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第19話 新たな災厄と、もう一度“選ぶ”瞬間
それは、ゆっくりと、しかし確実に迫ってきていた。
最初に異変を察知したのは、ノルディア王宮地下の魔術師たちだった。
「陛下。地脈の流れが、おかしいです」
青白い光を放つ水晶盤の前で、宮廷魔術師長が顔を強ばらせる。
水晶盤には、ノルディアと周辺国の地図が淡く浮かんでいる。
その上を、光の線が血管のように走り、魔力の流れを示していた。
――一カ所だけ。
隣国アルシェルドの中央付近から、真っ黒な染みがじわじわと広がっている。
「……瘴気、か」
レオンが低く呟く。
染みは、静かに、しかし止まることなく膨張していた。
やがて国境の山脈に触れ、そこからじわりじわりと、ノルディア側にも黒いヒビを伸ばし始めている。
「アルシェルド王都地下に封じられていた“古い災厄”が、抑えきれなくなっているのでしょう」
魔術師長の声が震える。
「封印を維持していた大規模祭儀は、聖女と王権の加護を柱として成り立っていたはず。
そのどちらも揺らいでいる今、均衡が崩れてもおかしくはありません」
「……つまり」
レオンは、水晶盤から目を離さぬまま言った。
「アルシェルドの崩壊に伴う“ツケ”が、周囲の国にも回ってくると」
「はい。残念ながら、“あの国だけの問題”では済まなくなりつつあります」
魔術師長は、悔しげに唇を噛んだ。
「現時点では、ノルディア国境線付近に黒い魔力の渦が三カ所観測されています。
このまま放置すれば、そこを起点に巨大な魔物の群れが出現する可能性が高いかと」
「出現“する可能性”ではなく――」
レオンの瞳が、鋭く光る。
「“させるわけにはいかない”だな」
◇
その報告を聞いたとき、リディアは救護所で傷の手当てをしていた。
慌てて駆け込んできたのは、カイルだ。
「リディア!」
いつもより二割増しくらい真剣な顔で、彼はリディアの手首を掴んだ。
「陛下が呼んでる。王宮地下の魔術室」
「そんなに急ぎですか?」
「“息継ぎは道中でしろ”って言われたくらいには急ぎだ」
「それ、急ぎすぎでは」
苦笑しつつも、カイルの顔つきで事態の深刻さを悟る。
ノルディアに来てから、こういう「空気の変化」を読むのは少し上手くなった。
救護所の引き継ぎを仲間に任せ、リディアはカイルとともに王宮へ向かった。
◇
「……これが」
魔術室の水晶盤を見たリディアは、思わず息を呑んだ。
黒い染み。
絡み合うヒビ。
そこから立ち上る、冷たい気配。
それは、目に見えるはずのない“禍々しさ”を、はっきりと視覚化していた。
肌が粟立つ。
背筋を氷の指で撫でられたみたいに、ぞくりとする。
「アルシェルド……」
その名を口にした瞬間、胸の奥がざわついた。
かつて自分が祈りで押さえ込み、
王家の権威と共に封じていた“何か”。
あの国が崩れゆく今、それが檻を壊して溢れ出そうとしている。
「国境付近で、魔物の群れの前駆現象が確認されています」
魔術師長が、別の報告書を広げる。
「空に裂け目のようなものが現れ、雷を伴わない閃光、地鳴り、動物の異常行動……各地から、これまでの記録と一致する報告が次々と」
「嫌な“前例”ですね」
リディアは、小さく息を吐いた。
「封印が揺らいだときの“揺り戻し”。
あの頃も、何度か似たような現象は見ました」
それでも、聖堂と王城とで何重にも儀式を重ね、被害を最小限に抑えていた。
今は、その両方が機能していない。
アルシェルド国内がどうなっているか、想像するのも怖かった。
「ノルディアとしては、どう動きます?」
リディアの問いに、レオンは即答した。
「国境に“結界線”を張る」
その声には迷いがない。
「ノルディアの大地を直接侵される前に、“災厄の波”を弱める必要がある。
騎士団と魔術師団、それから――」
そこで、レオンの視線がリディアに向いた。
「聖女の力を借りたい」
それは、義務としてではなく、あくまで“お願いとして”紡がれた言葉。
胸の奥で、小さな火が灯る。
「行きます」
リディアは即座に答えた。
「まだ何も“どうして”って聞いてないぞ」
「災厄がノルディアにまで来ているなら、『行きますか?』って聞かれる前に、“行きます”って言ってます」
自分で言ってから、ちょっと笑ってしまう。
アルシェルドなら、この会話はなかった。
“行くか”ではなく、“行け”だった。
選択の余地などなかった。
今、自分は選べている。
そのうえで、「行きたい」と思っている。
守りたい人たちが、ここにいるから。
◇
国境防衛線。
ノルディアとアルシェルドを隔てる山脈の中腹には、急ごしらえの魔法陣と陣地が築かれていた。
空は鉛色。
雲の間から、黒い靄がじわじわと滲み出ている。
遠くで、地鳴りのような音がした。
地面が震え、細かな石が跳ねる。
「……来るな」
カイルが、剣の柄に手をかけたまま呟く。
山の向こう側。
アルシェルド側から、低い咆哮が幾重にも重なって聞こえていた。
獣とも、鳥ともつかない声。
金属をひきずるような音。
人の悲鳴にも似た、細い笑い声。
あらゆる「嫌な音」が混ざった、不気味なコーラス。
「聖女様」
ノルディア魔術師団の副官が、リディアのもとへ駆け寄る。
「結界陣の中心は、こちらになります。
陛下は――」
「前線に行くんじゃないから安心しろ、と、さっき約束した」
低い声が背後からした。
振り返ると、フル装備のレオンが立っていた。
厚手のマントに、剣。
王としての装いではなく、一人の戦士としての姿。
それでも、その胸元にはしっかりと王家の紋章が光っている。
「……約束ですよ?」
リディアは、わずかに目を細める。
「国境線まで出てくる時点で、十分前線な気がしますけど」
「王がまるごと城に籠もるのも、国としてどうかと思ってな」
「そういう理屈で誤魔化さないでください」
呆れながらも、その姿勢が少し嬉しくもあった。
アルシェルドの王は、祈りの場に出てくることはほとんどなかった。
「聖女」と「神官」に全てを任せ、自分は安全な場所から見ているだけだった。
今、ノルディアの王は、自らもその「場」に立とうとしている。
「俺の位置は、結界陣の外輪だ」
レオンは、先に彼女の不安を断ち切るように言った。
「君のすぐ隣ではない。
中心に立つべきなのは、君だ。
だが、“中心に一人”で立たせるつもりもない」
その言葉に、胸が少し軽くなった。
中心。
でも、一人じゃない。
「魔術師団は結界の維持に集中する。騎士団は、突破してきた魔物の迎撃だ」
レオンが全軍に声をかける。
「どいつもこいつも、“全部リディアに押しつければいい”なんて思うな」
ぴりっと空気が引き締まる。
「これは、ノルディア全体の戦いだ。
彼女の祈りは、“最後の支柱”であって、“最初から全部任せる柱”じゃない」
騎士たちが、一斉に胸に手を当てた。
魔術師たちは、魔法陣の配置を再確認する。
カイルが、リディアの隣に立って、軽く拳を突き出した。
「俺はここ、側近護衛枠です」
「護衛って言いつつ、また突っ込むつもりでしょう」
「それはそう。突っ込まないと斬れないからな」
「斬る前提なんですね……」
口では文句を言いながらも、その存在が心強い。
レオン、カイル、魔術師団、騎士団。
そして、この国で出会った人たち。
守りたい顔が、次々と脳裏に浮かんだ。
(守りたい)
本当に、ただそれだけだった。
義務でも、役目でも、罰でもなく。
「そうしたい」と、自分で思っている。
この違いが、今のリディアを支えていた。
「――始めるぞ」
レオンの合図で、魔術師長が詠唱を開始する。
地面に描かれた巨大な魔法陣が、淡く光を帯び始めた。
幾重にも重なった紋様が、ゆっくりと呼吸するみたいに脈打つ。
中央に立つのは、リディア。
彼女の足元だけ、別の光が灯っている。
それは、聖堂ではなく、ノルディアで新たに組み上げられた“聖女の陣”。
「……いきます」
リディアは、静かに目を閉じた。
◇
魔力を呼び起こす感覚は、身体に染みついている。
けれど、今日はそれが、以前とまるで違って感じられた。
アルシェルドで祈っていたときの魔力は、常に引き出されすぎていた。
井戸の底が見えているのに、なおも水を汲み上げ続けるような感覚。
今は――。
(ちゃんと、満ちてる)
ノルディアで休み、笑い、食べ、泣いてきた日々が、血肉になっている。
そこからすくい上げた魔力は、濁りが少なく、軽やかで、よく伸びた。
胸元に手を当てる。
ノルディアの空色の衣が、指先に触れた。
(守りたい人たちが、いるから)
その想いを核に、祈りを紡ぐ。
「――どうか、この国の上を通る災厄を、弱めてください」
声が、魔法陣の光に乗って広がっていく。
形式張った言葉ではない。
聖堂で習った定型句でもない。
ただ、今の自分が、今この場で心から願う言葉。
「この大地を踏む人たちが、明日も笑えますように。
ここに逃れてきた人たちが、“生きていてよかった”って思えますように」
アルシェルドから来た人たちの顔が浮かぶ。
熱で苦しんでいた子ども。
「守れなくてごめんなさい」と言った自分に、「あんたのせいじゃないよ」と笑ってくれた老女。
ノルディアで出会った人たちの顔も浮かぶ。
パン屋の老夫婦。
市場の子ども。
カイル。
ミーナ。
レオン。
その全員を包み込むように、魔力が膨らんでいく。
「――“国”ではなく、“人”のために」
自分の中で、はっきり線を引いた言葉を祈りに織り込む。
足元の陣が、一気に輝きを増した。
眩い光が立ち上がり、空へ、地へ、周囲へと放たれていく。
同時に、遠くから震動が迫ってくるのが分かった。
◇
「来るぞ!」
国境線の向こう側。
山の裂け目から、黒い霧がもくもくと溢れ出す。
その中から、巨大な影がいくつも現れた。
四本脚の獣に、甲殻の鎧をまとったもの。
翼の代わりに触手を広げるもの。
地面を這う、うねる影。
どれもこれも、正気を削るような形をしている。
騎士たちが一斉に剣を抜いた。
「ノルディアの国境だ! 一歩も通すな!!」
カイルも剣を構え、前線に躍り出る。
「おらぁ、こっちは聖女様正式採用国だぞ! 簡単に突破させるかよ!」
「何その謎の自慢」
リディアは、つい小さく笑ってしまった。
笑いながらも、手は止めない。
祈りの言葉が、魔法陣の光となって結界を編んでいく。
光の壁が、国境線に沿って立ち上がる。
透明な膜が、世界の境界を示すように、空間を切り分けた。
魔物たちの影が、それにぶつかる。
ぎゃああああああっ、と耳をつんざくような悲鳴。
光の表面がめり込み、波紋が広がる。
「持つか……!?」
魔術師たちが歯を食いしばる。
通常の結界なら、ここでひび割れてもおかしくない圧力だ。
だが――。
「大丈夫です」
リディアは、静かに言った。
「“わたし一人の力”じゃないから」
結界を流れる魔力は、確かにリディアのものが中心だった。
けれど、そこには、周囲の魔術師たちの力、
大地から引き上げた力、
この国で積み上げてきた祈りの残響が一緒に流れ込んでいる。
ノルディアという“器”で、初めて組み上げる巨大な防御魔法。
アルシェルドでは、聖女ひとりに――ほとんどすべてを押しつけていた。
今は、“分かち合っている”。
「――っ」
リディアは、一際強く祈りをこめた。
光が、結界全体を駆け巡る。
黒い霧とぶつかり合い、火花のような粒子が四散した。
魔物たちが苦悶の声を上げる。
形を保てず、霧に戻っていくものも出始めた。
「まだだ!」
カイルが叫ぶ。
結界をすり抜けてきた、小型の魔物が数体、地面を這ってくる。
騎士団が一斉に迎撃に出た。
「うおおおっ!」
剣と牙のぶつかり合う音。
魔術師たちの詠唱。
土と血と金属の匂い。
戦場の匂いは、何度嗅いでも慣れない。
それでも、リディアは目を逸らさなかった。
(守るって、こういうことだから)
自分だけが綺麗な場所にいて、祈りだけでどうにかする――そんな時代は終わった。
共に立って、共に戦って、共に守る。
その中心で、自分は“自分にしかできないこと”を全力でやればいい。
義務だからではなく。
守りたいから。
「――聞いてください」
誰にともなく、しかし世界そのものに向けるように、リディアは言葉を重ね続けた。
「ここにいる人たちが、これ以上奪われないように。
これ以上、失わなくて済むように」
アルシェルドで、あまりにも多くを奪われたから。
だからこそ、“奪われない”ことを、今度こそ全力で守りたかった。
光が、さらに強くなる。
結界は、最初よりも厚みを増していた。
押し返す力が、こちら側からも働いているのが分かる。
ノルディアの大地が、祈りに応えて震えていた。
◇
どれくらいの時間が経ったのか、正確には分からなかった。
瞬きの合間に、何度も景色が白んでは戻る。
魔力の奔流。
魔物の悲鳴。
騎士たちの叫び。
魔術師たちの詠唱。
全てが混ざり合って、ひとつの大きなうねりになっていた。
やがて――。
ふ、と。
耳鳴りが止んだ。
黒い霧が、嘘みたいに薄れていく。
空を覆っていた雲が、裂け目から青を覗かせ始めた。
リディアの足元の魔法陣も、光を弱めていく。
結界はまだある。
けれど、全力で押し返す必要はなくなっていた。
「……収まった?」
カイルが、息を切らしながら周囲を見渡す。
山の向こう側から聞こえていた咆哮は、ほとんど消えていた。
残っているのは、遠くで崩れ落ちる岩の音と、荒い息だけ。
「国境線の向こう側の魔力反応、急速に低下!」
魔術師の一人が、測定器を覗いて叫ぶ。
「黒い瘴気も、拡大を停止! むしろ、徐々に縮小し始めています!」
「よし」
レオンが、短くそう言って剣を下ろした。
「……リディア」
名前を呼ばれて、リディアは我に返る。
膝が、がくんと笑った。
瞬間、横からカイルが支えてくれる。
「おっと!」
「すみません……」
「謝るなって。今の光景見て、“謝らなきゃ”って思えるのが逆にすげーよ」
カイルは、呆れたように笑ったあと――真顔になった。
「マジで、ありがとうな」
その一言が、やけにまっすぐ胸に届く。
自分の祈りが、誰かの口からの「ありがとう」に変換される瞬間。
アルシェルドでも何度も経験したはずなのに、今日は全く違う温度で感じられた。
そこへ、騎士たちが次々と集まってくる。
「聖女様!」
「結界の中で踏ん張れたのは、あなたのおかげです!」
「俺たちも頑張りましたけどね!」
それぞれが笑っていて、泣きそうになっていて、息を切らしていて。
誰も、「全部あなたのおかげだ」とは言わない。
その代わり、「一緒に守れた」と、ちゃんと自分たちの役割も誇っている。
それが、たまらなく嬉しかった。
少し離れた場所から、避難していた人々も顔を出し始める。
ノルディアの民。
アルシェルドから逃れてきた人たち。
そのどちらもが、国境線の向こうを不安げに見つめて――帰ってきた騎士や魔術師の姿を認めると、走り寄ってきた。
「よかった……!」
「生きてる……!」
「ありがとう、みんな……!」
その波の中で、誰かが叫んだ。
「ありがとう、聖女様!!」
それを皮切りに、あちこちから同じ言葉が飛び出す。
「ありがとう!」
「本当に、ありがとう、聖女様!!」
「うちらを守ってくれてありがとう!!」
涙声も、笑い声も、しゃくりあげる声も混ざっている。
リディアは、その全部を真正面から受け止めた。
アルシェルドで同じ言葉を浴びていたとき、それはどこか空虚だった。
感謝は確かにそこにあるのに、その裏に透けて見えていたのは、“もっとやってくれるよね?”という無言の期待。
「聖女なんだから」「当然ですよね」という空気。
今、ここで浴びている「ありがとう」は、違う。
“あなた一人に全部背負わせたくないけど、それでもあなたがいてくれてよかった”。
そんな、複雑で、やさしい温度をしていた。
「――どういたしまして」
リディアは、小さく、でもはっきりと返した。
胸のあたりが、じんわりと熱い。
さっきまでの祈りの熱とは違う。
もっと柔らかくて、溶けてしまいそうな温度。
「……リディア」
レオンが、そっと彼女の隣に立った。
「よく、やった」
短い言葉の中に、どれだけの信頼と安堵が詰め込まれているか――
今のリディアには、ちゃんと分かる。
「今日は、国のために祈ったというより、“ここにいる人たち”のために祈ってました」
少し照れくさくなって、そう打ち明けた。
「それでいい」
レオンは即答する。
「そのほうが、きっとこの国は強くなる」
国全体を一人で守ろうとするより。
目の前の誰かのために、皆が少しずつ力を出し合うほうが。
その中心に、リディアがいてくれたら――
ノルディアは、きっとこれからもやっていける。
リディアは、ゆっくりと空を見上げた。
さっきまで黒い靄が渦巻いていた空は、今は驚くほど澄んだ青を見せている。
ノルディアの空の色。
自分がまとっている衣の色と、同じ。
アルシェルドで祈っていた頃、空を見上げる余裕なんてほとんどなかった。
目の前の傷と、減らない祈りの列と、数字だけを見ていた。
今は違う。
守りたい人たちがいて。
支えてくれる人たちがいて。
“選んでここにいる自分”がいる。
(――また、選べた)
災厄が迫ってきたとき。
ノルディアを守るために。
この空の下で笑う人たちを守るために。
“祈る自分”を、もう一度選んだ。
今度は、“義務だから”ではなく。
“そうしたいから”。
その違いが、今日の奇跡を、かつてアルシェルドで使っていたどの時よりも強く、鮮やかにしていた。
「……レオンさん」
「なんだ」
「次、“また何かあったとき”も、多分わたし、迷わずここに立つと思います」
自分で自分に、宣言するみたいに言う。
「そのときは――」
「うん」
レオンが、彼女の言葉の先を静かに引き受ける。
「そのときも、俺たちは隣にいる」
カイルが、遠くから「おーい、勝手にイイ感じの空気出すなー!」と叫んでくる。
侍女たちがこっそり目元を拭きながら、笑い合っている。
涙と笑いと感謝が混ざった、騒がしくて温かい空気。
その真ん中で、元聖女リディアはようやく――
“ありがとう、聖女様”という言葉を、真正面から受け取ってもいい自分になりつつあることに、気づいていた。
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