨の夜。
 誰も迎えに来なかった門の前。
 誰にも聞こえない場所で、心の中で何度も繰り返していた願い。

 ――誰か、わたしを見て。

 今、その言葉を、自分以外の存在に向けている。

「置いていかないよ」

 指先に、柔らかい震えが伝わってくる。

「忘れない。
 忘れたくない」

 光の熱が、ほんの少しだけ和らいだ気がした。

 焼き付いていた痛みの中に、ぬるい温かさが混ざる。
 闇の引き込む力も、少しだけ弱まる。

(……届いてる)

 エリシアは、涙を流しながら微笑んだ。

「怖かったんだよね」

 噴水の水面が、びくり、と震える。

「誰にも見てもらえなくて。
 昔は祈ってくれる人がいたのに、魔道具になって、“ただの道具”として扱われて」

 街のあちこちで暴れていた光と水と闇の気配が、少しずつこちらへ意識を向けているのが分かる。

「怒っていいと思う。
 悲しんでいいと思う。
 寂しいって叫んでいいと思う」

 エリシアの声は、震えながらも、真っ直ぐだった。

「でも、壊さなくてもいい」

 そこだけは、しっかりと言う。

「壊さなくても、“ここにいる”って、伝わるようにするから」

 自分でも、どうやって、なんて分からない。

 でも――言わずにはいられなかった。

 世界のどこかで黙って消えていった、名も知らない精霊たちや魂たちに対しても、
 同じことを言ってやりたいと思った。

「ねえ、エリシア」

 耳元で、ピクシアの声がした。

「境界の色、今、すっごく綺麗だよ」

「……そうなんですか?」

「うん。
 “自分が痛いまま、誰かの痛み見に行っている”色」

「褒めてます?」

「まあまあ」

 適当な返事なのに、妙に嬉しい。

 噴水の水が、少しずつ落ち着き始めた。

 逆流していた流れが、ゆっくりと重力を思い出すみたいに下へ戻っていく。
 空へ伸びていた水柱も、静かにしおれていく。

 光の火花が、ぱちぱちと小さく弾けて――そのまま、ランプの中へ戻っていく。

 ひび割れていた石畳の隙間から滲み出ていた闇も、濃すぎる部分だけが溶けるように薄まっていった。

 完全には“元通り”にはならない。
 ひびは残るし、割れたランプも、倒れた屋台も元には戻らない。

 それでも――

 破壊の衝動は、明らかに収まっていた。

 広場を包んでいた「壊したい」「叫びたい」という色が、
 「見てほしい」「聞いてほしい」という柔らかい揺らぎに変わっていく。

 エリシアは、ふらりと膝をついた。

 足に力が入らない。
 手のひらは真っ赤にただれていて、じんじんと痛み続けている。

「エリシア!」

 ピクシアが慌てて飛び降りて、彼女の頬の前まで降りてくる。

「バカ! 限界まで突っ込んでんじゃないよ!」

「す、すみません……」

「怒ってるの! でも、よくやった!」

「どっちですか……」

「両方!」

 泣き笑いみたいな声が返ってくる。

 広場のあちこちで、隠れていた人々が、少しずつ顔を出していた。

「……収まった?」

「水が……普通に」

「ランプも、割れたままだけど、火は暴れてない」

「さっきの子が……?」

 誰かが、震える声で言う。

 エリシアは、うつむいたまま息を整えようとした――けれど。

 視線の重さに、すぐ気づいた。

(また、見られてる)

 さっきまでの「恐怖と混乱」の視線ではない。
 今は、混じり合った感情の視線。

 驚き。
 感謝。
 不気味さ。
 そして、“噂と現実が繋がってしまった”ときのざわつき。

「今の……」

「彼女が、収めたのか?」

「素手で精霊に触れてたよな……?」

「待て。あの髪の色、瞳の色……どこかで――」

 誰かが、はっと息を呑む。

「“精霊王の花嫁候補”って噂、知らないか?」

 その言葉は、たちまち火のように広がった。

「精霊王が、人間の娘に求婚したって話?」

「名前は確か……エリシア」

「エリシア……」

「さっき、あの子、自分で名乗ってたような……」

「ってことは、まさか――」

 無数の視線が、またエリシアへと集まる。

 “恐怖の対象”から、“奇跡を起こした存在”へ。
 そして今、“噂の名前”と一致してしまったかもしれない存在へ。

 エリシアは、顔を上げるのを少しだけためらった。

(わたし……)

 さっきまで、この街の誰かにとっては、ただの「知らない子」だった。

 今は、この街の精霊に触れて、暴走を止めた存在として見られている。

 それが、「精霊王の花嫁」としての期待や好奇心と結びついていく。

 息が詰まりそうになると――肩の上に、軽い重みが戻ってきた。

「エリシア」

 ピクシアが、小さく囁く。

「大丈夫。今の視線、全部“敵”じゃない」

「……はい」

「“すぐに味方”でもないけどね」

「正直ですね……」

「でも、“見てる”」

 それが何より大事だと、ピクシアは言いたげだった。

「今のあんたを、ちゃんと見てくれてる目が、何人かいる」

 エリシアは、ゆっくりと顔を上げた。

 広場の端で、泣きながら子どもを抱きしめている母親と目が合う。

 彼女は、何度も何度も頭を下げていた。

「ありがとう……ありがとう……!」

 執事風の男が、割れたランプを見つめて、そっと胸に手を当てる。

 若い魔術師見習いらしい青年が、呆然とした顔で呟く。

「こんなやり方……教科書には載ってない……」

 感情はバラバラで、言葉もまとまっていない。

 それでも――誰も、「無能」とは言わなかった。

 エリシアは、かすかに笑った。

(……初めて)

 “何もできない”と言われてきた自分が、
 誰かの、そして世界の“ほんの一部”かもしれないけれど、確かに変えた瞬間。

 手のひらは痛いし、心臓もまだバクバクいっている。
 それでも、胸の奥のあの冷たい穴に、少しだけ暖かいものが流れ込んでくるのが分かった。

◆ ◆ ◆

 少し離れた建物の屋根の上から、その光景を見ている影があった。

 銀の鎧。
 栗色の髪。
 灰色の瞳。

 ライナスは、剣の柄に手をかけたまま、言葉を失っていた。

「……やっぱり、エリシア様だ」

 さっきまで、信じたくないと思っていた噂が、今、目の前で形を持っている。

 噂。
 伝説。
 遠い話。

 そんなものだと思っていた“精霊王の花嫁候補”が――
 自分が見て見ぬふりをしてしまった、あの日の令嬢の名前と重なることを、認めざるを得なかった。

 暴走する精霊たちの中へ、恐怖で震えながら足を踏み出していった少女。

 光に焼かれ、闇に引きずり込まれそうになりながら、
 それでも「大丈夫、一緒にいる」と言葉を投げ続けた背中。

 それは、ライナスの記憶の中にあるエリシアの姿と、確かに繋がっていた。

 いつだって、自分のことより他人のことを先に心配していた令嬢。
 自分の痛みより、誰かの痛みに先に気づいてしまう人。

(俺は)

 喉が、ひりつく。

(あの日、目を逸らした)

 婚約破棄の夜。
 エリシアがこちらへ向けた、助けを求める瞳を、正面から受け止めきれなかった。

 “騎士としての立場”
 “公爵家への忠誠”
 “若造が勝手に口を出すべきじゃない”という言い訳で、
 自分の臆病を塗りつぶした。

 その結果が、今だ。

 世界のどこに出しても恥ずかしくないほど、優しくて、愚直で、愚かで、それでも誰かを救える存在。

 自分たちは、それを――

「ああ……」

 ライナスは、夜空のほうへ小さく息を吐いた。

 街の上で、まだかすかな光の余韻が揺れている。

「俺たちは、とんでもないものを捨てたんだな」

 その呟きは、誰にも届かない。

 けれど、胸の奥に沈殿していた後悔が、はっきりと言葉になった瞬間だった。
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