異世界OLは忙しい、ざまぁも恋もプロジェクト管理で制覇します

タマ マコト

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第9話 死ぬより面倒なことなんて、ない

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ランプの火が小さく跳ねるたび、紙の影が揺れた。

夜の机の上は、紙の海だった。
依頼書、事故報告、死亡報告。
一枚一枚が薄いくせに、積み上がると山になる。私の前にできた山は、まるで“死と失敗の地層”みたいで、指先に触れるたび背中が寒くなる。

でも、その寒さに慣れてはいけない。

「原因は?」

ルーラの声が、何度も耳の奥で鳴った。
通知音じゃない。
これは、問いだ。
答えないと次に進めない問い。

私は手帳の罫線の上に、共通点を箇条書きにしていった。

・依頼の場所が曖昧(地図なし、目印なし)
・敵の情報が古い/嘘(数、種類、強さ)
・依頼主が状況を過小申告(危険度を下げて報酬をケチる)
・パーティの装備が不足(解毒剤なし、松明なし、縄なし)
・事前の注意事項が伝わっていない(夜の森は避けろ、日没前に戻れ等)

書き出すほど、心臓が静かに冷えていく。
これは、剣や魔法の問題じゃない。
準備と情報の問題だ。

つまり——管理の問題だ。

私はペンを止めた。
深呼吸をひとつ。
喉が痛い。悔しさが残っている。けど、その痛みの奥に、輪郭のはっきりしたものが見えた。

「……準備不足と、情報不足」

声に出すと、言葉が机の上で固まる気がした。
抽象じゃない。
掴めるやつ。

翌朝、私は眠い目をこすりながらギルドへ行った。
寝不足で瞼が重いのに、気持ちは妙に研ぎ澄まされている。
眠れない夜を越えると、感情が薄くなる代わりに、判断が鋭くなることがある。
それが良いことか悪いことかは、わからないけど。

扉を開けると、いつもの音が押し寄せる。

「依頼だ!受けろ!」
「精算まだか!」
「装備の修理、いつ終わる!」

うるさい。
でも、もう少しだけ“筋”が見えるうるささになっている。
誰がどこで詰まってるか、名札でわかる。黒板で見える。だから、以前みたいな“全部が一緒に爆発している”感じは減った。

私はカウンターの内側へ入り、センパイに声をかけた。

「センパイ、ちょっと時間ください」

「え、なに。告白?」

「現場に告白はしません。死にます」

センパイが笑う。
その笑いが、少し疲れていても、昨日より柔らかい。

「で、なに?」

私は机に、昨夜作った紙を広げた。
依頼書のテンプレ。
チェックリスト。

紙は粗いけど、文字は大きく、読みやすく書いた。
項目は少ない。必要最低限に絞った。

センパイが覗き込む。

「……うわ、また整理してる」

「整理じゃないです。命を守るやつです」

「命」

その単語で、センパイの目が一瞬だけ真面目になった。
私が死亡報告書を読んでいたことを、彼女は知っている。夜の机の上に積まれた紙の重さを、彼女も少しだけ共有している。

私は依頼書のテンプレを指で叩いた。

「依頼書に必須項目を追加します」

精算担当の男が、横から口を挟む。

「必須?今でも書いてあるだろ。内容と報酬と……」

「足りません。足りないから死んでます」

自分の口調が強いのはわかっていた。
でも、やわらかく言っても、ここは動かない。

装備管理の年配男が鼻を鳴らす。

「死んでるって言うな。縁起が悪い」

「縁起が悪いから見ない、が一番悪いです」

年配男が「チッ」と舌打ちをする。
でも、その舌打ちはもう“拒否”じゃない。
面倒だけど聞く舌打ちだ。

私は続けた。

「追加する項目はこれです」

チョークを取って黒板の端に大きく書く。

【依頼書 必須】
・正確な場所(地図/目印)
・敵情報(数/種類/最近の目撃)
・危険な時間帯(昼/夜)
・現地の状況(天候/地形/封鎖の有無)
・依頼主の連絡先(確認用)

そして、その横にもう一つ書いた。

【事前説明チェック】
□ 地図確認
□ 目印確認
□ 装備確認(松明/縄/回復/解毒)
□ 帰還目標(何時までに戻る)
□ 危険情報の共有

「これ、受付で必ず確認します。チェックできなければ、依頼は受理しません」

言い切った瞬間、カウンターの外から声が飛んできた。

「はぁ!?受理しない!?ふざけんな!」

怒鳴ったのは、腕の太い冒険者だった。顔が赤い。酒臭い。
こういう人、いる。現代にもいた。“手順は邪魔”って叫ぶ人。

私はカウンター越しにその冒険者を見た。

「ふざけてません。死にたくないなら、確認してください」

冒険者が机を叩こうとして、途中で止まる。
目が細くなる。

「面倒くせぇだけだろ」

「面倒です。でも、死ぬより面倒なことなんてないです」

自分の言葉が、空気に落ちた。
意外と、静かだった。
怒鳴り声に飲まれると思ったのに。

冒険者が一瞬だけ黙った。
その沈黙の中で、背中に汗が流れる。

センパイが、ぽそっと言う。

「……死ぬより面倒、か。確かに」

精算担当の男も、目を逸らしながら頷く。

「……死ぬのは、面倒どころじゃねぇな」

装備管理の年配男が、唸るように言った。

「……あいつらの報告書、増えるのは嫌だ」

嫌だ。
その“嫌だ”は、良い嫌だだ。
死が増えるのが嫌だ。
それは、現場がまだ生きている証拠だ。

私は息を吐いた。

「じゃあ、やります。今日から」

センパイが指を立てる。

「でもさ、新人。冒険者にチェックリスト渡して、ちゃんとやらせるの、難しくない?」

「だから受付でやります。口頭で確認して、チェックする。必要なら装備管理にも回す」

年配男が眉をしかめる。

「俺に回すって?」

「装備が足りないパーティには、あなたが貸し出しや補充を案内してください。必要なものがないまま出さない」

年配男が舌打ちする。

「……面倒くせぇ」

「面倒は、最初だけです」

「そればっか言うな」

でも、年配男は机の引き出しから紙を出し、ペンを取った。
やる気がないふりをして、やる。
現場の人間はだいたいそうだ。口では文句を言うけど、本当は良くしたい。

私はチェックリストを数枚コピー……できないから、手書きで増やしたやつを束で出した。

センパイが受け取り、目を丸くする。

「うわ、全部手書き?夜中に?」

「はい。眠れなかったので」

「……かわいそう」

「かわいそうで済むなら、昨日の死者もかわいそうで済みます」

言った瞬間、自分の言葉の冷たさに、自分で少しだけ怯えた。
私、こんな言い方する人間だったっけ。
でも、ここでは必要だ。甘い言葉は死を隠す。

その日、最初にチェックリストを通したのは、新人パーティだった。

まだ装備が新しく、でも着こなしがぎこちない。
鎧の紐が緩い。剣の持ち方が固い。
目が落ち着かない。声が小さい。

四人。
一人は、さっきの列で「ナナ草村のゴブリン」と言っていた青年だった。
覚えている。あの頼りない目。
でも、頼りない目ほど、守るべきだ。

「次の方、依頼確認します」

私が呼ぶと、彼らがカウンターの前に並んだ。
名札を見て、センパイが受付担当だと理解している様子もある。
流れが染みてきている。

センパイが軽く言う。

「ナナ草村のゴブリンね。新人パーティだっけ。はいはい、書類——」

私はセンパイの袖を軽く引いた。

「チェックリスト、最初に」

センパイが「あ、そうだった」と言って、紙を取り出す。
冒険者たちが不安そうに紙を見る。

「え、なにこれ……」

青年が小さく言う。

私はできるだけ優しい声を選んだ。
怒鳴られる現場で、優しさは贅沢だけど、彼らには必要だ。

「生きて帰るための確認です。怖いことじゃない。順番に一緒にやります」

青年がごくりと唾を飲む。

「……はい」

私はチェックの最初を指で示す。

「地図、ありますか。場所、正確にわかってますか」

青年がポケットを探り、紙切れを出す。
でも、それは簡単なメモだけで、地図とは言い難い。

「えっと……村の人が、ここって」

私は首を振った。

「それだけだと迷います。目印は?森の入り口はどこ?川は?」

青年の顔が青くなる。

「……そこまで聞いてない」

「じゃあ、まず村の人に聞き直しましょう」

「え、今から?」

「今からです。今聞くのと、森で迷うの、どっちがいいですか」

青年が目を見開いて、それから小さく頷く。

「……今、聞きます」

「よし」

私はセンパイに目配せする。
センパイが頷き、依頼主を呼ぶよう手配する。

次のチェック。

「装備。松明、ありますか」

「あります!」

元気よく答えたのは別の少年。
袋から松明を一本出して見せる。

私は頷いて、次を問う。

「縄は?」

「……縄?」

彼らが顔を見合わせる。
誰も持っていない。

私は装備管理の年配男を呼んだ。

「縄、貸し出しできますか」

年配男が「チッ」と言いながらも、棚から縄を取り出す。

「これ持ってけ。返せよ」

「はい!」

少年が頭を下げる。
年配男が一瞬だけ目を逸らす。照れ隠しみたいに。

「回復薬」

「二本!」

「解毒剤」

「……ない」

私は指でチェック欄を示しながら言った。

「ゴブリンは毒を使うことがあります。確率は低いけど、ゼロじゃない。解毒剤がないなら、撤退基準を決めましょう」

「撤退基準……?」

青年が聞き返す。
言葉が難しいのはわかる。だから噛み砕く。

「誰かが毒を受けたら、追わないで戻る。深追いしない。それを最初に決める」

青年が唇を噛んで頷く。

「……はい。決めます」

最後。

「帰還目標。何時までに戻る?」

彼らが顔を見合わせる。
今まで考えたことがなかったのだろう。依頼は受けて、行って、終わるまでやる。それだけ。

私は、少しだけ強い声で言った。

「日没前。絶対。夜の森は危険です。ゴブリンは夜のほうが動きます。日没になったら、たとえ未達でも戻る」

青年が小さく言う。

「……でも、村が困ってる」

「村が困ってるなら、あなたが死んだらもっと困ります」

言った瞬間、青年の目が揺れた。
怖さと責任が混ざった目。
その目に、私は自分を重ねそうになって、慌てて心を引き戻す。

「生きて帰って、次につなげる。それが最優先です」

青年が、深く頷いた。

「……わかりました」

チェックリストの最後の欄に、私は丸をつけた。
完全ではない。地図の情報が薄い。だから依頼主に聞き直す。
足りない装備は貸し出した。撤退基準も決めた。帰還時間も決めた。

それだけで、彼らの背中が少しだけ真っ直ぐになった気がした。

出発前、青年が私に言った。

「……面倒ですけど、助かります」

“助かる”

その言葉が黒崎の波線付きの声を連れてきそうになって、私は一瞬だけ胸が痛んだ。
でも、これは違う。
これは、ちゃんと命に紐づいた“助かる”だ。

私は小さく笑った。

「面倒でいいです。面倒は、あなたを守ります」

彼らは、依頼主から追加情報を聞き取り、地図に目印を書き足し、装備を整えた。
そして昼過ぎ、ギルドの扉から出ていった。

扉が閉まったあと、受付の空気が少し変わった。

いつもなら、彼らの背中を見送る時、私は“帰ってくるだろうか”という不安を飲み込む。
でも今日は、少しだけ違う。

帰ってくる確率が上がった。
そう確信できる材料がある。
それが、心を支える。

夕方。

黒板の前で私は、今日の完了件数を更新していた。
チョークの粉が指先につく。
それを払う動作が、昨日より自然になっている。

扉が開く音がした。
大きく、乱暴に開く音ではない。
少し急いだ音。

私は顔を上げた。

入ってきたのは——あの新人パーティだった。

四人、全員いる。
泥で汚れている。汗だく。息が荒い。
でも、立っている。目が生きている。

青年が私を見つけると、口角を上げた。ぎこちない笑顔。
それでも、確かに笑顔。

「帰って……きました」

その声が、胸の奥を叩いた。

私は一瞬だけ、言葉を失った。
喉が熱い。涙が出そうになる。
でも、ここで泣いたら彼らが困る。私は受付だ。仕事だ。淡々と。

「おかえりなさい。怪我は?」

「軽い擦り傷だけです!」

「毒は?」

「受けませんでした!」

「撤退基準、守れた?」

青年が頷く。

「日没前に戻りました。ゴブリン、三体。村の畑から追い払って……深追いしませんでした」

その言葉が、何より嬉しかった。
深追いしない。戻る。
それを守れるのは、強さじゃない。判断だ。準備だ。

センパイが横で、静かに頷いた。
精算担当の男も、口元を引き締めたまま頷く。
装備管理の年配男が、縄の返却を受け取りながら、ほんの小さく頷く。

拍手はない。
誰も「すごい」とか言わない。
でも、頷きが増えた。

小さな頷き。
それが、現場の肯定だ。

私はその小さな肯定を受け取って、胸の奥が少しだけ緩むのを感じた。

呼吸が、少し楽になる。

「……よかった」

声に出すと、やっと自分の中の硬いものが溶けた気がした。

青年が、照れたみたいに言う。

「面倒だったけど……俺たち、迷わなかったです。目印、ちゃんと聞いたから」

「迷わないのは、強さです」

私が言うと、青年は目を丸くした。

「え、そうなんですか」

「はい。迷わないために準備するのは、勇気がいる。面倒なことを面倒だって言いながらやれるのは、強いです」

青年が耳を赤くして、仲間と顔を見合わせる。
仲間が笑う。小さく。照れ笑い。

その笑いを見て、私はようやく息が吸えた。

死ぬより面倒なことなんて、ない。

その言葉が、今日、証明された。
黒板の文字よりも、名札よりも、チェックリストの丸印よりも、四人の足で帰ってきた現実が、何より強い証拠だった。

私は黒板に、今日の完了件数を一つ増やした。

チョークの音が、ザラ、と鳴る。
その音が、まるで世界の歯車が噛み合う音みたいに聞こえた。
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