81 / 169
建国祭編
トラウマ
しおりを挟む
バルコニーへと続く回廊は、夜会場の喧騒から切り離されたように静かだった。
冷たい夜気が、火照った頬に心地よい。
(少し、落ち着こう)
そう思って足を進めた、その時だった。
「――あっ」
衝撃と共に、冷たい感触が胸元を打った。
「きゃっ、ごめんなさい!」
目を落とすと、淡い色の布地に、白ワインがはっきりとした染みを作っていた。
「大丈夫ですか? 本当に、私ったら……」
慌てた様子で謝る令嬢は見覚えのある顔だったが、その時の私は、そんなことに気づく余裕もなかった。
「いえ……こちらこそ、前を見ていなくて」
そう答えながらも、視線はどうしても汚れたドレスに落ちる。
これでは、夜会には戻れない。
「まあ……これは困りましたわね」
彼女は一瞬、私の胸元を見つめ――
そして、ぱっと笑みを浮かべた。
「よろしければ、私のドレスをお貸ししますわ。
ちょうど控え室に予備を置いていますの」
「……え?」
「そのままでは、聖女様の名に傷がついてしまいますもの。
少しの間だけでも、お着替えなさっては?」
あまりに助かる申し出に、断る理由が見当たらなかった。
「ありがとうございます……」
小さく頭を下げた、その時、
「俺もご一緒しますよ!」
背後から、キースの声がした。
振り返ると、いつの間にか彼が一定の距離を保って立っていた。
けれど、令嬢は困ったように眉を顰めた。
「まあ……申し訳ありません。
その控え室、女性専用でして、男性の立ち入りは規則で禁じられているのです」
これ以上、キースが抵抗すれば、彼にあらぬ噂を立てるかもしれない……それはノアにも良くないだろう。
それに、護衛とはいえ、着替えの場にまでキースに来られるのは少し恥ずかしい。
「すぐ戻りますから」
私がそう言うと、キースは一瞬だけ迷うような沈黙を置いた。
「……何かあったら叫んでくださいね?」
その言葉に、胸の奥が少しだけ軽くなる。
控え室は、夜会場から少し離れた場所にあった。
廊下は人の気配が薄く、灯りも疎らだった。
絨毯を踏む音だけが、やけに大きく響く。
「こちらですわ」
案内されたのは、高位貴族用に用意された特別な控え室だった。
個室の扉が開き、私は中へ足を踏み入れる。
――その瞬間。
背後で、扉が閉まった。
重い音と共に鍵が掛かる、乾いた金属音。
「……え?」
「貴女が悪いのですよ!
これ以上、ジェシカ様の邪魔をしないでください!」
先ほどまでの丁寧な口調が嘘のように、苛立った品のない口調。
その言葉を最後に、足音が遠ざかっていくのが聞こえる。
(……閉じ込められた?)
理解した途端、背筋が冷たくなる。
あの令嬢の笑顔が、遅れて脳裏に浮かんだ。
その時、ようやく思い出した。
令嬢がジェシカのそばにいた取り巻きの一人だったということを。
(……罠だったんだ)
そんな風に考えていたその時、部屋の灯りが消えた。
闇。
視界が、一瞬で奪われた。
途端に暗闇が記憶を引きずり出し、不安に襲われる。
違う。
ここは神殿じゃない。
分かっている。
それでも一瞬にあの頃に引き戻された。
祈りを強要された夜。
逃げ場のない暗闇。
誰も助けてくれなかった、あの時間。
そして、神罰を受けた牢。
途端に胸が、締め付けられ、心臓の音が早くなった。
神殿での地獄の日々は確かに終わった。
それなのに、ふとした瞬間にあのどうしようもない孤独と恐怖がフラッシュバックすることがあるのだ。
どうしようもなく手足が震え、私は壁に手をついた。
冷や汗が、背中を伝う。
違う。大丈夫。ここは神殿じゃない。
あの悪夢はもう終わったのだ。
分かっているのに、身体が言うことを聞かない。
「セラ様!大丈夫ですか?」
明るい声。
闇の向こうから、確かな人の気配がした。
「……キース?」
声が、震える。
「ご無事ですか?」
鍵を探す金属音。
数秒が、ひどく長く感じられる。
「申し訳ありません。
鍵を手に入れるのに、少し時間がかかってしまいました」
次の瞬間、扉が開き、光が流れ込んだ。
その光を見た途端、身体から力が抜けた。
床に座り込んだ私をキースの腕が支える。
「もう大丈夫です!」
その言葉に、ようやく――呼吸が戻った。
私の様子を見たキースは、静かに眉をひそめた。
「今夜はもう帰りましょう!」
情けないけど、うなずくことしかできなかった。
私がキースに連れられて別の控え室へと移動すると、怒気を含んだ声とともに、ハルが駆け込んで来た。
汚れたドレスと青ざめた私の顔を一目見て、彼の表情が凍りつく。
「……誰がやった」
低く、抑えた声。
けれど、その奥に滲む怒りは隠しきれていなかった。
私は、答えられなかった。
代わりにキースが事の一部始終を説明する。
キースの説明を聞く間、ハルは一言も口を挟まなかった。
ただ、拳を握り締め、微動だにせずに立っている。
最後まで聞き終えたあと、彼は深く息を吐いた。
「……キース、下がれ」
「しかし――」
「何かあれば呼ぶ」
短く、それだけ。
キースは一礼すると、静かに控え室を出て行った。
扉が閉まる音がして、室内には私とハルだけが残る。
沈黙が、重く落ちた。
ハルは私の前に膝をつき、視線を合わせる高さまで身を落とす。
「……いつからだ」
低い声だった。
責める響きはない。
「……え?」
「閉じ込められた時の反応……普通じゃないだろ」
一瞬、言葉に詰まる。
あの場面を見られていたわけではない。
それでも、ハルは“異常”だと気づいたのだ。
「……神殿を出てから」
ようやく、そう答える。
「特に決まったきっかけは無いの。
夜、目を覚ました時とか……地下に降りた時とか」
指先が、無意識に膝の上で絡まる。
「最近は……なくなって来ていたから大丈夫だと……」
言いながら、自分でも笑ってしまいそうになる。
何が“大丈夫”なのだろう。
ハルは黙ったまま、私の言葉を最後まで聞いていた。
「……なぜ言わなかった」
ぽつりと、独り言のように。
「言えないよ」
すぐに返す。
「ハルはもっと長い間……あそこに居たのに。
私だけが、弱音を吐くのは……ずるい気がして」
神殿では彼の方が辛い思いをしていた。
それなのに、私の方が被害者ぶるのは違う気がしたのだ。
ハルの眉が、わずかに寄る。
「関係ないだろ」
静かだが、強い声。
「お前が苦しんでいることを、
知らないままでいる理由にはならない」
胸の奥が、きゅっと縮む。
「……すまない」
私が謝るより先に、彼がそう言った。
「俺が気づくべきだった」
その言葉に、思わず顔を上げる。
「違う。ハルのせいじゃ……」
「違わない」
彼は、私の言葉を遮った。
「俺の知らないところで泣くな」
そう言って、ゆっくりと私の手を取る。
力は込めず、けれど確かにそこにいると分かる温度。
「何かあったらすぐに呼べ。
声が出なくてもいい。
合図でも、視線でも、何でもいい」
その真剣さに、胸の奥がじんわりと熱くなる。
――ああ、この人は。
私をいつも守ろうとしてくれている。
「……ありがとう」
そう言うと、ハルはわずかに目を細めた。
「礼を言われることじゃない」
そして、ほんの少しだけ声音を落とす。
「怖かったな」
その一言で、張り詰めていたものが、静かにほどけた。
彼に感情を認めてもらえることで、
私は存在を肯定された気がした。
――私は、ここにいていいのだと。
冷たい夜気が、火照った頬に心地よい。
(少し、落ち着こう)
そう思って足を進めた、その時だった。
「――あっ」
衝撃と共に、冷たい感触が胸元を打った。
「きゃっ、ごめんなさい!」
目を落とすと、淡い色の布地に、白ワインがはっきりとした染みを作っていた。
「大丈夫ですか? 本当に、私ったら……」
慌てた様子で謝る令嬢は見覚えのある顔だったが、その時の私は、そんなことに気づく余裕もなかった。
「いえ……こちらこそ、前を見ていなくて」
そう答えながらも、視線はどうしても汚れたドレスに落ちる。
これでは、夜会には戻れない。
「まあ……これは困りましたわね」
彼女は一瞬、私の胸元を見つめ――
そして、ぱっと笑みを浮かべた。
「よろしければ、私のドレスをお貸ししますわ。
ちょうど控え室に予備を置いていますの」
「……え?」
「そのままでは、聖女様の名に傷がついてしまいますもの。
少しの間だけでも、お着替えなさっては?」
あまりに助かる申し出に、断る理由が見当たらなかった。
「ありがとうございます……」
小さく頭を下げた、その時、
「俺もご一緒しますよ!」
背後から、キースの声がした。
振り返ると、いつの間にか彼が一定の距離を保って立っていた。
けれど、令嬢は困ったように眉を顰めた。
「まあ……申し訳ありません。
その控え室、女性専用でして、男性の立ち入りは規則で禁じられているのです」
これ以上、キースが抵抗すれば、彼にあらぬ噂を立てるかもしれない……それはノアにも良くないだろう。
それに、護衛とはいえ、着替えの場にまでキースに来られるのは少し恥ずかしい。
「すぐ戻りますから」
私がそう言うと、キースは一瞬だけ迷うような沈黙を置いた。
「……何かあったら叫んでくださいね?」
その言葉に、胸の奥が少しだけ軽くなる。
控え室は、夜会場から少し離れた場所にあった。
廊下は人の気配が薄く、灯りも疎らだった。
絨毯を踏む音だけが、やけに大きく響く。
「こちらですわ」
案内されたのは、高位貴族用に用意された特別な控え室だった。
個室の扉が開き、私は中へ足を踏み入れる。
――その瞬間。
背後で、扉が閉まった。
重い音と共に鍵が掛かる、乾いた金属音。
「……え?」
「貴女が悪いのですよ!
これ以上、ジェシカ様の邪魔をしないでください!」
先ほどまでの丁寧な口調が嘘のように、苛立った品のない口調。
その言葉を最後に、足音が遠ざかっていくのが聞こえる。
(……閉じ込められた?)
理解した途端、背筋が冷たくなる。
あの令嬢の笑顔が、遅れて脳裏に浮かんだ。
その時、ようやく思い出した。
令嬢がジェシカのそばにいた取り巻きの一人だったということを。
(……罠だったんだ)
そんな風に考えていたその時、部屋の灯りが消えた。
闇。
視界が、一瞬で奪われた。
途端に暗闇が記憶を引きずり出し、不安に襲われる。
違う。
ここは神殿じゃない。
分かっている。
それでも一瞬にあの頃に引き戻された。
祈りを強要された夜。
逃げ場のない暗闇。
誰も助けてくれなかった、あの時間。
そして、神罰を受けた牢。
途端に胸が、締め付けられ、心臓の音が早くなった。
神殿での地獄の日々は確かに終わった。
それなのに、ふとした瞬間にあのどうしようもない孤独と恐怖がフラッシュバックすることがあるのだ。
どうしようもなく手足が震え、私は壁に手をついた。
冷や汗が、背中を伝う。
違う。大丈夫。ここは神殿じゃない。
あの悪夢はもう終わったのだ。
分かっているのに、身体が言うことを聞かない。
「セラ様!大丈夫ですか?」
明るい声。
闇の向こうから、確かな人の気配がした。
「……キース?」
声が、震える。
「ご無事ですか?」
鍵を探す金属音。
数秒が、ひどく長く感じられる。
「申し訳ありません。
鍵を手に入れるのに、少し時間がかかってしまいました」
次の瞬間、扉が開き、光が流れ込んだ。
その光を見た途端、身体から力が抜けた。
床に座り込んだ私をキースの腕が支える。
「もう大丈夫です!」
その言葉に、ようやく――呼吸が戻った。
私の様子を見たキースは、静かに眉をひそめた。
「今夜はもう帰りましょう!」
情けないけど、うなずくことしかできなかった。
私がキースに連れられて別の控え室へと移動すると、怒気を含んだ声とともに、ハルが駆け込んで来た。
汚れたドレスと青ざめた私の顔を一目見て、彼の表情が凍りつく。
「……誰がやった」
低く、抑えた声。
けれど、その奥に滲む怒りは隠しきれていなかった。
私は、答えられなかった。
代わりにキースが事の一部始終を説明する。
キースの説明を聞く間、ハルは一言も口を挟まなかった。
ただ、拳を握り締め、微動だにせずに立っている。
最後まで聞き終えたあと、彼は深く息を吐いた。
「……キース、下がれ」
「しかし――」
「何かあれば呼ぶ」
短く、それだけ。
キースは一礼すると、静かに控え室を出て行った。
扉が閉まる音がして、室内には私とハルだけが残る。
沈黙が、重く落ちた。
ハルは私の前に膝をつき、視線を合わせる高さまで身を落とす。
「……いつからだ」
低い声だった。
責める響きはない。
「……え?」
「閉じ込められた時の反応……普通じゃないだろ」
一瞬、言葉に詰まる。
あの場面を見られていたわけではない。
それでも、ハルは“異常”だと気づいたのだ。
「……神殿を出てから」
ようやく、そう答える。
「特に決まったきっかけは無いの。
夜、目を覚ました時とか……地下に降りた時とか」
指先が、無意識に膝の上で絡まる。
「最近は……なくなって来ていたから大丈夫だと……」
言いながら、自分でも笑ってしまいそうになる。
何が“大丈夫”なのだろう。
ハルは黙ったまま、私の言葉を最後まで聞いていた。
「……なぜ言わなかった」
ぽつりと、独り言のように。
「言えないよ」
すぐに返す。
「ハルはもっと長い間……あそこに居たのに。
私だけが、弱音を吐くのは……ずるい気がして」
神殿では彼の方が辛い思いをしていた。
それなのに、私の方が被害者ぶるのは違う気がしたのだ。
ハルの眉が、わずかに寄る。
「関係ないだろ」
静かだが、強い声。
「お前が苦しんでいることを、
知らないままでいる理由にはならない」
胸の奥が、きゅっと縮む。
「……すまない」
私が謝るより先に、彼がそう言った。
「俺が気づくべきだった」
その言葉に、思わず顔を上げる。
「違う。ハルのせいじゃ……」
「違わない」
彼は、私の言葉を遮った。
「俺の知らないところで泣くな」
そう言って、ゆっくりと私の手を取る。
力は込めず、けれど確かにそこにいると分かる温度。
「何かあったらすぐに呼べ。
声が出なくてもいい。
合図でも、視線でも、何でもいい」
その真剣さに、胸の奥がじんわりと熱くなる。
――ああ、この人は。
私をいつも守ろうとしてくれている。
「……ありがとう」
そう言うと、ハルはわずかに目を細めた。
「礼を言われることじゃない」
そして、ほんの少しだけ声音を落とす。
「怖かったな」
その一言で、張り詰めていたものが、静かにほどけた。
彼に感情を認めてもらえることで、
私は存在を肯定された気がした。
――私は、ここにいていいのだと。
11
あなたにおすすめの小説
あなたの隣は私ではないけれど、それでも好きでいてもいいですか、レオナルド様
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢エリアーナには、三年間ずっと抱えてきた秘密がある。
婚約者であるヴァルフォード公爵・レオナルドへの、誰にも言えない恋心だ。
しかし彼の隣にいるのは、いつも幼馴染の伯爵令嬢・ソフィア。
儚げな笑顔と上目遣いで男性を虜にするあざとい彼女に、レオナルドも例外ではないようで——
「レオ、私のこと嫌いにならないでね?」
「……そんなことにはならない」
また始まった二人の世界。
「貧相な小娘」と罵った第一王子へ。番(つがい)は貴方ではなく、国王陛下(お父様)でした
しえろ あい
恋愛
「お父様、わたくし、あの方と目が合った瞬間、分かってしまったのです」
十六歳のデビュタントの夜、ルーセント侯爵令嬢フェリシアを待っていたのは、残酷な罵倒だった。第一王子カシウスは、可憐な白いドレスを纏った彼女を「貧相な小娘」と呼び、己の番(つがい)であることを真っ向から否定する。
会場に響く冷笑と、愛用の刺繍に込めた自信さえ打ち砕くような屈辱。しかし、絶望の淵に立たされた彼女を見つめていたのは、王子ではなく、圧倒的な威厳を放つ「ある男」だった。
魂を焦がすような熱い視線が重なり、静まり返る謁見の間。この出会いが、王室を揺るがす大事件の幕開けになるとは、まだ誰も知らない。自身の価値を否定された少女が、真実の愛によって世界で最も幸福な王妃へと駆け上がる、逆転溺愛ストーリー。
※小説家になろう様にも投稿しています※
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
[完結]「私が婚約者だったはずなのに」愛する人が別の人と婚約するとしたら〜恋する二人を切り裂く政略結婚の行方は〜
h.h
恋愛
王子グレンの婚約者候補であったはずのルーラ。互いに想いあう二人だったが、政略結婚によりグレンは隣国の王女と結婚することになる。そしてルーラもまた別の人と婚約することに……。「将来僕のお嫁さんになって」そんな約束を記憶の奥にしまいこんで、二人は国のために自らの心を犠牲にしようとしていた。ある日、隣国の王女に関する重大な秘密を知ってしまったルーラは、一人真実を解明するために動き出す。「国のためと言いながら、本当はグレン様を取られたくなだけなのかもしれないの」「国のためと言いながら、彼女を俺のものにしたくて抗っているみたいだ」
二人は再び手を取り合うことができるのか……。
全23話で完結(すでに完結済みで投稿しています)
【完結】どうか私を思い出さないで
miniko
恋愛
コーデリアとアルバートは相思相愛の婚約者同士だった。
一年後には学園を卒業し、正式に婚姻を結ぶはずだったのだが……。
ある事件が原因で、二人を取り巻く状況が大きく変化してしまう。
コーデリアはアルバートの足手まといになりたくなくて、身を切る思いで別れを決意した。
「貴方に触れるのは、きっとこれが最後になるのね」
それなのに、運命は二人を再び引き寄せる。
「たとえ記憶を失ったとしても、きっと僕は、何度でも君に恋をする」
好きでした、婚約破棄を受け入れます
たぬきち25番
恋愛
シャルロッテ子爵令嬢には、幼い頃から愛し合っている婚約者がいた。優しくて自分を大切にしてくれる婚約者のハンス。彼と結婚できる幸せな未来を、心待ちにして努力していた。ところがそんな未来に暗雲が立ち込める。永遠の愛を信じて、傷つき、涙するシャルロッテの運命はいかに……?
※十章を改稿しました。エンディングが変わりました。
愛されていたのだと知りました。それは、あなたの愛をなくした時の事でした。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
リリナシスと王太子ヴィルトスが婚約をしたのは、2人がまだ幼い頃だった。
それから、ずっと2人は一緒に過ごしていた。
一緒に駆け回って、悪戯をして、叱られる事もあったのに。
いつの間にか、そんな2人の関係は、ひどく冷たくなっていた。
変わってしまったのは、いつだろう。
分からないままリリナシスは、想いを反転させる禁忌薬に手を出してしまう。
******************************************
こちらは、全19話(修正したら予定より6話伸びました🙏)
7/22~7/25の4日間は、1日2話の投稿予定です。以降は、1日1話になります。
【本編完結】笑顔で離縁してください 〜貴方に恋をしてました〜
桜夜
恋愛
「旦那様、私と離縁してください!」
私は今までに見せたことがないような笑顔で旦那様に離縁を申し出た……。
私はアルメニア王国の第三王女でした。私には二人のお姉様がいます。一番目のエリーお姉様は頭脳明晰でお優しく、何をするにも完璧なお姉様でした。二番目のウルルお姉様はとても美しく皆の憧れの的で、ご結婚をされた今では社交界の女性達をまとめております。では三番目の私は……。
王族では国が豊かになると噂される瞳の色を持った平凡な女でした…
そんな私の旦那様は騎士団長をしており女性からも人気のある公爵家の三男の方でした……。
平凡な私が彼の方の隣にいてもいいのでしょうか?
なので離縁させていただけませんか?
旦那様も離縁した方が嬉しいですよね?だって……。
*小説家になろう、カクヨムにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる