追放後に拾った猫が実は竜王で、溺愛プロポーズが止まらない

タマ マコト

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第20話「星降る夜のプロポーズと、その先へ」

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 村に、やっと本当の「夜」が戻ってきた。

 魔物の唸り声も、瘴気のざわめきもない。
 聞こえるのは、虫の鳴き声と、家の中から漏れてくる笑い声と、鍋を片づける音くらい。

 焚き火の匂い。
 焼きたてのパンと、少し煮込みすぎたスープの匂い。
 胸の奥をじんわりと温める、生活の匂い。

「アンタ、今日の分のヒーロータイムはもう終わったんだから、ちゃんと飯食って寝なさいよ」

 マリアが腰に手を当てて言う。

「はいはい、ちゃんと食べましたー。ほら」

 空になった皿をひらひら見せると、彼女は満足そうに鼻を鳴らした。

「よろしい。
 ……で、アゼルは?」

「さっき外に出てた。なんか空、気にしてたし」

「ふーん」

 意味ありげな声。
 じろりと見つめられて、リラは思わず背筋を伸ばした。

「……なに」

「いや? 何にも?」

「その“なーんにも?”の声は完全に何か知ってる人のやつなんだけど」

「女のカンってやつよ」

「はいはい」

 軽口を叩きながらも、心臓が少しだけ早くなる。

 さっきから、胸の奥が落ち着かない。
 戦いが終わった安堵だけじゃない、別のざわめき。

(……なんだろ)

 理由は、すぐ見つかった。

 家の戸を開けて外に出ると、夜の空気がひんやりと頬に触れる。

 頭上には、冗談みたいな数の星。
 息を呑むほど澄んだ空に、白い道が流れている。

「……星、多すぎない?」

『多すぎはしない』

 背後から、聞き慣れた声。

 振り向けば、家の壁にもたれて空を見上げているアゼルがいた。

 いつもの黒髪。
 村の服にすっかり馴染んだシャツとズボン。
 でも、夜の明かりに照らされた横顔は、少しだけいつもと違う。

「竜族の領域から戻ってきてから、魔力の流れが安定したからな。
 こういう夜は、星がよく見える」

「へぇ……」

 隣に立って、同じ空を見上げる。

 ふと、一筋の光が空を横切った。

「あ、流れた」

『ああ』

 ひゅる、と、ひとつ。
 間を置いて、もうひとつ。
 さっきのより長い尾を引いて、星が落ちていく。

「……なんか、きれいすぎて怖いね」

『何故怖い』

「だって、“いつか終わりそう”って思うから」

 口にしてから、自分でも少し驚く。

 アゼルがこちらを見た。

「この静かな夜も、
 村のみんなの笑い声も、
 アゼルと一緒に空見てる時間も」

 星が降るほど綺麗な夜は、いつか必ず終わる。
 それがわかっているからこそ、少し怖い。

「ずっと続く保証なんて、ないもんね」

『そうだな』

 あっさり肯定された。

「フォローは? “そんなことはない”とか言ってくれてもいいんだよ?」

『そんなことはない、とは言わん』

「ですよね」

『だが──“終わる”という事実が、今が価値あるものだという証明にもなる』

「……それ、ずるい言い方」

『そうか?』

「そうだよ」

 文句を言いながらも、その言葉はすとんと胸に落ちた。

 終わりがあるから、今を大事にしたい。
 終わるかもしれないから、ちゃんと言葉にしたい。

 そんなことをぼんやり考えていると──。

『リラ』

 アゼルが、少しだけ真面目な声で呼んだ。

「ん?」

『少し、付き合ってくれ』

 そう言った瞬間、彼の体からふわりと魔力の気配が溢れた。

 黒い髪が風に舞い、彼の輪郭が揺れる。
 次の瞬間には──巨大な竜が、そこにいた。

「え、ちょっと待って。え、飛ぶの?」

『他に何をすると思った』

「散歩とか! 村の周りぐるぐる歩くとか!」

『それはいつでもできる』

 竜王はさらっと言って、翼を広げる。

『乗れ』

「あのねぇ……」

 文句を言いながらも、心はもう決まっていた。
 竜の背中の温もりを、知ってしまったから。

 鱗の間に手をかけて、ひょいと飛び乗る。

 いつの間にか、こういう動きも自然になっていた。
 少し前まで、空を飛ぶなんて考えたこともなかったのに。

『掴まっていろ』

「うん」

 翼が大きく一度、空を叩いた。

 地面が遠ざかる。
 村の家々の灯りが、足元の方へ流れていく。
 風が一気に強くなり、髪が後ろになびく。

「わ──っ」

 思わず声が漏れる。

 何度飛んでも、最初の浮遊感には慣れない。
 胃がふっと軽くなって、心臓が変なリズムを刻む。

 でもその直後に、胸の奥から別の感情が湧いてくる。

 たまらない解放感。

 足元のしがらみや、地面の重さから一度だけ解放されて、
 世界を上から見下ろすこの感覚。

 村の灯りが、小さな星みたいに見えた。

 家の数だけ、生活があって、笑い声があって、眠りがある。

 その全部が、愛おしかった。

『寒くないか』

「ちょっとだけ。でも平気」

 竜の背は、見た目よりあたたかい。
 鱗の下にある鼓動が、背中越しに伝わってくる。

 アゼルの飛び方はいつもより穏やかで、旋回も緩やか。
 村の上空を一周し、森の上をなぞり、遠くの山の稜線をかすめる。

 どこまでも飛んでいけそうな気がするけど──
 アゼルは、ある場所で速度を落とした。

『降りるぞ』

「え?」

 翼が角度を変え、ゆっくりと高度が下がっていく。

 見えてきたのは、村の近くの小さな丘。

 子どもたちが昼間よく遊んでいる場所で、
 リラも何度かここで空を見上げたことがある。

 今夜は誰もいない。
 焚き火の明かりも届かない、真っ暗な丘の上。

 そのど真ん中に、竜の影が静かに着地した。

 地面の感触が足裏に戻る。
 リラが背から降りた瞬間、アゼルの巨体がまた揺らぎ──
 いつもの人の姿へと戻った。

「……なんか、デジャブ」

『どこがだ』

「こうやってさ、丘の上に二人きりで降りたことなかったっけ。
 ほら、村に来たばかりの頃とか」

『あのときは、緊急着陸に近かっただろう』

「たしかに」

 くすくす笑いながらも、胸の奥は落ち着かない。

 アゼルの様子がおかしい。

 いつもより、ほんの少しだけ肩に力が入っている。
 瞳の色も、いつもより深く、真剣だ。

 竜王が、少しだけ緊張しているのがわかる。

(……なにこれ、逆に怖い)

 喉が渇く。

 アゼルは、そんなリラの様子をちらりと一瞥し、
 一度だけ深く息を吐いた。

「リラ」

「は、はい」

 返事の声が妙に裏返る。

「お前に、渡したいものがある」

「……?」

 アゼルは、ゆっくりと手を掲げた。

 掌の上に、小さな光が生まれる。
 それは竜の魔力の光ではなく──もっと金属的な、淡い銀のきらめき。

 光が収まったとき、リラの視界に入ったのは、小さな指輪だった。

 細い銀の輪。
 飾りは控えめで、中心にちいさな石がひとつ埋め込まれている。

 星のかけらみたいな、透明な石。

「……え」

 頭の中が一瞬真っ白になる。

 アゼルは、その指輪を大事そうにつまむと、リラの前で片膝をついた。

「ちょっと待って」

 リラは条件反射で言った。

「何を待つ」

「いや、なんか、状況の理解が追いついてない……。
 アゼルが膝ついてる。指輪持ってる。星降ってる。
 ……これ、もしかして」

「もしかして、だ」

 アゼルは、苦笑とも照れ隠しともつかない表情を浮かべた。

「我も、人間の習俗を少し学んだ」

「誰から」

「マリアと、村の既婚者たちから」

「あの人たち、何教えてるの……!?」

 村の女たちが焚き火の前でニヤニヤしていた顔が、思い出される。
 絶対何か仕込まれてる。

 心臓が、嫌になるくらい早く打ち始めた。

 星が落ちる音まで聞こえそうなくらい、世界が静かになる。

 アゼルは、真っ直ぐリラを見上げて言った。

「リラ」

「……うん」

 喉が渇いて、声がかすれる。

「世界の均衡だの、竜族の理だの、王都の都合だの」

 ひとつひとつ、彼は言葉を並べていく。

「全部、我の周りで勝手に騒いでいるものだ」

「勝手にって言い切っちゃったね今」

「事実だ」

 少しだけ笑いがこぼれる。
 でも、すぐに真顔に戻った。

「それらを無視することはできない。
 我は竜王だし、お前ももう、“世界の流れ”に触れてしまった」

 竜族との評議。
 瘴気の渦の循環。
 王都とのやり取り。
 全部が、頭をよぎる。

 アゼルは続ける。

「それでも──」

 ほんの少しだけ、声が低くなった。

「それでもお前がいい」

 その一言が、星空よりも眩しく胸に刺さる。

「たくさんの魔力の流れを見てきた。
 竜族の長老たちの理屈も聞いてきた。
 “世界はこうあるべきだ”という言葉も、飽きるほど聞いてきた」

 彼の目が、少しだけ柔らかくなる。

「だが、“リラがここにいたいと言う場所を守りたい”と願ったとき──
 世界の流れの見え方が変わった」

 胸の奥が、じんと熱くなる。

「お前が笑うとき。
 お前が怒るとき。
 お前が傷ついて、それでも“守りたい”と言ったとき」

 一回一回の記憶が、短い言葉にぎゅっと詰まっていた。

「我は、世界のどこかで起きている“抽象的な正しさ”よりも、
 お前の“具体的なひとつ”を優先したいと思った」

 竜王の告白は、変に飾っていなくて、だからこそずるいくらいまっすぐだった。

「我の伴侶になってほしい」

 銀の指輪が、星明かりを受けてかすかに揺れる。

「竜王としてではなく、ひとりの竜として。
 お前の笑い声も、涙も、全部、我の世界に欲しい」

 言葉が、喉の奥で震える。

「もう二度と──」

 アゼルは、ゆっくりと言葉を絞り出した。

「お前を“いらない”なんて言わせない。
 神殿にも。
 王都にも。
 竜族にも。
 世界そのものにも」

 その言葉は、過去の自分の傷へ、まっすぐに手を伸ばしてきた。

 冷たい石畳。
 測定器の光。
 「基準以下」と笑われた日。
 門が閉まる音。

 あの日感じた、「あ、私、本当にいらなかったんだ」という冷たさ。

 それを覚えている心に、「違う」と言ってくれる声。

「……卑怯」

 ぽろりと、本音がこぼれる。

「そこまで言われて、“はい”以外の選択肢取りづらいの、わかってる?」

「わかっている」

「開き直った!」

 笑いながら、頬に熱いものが伝う。

 涙の出発点は、悲しみじゃない。
 嬉しさと、怖さと、救われた気持ちと、全部ごちゃまぜ。

 アゼルは、それ以上何も急かさない。
 ただ、指輪を持つ手を差し出して、リラの答えを待っている。

 星がひとつ、またひとつ流れていく。

 リラは、ぐしゃぐしゃになっていく視界の中で、アゼルを見つめた。

「……ねえ、アゼル」

「なんだ」

「私、誰かの都合で決めるのは、もう嫌だ」

「知っている」

「神殿で、“大聖女候補だから”って言われて、
 “王都のため”“女神のため”って言われて、
 自分の気持ちより、周りの都合ばっかり優先してきた」

 その結果が、追放だった。

「“選べなかった”って、ずっと言い訳してた。
 “あのとき私に選択肢なんてなかった”って」

 でも、本当は。

「……たぶん、あったんだよね」

 あの日、「嫌だ」と言う選択肢も。
 あの日、「違う」と言う選択肢も。
 全部、なかったわけじゃなかった。

「だから、今はちゃんと、“自分で決めたい”」

 涙でぐしゃぐしゃの顔のまま、リラは笑った。

「誰かに“こうしてほしい”って言われたからじゃなくて。
 世界が“こうあるべきだ”って言うからでもなくて。
 アゼルの告白が嬉しいからだけでもなくて」

 一度、深く息を吸う。

 胸の奥に、自分の声を探す。

「アゼルの隣にいる私を、
 私が好きでいたい」

 その言葉を、星空の下に放った。

「“竜王の伴侶だから”じゃなくて。
 “世界にとって特別だから”じゃなくて。
 ただ、アゼルの隣にいる自分を、“いいな”って思っていたい」

 すでにそう思いかけている自分がいることも、自覚している。

「だから──」

 言葉の先が震える。
 それでも、目は逸らさない。

「うん」

 涙で濡れた頬を、ぐいと拭ってから、
 リラはちゃんと言葉にした。

「よろしくお願いします」

 星の光も、竜の影も、全部がその瞬間、静かに見守っているように感じた。

 アゼルの目が、わずかに見開かれ、
 すぐに、穏やかな笑みが浮かぶ。

「……ああ」

 短く、それでいて深い肯定。

「こちらこそ、よろしく頼む」

 銀の指輪が、そっとリラの左手を取る。

 ひんやりとした金属の感触。
 薬指に触れた瞬間、指先から胸の奥へかけて、じんと温かさが広がっていく。

 指輪が薬指にはまりきった瞬間──。

 光が、ふっとあふれた。

 竜の加護の蒼い光。
 聖女の加護の柔らかな金の光。

 ふたつの光がぶつかり合うのではなく、
 そっと重なり合って、淡い光の膜を作る。

 その光は派手な爆発ではなく、
 夜風に溶けるような、優しい揺らぎ。

「わ……」

 リラは、自分の手を見つめた。

 指輪が、脈打つみたいに、かすかに光っている。
 胸の奥の泉と、アゼルの魔力の核と、それが細い糸で繋がっている感覚。

 完全な“束縛”じゃない。
 けれど、“お互いの場所を知っている”くらいの繋がり。

『これで、お前がどこにいても、我にはわかる』

「ストーカー宣言じゃん」

『違う。巣の所在確認だ』

「言い換えても怖いわ!」

 文句を言いながらも、胸の奥がくすぐったい。

 光が少しだけ落ち着いたとき──
 アゼルは立ち上がり、リラの目の前に立った。

「……もうひとつ、やることがある」

「まだあるの?」

「人間の習俗によれば、指輪の次には“誓いのキス”というものがあるらしい」

「誰情報!? マリアさん!? どういう流れでその話になったの!?!?」

「彼女が酒の席で熱弁していた」

「やめてマリアさんの恋バナ酒席想像したくない!!」

 顔から火が出そうだ。

 でも──逃げたくない。

 指輪を受け取った時点で、ずっと先まで一緒に歩くと決めた。

 今日だけ特別なことでも、儀式だからやることでもない。
 これから先、何度も重ねていく「ただいま」と「おかえり」の一部になる。

 アゼルが、そっとリラの頬に手を添えた。

「嫌なら、しない」

「そうやって逃げ道作るのずるい」

「どちらがいい」

「……ずるいって言ったあとに聞くのもずるい」

 笑いながら、リラは目を閉じた。

「嫌じゃないよ」

 小さく呟く。

「むしろ、してほしい」

 その瞬間、アゼルの指先が少し震えたのがわかった。

 竜王だって、完璧じゃない。
 こういうとき、ちゃんと緊張する。

 それが妙に嬉しかった。

 唇に、柔らかなぬくもりが触れる。

 熱すぎず、軽すぎず。
 確認するみたいに、一度触れて、少しだけ離れ、
 それからもう一度だけ、そっと重なる。

 竜の加護と、聖女の加護が重なったときにあふれた光が、
 まだほんのりと残っていて、
 キスのあいだ中、世界の輪郭が少しぼやけて見えた。

 長くはない。
 でも、十分だった。

 離れたとき、リラの心臓はもう限界に近かった。

「……死ぬかと思った」

「そんなにか」

「いろんな意味で心臓に悪いよ」

 笑いながら、頬を押さえる。

 アゼルは、少しだけ困ったような、でも嬉しそうな顔をしていた。

「これから先も、似たようなことは増えると思うが」

「心臓鍛えときます」

『頼もしいな』

 二人で笑う。

 丘の上には、星が降り続けている。

 世界はきっと、これからも面倒で、厄介で、痛いことも起こる。

 竜族の理も、王都の思惑も、消えたりはしない。
 魔力の流れだって、またどこかで歪むかもしれない。

 それでも。

 追放された元聖女リラと、
 拾われたはずの竜王アゼルは──。

 「自分で選んだ居場所」と、
 「互いを巣と呼び合う関係」を手に入れた。

 村という、小さな世界。
 空という、どこまでも続く世界。
 竜族の領域という、異質な世界。
 王都という、騒がしい世界。

 その全部を行き来しながら、
 竜王の伴侶として、そして“一人のリラ”としての物語を歩いていく。

「ねえ、アゼル」

「なんだ」

「これから先も、きっとまためんどくさいこといっぱい起こるよね」

「ああ。断言してもいい」

「即答なんだ」

 苦笑しながらも、それを受け入れる自分がいる。

「じゃあさ。
 めんどくさい未来を、一緒に“あーもう!”って言いながら乗り越えてくれる?」

「もちろんだ」

 アゼルは、星空の下で静かに微笑んだ。

「我の巣は、お前だ。
 どれだけ世界が揺らごうと、帰る場所は変わらない」

「……ずるい」

「またか」

「そうやって、簡単に安心させてくるの、ほんとずるい」

 でも、そのずるさが、今のリラには、何よりのご褒美だった。

 星がひとつ、ふたつと流れていく。

 夜はまだ長い。
 でも、二人の「その先」は、もう動き始めている。

 自分の足で選んだ道を、
 竜王とふたりで、これから先も歩いていくために。
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