婚約破棄から始まる、異世界スローライフと年下魔王の本気恋

タマ マコト

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第3話:絶望が世界の縫い目を裂く

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 その日、屋敷の空気は朝から薄く濁っていた。

 霧が出ているわけでもないのに、廊下の先がやけに遠い。壁に掛けられた肖像画の目が、いつもより冷たい。
 使用人たちの足音が、ひそひそと控えめで、しかし一つだけ重い足音が混ざっているのが分かった。

 ――来る。
 なぜか、分かってしまった。

 朝食の席に父がいない。
 母は紅茶を持つ手が震えて、カップが皿に軽く当たる音を立てた。

「アリア、今日は……応接室には近づかないでね」

 母の声は優しい。
 でもその優しさは、薄いガラスみたいに割れそうで、触れるのが怖い。

「……誰が来るの?」

 聞いてしまった。
 聞かない方が楽だったのに、口が勝手に動いた。

 母は視線を落とし、唇を噛む。

「王城から。……使者よ」

 その言葉だけで、胸の奥がじくりと熱くなる。
 火種が息を吸って、薪を探すみたいに。

「お父様は?」

「お父様は応接室。……あなたは、部屋に戻っていて」

 戻っていて。
 それは命令じゃない。
 でも逆らえない命令の匂いがする。

 アリアは椅子を引き、立ち上がる。
 床が少し揺れた気がした。
 揺れたのは床じゃなくて、たぶん自分の膝だ。

 階段を上がる途中、応接室の方から低い声が聞こえてきた。
 声は丁寧で、滑らかで、金貨みたいに重たい。

「――伯爵、誤解なきよう。今回の婚約破棄は王家の決定であり、貴家に非はございません」

 父の声が、硬い。

「恐れ入ります。王家のご意向に、異議など」

「ええ。だからこそ、今後のことを話し合いたいのです」

 今後。
 その単語が、背中に冷たい指を滑らせる。

 アリアは足を止めた。
 聞いてはいけない。
 でも、聞かずにいられない。

 壁の向こうから、使者の声が続く。

「アリア嬢は……貴重なお方です」

 貴重。
 その言葉は、褒めているように聞こえるのに、なぜだか胃が捻じれる。

「婚約は解消されました。しかし、国のために、彼女の“価値”は必要です」

 価値。
 価値、価値、価値。
 その単語が、アリアの脳内で反響する。
 まるで自分が、棚に並べられた品物みたいに。

 父は沈黙した。
 その沈黙が、肯定の形をしているのが分かった。

 アリアは階段を上がりきり、廊下を歩く。
 足音を立てないように。
 立てても、今さら隠せないのに。

 部屋の扉を閉める。鍵をかける。
 鍵の音が、カチリ、と鳴った。
 その音が、自分を閉じ込めたみたいで、息が詰まる。

 カーテンの隙間から、庭が見える。
 薔薇は昨日と同じように咲いている。
 世界は何も変わっていない顔で、変わったのは自分だけみたいだ。

 しばらくして、扉がノックされた。

「……お嬢様。失礼いたします」

 リネットだ。
 アリアは返事をする前に、喉が乾いていることに気づく。

「どうぞ」

 リネットが入ってくる。顔色が悪い。
 彼女の視線が、どこか泳いでいる。
 きっと応接室の空気を吸ってしまったのだ。

「お嬢様、あの……伯爵様がお呼びです。応接室へ……」

 アリアは固まった。

「……私が?」

「はい。王城からの使者様が……お嬢様に直接お話があると」

 母は「近づかないで」と言った。
 父は――父は、呼んだ。

 逃げたい。
 でも逃げたら、家が終わる。
 家が終わったら、父も母も、使用人も。
 だから、逃げられない。

 アリアは立ち上がる。
 鏡台に映る自分の顔は、あまりにも落ち着いて見えた。
 落ち着いているんじゃない。凍っているだけだ。

「……分かったわ」

 廊下を歩く。
 応接室に近づくほど、空気が重くなる。
 甘い香りのはずの花が、今日は苦い。

 扉の前に立つと、リネットが小さく頭を下げる。

「……お嬢様、どうか……」

 最後の言葉が続かない。
 その続かないところに、彼女の恐怖が詰まっている。

 アリアは扉を押した。

 応接室はいつも通り豪奢だった。
 絨毯、シャンデリア、金縁の椅子。
 でも今日は、そこに“王家”の匂いが混ざっている。
 支配する匂い。逆らえない匂い。

 使者は一人。
 灰色の髪をきっちりまとめた男で、年齢は三十代半ばくらい。
 瞳は濁りがなく、逆に冷たい。
 笑っているのに、目が笑っていないタイプだ。

「アリア・エルヴェイン嬢。お初にお目にかかります。王家内務局より参りました、クラウスと申します」

 丁寧な礼。丁寧な声。丁寧な言葉。
 丁寧さが、鋭利だ。

「……アリアです。お話とは」

 父がそばに立っている。
 父はアリアを見ない。
 見たら、娘として見えてしまうから。
 今ここで必要なのは、娘じゃない。
 “家の駒”だ。

 クラウスは椅子を勧めた。

「どうぞ、座ってください。緊張なさらずに。私どもは敵ではありません」

 敵ではない。
 その言い方が、すでに敵のそれだ。

 アリアは座る。
 背筋は伸びる。勝手に伸びる。
 何年も染みついた“正解”が、身体を支配する。

 クラウスは柔らかく微笑んだ。

「まずは、このたびの件……心を痛めております。婚約破棄は、あなたにとって大きな衝撃だったでしょう」

「……はい」

「ですが、誤解しないでいただきたい。王太子殿下はあなたを嫌ったわけではありません。あなたは――」

 そこで、クラウスは一瞬だけ言葉を選んだ。
 その選び方が、丁寧に刃を研ぐみたいで、気持ち悪い。

「――非常に、価値のある方です」

 まただ。価値。

 アリアの胸の奥が、じわりと熱くなる。
 涙は出ない。怒りも出ない。
 ただ熱い。熱い。熱い。

「……価値、とは」

 声が震えない。
 震えないことが、今は怖い。

 クラウスは、紅茶のカップに指を添えた。
 飲まない。飲まずに、ただ触れている。
 余裕の演出。

「国のためです。あなたの力――」

 力。
 その言葉で、アリアの心臓が強く鳴った。

「……私は、力など」

 否定しかけた。
 でもクラウスは、淡々と続ける。

「ご安心ください。あなたが知らないふりをしていることは、存じています。お嬢様。ご家族には秘密にされているのでしょう? 賢明です。感情は繊細なものですから」

 ぞわり、と背中を冷たいものが走った。

 ――知っている。
 ――見抜かれている。
 ――覗かれている。

 アリアは父を見る。
 父の顔が、わずかに強張っている。
 でも驚いていない。
 つまり父は、今ここで初めて知ったのかもしれない。
 あるいは、知りたくなかったのかもしれない。

「……何を、知っているんですか」

 アリアの声が、少しだけ低くなった。

 クラウスは笑う。
 笑い方が、親切そうで、残酷だ。

「あなたは感情を魔力へ変換する特異な体質をお持ちだ。特に――絶望や喪失といった深い感情は、境界にまで作用する可能性がある」

 境界。
 世界の境界。
 その言葉が、胸の熱に油を注ぐ。

「……だから、婚約を?」

 言葉が漏れた。
 漏れた瞬間、アリアは自分の中で何かが繋がってしまうのを感じた。

 クラウスは否定しない。
 否定しないことが、答えだ。

「婚約は、国にとって最善の配置でした。あなたが王太子妃となれば、国は安定する。あなたが幸せであれば、その力は穏やかに働く。……しかし」

 しかし。

 アリアは、もう知ってしまった。
 この「しかし」が、次の刃だ。

「あなたは、あまりにも“良い令嬢”だった」

 クラウスは言う。
 褒めているようで、責めている。

「感情を表に出さない。努力で自分を抑え込む。だから力は発現しない。国が欲しいものは、あなたの“抑制”ではなく――」

 そこでクラウスの声が、ほんの少しだけ柔らかくなる。
 柔らかくなるほど、怖い。

「――あなたの“臨界”です」

 臨界。
 壊れる直前。
 限界の一歩先。

 アリアの背中が、椅子に貼り付く。
 呼吸が浅くなる。
 熱が、胸の奥でぐつぐつと煮える。

「……私を、壊すつもりだったの?」

 やっと出た言葉が、それだった。
 それしかなかった。

 クラウスは眉を下げる。
 哀れむふり。
 でも瞳は冷たいまま。

「壊す、だなんて。言葉が過激です。私どもは国を守るために最善を尽くしているだけです」

 最善。
 最善のためなら、私の心は材料になる。

 アリアは、理解してしまった。

 愛じゃない。
 婚約も、優しさも、未来の約束も。
 最初から全部、国のための配置。
 私は人ではなく、資源。
 幸せにできれば安定装置。壊れれば兵器。
 そのどちらか。

 頭の中で拍手が鳴った。
 パチ、パチ、パチ。
 夜会の拍手が、今も鳴り続けている。
 止まらない。止められない。

 クラウスが淡々と続ける。

「婚約破棄は、あなたの将来のためでもあります。あなたは王家に縛られる必要はない。ですが、国のために協力はしていただく。例えば――」

 例えば。
 その言葉に、胃が冷たくなる。

「王城に移り、専門家の管理のもとで――」

 管理。
 アリアの身体が震えた。
 震えたのに、顔は動かない。
 顔だけが、仮面のまま。

「……拒否したら?」

 声が掠れた。

 クラウスの笑みが、ほんの少しだけ薄くなる。

「拒否は可能です。もちろん。ですが、その場合、あなたの力が暴走する危険性がある。国としては、それを放置できません。……封印措置を取ることになります」

 封印。
 つまり、閉じ込める。
 息ができない場所に、永遠に。

 逃げたい。
 今すぐ立ち上がって走りたい。
 でも走れない。
 父がいる。家がある。
 逃げたら家が終わる。
 逃げなければ私が終わる。

 矛盾が、胸の奥でぎゅうぎゅうに圧縮される。
 感情が押し潰されて、熱になる。
 熱が、熱が、熱が。

 アリアは父を見た。
 父は、唇を引き結んでいる。
 目が揺れている。
 でも言わない。
 「娘を守る」とは言わない。
 言えない。
 家のために。

 アリアは、笑ってしまいそうになった。
 笑ったら壊れる。
 壊れたら終わる。
 でももう、終わっているのかもしれない。

「……承知しました。」

 自分の口が勝手に言う。
 “承知しました”という、いつもの正解の言葉。

 クラウスは満足げに頷いた。

「賢明です。では準備が整い次第――」

「……少し、考える時間をください」

 アリアは割り込んだ。
 声が、初めてわずかに震えた。
 震えたことが、逆に自分を救う。
 私はまだ人間だ、と。

 クラウスは首を傾げる。

「もちろん。人の心には整理が必要ですから。……ただし、長くは取れません。国は待てない」

 国は待てない。
 その一言で、息が止まりそうになる。

 応接室を出ると、廊下の空気が冷たかった。
 なのに胸の奥は熱い。
 冷たさと熱さがぶつかって、頭が割れそうだ。

 部屋に戻る。扉を閉める。鍵をかける。
 そして初めて、膝が崩れた。

 床に座り込む。
 絨毯が柔らかいのに、心は硬い。
 硬い心の中に、熱いものが溜まって、溜まって、溜まっていく。

「……資源、だったんだ」

 声に出した瞬間、胸が裂けるみたいに痛い。
 痛いのに涙が出ない。
 涙が出ないのに、視界が滲む。

 誰も助けてくれない。
 助けてと言える相手もいない。
 家族は家を守る。
 王家は国を守る。
 私は――私は何を守ればいいの?

 息を吸う。
 胸の奥が、じくりと燃える。
 吐く。
 熱が皮膚の内側を走る。

 窓枠が、かた、と鳴った。

 アリアは顔を上げる。
 風は吹いていない。
 なのに、窓が震えている。

「……え?」

 次の瞬間、部屋の空気が軋んだ。

 ぎし、ぎし、ぎし。
 木が軋む音じゃない。
 空気が“形”を持ってしまったみたいな音。

 燭台の炎が、揺れる。
 揺れた炎が、ふっと黒く裏返った。
 赤い炎の裏側に、黒い影が貼り付く。
 影が炎を喰って、炎が影を吐き出す。

「やめて……」

 アリアは立ち上がろうとする。
 でも足が動かない。
 床が、ほんの少しだけ柔らかくなっている気がする。
 違う。床が柔らかいんじゃない。世界の“縫い目”が緩んでいる。

 胸の奥の熱が、限界まで膨らむ。
 逃げたい。
 でも逃げられない。
 助けてほしい。
 でも助けてと言えない。

 その矛盾が、ぷつん、と切れた。

 床に、影が落ちる。
 ただの影じゃない。
 影が裂け目になっていく。
 縫い目がほどけるみたいに、じわじわと。

「……なに、これ」

 裂け目の向こうは、夜だった。
 底のない夜。
 星もない、音もない、ただ吸い込む夜。

 アリアの喉が震える。

「やだ……やだ、やだ……!」

 叫びが形になる前に、裂け目が呼吸を始めた。
 吸う。
 吸い込む。
 部屋の空気が、カーテンが、燭台の黒い炎が、全部そちらへ引っ張られる。

 アリアの髪が、後ろへ引かれる。
 ドレスの裾が風に舞う。
 身体が、前に傾く。

「誰か……!」

 声を出した。
 やっと出せた。
 でも声は、裂け目に吸い込まれていく。
 廊下にも、屋敷にも、誰にも届かない。
 音が、途中で溶けて消える。

「助けて――!」

 叫んだ。
 叫んだのに、世界は無音だった。
 無音のまま、身体だけが引かれる。

 指先が床を掴む。
 絨毯が指に食い込む。
 爪が痛い。
 痛いのに、痛みが遠い。
 遠い痛みの代わりに、胸の熱が爆ぜる。

 ――ああ。
 私は、壊れたんだ。

 壊れたから、王家が欲しがる“臨界”になったんだ。
 壊れたから、私は価値になったんだ。
 そんなの、笑えない。
 笑えないのに、涙も出ない。

 身体が、裂け目へ落ちる。
 床が消える。
 部屋が遠ざかる。
 窓枠の震えが、遠い世界の出来事になる。

 落下。
 下ではなく、夜へ。
 底のない夜へ。

 アリアは最後に、鏡台の鏡を見た。
 鏡に映っていたのは、泣いていない自分の顔だった。
 目は大きく見開かれている。
 でも涙はない。
 涙すら、世界に差し出せない顔。

 その瞳の奥で、声にならない声が震える。

(助けて)

 誰にも届かない。
 届かないまま、彼女は夜に沈んだ。

 世界の縫い目が裂ける音だけが、
 最後に、耳の奥で、静かに鳴っていた。
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