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第16話 大嵐と停電ナイト
しおりを挟む昼の終わりに、空が喉を鳴らした。最初は遠くの太鼓みたいな音。次に、海の表面が灰色の鱗を立て、港の旗が逆立ち、窓の金具が微かに震えた。パン屋《リナの窯》の小さな鐘が風で勝手に鳴り、カモメが街灯に避難しながら「やばい」と言った(ように聞こえた)。
「嵐、来る」
バルドが短く言い、蛇口の根元を撫でる。水音はまだいつもの“午後四時”だが、空の重さは“夜十一時”を先取りしている。エマは焼き台の火力を落とし、出来上がったばかりの〈とろける信頼〉を切りやすい温度に寝かせた。
「看板、紐二重に。窓、死角の砂袋、お願い」
「了解」
私は身軽なランニングシューズに履き替え、店先に砂袋を置いていく。風はもう言語を持っていた。「押す」「引く」「諦めない」。木枠のドアがぎしりと鳴き、看板の文字《CAFÉ HOLY》が白目を剥きかける。私は手を当てて、笑わせる。
「大丈夫。可愛い顔、崩れない」
最初の雨粒は葡萄の粒のサイズで落ちてきた。続いて、蜜柑。やがてスイカ。比喩ではなく、音だけは確かにそう聞こえる。路地が一瞬で川になり、石畳の目地が黒く太る。
「停電、来る」
バルドがもう一度言った。次の瞬間、店の灯りがぱちぱち、と二度瞬いて、すうっと落ちた。グラインダーの低い唸りが途切れ、冷蔵庫のモーター音が遠い記憶になり、オーブンの心臓が静かになる。静寂。いや、外の怒号だけが残る。
「うん。じゃあ——」
私はカウンターの奥、非常用の棚から小さなロウソクを両手いっぱいに取り出す。瓶に挿して、窓際、カウンター、流しの端、出入口。火をつけると、店の空気が蜂蜜色に変わる。灯りの輪が重なり合い、壁のクリーム色にゆっくりした心拍を作る。
「臨時オープン、手動でいきます!」
「おっけー! ミル、手挽き召喚!」
エマが古い手挽きミルを抱えて現れる。真鍮の軸、木のハンドル。金属が擦れる優しい音は、嵐の吠え声よりも強いリズムで、すぐに店の中心になった。
「お湯、どうする」
「バルド、七つ道具」
「了解」
彼は裏の棚からアルコールストーブを取り出す。細く青い炎が、ロウソクのオレンジと並んで揺れる。ヤカンの底がすぐに息をし始め、やがてさざ波の音を立てた。湯の声が、外の怒号を室内の言葉に翻訳する。
「掲示書く」
私は黒板の片隅にチョークで殴り書きする。〈停電臨時営業:手挽き・手点て・現金のみ。あったかい一杯、ゆっくりどうぞ〉。隅に小さな傘と、猫の顔。
——カラン。
停電でも、鈴は鳴る。扉が押し開かれ、風がひと塊で入ってきた。雨粒が室内の空気を叩き、ロウソクの炎が揺れて、でも消えない。最初に飛び込んだのは、ミナ。髪が濡れ、ランドセルの代わりに防水の小さな袋を抱えている。次に、朝市のおじい。さらに、隣の仕立て屋の夫婦、三軒先の魚屋の姉ちゃん、向かいの《ロイヤルブリュー》のスタッフの女の子まで。
「入って! 床、慎重に! 濡れてる!」
私は声を少し大きく、でも尖らせずに言う。レオンがどこからともなく現れて、入口に体を差し入れ、風除けになった。彼の肩と扉の隙間に布を挟み、風の刃を丸くする。鎧はない。けれど、筋肉と気配が、ここでは十分に盾になる。
「俺、ここで“壁”やる」
「宣伝は頼んでないよ!」
「体が……じゃなくて、壁が動く!」
「それは正しい」
エマが笑いながら、〈とろける信頼〉を薄く均等に切り分ける。包丁の刃がチョコの密をすべり、その音だけで心が落ち着く。バルドは湯を守る。炎の高さを親指で調整し、ヤカンの口に小さな耳を立てて、湯の呼吸を聞く。私は手挽きミルのハンドルを握り、肩の力を落として回す。
ぎり、ぎり、ぎり——。
粉が砕ける音は、心の固さがほどける音に似ている。嵐の中、店の中だけ別の時計が動き始める。ロウソクの炎が、ひとつひとつ顔を持って揺れる。
「順番で、一杯ずつ。『ただの丸・停電版』いきます」
「猫、停電でも、でる?」
ミナが椅子に膝を立て、期待で目を丸くする。私は指を一本立てて約束。
「描く。けど、停電猫は、“耳”がいつもより働き者」
「耳、増量!」
「耳、増量」
ドリップの布フィルターを湯で湿らせ、挽きたての粉をふわりと落とす。湯を少し、高い位置から円を描いて落とすと、粉の丘の上に泡が生まれる。嵐の白波じゃない、穏やかな“膨らみ”。香りが店の梁に絡みつき、壁を撫で、床を撫で、濡れた靴の匂いに重なる。
「うわ、いい匂い」
魚屋の姉ちゃんが頬を緩める。仕立て屋の奥さんが濡れたハンカチを広げて、ロウソクの火で少しだけ乾かす。朝市のおじいは、静かに椅子に座り、湯気の線を目で追う。
「はい、まず一杯。——“ただの丸”。熱いから、ゆっくり」
手が重ねられる。言葉が少ない。外の嵐が話す必要のほとんどを奪ったから、必要な音だけが選ばれて出てくる。「助かる」「ありがたい」「ここ、あったかい」。その合間に、ロウソクの火が小さく「同意」と頷く。
レオンは入口で風の角度を読み、肩を入れる。合間に私は小さなマグを差し出す。
「壁にも、賄い」
「壁、飲む」
彼は短く飲んで、喉がほっと緩む音を出す。足元で水がわずかに入ってこようとすると、彼は足の甲で扉の下を押さえる。壁にも頭脳がある。
「湯、守る」
バルドがヤカンの位置を少しずらす。炎が風で揺れても、湯の温度は落ちない配置。彼の指が、湯気の向きを読んでいる。魔族の耳がほんの少しだけ動いた。ロウソクの灯りが耳の縁の形を褒める。
「切る」
エマは包丁の角度を変え、〈とろける信頼〉を子どもサイズと大人サイズに分ける。子どもには角を丸め、大人には端を立たせる。切り口は夜の湖面、中心は星。皿が足りなくなると、彼女は紙で小舟を折って、その上にチョコを乗せた。紙舟のチョコ、嵐の中にやさしい遊び。
「“停電特別メニュー”。名前、付けよ」
「“灯りドリップ”」
「“壁の賄い”」
「“湯の守り”」
「“紙舟の信頼”」
「詩人」
「店主×三」
笑いが立った瞬間、外の風がぐんと強くなって、窓が内側から誰かに叩かれたみたいに鳴った。ロウソクの火が一斉に伏せる——が、消えない。炎は低くなって、すぐに戻る。店の空気が、ひとつ呼吸を終えて、次の呼吸に入った。
「うち、灯り強い」
ミナが真顔で言う。私は彼女の頭の上で、そっと猫の耳を空中に描いた。
ドリップは続く。手が温かく、肩がじんわり重くなる。外から一瞬、雷が溶けた光が窓を白く塗り、すぐに黒が戻る。白と黒の間に、蜂蜜色の店内。そこに人の声だけが明るく散っている。
「ねえ、店長」
《ロイヤルブリュー》のスタッフの女の子が、濡れた前髪を指で押さえながら小さく言う。
「うち、全部電気でさ。いま、なにもできない。……悔しい。けど、ここに来たら、悔しいの半分くらい、美味しいに変わった」
「半分、なら上等。残り半分は、明日、あなたたちが勝つ」
「……負けたくない」
「負けないよ。“港の味”、あなたたちも掴みかけてる」
彼女の目が、ロウソクの光を細く溜めた。エマがその子に紙舟のチョコをそっと渡す。「甘いのは公平」とだけ言って。
私は次の一杯を落とす。朝市のおじいに渡すと、彼は二口飲んでから静かに言った。
「婆さんの葬式の夜、停電だった。あのときの灯は油で、匂いが強くて、涙が出た。——今日は、涙が出ん」
「砂糖の灯り」
「うむ。砂糖は灯りだ」
言ってから、おじいは自分で「いいこと言った」と小声で笑い、余熱で温かいマドレーヌをひとつ齧った。彼の目尻に、皺が一つ増えた。
レオンの背後で、ドアが大きく押される。男の影が二つ、三つ。さっきの脅しに来たあの顔……ではない。漁師の大柄な兄ちゃんたちが、風に押し込まれてヨロけただけだ。「すまん!」と笑って、すぐに帽子を脱いで入ってくる。レオンが笑い返し、肩で風を押し返す。彼は戦わない。今日はただの壁。壁は、強い。
「湯、あと二回ぶん」
バルドの報告。私は頷き、最後のロウソクを一本だけ新品に替える。炎が新しい声で「まだいける」と言う。エマは焼き菓子の残りを計算し、子ども用の小さな端切れを増やす。ミナは隣の小さな男の子に猫の耳の描き方を教えている(空中に、だけど)。
「停電猫、耳が四本になった」
「嵐だから、感度上がってる」
「かわいいは正義」
私の手は疲れている。でも、疲れの上に乗るリズムは心地いい。金属が擦れる優しい音、湯が落ちる音、紙舟が皿の上で鳴る小さな衣擦れ。外の怒号は相変わらずだが、ここでは、怒号は“BGM”に降格した。
「店長」
レオンが、入口から声を落とす。
「俺、今日、“宣伝”じゃなくて、“風除け”やれてる?」
「合格。昇進。壁から“防波堤”へ」
「防波堤、賄いは増える?」
「増やす」
「やった」
彼の笑いは、火に優しい。火は、その笑いを吸って、炎を細く長くした。私は最後の一杯を落とし、“ただの丸”を自分の分として小さく淹れた。カップを両手で包む。掌に温度が流れ込む。肩から先の緊張が、湯気に紛れて天井へ逃げる。
そのとき、不意に——外の音が、一段階、遠のいた。風の角が丸くなり、雨の粒が小さくなり、窓の震えが止む。停電はそのまま。けれど、嵐はひと呼吸おいた。
「小休止」
バルドが小さく言う。私は頷き、店の真ん中に立った。灯りはロウソク。機械は沈黙。金属が擦れる優しい音は、終わり際の子守歌に変わった。エマは包丁を置き、チョコの薄皮を指でそっと撫でる。レオンは肩を回し、防波堤を一瞬、海に任せた。
「“停電ナイト”、やれてる?」
私は半分冗談に、半分本気で問う。返事は、たくさんの小さな声で返ってきた。
「助かった」「あったまった」「ここ、落ち着く」「灯り、きれい」「猫、耳四本」「紙舟、宝物」「また来る」「また来る」「また来る」
言葉が胸に落ちる。落ちるたび、胸の中に灯りが増える。私はふと、カウンターの内側から店全体を見渡した。蜂蜜色の輪、湯気の線、人の影、笑いの粒。全部、暗闇の上に置かれている。暗闇は消えない。でも、その上に置かれたものは、ちゃんと見える。
——ここは、灯りだ。
心の底で、はっきり思った。電球の有無に関係なく、湯気と砂糖と笑いが重なれば、灯りは生まれる。私の声も、その灯りのひとつだ。エマの包丁の音、バルドの水の所作、レオンの壁の筋肉。みんな灯りだ。
「そろそろ閉めます。外、もう少し落ち着くまで、ここにいて大丈夫」
私は言い、カップを片付け始める。客たちは各自の時間で立ち上がり、ありがとうを置き、紙舟を持ち帰り、猫の耳を指で確かめ、ロウソクに小さく頭を下げた。扉が開くたびに、レオンが肩で風を丸める。ミナは最後まで残って、「耳、五本でもいい?」と訊く。
「今日は特別。五本まで」
「やった」
笑って、ミナは走っていった。魚屋の姉ちゃんが「明日、氷あったら分けるね」と言い、朝市のおじいが「皿、光ってた」と短くまとめる。《ロイヤルブリュー》の女の子が「明日、電気戻ったら、うちにも来て」と言う。私は親指を立てた。競争は楽しい。助け合う競争は、もっと楽しい。
最後の客の背中が雨の幕に溶けると、店は深く息を吐いた。ロウソクを一本ずつ吹き消すたび、暗さが少しずつ戻る。そのたび、天井の梁が低い音で「よくやった」と言う。湯は止まり、手挽きミルは静かに眠り、紙舟の残骸が皿の上で夢を見る。
「反省会、停電版」
私は帳面を開き、ロウソクの残り香の中で鉛筆を走らせる。
——大嵐・停電臨時営業、成功:二重丸。
——手挽きミル、効果音と香りで勝利、丸。
——バルドの湯守り、炎の呼吸一致、丸。
——レオン、防波堤に昇進、丸+賄い判子。
——エマ、紙舟アレンジで士気上昇、丸。
——灯りの定義、更新:「電気+ではなく、湯気×砂糖×声=灯り」、太字。
——課題:手回し発電ランタン導入、入口用防風シート常備、△→手配。
「今日は、深く眠れそう」
エマがあくびを噛み殺しながら言う。バルドは蛇口に「夜」と挨拶し、ロウソクの芯を整える。レオンは扉の前で腕を回し、防波堤の筋肉を人間に戻した。
「店長」
「ん」
「“宣伝は頼んでないよ”って言われなかった」
「壁は宣伝しないから」
「壁、気に入った」
「また頼む」
「いつでも」
笑い合って、私たちは暗闇の中で、手探りで“いつもの”を続けた。椅子を戻し、床を拭き、カップを伏せ、看板に手を当てる。外はまだ黒く、風はまだ湿っている。でも、店の中には、消え残りの蜂蜜色がいる。目には見えないけれど、たしかに心を照らしている。
「おやすみ、《ホーリー》」
私は扉に額を軽く当て、低い声で言った。返事は、木の香りと、砂糖の余韻と、湯気の記憶。鍵を回す前に、遠くで変電所のどこかが息を吹き返したような気配がした。——でも、今夜はこのままでいい。ロウソクの火が作った灯りの輪を、胸に持ち帰りたい。
嵐が町を呑む夜に、機械が沈黙しても、人の声だけが明るい。私はその明るさを両手で包みながら、心の中でもう一度つぶやいた。
——ここは、灯りだ。
港の闇は深く、海は低くうねり、空は唸る。けれど、扉の向こう側で、木と砂糖と湯気は、静かに光り続けていた。
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