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第19話 お城にて…可哀そう
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「あの二人大丈夫かな?」
和也にそう言われたけど解らないよ。
この世界は魔素が沢山あるせいか霊的な感覚が全く働かない。
以前は悪い気があるとか直観で解ったけど…魔物がいるせいか、城の外あちこちから感じる。
だから、良く見えない。
もし理人の中に居る『ナニカ』がいるなら、安心だけど…幾らなんでも一つの世界を管理するような女神には勝てるとは思えない。
あの女神様の神格は恐らくはお釈迦様とかキリスト様みたいな神レベル、流石の『ナニカ』もあの方には勝てないだろうな。
本来はそれは喜ばしいけど…犬神と離れた月子、『ナニカ』の居なくなった理人…今は普通の人の筈だ…こんな過酷な世界で普通の高校生が生活出来るわけない。
もし、城から出る事が出来たら、様子を見に行こう。
「解らないけど、普通に考えたら危ないでしょうね」
「風間先生、凄く怒っていたからな」
確かに怒っていたけど意味が無い。
「だけど風間先生が怒っても意味がないよ」
「確かに、そうだな」
風間先生のジョブは上級剣士だった。
このジョブは私達、異世界人の中では割と平凡なジョブだからか、王族や貴族も、先生の言葉に今や重きを置いていない。
王族や貴族の交渉相手は 勇者の大樹 剣聖の大河 賢者の聖人 聖女の塔子…この4人が中心になっている。
「あの4人が理人や月子を助けてくれると思えないからね」
「まぁ4人とも、自分大好き人間で特に塔子は恥をかかされたから無理だな」
理人に告白して振られた女の子の一人に塔子が居た。
塔子としては『ただの遊び』で誰もが撃沈する理人でも『自分は例外』だと思っていた。
勿論付き合う気等全くない。
自他ともに認める学園一の美少女の私なら簡単に口説ける、そう思っていたふしがある。
もしかしたら、大樹達と賭けをしていたのかも知れない。
だが結果は…
『理人くん、私…貴方が好きなの、良かったら付き合ってくれない!』
『ごめんなさい』
理人は目も合わさず、その一言を伝え立ち去った。
プライドを傷つけられた塔子は理人を無視していた。
最もキラキラ集団だから、何かしてくることは無かったんだけど。
「それに以外にも理人はミステリアスで女子に人気があったから大樹達も嫌っていたから、あの4人が何かしてくれるわけないよ」
「その通りだな」
今や大樹達を中心に話は回っている。
魔王討伐の使命をおっているのが4人だから仕方ない。
「だけど、あの4人可哀そうだよね」
「美瑠子? あんな好き勝手しているのに何でそう思うんだ」
「私は今霊能力はジョブやスキルを貰ったせいなのか、この世界のせいなのか使えないけど…多分あの4人は魔王に勝てない気がするよ」
「また、霊能力の話か? お前といい月子といい好きだよな」
「まぁ和也がどう思うか自由だけど、本当にあるのよ…それでね、私は詳しくは言えないけど『魔王みたいな存在』を見たことがあるの」
理人の中に居た、おぞましい『ナニカ』多分、あの存在はそれに近いと思う。
「まぁ茶番に付き合うとして、それがこの話しにどう繋がるんだ?」
もし魔王があれに近い存在なら…大樹なんて絶対に勝てない。
「多分、大樹が100人居ても殺されるだけ」
後から遅れて理人が来たという事は女神がきっと理人の中の『ナニカ』をどうにかしたんだと思う…そんな女神が手を焼く存在に大樹達が勝てると思わない。
「冗談はやめろよ」
「冗談じゃないわ…私は此処を出たら逃げ出すつもり、良かったら和也も来ない?」
「美瑠子とパーティをこの先組むとしたら逃げた方が良いんだろうな」
「そうね…話を戻すけど、戦いの運命から逃げられない大樹達は 可哀そうだと思わない?」
「確かにそうだな」
勿論、理人や月子も心配だけど、今は自分の事を優先して考えないといけないわ。
多分、このままだと、死しかないもの。
和也にそう言われたけど解らないよ。
この世界は魔素が沢山あるせいか霊的な感覚が全く働かない。
以前は悪い気があるとか直観で解ったけど…魔物がいるせいか、城の外あちこちから感じる。
だから、良く見えない。
もし理人の中に居る『ナニカ』がいるなら、安心だけど…幾らなんでも一つの世界を管理するような女神には勝てるとは思えない。
あの女神様の神格は恐らくはお釈迦様とかキリスト様みたいな神レベル、流石の『ナニカ』もあの方には勝てないだろうな。
本来はそれは喜ばしいけど…犬神と離れた月子、『ナニカ』の居なくなった理人…今は普通の人の筈だ…こんな過酷な世界で普通の高校生が生活出来るわけない。
もし、城から出る事が出来たら、様子を見に行こう。
「解らないけど、普通に考えたら危ないでしょうね」
「風間先生、凄く怒っていたからな」
確かに怒っていたけど意味が無い。
「だけど風間先生が怒っても意味がないよ」
「確かに、そうだな」
風間先生のジョブは上級剣士だった。
このジョブは私達、異世界人の中では割と平凡なジョブだからか、王族や貴族も、先生の言葉に今や重きを置いていない。
王族や貴族の交渉相手は 勇者の大樹 剣聖の大河 賢者の聖人 聖女の塔子…この4人が中心になっている。
「あの4人が理人や月子を助けてくれると思えないからね」
「まぁ4人とも、自分大好き人間で特に塔子は恥をかかされたから無理だな」
理人に告白して振られた女の子の一人に塔子が居た。
塔子としては『ただの遊び』で誰もが撃沈する理人でも『自分は例外』だと思っていた。
勿論付き合う気等全くない。
自他ともに認める学園一の美少女の私なら簡単に口説ける、そう思っていたふしがある。
もしかしたら、大樹達と賭けをしていたのかも知れない。
だが結果は…
『理人くん、私…貴方が好きなの、良かったら付き合ってくれない!』
『ごめんなさい』
理人は目も合わさず、その一言を伝え立ち去った。
プライドを傷つけられた塔子は理人を無視していた。
最もキラキラ集団だから、何かしてくることは無かったんだけど。
「それに以外にも理人はミステリアスで女子に人気があったから大樹達も嫌っていたから、あの4人が何かしてくれるわけないよ」
「その通りだな」
今や大樹達を中心に話は回っている。
魔王討伐の使命をおっているのが4人だから仕方ない。
「だけど、あの4人可哀そうだよね」
「美瑠子? あんな好き勝手しているのに何でそう思うんだ」
「私は今霊能力はジョブやスキルを貰ったせいなのか、この世界のせいなのか使えないけど…多分あの4人は魔王に勝てない気がするよ」
「また、霊能力の話か? お前といい月子といい好きだよな」
「まぁ和也がどう思うか自由だけど、本当にあるのよ…それでね、私は詳しくは言えないけど『魔王みたいな存在』を見たことがあるの」
理人の中に居た、おぞましい『ナニカ』多分、あの存在はそれに近いと思う。
「まぁ茶番に付き合うとして、それがこの話しにどう繋がるんだ?」
もし魔王があれに近い存在なら…大樹なんて絶対に勝てない。
「多分、大樹が100人居ても殺されるだけ」
後から遅れて理人が来たという事は女神がきっと理人の中の『ナニカ』をどうにかしたんだと思う…そんな女神が手を焼く存在に大樹達が勝てると思わない。
「冗談はやめろよ」
「冗談じゃないわ…私は此処を出たら逃げ出すつもり、良かったら和也も来ない?」
「美瑠子とパーティをこの先組むとしたら逃げた方が良いんだろうな」
「そうね…話を戻すけど、戦いの運命から逃げられない大樹達は 可哀そうだと思わない?」
「確かにそうだな」
勿論、理人や月子も心配だけど、今は自分の事を優先して考えないといけないわ。
多分、このままだと、死しかないもの。
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