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第2話 港町と空き店舗
しおりを挟む港町の朝は、腹にくる。塩と魚の匂いが真っ直ぐに胃袋を叩き、パンの甘い香りが横から抱きしめにくる。鼻が忙しい。耳も忙しい。遠くでカモメが喧嘩して、近くでパン屋の鐘が三回。市場の掛け声は太い。ひとつひとつがこの町の脈拍みたいに等間隔で響く。
私は荷物を肩にかけ直して、通りを一本外す。目当ては地図に鉛筆で丸をつけた場所――「不動産」。正確には不動産屋と呼んでいいのか怪しい、掘っ立て小屋みたいな屋根の低い建物。看板には「家・店・納屋・犬小屋 紹介可」。やる気はあるらしい。
扉をノックすると、軋んだ音といっしょに、ひょいと顔がのぞいた。干した昆布みたいにしわしわの頬に、黒曜石みたいな目。漁師の爺さんが書類に転職しました、みたいな見た目。
「何だ。朝早くから。潮と同じ時間に動くのは漁師か酔っ払いか恋わずらいだ」
「四つ目、開業希望です。店、見たいんですけど」
「ほう。お転婆だ。いい。入れ。椅子は片方だけ座れる」
片方だけ? 意味がわからないまま足を踏み入れると、確かに椅子が二脚あるのに、片方は脚が短くて立っているだけで危ない。座れる方に腰を下ろす。机には貝殻のペーパーウェイト、潮で波打った地図、インク壺。天井の梁から干物がぶら下がっていて、オフィスというより海の物置。
「店を持ちたい。若い娘が。理由は?」
「朝の匂いが好きだから。湯気を作りたい。疲れてる人の肩が一枚軽くなる場所を、私がやりたい」
「詩人か。詩人には貸さない。詩人は大体払わん」
「じゃあ現実的な話もします。手持ちの資金はこれだけ。毎月、家賃はこのくらいなら払える。初期投資は抑えたい。内装は自分でやる」
私は布袋から小袋を出し、机に置く。爺さんが指先で押して重さを確かめ、口の端をちょっとだけ上げた。
「角地の古い店がある。床はきしむ。窓は曇る。だが光はいい。家賃は城下の三分の一。内装自分でやるなら更にまける」
「見たい」
「いい返事だ。行くぞ、詩人」
「詩人ではないです」
「じゃあ店主候補。長い」
爺さんは立ち上がり、壁に掛かった鍵束から一つを選んだ。鍵は魚の骨みたいに細長く、先っぽがくるりと巻いている。外に出ると、朝の光が水面から跳ね返って私の目を刺した。目を細める。眩しい。この眩しさ、嫌いじゃない。
通りを三つ曲がり、小さな広場に面した角地にその店はあった。外壁は白。ところどころ塩にやられて粉を吹いているけれど、手のひらで撫でたら塗料の下にしっかりした石の手触りが残った。窓は大きく、ガラスは曇っている。曇っているからこそ、光が柔らかくなっている。ドアは青。海の、晴れた日の浅瀬の色。
「ここ」
爺さんが鍵を差し込んで、ぐいっと回す。錠前が喉を鳴らすように音を立てて、扉が開いた。中に入る。木の匂い。古い塗料の甘い匂い。床は一枚板が斜めに走っていて、踏むと、きゅっと鳴く。音は悪くない。靴音がこの家の歴史に混ざっていく感じがする。
窓辺に立つ。手の甲に光が落ちる。あたたかい。午前の光は、昼間より親切。人をやさしく写す。ここにテーブルを二つ。あそこにカウンター。入口から見て右手には焙煎機――いや、焙煎は外でやった方が良い。煙が。じゃあ、豆は仕入れる。初めはそうする。奥のスペースは……厨房にする。水の配管は? 私は壁を指で叩いて、音を聞く。空洞がどこにあるか、大体わかる。
「ここ、直せば可愛い」
胸がぴょんと跳ねて、口からそのまま音になった。爺さんが、ほお、と鼻を鳴らす。
「可愛い、で借りるやつは珍しい。大抵、広いとか、安いとか、近いとか言う」
「広さは十分。安さは……そこそこ。近さは、何に対して?」
「海と市場」
「なら近い。うん。いい」
私はぐるっと一周して、壁の傷を見て、床の傾きを確かめ、天井の梁の太さに惚れ、裏口の鍵の渋さに笑った。裏庭が小さくあった。四角い空が切り取られていて、そこはまだ朝の匂いが満ちていない。土は乾いていて、ハーブが似合いそう。ミント、ローズマリー、タイム。勝手に生えて増えるやつがいい。私の性格に合ってる。
「家賃」
私はくるりと戻って、爺さんの前に立つ。彼は腕を組んで、私の顔じゃなくて足元を見ている。立ち姿を見る人は信用できる。姿勢は嘘をつかない。
「城下の三分の一。内装もろもろをこっちがやるなら、更にまける。保証金は一月分でいい」
「……ここに、光が入る時間を教えて。午前、午後、季節で」
「春夏は午前がよく入る。秋冬は午後に少し。向かいの屋根が低いから、冬でも暗くはならん」
「じゃあ、朝の店にします」
「何の店かは聞かないのか」
「聞いてほしい? 言うよ。“カフェ”。湯気と砂糖と、ちょっとだけ塩の店」
「ちょっとだけ塩?」
「この町の味」
爺さんの口元が、もう一段階だけ動いた。笑い、まではいかない。けれど、悪くない。
「契約書はある。紙の匂いがする契約は信用できる。書け」
「読みます。全部。小さい字も」
「小さい字はない。老眼だからな」
不動産屋の掘っ立て小屋に戻ると、爺さんは引き出しから羊皮紙を三枚出した。字は大きく、行間も広い。読みやすい。私は静かに目を走らせる。解約の条項、補修の責任範囲、火災と水漏れ、近隣との約束。納得できる。口に出して確認する。
「内装は借主負担。ただし、構造を変える場合は事前に書面で承認。火は十分注意。夜の大音量は禁止。隣家に猫がいるので、猫に優しく」
「最後のは何」
「重要条項だ」
「了解」
サインをする。拾い物の人生を、自分の字で書き換える音がした。爺さんが鍵を渡す。金属の冷たさが手のひらに移って、一瞬だけ、城の扉の感触が重なった。過去の温度は過去に置いて、私は息を吐く。
「さっきの言葉、もう一回言え」
「どれ?」
「“内装自分でやるなら更にまけるぞ”」
「言ったな。言ったからには男に二言はない」
「じゃあ女が一言。やります。全部。床も、壁も、窓も。可愛くします。可愛いは正義」
「ふん。若いのは眩しい。眩しいのは目に悪い。早く行け」
鍵束が腰で鳴る音に背を押されて、私は店に戻る。戸を開け放つ。光と風がなだれ込む。埃が踊る。踊る埃の粒に、ちいさく「いらっしゃいませ」と言ってみる。言葉が板壁に当たって、静かに跳ね返ってきた。悪くない響き。
まず窓。曇りガラスを布で拭く。布はすぐに灰色になる。バケツの水が黒ずむ。窓が一枚、また一枚と透明度を上げていく。外の広場の露店が見えるようになる。子どもが駆ける。犬が吠える。パン屋の女主人が麺棒で台を叩く音まで見える気がする。
床に膝をついて、割れ目に溜まった埃を細い刷毛で掻き出す。きゅっ、きゅっという木の声。窓から入る風が汗を乾かす。汗の塩が唇に触って、「ちょっとだけ塩」の意味が身体に沁みる。壁の色は……白は白で好きだけど、少しだけクリーム色を混ぜたい。朝の光が柔らかく撫でられる色。ペンキは市場のはずれの道具屋で手に入るはず。刷毛も。マスキングの紙も。
裏庭に出て、地面を手のひらで撫でる。乾いている。ここにミント。ここにローズマリー。ここにタイム。想像の苗が、頭の中で芽を出す。水やりの手間。日差しの角度。風。私の未来は、植物の世話みたいに具体的で、同時に優しい。
「お嬢ちゃん、何やってんだい」
塀の向こうから、声。背伸びすると、隣の家のおばさんが顔を出していた。髪は乱暴にまとめられ、腕には白い粉。パン屋だ。朝からいい匂いの発生源。
「掃除と、未来の準備」
「詩人かい?」
「違うのに、今日二回目だ、それ」
「いいよ、詩人でも店主でも。あたしはリナ。隣のパン屋。《リナの窯》ね。お腹空いたら叩きな。端切れパンくらいは投げる」
「リリア。よろしくお願いします」
「何の店?」
「カフェ。湯気と砂糖と、ちょっとだけ塩」
「海の町にぴったりだねぇ。塩はうちにもあるから、いくらでも言いな」
「心強い」
リナさんは「あっはっは」と笑い、粉のついた手で空中を叩いてから引っ込んだ。隣人運、良さそう。
室内に戻る。カウンターの位置を決める。厨房との導線。客席から見える景色。誰かが一人で座っても寂しくない距離感。二人で座ったら少しだけ近すぎる距離感。テーブルの脚の太さ。椅子の背もたれの丸み。全部、決めたい。全部、決められる。自由は、めまいがするくらいの選択肢の束だ。でも楽しいめまい。わざと目を回したくなるタイプの。
私はメモ帳を開き、殴り書きする。
――カウンター:右手奥。高さは肘に優しい位置。 ――客席:窓辺に二人席二つ。壁沿いにベンチ。 ――照明:朝は自然光。夜は低めの灯り。影が綺麗に落ちるやつ。 ――音:朝は市場。昼はミル。夜は客の声。 ――匂い:朝の一杯は太い。午後は軽い。雨の日は甘く。
書く手が止まらない。私の頭の中にある「好き」が、文字に姿を変えて紙に降り積もっていく。紙の上で、店が少しずつ建っていく。心がそれを見て、落ち着く。根が張る感じ。ここに住める。ここで働ける。ここで笑える。
昼前、工具の音が広場に混ざるようになった。市場の端っこの道具屋から、刷毛、ローラー、紙やすり、釘、小さな金槌を買う。店主の親父は寡黙で、袋に詰めながら「開店?」とだけ聞いた。
「そのうち。まず、埃と仲良くなる」
「埃は裏切らない」
「いいこと言う」
戻って、窓枠の塗料を軽く剥がす。紙やすりで撫でていくと、古い色が粉になって舞い、下から新しい木目が顔を出す。木目は嘘がなくて好きだ。削ったぶんだけ本音が見える。私もこんなふうに、余計な色を落として、地肌で立ちたい。誰かにとっての聖女とか、誰かの婚約者とか、そういう塗り重ねはもう要らない。
喉が乾いた頃、壁の向こうからまたリナさんが現れ、パンの端切れを渡してくれた。まだ温かい。裸足みたいな素朴さの味。私はそこに、持ってきた干し葡萄をぱらり。甘みの重ね方、勘が戻ってくる。食べながら、天井の梁を数える。一本、二本、三本。梁の間に、飾り棚を渡せるか。カップを並べたい。白いのと、薄い青の。取っ手が丸くて、手に吸いつくやつ。
午後。太陽が角度を変える。光は窓から床へ、床から壁へと移動して、部屋の表情を少しずつ変える。私はその変化を追いかけて写真みたいに目に焼き付ける。午後四時の光の位置には、きっと一人席が似合う。読書に優しい影。眠気に寄り添う陰影。そういう席を、作る。
爺さんがまたやってきた。今度は契約書のコピーと、小さな紙袋を持って。
「これ、鍵の予備。落とすな。落としても拾うから落とすな」
「どっち」
「あと、道の反対側のベンチはお前が使っていい。座ると光の具合がわかる」
「ありがとうございます」
「礼は要らん。礼より家賃」
「現実」
爺さんは店内を一周して、窓に手のひらを当て、床の軋みを確かめ、最後に裏庭を覗いた。「ミントを植えろ」と一言。やっぱり合ってる。彼はこういう町の正解を知っている。
夕方。市場が片付き、通りの音が低くなる。潮の匂いが濃くなる。私はドアを閉め、今日の終わりの掃除をする。濡れ布巾で机を拭いて、道具を隅に寄せて、明日のために床を空ける。掃除は未来の準備。明日、自分が気持ちよく「おはよう」と言えるように、今日の自分が道を片付ける。
窓の外で、赤ん坊が泣いている。母親が歌う。知らない歌。言葉の意味はわからないのに、涙腺に触るメロディ。私は手を止めて、耳を澄ます。歌はすぐに笑い声に変わる。町は、すぐ笑う。いい町だ。
夜。最初の夜。私は床に寝袋を広げた。まだベッドはない。硬い床の上に、硬い背中。天井を見て、梁を数え直す。黒い木の線が、空の星座みたいに交差する。海の音が遠くで寝返りを打ち、風が窓に指で触れる。私はメモ帳を開いた。最後のページの隅に、勢いよく文字を書く。
「カフェ」
殴り書き。墨が紙に広がって、私の手の中で小さな生き物みたいに息をする。二画目の切っ先がちょっと跳ねて、それが気に入る。雑だけど、元気。今の私みたいだ。
私はその下に、もう少しだけ付け足す。
――店名候補: 《カフェ・ホーリー》……恥ずかしい? でも、悪くない。“癒やし”を名乗るの、勇気。 《潮の角砂糖》……甘すぎる? 言い過ぎ? いや、嫌いじゃない。 《ミントと湯気》……草っぽい。爽やか。語感は優しい。
ペン先が止まる。心臓の鼓動が静かに強い。私はペンを置いて、天井に「おやすみ」と言う。梁は返事をしない。でも梁の黒は、夜より柔らかく見えた。
目を閉じる直前、ふと気づく。今日は何度も笑った。反射じゃない笑い。自分で選んだ笑い。誰かの顔色に合わせて浮かべる笑顔じゃなくて、内側から出てくるやつ。顔の筋肉がちょっと驚いている。お前、そんな動きできたんだね、って。
眠りに落ちる瞬間、明日の段取りが頭の中に勝手に並び始める。朝いちでペンキ。乾かしている間に道具屋で釘追加。昼に窓辺の棚作り。夕方に裏庭を耕す。夜に看板の下絵。忙しい。最高に忙しい。忙しいのが、こんなに胸を軽くするなんて。知らなかった。知れてよかった。
外で、カモメが一声だけ泣いた。港町が大きな体で寝返りを打ち、家々がぎしりと鳴く。私はその音を子守歌にして、深く、まっすぐに眠った。夢は見なかった。必要がなかった。夢の代わりに、現実の明日の匂いが、もうここに満ちていたから。
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